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令和6年(2024年)7月3日知事記者会見内容
記者会見項目
- 大阪府育英会「入学時増額奨学資金」の改正について
- 新モビリティの導入に向けて
- カーボンニュートラル技術開発・実証事業費補助金選定結果
職員
それでは、ただいまから知事記者会見を始めさせていただきます。
初めに、知事よりご説明がございます。知事、よろしくお願いいたします。
大阪府育英会「入学時増額奨学資金」の改正について ※この項目で使用した資料はこちら
知事
私からは3点です。
まず、1点目についてです。育英会の入学時における奨学金について増額することについてのお知らせです。まず、現在ですけれども、大阪府においては教育の機会均等を図るという観点から、向上心に富むんだけれども、なかなか経済的な理由で修学が困難な高校生に対して、この大阪府の育英会を通じて奨学金の貸付けを行っています。
今回、令和7年度以降の高校に入学する生徒さんを対象に、入学時における増額奨学資金、入学時の奨学金の貸付上限額、そして所得基準の見直しを行います。幅を広くする、金額を増加するということを実施いたします。経済的な事情を抱える生徒の修学を応援するということによって、大阪の子どもたちの教育環境のさらなる充実を図っていきます。
まず、この入学時増額奨学資金というものですけれども、これは、高校等に入学するときに必要になる経費、一つは入学金、これは大体私学でいうと平均20万円ぐらいなりますが、その入学金。そして制服とか通学かばん等、入学するときに必要な費用がかかる。その支払いに充てるための入学前に貸付けする無利子の奨学金になります。
毎年のこの学費ということについては、授業料の完全無償化というのを実施していますが、一方で入学時にもお金がかかる。入学金、私学で大体平均20万円等かかるお金について、現在においても、入学時において増額の奨学資金の貸付けということを、無利子貸付けを行っています。今回はその範囲を広げると、金額を増加させるということです。
まず、貸付限度額の増額ということで、国公立については現在5万円ですけれども、これを10万円に引上げをいたします。貸付限度額を広げます。そして、私立については25万円となっているものを30万円、それぞれ5万円増額するという中身です。
また、私学の場合はタブレット購入費用に対応するICT関連費用ということで、新たに上限7万円の費用の貸付け、奨学金の増額をいたします。ですので、最大、合わせてになりますけれども、現在は最大25万円ですけれども、貸付限度額が最大37万円に変更いたします。この枠を広げるということをいたします。
そして、所得基準ですけれども、現在は590万円未満の方が対象になっていますけれども、世帯が対象になっていますが、これを800万円未満に広げます。なので、所得基準についても引き上げるという中身です。
今後のスケジュールですけれども、令和6年7月、中学校から中学3年生の保護者に案内を開始いたします。この発表以降、案内をそれぞれ開始いたします。そして、今年の9月から予約の募集の受付を開始いたしまして、来年の年明け、令和7年2月に実際に申請書の受付を開始します。これについて詳しいことを、進学に対して経済的な理由で不安を持たれている方、このホームページ、大阪府育英会というホームページがありますので、こちらで詳細またご案内しますので、ぜひ活用していただけたらと思います。
新モビリティの導入に向けて ※この項目で使用した資料はこちら
次です。2点目です。新モビリティの導入についてです。南河内の地域において、この自動運転バスの導入をぜひ実施をしたいと考えています。そして、これは万博時においては、自動運転バスが万博会場内をレベル4の完全自動運転の自動運転バスが走る予定になっていますが、万博のレガシーとして、交通で多くの課題が生じているこの南河内の地域において、これは様々、交通課題については取組をしているわけでありますけれども、地元市町村、そして民間の皆さんが協力して、課題対応しているわけであります。金剛バスが廃止になったということは、皆さんご承知のとおりです。それに対する対応を市町村、地元市町村、そして、近隣の民間の皆さん、近鉄、南海バス、協力して進めているところであります。
将来的に見たときに、やはり持続可能な移動というのを考えたときに、地域公共交通というのを考えたときに、新しいモビリティも重要になってくると考えています。ですので、万博のときに走った自動運転バスを、それを南河内地域で走らせようという取組を今進めています。Osaka Metroと基本合意をしていますので、具体的に進めていっている最中です。万博後の南河内地域における自動運転バスの実証実験に向けた検討を今、Osaka Metroと共同で進めています。既に第1回の協議会を行いましたが、今月第2回の協議会を開催いたします。
そこで、自動運転に対する理解促進であったり、交通安全の意識等の向上を図っていくということと、そこで、新モビ FESTA in 南河内を開催いたします。その会場において、万博で運行される自動運転バスのお披露目もいたします。これは小型と大型があるんですけど、こちらは小型のバスをお披露目するということになると思います。
令和6年7月27日土曜日10時から、まず検討協議会を開催いたします。これは大阪狭山市の文化会館のSAYAKAホールという大会議室で開催いたします。ここでは大阪メトロも参加いただきまして、新モビリティ導入に向けた検討の状況、今の検討状況と、南河内地域においてですね。そして、これは南河内地域の検討状況を発表することになるんですかね、全体、トータルのことを発表することになるんですかね。それはちょっと今、確認します。それと、大阪メトロにおける自動運転バスの取組、そして、意見交換を開催いたします。
そして、この導入検討協議会を行った上で、10時から15時までエコール・ロゼ、富田林市にある商業施設ですけれども、そこで実際に自動運転バスの披露会を開催いたします。11時30分から開催します。これには私自身も出席をいたします。こちらの会議が終わった後、こちらのほうに私は行って、この自動運転バスの披露会に参加をいたします。ただ、これは10時から、このフェスタ自体は10時からやっていますが、11時半から12時15分までこの自動運転バスの披露会と、そして自動運転技術の紹介、交通安全の啓発、自動運転バスの展示・内覧、中に入っていただけるようにします。記念撮影。「ミャクミャク」と「もずやん」も来場予定ということで、クイズとかノベルティーグッズの配布等も行います。ぜひお時間ある方は、また、興味のある方はご参加をしていただけたらなというふうに思います。
さっきのは分かりますかね。
職員
内容につきまして、南河内での実証実験に関する取組状況でございます。
知事
ということですので、自動運転の一般論というよりは、南河内で実際に行う検討を今、進めていますけれども、南河内における検討状況についてこの会議で実際に行うということになります。自動運転バスに興味のある方、ぜひこちらのほうに参加をしていただけたらと思います。
カーボンニュートラル技術開発・実証事業費補助金選定結果 ※この項目で使用した資料はこちら
カーボンニュートラルについてです。実証事業の補助の採択結果、選定結果についてです。令和6年度の分についてです。現在、2025年大阪・関西万博の機会を生かして、カーボンニュートラルに資する最先端の技術の開発であったり実証であったり、そこにチャレンジする企業の取組を今、支援をしています。今回、令和6年度の対象事業を選定いたしましたので、その発表です。この事業については企業版ふるさと納税を活用いたしまして、MUFGさんからご寄附をいただいております。この場を借りて改めて感謝を申し上げます。MUFGさんから多額のご寄附、ふるさと納税のご寄附をいただきまして、この事業を3年間、この間実施してまいりました。合計で約18億円の補助を実施するということになります。
今回は予算額8億円、これもMUFGさんからのご寄附になります。企業版ふるさと納税を使った寄附です。そして今回ですけれども、新規事業として4件、継続事業として既に令和6年以前に認定した事業で続いているものが当然ありますから、その継続事業9件、合計13件を選定いたしました。中身としましては、再エネ、CO2の回収、水素等の幅広い技術分野の取組を選定しております。
ここに、この選ばれた新規事業の四つのうち三つをちょっと例示していますが、例えばどういうものですかということですけれども、まず一つ目ですが、ペロブスカイトの太陽電池を活用したセンサーの開発です。ペロブスカイト太陽電池については、今いろんなところで皆様もご存じだと思いますけれども、非常に私も、有用な将来性の高い、可能性の高い太陽電池だというふうに思っています。今のような大型の太いパネルをやるんじゃなくて薄型のですね。いろんなビルにも貼ったりすることができたりするようなペロブスカイトの太陽電池については、非常に可能性が高いというふうに思っています。
そのペロブスカイト太陽電池を活用したものなんですけども、具体的に中身がどういうものかというと、この照明の、屋内の照明でまず発電をさせる。つまり、こういった部屋の屋内照明でもペロブスカイト太陽電池を使うことによって発電をすることが可能になります。それを使って電力をつくり、そこから例えば温度などのデータを測定する計測の機器があるんですが、その機器をその電力で動かす。そして、その温度などの計測機器で今何度ですよとか、そういうのを、データを実際に倉庫等のセンサーに展開することによって工場等の温度管理等を行うということになります。
これを使うことでどういうことが可能になるかというと、乾電池等の外部電源が不要ということになります。ですので、配線しづらいような高所等に設置することが容易になります。また、将来的にはいろんなリモコンとか、手元、自分の身近なところにあるものも、これを、ペロブスカイトは非常に薄いものでもありますので、それを活用することで、そこから電力が発生すれば乾電池等が要らなくなるんじゃないかというようなことも、これは将来あり得る話にもなってくるとは思います。まだこれは実証を進めているところです。非常に配線がしづらいような高所等にセンサーを設置するときに、そこで電池を交換する必要もなくて、ペロブスカイト太陽電池によって、電力を照明の電気から取得して電力を発することによって、センサーを作動させると。そして、その作動したセンサーを基に倉庫内の温度管理をするというものになります。
実際にこれ、万博時にどういうことをやるかということですけど、万博時にめざす披露とすると、同じように屋内でセンサーデータを常時モニターするデモ展示というものを実施することを今めざしているところです。もちろん将来的に実用化をめざしています。全部、全て、これはどの事業もそうです。
二つ目ですけれども、大気からCO2の回収についてです。大気から回収したCO2で野菜を成長させる小型の植物工場の開発についてです。
どういうことかというと、ある特殊な膜があって、その膜が外気を吸収したときに、CO2だけ確保すると。CO2だけ分離回収をして、そしてCO2を必要に応じて、そこから回収したものを排出するという装置の製作が可能です。それを使って小型の植物工場をつくろうということです。
どういうことかというと、ここに小型の植物工場とありますけれども、今皆さんここにいる空間の中でもCO2はあるわけで、この機器を使って、CO2を分離回収するこの機器を、CO2回収装置を使うことによって、空気を吸うと。吸う中で、その中にCO2が含まれているので、その膜でCO2だけを分離回収して、そして、そのCO2は高濃度になりますので、その高濃度になったCO2を植物が適する、必要とするCO2の量として、植物のほうに放出いたします。そうすると、その植物というのはCO2を回収いたしますから、吸収して成長して、酸素を生み出しますので、植物の発育というか、生育にCO2を利用するということになります。だから、CO2をコントロールするというようにイメージしてもらったらいいかもしれません。コントロールしたCO2を植物に吸収して、そして、それは植物の栄養源となって、自然界のCO2を減らし、そして、植物は酸素を生み出し、そして、その植物を飲食店等で食べる野菜として活用するというものになります。
これは実際、都市型の、都市部の空きスペースでの活用が容易になるということで、小型の植物工場が将来いろんなところにできるかもわかりません。その一発目といたしまして、JRの弁天町駅でこれを実施いたします。実際にJRの弁天町駅に小型の植物工場とこの機器を設置するということになります。それによって、弁天町駅で栽培した植物を近隣の飲食店等に販売するということを計画しています。ですので、この技術として何が得意かというと、CO2、大気中にあるCO2を回収すると。回収して、それに適切な濃度に、回収したCO2を適切な濃度として植物に供給すると。そして、その植物が欲するCO2を取得することができて、その植物の成長の栄養源に使うということによって、CO2も減らしながら植物を育てる、野菜等を育てるというものになります。これは弁天町で実際に実施をいたします。弁天町に実際に設置する予定です。
三つ目です。低圧水素システムを活用した燃料電池の建機の開発についてです。
これはどういうことかというと、今でも燃料電池、水素による、水素バスとかもありますが、燃料電池を使った様々な仕組みがありますけれども、今回何が特徴的かというと、同じくこれは水素燃料を使うということ、燃料電池になるんですけれども、特殊な合金で水素を低圧貯蔵するということで、低圧で水素を、発電できる水素を確保するということになります。ですので、これまでは高圧ガスであったり、これを活用するためには資格者が必要になったんですけれども、資格がなくとも、誰でも水素を取り扱うことができるということになりますので、現場においては新たな資格等を取得することなく、水素のエネルギーを使うことができるというものになります。誰でも扱えますので、実際の現場において、扱いやすいものとなると。そして、この貯蔵ボンベというのは非常に重量がありますから、この貯蔵ボンベをそのまま建機のおもりに活用することによって、建機として、今までディーゼルで動かしていたやつなんですけど、ディーゼルで動かすんじゃなくて、水素電池を使って動かす。しかも、その水素電池というのは低圧水素システムを使っていますので、高圧のものではありませんから、特殊な資格がなくとも扱うことができるということで、いろんな建設現場で多く活用することができるのではないかと。建設現場の脱炭素化に貢献するということで、今回はこの低圧の水素システムを活用した燃料電池、これを使った建機を広げていくと。つまり、従来のディーゼルで動いた建機を水素化していくというものです。しかも、それを特別な資格なくとも、ある意味容易に扱えるようにすると。そして、事業化していこうというものになります。これにつきましては、万博時にめざす披露としまして、この低圧水素システムと水素建機の実証運転等、あるいは見学会等を実施いたします。
これが新しく採用した三つのものになります。
もう一つ、ここには出てないんですけれども、リサイクル分野としまして、ホタテの貝殻とか廃棄プラスチック等を使った新しいリサイクル技術を使ったヘルメットの製品化等、それを採用いたしました。
これは既存のもの、複数あるんですけど、継続案件9件あります。これについて、ちょっと三つだけ紹介をいたします。今の現状も含めてですね。
まず一つ目ですけれども、これは簡単に言うと、ステンレスを使った断熱パネルをより積極的に活用していこうということです。魔法瓶の真空断熱技術をより活用していこうじゃないかというものです。不燃性であり、かつ高い断熱性を長期間有する断熱パネルを開発して、いろんなところで使うことによって、そもそも少ない電力で今まで求められていた効果を確保することができると、そこをめざすものです。これまで、令和5年度までの進捗としまして、パネルの大型化であったり、パネルを大型化する技術、これを確立してきました。また、断熱ボックスによる保冷効果の測定等を行ってきました。そして、令和6年度、今年度ですけれども、ここの技術まで確立しましたので、今度はパネルの加工条件であったり、工程内検査等の手法を確立いたしまして、さらに保冷効果を実証いたします。
そして、万博時にどういう使い方をするかということなんですけれども、このパネルを実際に万博関連のコールド飲料の輸送に使用していきたいというふうに思っています。保冷コンテナとか輸送ボックスとか、将来的にはこういったことを活用することによって、長期間維持可能でありますし、また、多くの電力を使わなくても、現在の保冷効果を維持することができるというものになります。
そして、二つ目ですけれども、CO2回収・資源化システムと製品に活用する技術ということで、これもCO2回収になりますが、まず、CO2を回収して、そして、炭酸金属として固定化する装置と、そして、その炭酸金属を用いた製品を開発していこうというものです。まず、令和5年度、今までの進捗状況ですけれども、実際にCO2を回収して、資源化する装置の仕様を確立いたしました。そして、炭酸金属の製法も確立されています。今度、新年度、どういうことをするかということですけれども、実際に、じゃあ、CO2回収装置というのを工場等に配置をして、設置をして実証していきます。そこで炭酸金属化して、樹脂と混ぜ合わせて製品の商品化を令和6年度に行っていく。
万博時にめざす披露ですけれども、このCO2回収装置を実際に稼働させて、そして、炭酸金属、それによってできた炭酸金属を用いた実用品等の展示であったり、製作の体験等を行えるようにしていきたいと思います。ここにありますけれども、CO2回収装置があって、ここでCO2を回収する。回収したCO2を使って炭酸金属を作る。炭酸金属を原料として、樹脂と組み合わせていろんな製品を作っていくと。日用製品を作っていくと。これによって、日本にあるCO2をどんどん回収していこうということになります。
三つ目です。ハイパワーレーザーを高精度で連続照射して対象物を加工する技術開発ということで、これは高効率で高精度なレーザーを使うことによって、今まで時間をかけてCO2を排出しながら作っていたものについて、より短時間で排出量を少なくして、同じものを作ることができるという、材料の確保とか半導体の製造なんかで、この高効率・高精度なレーザー技術を活用することで、同じものを作るに当たっても、より少ないCO2の排出量で作ることができる、そういったものになります。令和5年度までの進捗としましては、光制御技術及びターゲットの供給装置、ハイパワーレーザーシステムの開発を行っています。そして、令和6年度、新年度何をするかということですけど、さらにこれを高精度化して、レーザーを当てる時間当たりの回数の増加等の実施を令和6年度はしていきます。
そして、万博時にめざす披露ですけれども、実際にこの高効率・高精度なレーザーというものがどういうものかということを、動画であったり施設の見学会で紹介をしていきたいというふうに思っています。このハイパワーレーザーシステムを使うことによって自動車の加工等に展開していくわけですけども、今までのやり方よりも、より高精度・高効率なレーザーを使うことによって排出するCO2の量を削減することができるというものになります。
これは継続案件三つを紹介しましたが、これ以外に合計9件、継続事業を選定しています。万博時に向けて様々な、中小企業、スタートアップ含めて、いろんなカーボンニュートラルや様々な技術を展開して実用化しようという企業が多く手を挙げているところであります。その中で非常に有用性のあるものについて、採択をして今進めているところです。また、ご紹介したとおり、万博時においてそれぞれの到達点について紹介をしていくということになろうかと思います。今後もカーボンニュートラルであったり、社会課題を解決するための技術にチャレンジする中小企業、スタートアップ、そういったところをどんどん支援していきたいと思っています。
私からは以上です。
質疑応答
職員
ありがとうございました。
それでは、府政・公務に関するご質問をお受けいたします。質問されます方は挙手の上、社名とお名前をおっしゃっていただきますようお願いいたします。
それでは、幹事社の共同通信さん、よろしくお願いします。
新モビリティの導入に向けて
記者
幹事社の共同通信の伊藤です。よろしくお願いします。
まず発表項目からなんですけれども、新モビリティの導入に向けてという発表項目で、南河内地域の方々に実際に自動運転バスを見てもらうという意義や狙いについて、お願いします。
知事
万博が終わったときに、万博時に活用していた自動運転バスをそのまま南河内地域で走らせるということになります。どんな自動運転バスが走るのかな、自動運転ってどういうものなんだろう。危なくないのかなとか、どういう仕組みで進んでいくのかなとか、そういったものをぜひ南河内地域の人に実際に見ていただきたいと思っています。ですので、自動運転の実車をそこで披露したいと思いますし、また、自動運転の仕組みであったりいろんな技術の紹介であったり、交通安全の啓発も含めて、この会で南河内の皆さんに知っていただけたらなと思っています。
記者
ありがとうございます。
第1回の協議会では主に道路環境の整備だったりとか、あと予算確保だったりが課題として取り上げられたと記憶しています。現状、知事がお考えになっている導入に向けた課題について、改めてお願いします。
知事
一定程度着実に進んできているところでもあります。今後の予定ですけれども、運行計画、自動運転バスを具体的に南河内地域のどこを走らせるのが適切なのかとか、そういったものについても、この間、様々道路状況を分析しながら検討してまいりました。そういったものの策定を行っていきたいと思いますし、具体的に情報を適時公開していくことで、地元の市町村の皆さんとか地元の皆さんに自動運転バスが走るということをぜひ知っていただきたいと思います。
そして万博終了後には、南河内地域において直ちにテスト走行がその車両を使ってできるように調整し、現実には、万博が終わった半年後の新年度、2026年の春以降に南河内の皆さんを自動運転バスに乗せた実証運行を行っていきたいと思っています。ただ、最初は当然完全レベル4というのは難しいので、レベル2からになると思います。運転士が横についた状態で実際に実走するということになります。万博が終わってですね。ですので、恐らく数年間の実証は必要になるだろうと思います。
それに当たって、万博前の準備として今、道路構造の確認であったり、あるいは既存の道路で様々な、バス停留所じゃないですけど、そういうところも使えるところはないかとか、そういったところの検証を積み重ねています。必要な予算というのは当然あれば組み立てていきますけども、現時点ではそこまで道路を改変することなく、需要のある道である程度進めることができるだろうというところまで今検討が進んできていますので、必要な予算は当然つけてやっていきますけれども、計画とすれば予定どおり今進んでいるという状況です。
道路構造って変更するところはあるんですか。既存のいろんなバス停とかを使うのはあるとしても。
職員
特に今のところ構造とかは変更する予定はないですけども、例えば区画線とか、そういったところがちょっと薄れているところとかは整備が必要ではないかと考えております。
知事
という中身です。
やはり実際に実証していくとなると、広い道もそうだし、そうじゃない道も含めて、世の中いろんな道がありますので、そこも含めて運行できるようにならないと、将来的にはなかなか実用可能にならないので、しっかりと安全対策は確保しながら、既存の道をうまく活用して、そして、この自動運転バスのレベルを高めることによって、汎用可能な自動運転の技術というのを広げたいというところが、今大阪メトロと協議しているところの到着点ですので、何か道路構造を大きく変更するというのではなく、技術でクリアしようというところを今やっています。ただ、もちろんこれは初めてのことですから、やはり地元の皆さんには丁寧に説明をしながら、自動運転バスが走るんですということの案内をしながら進めていくべきだということで、南河内で開催をしたいと思っています。
大阪ヘルスケアパビリオン工事現場における労働災害の発生について(1)
記者
ありがとうございます。
別件なんですけれども、2日に、府市が出展する大阪ヘルスケアパビリオンの作業員の方が指をけがするという労働災害があったと発表がありました。その受け止めと、再発防止に向けてどのように取り組んでいくか教えてください。
知事
大阪パビリオンの工事中に作業員の方が、工具の使用を、手が滑って指を怪我されるという事案が発生をいたしました。この作業員の方にお見舞いを申し上げますし、一日も早い回復をお祈りします。
再発防止についても、やはり工事というのは安全第一が最も大切ですので、安全第一を最優先にして、工具の使い方もそうなんですけれども、やはり安全第一を最優先にして、今後怪我のないように、再発防止に努めていきたい、これは工事会社とも連携して、再発防止、安全第一を優先に進めていきたいと思います。
記者
ありがとうございます。
職員
ほかにご質問ございますでしょうか。そうしましたら、読売新聞さん、どうぞ。
大阪府育英会「入学時増額奨学資金」の改正について(1)
記者
読売新聞の山本です。
大きく1点なんですけれども、育英会の入学時の奨学金の貸付限度額の引上げについてですけれども、これについては、育英会は府の関係団体だと思うんですけれども、例えば増額であったりだとか、所得の引上げに伴って、府として、何か財政的な持ち出しが増えたりするのか、何か新たに府として予算化しないといけないものがあるのか、その点についてどうなっているか教えていただけますでしょうか。
知事
財政的な持ち出しはないということになります。高校授業料の完全無償化を行いますので、これまで活用されてきた授業料、年間の、いわゆる奨学金の利用というのは少なくなるだろうと予測をしています。その中でより充実をしていこうということが、育英会として方針決定したということで、大阪府から何か持ち出しするものではないです。
記者
ありがとうございます。
もう1点、所得基準の引上げということなんですけども、これを、590万円から800万円に所得基準を引き上げた根拠ですとか、理由とか、その点、分かる部分があれば教えていただけますでしょうか。
知事
これは入学時の奨学金になるんですけれども、先ほど申し上げた毎年の奨学金というのもあります。毎年の奨学金については、これまで、所得の基準というのが、対象は800万円の世帯でした。入学時のところだけが590万円未満となっていましたので、今回、通年の奨学資金貸付金、奨学金と、所得基準を合わせたというところと、もう一つはやはり、前回の見直しが平成14年だったので、より幅を広く持たせて、なかなか経済的に厳しい家庭も多いという中で、この無利子の奨学金を受けることができる世帯を増やそうという考え方の2点です。
記者
ありがとうございます。
職員
ほかにご質問ございますでしょうか。そうしましたら、MBSさん、どうぞ。
大阪ヘルスケアパビリオン工事現場における労働災害の発生について(2)
記者
MBSの清水と申します。
先ほども話題に上りました大阪ヘルスケアパビリオンの労災事故の件に関してお伺いをします。この労災事故は7月1日の午前11時頃に発生をしまして、実際の広報があったのは、そこから12時間以上たった、日が変わってすぐぐらい、午前0時頃というふうな形でした。万博推進局に聞いたところ、発生して3時間後には、この作業員の方の怪我の程度であったり、入院を要する怪我をしているということを把握していたということだったんですけども、そこから公表まで9時間ほどたっているわけですが、ここまで時間がかかったのはなぜなのか、これをお聞かせ願えますか。
知事
まず、3時間後あたりに口頭での報告を、第一報を受けたというところだと聞いています。その後、正式な事実関係も含めて詳細な報告を、整理をまとめて受けたのが夕方の遅い時間以降だったというふうに聞いています。そこから速やかに報告するということで、事実関係等々整理をして、日をまたぐということにはなりましたけれども、その中でできるだけ速やかに公表しようということで、夜中というか、日をまたいでの報告になりましたけれども、公表したということになると思います。
記者
隠そうという意図はなかったと把握してよろしいでしょうか。
知事
もちろんです。隠そうとする意図があったらその日、その日といってもちょっと日は越えていますけれども、公表することはないですから、速やかに公表する。そして、正式にいろんな詳細も含めて報告を受けたのが18時以降だとは聞いていますけれども、それ以降、きちんと整理をした上で、そして、その日のうちに報告するということで報告したのが日をまたいだということになると思います。
記者
今後、パビリオンの建設というのが佳境に入っていって、今後は内装展示の工事というのもかなり海外も含めてヒートアップしていく中ではあるんですけども、工期も迫ってくる中で労災の事故、もちろんないのが1番いいんですけども、ある可能性も否定はできないと。そうなった際に、例えば大阪府なり万博推進局として労災事案の公表に関して何かしら一定の基準を設けるとか、そういったお考えというのはありますか。
知事
速やかに労災になるような事故については、速やかに報告すべきだと思っています。だから今回の件について、指を負傷されたというものでありますけれども、皆さんに報道提供を当然して、そしてできるだけ情報はオープンしていくというのは当たり前だと思っていますから、基本的には労災事故というものが起きたときには公表すべきだと思いますし、実際今回も公表したということになります。
記者
ありがとうございます。
職員
ほかにご質問はございますでしょうか。そうしましたら、ABCさん、どうぞ。
万博リングの再利用について
記者
ABCの宮本です。
先週行われた万博協会の理事会で議案にもなっていましたリングの再利用についてなんですけれども、これについては、現時点で再利用を見込めるのが全部の面積での4分の1以下程度だったということです。また、再利用に際して解体費がさらにかかってしまうという可能性もあるということでした。これについて、まず受け止めをお願いいたします。
知事
現時点で4分の1の再利用の手が挙がっているというところで、ぜひ、リングについては、僕は再利用を実施していくべきだと思っています。だからその機会を広げていくべきだと思います。
ですので、約1年前の募集ではこういった約4分の1の活用希望があるということが出ていますが、今後の利活用という意味では、やはり一つ大きなところとすると、夢洲2期の跡地をどう活用していくのかという、大阪市、そして大阪府で跡地利用、大阪市が中心になりますけれども、都市計画局で実施していく夢洲の跡地においてリングを活用したいという事業者があるのかどうか、あるとしたらそれはどのぐらいのものなのか、そういったものの提案募集というのがこの夏に始まりますから、まず、どういうものが出てくるのか、そしてそれを踏まえて今年中には大枠として夢洲2期のまちづくりのマスタープランというものを大阪市、大阪府でつくり上げますから、そのときに万博リングが一部としてもどのぐらい残すのか残さないのかというのがまず一つ大きなところとしてはあると思います。
また、それと関連して再利用をより必要とする事業者、希望する人たちもリングが出来上がって、実態が見えてくると万博リングの木材を使って採用したいというような事業者がまだまだいらっしゃる可能性も高いと思いますので、今回で募集を終わるのではなくて、もう一度、再度大阪市のまちづくりの計画がある程度見えた段階でどうするのか、再利用の希望はないかというような希望も募ったらいいのではないかと思っていますので、4分の1で終了というものではないというのが現時点の答えになると思います。
記者
これから再利用をしたいですという形で手がどんどん挙がっていくとしてなんですけども、解体費用がさらに嵩む可能性もありますが、それについては今、知事はどのようにお考えですかね。
知事
そこは実際にどのぐらいの事業者が希望し、どういった費用になるのかということについて、より詳細に詰めていくということになるんだろうと思います。なので、まずやっぱり重要なのは、リングを一部残すのか残さないのか。例えば、4分の3を残すとなったらそれで終了してしまいますので、事業者として、まちづくりとして、リングを残すのか残さないのかというのはかなり重要になってくると思います。そこがまず1番大きなところだとは思います。
その後について、残りの部分について、あるいは事業者がなければ残りの4分の3について、さらなる希望する事業者がいるのかいないのかということになると思います。今僕が聞いている限りでは、解体して再利用するに当たる費用ということも一定今の予算の枠内で十分可能だというふうにも聞いています。
記者
ということは、恐らくですけど、2,350億円の会場建設費の中に収まるそうだと聞いていらっしゃるということですかね。
知事
そういうことです。
記者
分かりました。
あと、今のご回答の中で、一部リングは再利用する、していくべきだというふうにも考えているというふうに今おっしゃいましたけれども、知事、もともとリングそのものは残したほうがいいというお話をされていたと思うんですが、現状、お考えとしては、一部を再利用して、一部は残したほうがいいという、そういうような考えでいらっしゃるんですかね。
知事
最後決めるというか、夢洲のまちづくりをする上で事業者の意向というのが非常に重要になってくると思いますので、事業者が具体的にどういう提案があるのかないのか、そこがまず非常に重要なポイント。プラス、それを踏まえて大阪府市でつくる夢洲2期のまちづくりの案、マスタープラン、そこが非常に重要になってくると思います。そこについては、何か僕自身の希望で云々決まるというよりは、むしろ民間の事業者の皆さんがこのリングをどう評価して、あるいは提案するのかしないのかということにかかっていると思うので、今の段階で僕自身が決定できるものでもないというふうには思います。
ただ、今まで申し上げてきているのは、僕は、このリングを初めて、本当にごく一部ができたときに見て直感として思ったのが、非常にこれはすばらしいものができるし、圧倒的なものが出来上がるので、万博を開催すれば、これについては何らかの形で一部でも残すべきだという声が多く上がるだろうという、これは政治家として直感で感じたぐらいすばらしいものが出来上がってきているというふうに思っています。
今後、事業者が手を挙げるのか挙げないのか、この夏に事業提案があると思いますし、そこも含めた上で、僕自身は、やっぱりすごいなと思いますので、見て。一部でも残したほうがいいんじゃないかとは思っているんですが、ここは、事業者がどう判断するのかというところと、夢洲2期のマスタープランにかかってくるところだと思いますので、そこで最終的に判断するということになると思います。今年中にはマスタープランの大枠については発表することになるだろうと思いますので、そのときに明らかになるとは思います。ただ、僕は本当にすごいものが出来上がっているなと思うので、これを残してほしいという声は非常に多く出ると思っています。
記者
ありがとうございます。
職員
ほかにご質問ございますでしょうか。そうしましたら、朝日新聞さん。
大阪府育英会「入学時増額奨学資金」の改正について(2)
記者
朝日新聞の丘と申します。
質問が重複してしまうかもしれないんですけど、育英会についての質問です。今回の育英会の貸付額の引上げというのは、今年度から始まった授業料無償化とはどれぐらいの関連性があるのでしょうか。
知事
これまでもそうですけれども、毎年の貸付けを行ってきたわけですが、年間の貸付けというのは結構金額が大きくて、これは入学時ですから、毎年の年額の貸付けというのは、最大70万円の奨学金の貸付けというのを行ってきました。これは授業料に相当するものになります。その授業料については完全無償化をやりますから、恐らくここの今まで最大70万円の貸付けをしていたところについては今後減ってくるだろうということになります。育英会から見た貸付額は減ってくるだろうということになります。授業料以外のその他の教育費に係る分について10万円の奨学金というのは毎年分はあるんですけれども、授業料というのがやっぱりメインで、最大70万円の毎年の貸付けをしていた部分についての貸付額というのは、育英会としても恐らくこれは減少してくるという中で、入学時における費用について、より充実できるようにということだというふうに思います。
ということでいいんですかね。特に直接関係があるというわけではないと思うんですけれども。あえて無償化との関係で、無償化で年間の貸付けは減ってくるということにはなろうかと思います。
職員
昨年、知事と中高連がお会いいただいたときに、中高連側からそういう入学時のお金が必要になるのではないかというご意見がありまして、それを踏まえて育英会のほうで調査をしたと。実態と乖離が見られたので変えるというところでございます。
知事
中高連と様々、無償化をするときに議論をかなり重ねてきたんですけれども、その中で入学時の奨学金を増やしてもらいたいという意見もありましたので、そこも反映させたということになります。
職員
ほかにご質問ございますでしょうか。ございませんでしょうか。
ないようでしたら、これをもちまして記者会見のほうを終了させていただきます。ありがとうございました。
マイクのほうを幹事社のほうにお返しさせていただきます。