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2.J事件(令和3年(不)第9号事件)命令要旨
- 事件の概要
本件は、組合が会社に対し、現職死亡した組合員1名に関する事項についての団体交渉を申し入れたところ、会社がこれに応じなかったことが、不当労働行為であるとして申し立てられた事件である。 - 判断要旨
当該団交申入れの団交事項は、それが、組合員Aの死亡原因の解明そのものである場合はもちろん、会社における職場環境の改善を目的としたものと解釈した場合においても、当該団交申入れ時において組合員Aは死亡しており、組合員Aの他に会社に現に雇用されている組合員がいることの疎明もないという状況においては、義務的団交事項とは認められず、会社には団交応諾義務はないというべきである。よって、組合の当該団交申入れに対する会社の対応は、正当な理由のない団交拒否に当たらず、また、組合に対する支配介入に当たると認めることもできず、この点に関する組合の申立ては棄却する。 - 命令内容
本件申立ての棄却
※なお、本件命令に対して、組合は、大阪地方裁判所に取消訴訟を提起した。