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更新日:2024年10月28日

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令和6年(2024年)5月9日知事記者会見内容

記者会見項目

  • 「子どもたちへのお米・食料品配付」について
  • 【NPO活動支援】クラウドファンディングキックオフイベント開催について


職員

それでは、ただいまから知事記者会見を始めさせていただきます。

最初に、知事からご説明がございます。知事、よろしくお願いいたします。

 

「子どもたちへのお米・食料品配付(第3弾)」について

知事

まず、1点目についてです。大阪の子どもたち全てを対象にした子ども食費支援事業第3弾を開始いたします。子ども1人当たり全員を対象にして5,000円分相当、お米にして約10キロ相当の食費支援事業、これはお米のクーポン等をECサイトで選べるというもので、これまで第1弾、第2弾をやってまいりましたが、今回第3弾を行います。それを6月3日から開始をいたしますので、その報告です。
こちらにありますけれども、物価の高騰も長期化していく中で、この間やってまいりました家計に占める食費の割合を見ると、やはり子育て世帯が非常に負担が大きいという状況になっています。強く影響を受けているということを踏まえまして、十分ではありませんが、大阪の全ての子どもたちを対象にしてお米あるいはその他の食料品を給付するという、支援をするという事業を行います。これは第1弾、第2弾をやっておりますが、今回は第3弾になります。
開始の時期、受付開始の時期ですけども、来月6月3日午前9時から開始をいたします。対象者ですが、申請日において大阪府内にお住まいの平成18年4月2日以降に生まれた子どもまたは妊娠している方です。ですので、おなかの中の赤ちゃんも含みます。ここに年限が書いていますけれども、高校3年生までが対象というふうに考えてもらえれば分かりやすいかなというふうに思います。大阪府内の高校3年生までの全ての子どもと妊婦さん、おなかの中にいる赤ちゃんを対象にします。対象者は約137万人になります。
給付物品ですけれども、税込みで5,000円相当、送料を含むものについてを対象として、そして、中身ですけれども、今度は第1弾と第2弾と基本的なスキームは同じですが、一つはお米PAYおおさかということでお米クーポンです。クーポン券を使って自分がふだん買っているお米をそのまま買っていただく、購入できるというやり方が一つ。もう一つはお米も含んだ食料品をECサイトで注文して、そして、そこで自ら食料品を選ぶというパターンです。この二つのパターンがあるということになります。
申請の受付期間ですけれども、6月3日から受付を開始いたしまして9月の2日まで申請受付をいたします。そして、給付物品の申込期限ですけれども、10月31日までと期限をさせていただきます。これは基本的に第1弾、第2弾とほぼ同じ期間を取っているということになります。ですので、最終的には今年の秋、10月31日が最終的な期限になるということになります。
また、今回の特徴的な中身として、第1弾、第2弾と違うところとしまして、令和6年能登半島地震で被災された石川県と連携をしまして、食料品、食産品に石川県産品のお米であったり食料品を追加いたします。合計で51品目を追加します。これはこれまで石川県事務所、大阪の石川県事務所であったり石川県と協議する中で、そうやって石川県の産品をこういった対象にするということは被災地の支援につながりますかと、こういうふうにこちらの問いかけに対しまして、それは非常にありがたいという現地のそういった回答も受けていますので、我々として少しでも被災地支援になればということで、今回石川県産の食産品を選択できるようにもいたしました。
そして、コールセンターを開設いたしますので、疑問等あればこちらのほうのコールセンターに連絡をいただけたらと思います。

給付決定された後ですけれども、もう少し具体的にどういうものを選択可能かということについて説明をさせていただきます。
まず、一つは先ほど申し上げましたお米クーポンです。そして、二つ目はお米または食料品。これはECサイトでいずれかを選択するということになります。そして、まず、お米クーポンですけれども、これはスマホに5,000ポイントをチャージいたしまして、そして、お米クーポンの取扱店舗でお米を購入することができます。取扱店舗は随分増えてきまして、合計で今2,300店舗が対象になっています。皆さんの最寄りのスーパーマーケットであったり、ドラッグストアであったり、ホームセンターであったり、あるいは個人の米穀店でも多くの店舗が協力をいただいていますので、皆さんふだん購入しているお米もこのクーポンで購入をしていただけるということになります。また、そのお米の種類も選べるということになります。
二つ目のパターンですけれども、お米あるいは食料品をECサイトから通販で選ぶというパターンです。食料品選択ページも準備しておりますので、これは希望の食料品を選択していただくと自宅へ直送されます。これはどうしてもお米のアレルギーであったりお米以外でと言われる方の選択肢として当初準備したものでもあります。もちろんお米もこの中に含まれています。
食料品の一例ですけども、合計で460品目あります。460品目の中から選んでいただくということになります。例えば、あきたこまち10キロであったり、缶詰であったり、インスタント食品であったり、油のセット等々があります。そして、今回は、先ほど申し上げましたけれども、少しでも被災地を応援しようということで石川県産の食産品も組み込みます。合計で51品目がここに組み込まれて、石川県産のコシヒカリであったり、あるいは金沢カレーであったり、ノドグロのお茶漬けであったり、能登牛の加工品等が石川県産の、これは1例ですけども、産品として合計51品目を追加いたします。もちろん何を選ぶかというのは府民の皆さんの判断ということになりますが、この選択肢の中に被災地の食産品も今回は特別に組み込むということをいたしました。
申請方法についてですが、基本的に第2弾とほぼ同じだというふうに考えてもらっていいかと思います。第1弾のときはどうしても最初ということで、審査に時間がかかった時期もあったんですけれども、それを反省に、第2弾のときは審査を非常に簡便に審査ができるように、簡便に申込みができるように改良いたしました。今回も、非常に前回それが好評だったので、今回それも踏襲をするということにしております。
どういうことかということなんですが、まず、チラシとかポスターとかQRコード、また検索エンジン等からQRを読み込んでいただいて、インターネットによる申請はまず基本のベースになります。もちろん紙申請とかもできますが、基本はインターネットによる申請。
申請を受けた、申請する際なんですけれども、既に第1弾あるいは第2弾でこの申請をされた方については、メールアドレスと対象者の氏名と生年月日、郵便番号を入れていただけたら、その段階で前回のデータがありますので、そのデータをそのまま、それ以外の入力であったり、あるいは本人確認書類等は必要なしと。前回審査していますから、入力確認画面でこれで間違いないですかというのが出ますので、それで間違いなしとなれば、第1弾あるいは第2弾で使った審査データをそのまま活用いたしますので、速やかに給付決定が出るということになります。実際、第2弾のときは大体2、3日で結果が出るというところまで迅速な審査が実現できているということになります。
一方、上記以外の方ということで、今回初めて申請される方であったり、あるいは妊婦さんであったり、あるいは郵送で申請される方、あるいは住所が変わったんですという方については、仮登録をしていただいて、本申請のところで本人確認書類等を添付していただくということになります。そして、入力画面を確認していただいて、それが来れば、こちらで審査を行いますので、一定審査をさせていただいた上で給付決定をするということになります。
前回、第2弾のときにこの簡易申請を使って審査をされたという方が、割合でいうと非常に高い割合の方がこの簡易申請をされた、83%の方が簡易申請をされましたので、そういった意味では、多くの方がこちらの簡易申請になるかと思いますが、非常にスムーズに審査ができるようにと、審査を簡単に、また申請を簡単に、そして審査も前回のデータを使うことによってスムーズな審査を実現させてまいります。

クラウドファンディングキックオフイベント開催について

2点目です。NPO活動の支援としてクラウドファンディングのキックオフイベントを開催いたします。
大阪府においては、令和2年度から一般財団法人村上財団さんのご協力をいただきまして、様々な社会課題の解決に取り組むNPO等の活動の支援をしています。令和5年度からはSDGsの達成に貢献する活動も支援に組み込みました。
この間、4年間実施しまして、22団体の活動をサポートしました。村上財団さんから総額7,000万円のご支援もいただいています。そして総事業費、クラウドファンディングも入れれば、約1.5億円の事業になっているというところです。ここについては、民間の皆さんからのクラファンと、そして村上財団から上乗せで賄うということで、税を投入する補助金ではないんですけれども、NPO法人が活動する上での活動資金の獲得のノウハウをつけるということと、実際、村上財団さんからも協力をいただいて、NPO法人として持続可能な活動ができるようにということで、クラファンの資金獲得のノウハウ等もここで得てもらいながら、そして社会支援活動を行うNPOを支えていこうというスキームです。大阪府とすれば、このマッチングと、そして広報等の必要なサポート等を行ってまいります。
これまでの支援実績ですけれども、先ほど申し上げた22団体の活動をサポートしますが、例えばですけれども、生活困窮者であったり、孤立の児童に対して食事を届ける事業、フードロスになる食品を集荷して、循環型の仕組みを構築する事業であったり、あるいは在宅介護を行う方、事業者の支援をする仕組み、あるいは認知症の当事者や家族の孤立・孤独を解消するための支援する仕組み、こういったものがこれまで選ばれているということになります。
この間、令和2年度から始めまして、クラファン形式では令和3年度からスタートいたしました。クラファンの目標額に、それを超える年もありますし、どうしてもそこに少し足りない場合もありますが、これはこの2年度、この令和4年と令和5年はクラファンの目標額以上の寄附をいただいているという状況です。
また、それに併せて、村上財団さんからはクラファンによる寄附と同額の上乗せ寄附をしてもらいますので、クラファンで集まった金額の倍の資金がNPO法人に活動資金として入るということになります。ここにあるのがそれぞれの年度の事業総額で、合計は今までで約1.5億円になっています。
そして、今年の事業支援対象に決まった3団体の報告と、そのキックオフイベントを開催いたします。クラファンは5月17日金曜日に募集サイトを公開します。16時30分から受付を開始します。阪急百貨店のご協力をいただきまして、阪急百貨店の梅田本店で受付開始に合わせたキックオフイベントを開催いたします。5月17日金曜日、16時30分から17時までの間、阪急百貨店の9階の祝祭広場で開催をいたします。そして、内容ですけれども、私のビデオメッセージと村上財団の代表者からのビデオメッセージと、そして、実際に対象が決まった支援団体の皆さんの意気込み表明をここでしていただきます。もずやんとミャクミャクの撮影会も開催します。
じゃあ、どういったところが今回、今年度決まったんですかというところなんですけれども、ここの三つの団体が決定をいたしました。
まず一つ目ですけれども、NPO法人キリンこども応援団ということで、ひきこもりなど、生きづらさを感じる若者と一緒に空き家を活用した民泊事業を実施するという、この事業が一つ。
二つ目ですけれども、虹色ダイバーシティ、これもNPO法人ですが、中高生向けのLGBTQであったりジェンダー平等に関する教育プログラムを開発していこうというNPO法人です。
三つ目ですけれども、これはNPO法人ろーたすですが、不登校の児童の居場所づくりにとどまらない、教育の新たな選択肢になるようなフリースクールをつくっていこうという。この三つのNPO法人が、今回、令和6年の支援対象団体として選ばれました。ぜひ、5月17日、この3団体がその意気込み表明と事業の発表をいたします。またホームページ等でも掲載いたしますので、多くの皆さんにクラファンに参加していただけたらなというふうに思います。
私からは以上です。

質疑応答

職員

ありがとうございました。
それでは、府政・公務に関するご質問をお受けいたします。ご質問される方は挙手の上、社名とお名前をおっしゃってくださいますようお願いをいたします。
それでは、まず、幹事社の毎日新聞さん、お願いします。

「子どもたちへのお米・食料品配付(第3弾)」について(1)

記者

毎日新聞の東久保です。よろしくお願いします。
子ども食費支援事業についてお伺いします。物価高騰の影響はまだ長引くおそれもあると思うんですけれども、第3弾ということですが、第4弾も今後検討する考えもあるのか、今後の子育て施策の対策についてお伺いします。

知事

現時点で第4弾を予定しているわけではないです。ですので、現時点では第3弾までということに考えています。何か継続的にやる事業でもないというふうに思っていますので、そしてまた、これは国の臨時交付金を活用した事業にもなっています。ですので、第4弾については何も決まっていませんが、まず、第3弾まではさせていただこうということです。

職員

ほかにございませんでしょうか。読売新聞さん。

「子どもたちへのお米・食料品配付(第3弾)」について(2)

記者

すいません、読売新聞の石見です。
お米の事業に関してなんですが、改めてなんですけど、府民の皆さんに利用の呼びかけのメッセージをお願いします。

知事

物価高騰が続く中、特に子育て世帯については家計における食費が占める割合は非常に大きいと思います。また、食費の負担も大きくなってくる中で、これは不十分かもしれませんけれども、少しでも支援になればと思って実施をいたします。ぜひ子育て世帯の家計の皆様、この支援事業に申込みをしていただけたらと思います。
ちなみに、これまでの実績ですけれども、8割以上の方にお申込みをいただいています。前回が、約82%の方に申請をいただいております。お米クーポンにすると、お米も当然電子クーポンで選べるということにもなりますし、また、ECサイトでもこれまで、品目もどんどん増えてきまして、現在では463品目から選べるということにもなっています。さらに、今回は少しでも被災地支援ができればということで、石川県産品の51品目も追加をいたしました。もちろんこれは、何を選ばれるかは府民の皆さんの判断になりますけれども、少しでも、物価高騰が続く中で、子育て世帯にどうしても大きくかかる食費、子どもはたくさん食べますから、そしてまた、育ち盛りの子どもも本当に多く食べますし、お米というのは基本的に主食でもあります。もちろん、お米アレルギー等ある方用に、いろんなものを選べるようにしていますので、少しでもこの物価高騰が続く中で、食費の負担の割合が多い子どもたちを支援できればというふうに思っています。どんどん応募していただけたらと思います。
対象は、当然もう全員が対象になりますので、大阪の子どもたち全員が対象です。おなかの中の赤ちゃんも含みます。合計で約137万人の方が対象になります。そしてまた、これは1人当たりということになりますので、例えば3人の子育て世帯であれば1万5,000円分ということになります。世帯単位でもないし、所得制限もありません。全員、子ども一人一人を対象にしたものですので、ぜひ、奮ってご申請いただけたらなと思います。

職員

ほかにございますでしょうか。それでは、産経新聞さん。

「子どもたちへのお米・食料品配付(第3弾)」について(3)

記者

産経新聞の山本です。
食費支援に関連してなんですけども、6月3日から申請の受付を始めて、給付決定が出るまで、利用ができるのは大体どれぐらいからになるんでしょうか。

知事

もう早ければ6月3日に申請をしていただいて、先ほど申し上げた約七、八割ぐらいの方は第1弾、第2弾と重なっている方がいらっしゃると思いますし、そして、第2弾のときに簡易申請してもらった方は合計83%、約94万件が簡易申請していただいてるので、簡易申請であれば恐らく二、三日もあれば、平均的に、長くても二、三日で対応できますので、6月3日から受付を開始して、もう6月の、早い人であれば6月の5日、6日ぐらいからは、実際に電子クーポンであれば使えるようになると。ECサイトの場合は来るまでに期間がありますけれども、6月の上旬からは、少なくとも6月上旬ぐらいからは、もうお近くの店舗で使えるようになるということになると思います。

兵庫県における公益通報への対応について

記者

あと、別件の質問になるんですけども、一昨日なんですけども、兵庫県のほうで、知事や幹部職員に関する疑惑についての文書を報道機関や県議などに配布した男性職員が停職3か月の懲戒処分を受けました。県のほうは、知事らの疑惑の真偽について、第三者による調査を行わず、内部調査で処分を決めましたけども、こういう一連の兵庫県の対応について、吉村知事としてどう受け止められるのか、ちょっとお聞かせいただければと思います。

知事

ちょっと、その具体的な事情を把握していないので、なかなかここで、個別にこうすべき、ああすべきだという評価は難しいかなと思います。

記者

分かりました。
関連してなんですけども、今回、兵庫県のほうでは職員らが、内部の違法行為などを告発する公益通報の窓口を県庁内に設置しておりまして、今回処分を受けた男性は、その窓口に通報することを避けて、信用できないということで通報せずに、事前に報道機関とか県議に文書を配付したんですけども、大阪府も含めて、職員が公益通報をする際には、外部の弁護士事務所、コンプライアンス委員の弁護士に公益通報することもできるんですけども、今、外部に通報窓口を設置する自治体が増えている中で、内部だけじゃなくて外部にも窓口を設置する必要性についてはどのようにお考えでしょうか。

知事

それは必要だと思います。職員の皆さんが、これはちょっと問題じゃないかって内部通報する場合、やはり内部通報しやすいような仕組みのほうが僕は重要だと思っています。これは組織にとっても重要だと思っています。内部通報があって、もちろんそれ、真偽は確認する必要があると思いますけれども、やはり組織ですから、間違ったことも、これは全く起きないわけではなくて、間違ったことが起きれば、それをある意味改善をしていくというのが組織としてあるべき姿だと思っています。その点から言うと、内部でのこの通報というのも、通報しやすい仕組みというのが重要だし、そういった観点からすると、なかなか、内部での審査だけだと難しい、しにくいなということも当然あり得ると思いますから、第三者の弁護士であったり、第三者の通報機関、こういうことを設置すべきだというふうに思っています。
そしてまた、内部通報であったとしても、内部の調査は当然するにしても、内部の調査だけで終わるんじゃなくて、そこに第三者の弁護士であったり、そういう専門委員の意見を踏まえた上で、最後、決定をするという仕組みが重要だと思います。大阪府においてはその仕組みを取っていまして、内部の職員が内部で通報した場合においても、内部だけで処理するんじゃなくて、外部の第三者の弁護士等の意見を踏まえた上で、最後、認定するという仕組みを取っていますので、第三者の、外部の目を入れるということが非常に重要だと思いますし、あと一つは、内部通報者の秘密を守るというか、そういったことも重要なのではないのかなというふうに思います。ただもちろん、通報っていろんな通報もあると思いますし、いろんな思惑というのもあったりもして、全てが事実ということに立つ必要は、僕はないと思うんですけれども、いわゆる内部のいろんな人間関係であったり、政治というか、いろんな動機もあり得る話ですから、いろいろなものがあると思います。ただ、やはり通報しやすい仕組みをつくって、きちんと事実認定をする、そして第三者の目を入れるということは重要だとは思います。

記者

個別の事情が分からないということなんですけども、斉藤知事自身は、自身の疑惑に関して第三者のほうで調査をしてもらって、判断してもらうというようなことを避けているんですけども、そういう知事自身の対応についてはどのようにお考えでしょうか。

知事

それはだから、個別の事実関係がなかなか分からないので、一般的な制度としては、僕は、それが制度としてあるべきだというふうには思います。

記者

ありがとうございます。

職員

ほかにございますでしょうか。そしたら、共同通信さん。

ライドシェア関連について(1)

記者

共同通信の鶴留と申します。
先日の囲みでも話題に出ましたけれども、ライドシェアの関係で伺います。これまで、大阪府・市でライドシェア、素案をまとめて国にも要望されてきていました。その中で、一応、日本版ライドシェアといいますか、国交省の案で一旦走り出すという形になって、現状、大阪府・市では異例のパブリックコメントで意見を出したりとか、いろいろとされてきたと思いますけれども、進展、今のところまだ大きくはない状況だと思います。
先日、関西広域連合でも、大阪全域ですね、地域の指定なく、時間も24時間でというところで、大阪府の案に基づいての実現というので賛同する意見が多かったと、関西広域連合も巻き込んでいきたいというふうな発言ありました。これは、大阪府・市だけでなくて、ほかの自治体も巻き込んで国に働きかけていこうという、ちょっと、ある意味戦略を転換するようなニュアンスでのご発言だったのでしょうか。

知事

巻き込んでというよりは、僕は必要だと思うんです。必要だと思ってくれる、後押しをしてもらえる、そういった自治体の後押しもぜひ受けたいと思います。これは、国が定める日本版ライドシェアって、僕はライドシェアだとは思ってないです。タクシーの規制緩和であって、全然ライドシェアではないものをライドシェアと呼んでいることはおかしいと僕は思います。実際、時間も非常に限定的で、曜日や時間指定までして、台数まで指定すると、そしてタクシー会社しかできない、雇用も、自由な働き方ができない、これは全くもってライドシェアではないなというふうに思います。ですので、極めて不十分だと思います。その考え方は今も変わりません。とりわけ、万博時においては多くの、2,800万人の方が国内外を含めて大阪にいらっしゃいます。これは万博会場だけではなくて、当然大阪府内の買物であったり観光であったり、いろいろこう楽しみたいなと思って来られる方がたくさんいらっしゃるわけです。また実際、観光地としても大阪は人気で、多くの方がいらっしゃる観光地でもありますし、また、大阪というのは、関空にしても、伊丹、伊丹はちょっと、兵庫との県境ですけど、伊丹であったり、新大阪駅についても、ハブとなる駅や空港がありますから、そこを拠点にして日本全国に行きたいと思われる方も多くいらっしゃる。そういう交通の要衝でもあるんです。だから大阪だけの話じゃなくて、万博に来られた方が大阪や、もっと関西全域であったり、あるいはもっと言うと関西からさらに広げて、日本の魅力的な場所がたくさんあるので、そこに行きたいと思う人が行きやすく移動しやすい仕組みが重要だと思います。それが今のタクシーの需要だけでは、特に万博時においては圧倒的に足りないと思っています。だからこそ、このライドシェアというのを活用すべきだという考え方です。
大阪版のライドシェア、万博時においてのライドシェアを認めてもらいたい、これは台数制限をすることなく、大阪という範囲になると思いますけど、時間や場所の指定をすることなく、タクシー事業者以外もちゃんと責任を持った事業主体も参入できるように、あるいは自由な働き方もできるようにというライドシェアの案をつくっていますので、これは引き続き必要なものだという観点で国に対して働きかけをしていきます。国交省がこれをオーケーと言えば認められるものですから、国交省だけがノーと言っている、地元の自治体はさせてもらいたい、あるいは事業者もこれはぜひ必要じゃないかという声もある中で、なぜか国交省だけがノーと完全に言い切っている今の状態は僕は問題だと思っています。
タクシーの業界の意見を反映するのはもちろん大切なことですけれども、タクシーもあり、ライドシェアもある、しかもそれは万博時という期間限定で、エリア限定のものぐらいは認めてくださいよと言っても駄目だというのが今の国交省だから、僕はこれは完全に中央集権的な発想で、こんなんで日本が成長するわけないなと思っています。これを取り下げることはしません。もちろん我々は権限はないわけですけれども、国交省に認めてもらうのはできないですけど、本当にこんな仕組みでいいのかなというのは非常に問題意識を持っていて、ここについては大阪府・市でもちろんやっていますが、その問題意識をぜひ共有いただける自治体の皆さんには、それは必要だよなと言っていただける自治体の連合の皆さんには、ぜひ後押しをしてもらいたいなと考えています。
ですので、関西広域連合においても議論はさせていただいて、前回の委員会において、これは大阪においてそういった万博時の大阪を考えるライドシェアというのはやっぱり認めるべきじゃないかと、地域によって柔軟に考えるべきではないかという決議の方向性もいただきました。これについては今、最終取りまとめをしていますので、取りまとめ次第、そこも含めて、ある意味これは大阪府・市だけの意見ではなくて、関西広域連合としての意見も含めて、国に対して、国交省に対してぶつけていきたいと思います。
また、いろんな他の自治体においてもこういったことは必要じゃないかと考える自治体も多くいるので、そういった地方の実情や地域の実情に合わせたライドシェアはちゃんと認めていくようにしようよという考え方に賛同していただける、ある意味仲間を増やして、それはきちんと大阪府・市だけの意見じゃないということを踏まえて、国交省にその要望を上げていこうと考えています。
なので私自身、名ばかりライドシェア、なんちゃってライドシェアで終わるつもりはありません。大阪においてもなんちゃってライドシェアが認められましたけれども、土曜日の0時から3時、つまり金曜日の夜中、0時から3まで。正確には土曜日の0時から3時で台数は420台。金曜日と土曜日で16時から19時台ということで、台数が240台と非常に限定されている、しかも区域まで指定されていると。大阪市域交通圏ということで区域指定、台数指定、時間指定、曜日指定がされているものが認められました。ここに参入するタクシー事業者はいると思いますが、私は全くもってこれは本来のライドシェアではないと思っていますから、タクシーの規制緩和でしかないので、これは参入されるタクシー事業者はもちろんいらっしゃると思いますけれども、それで終わりだとは思っていません。引き続き国に対して要望していきます。
これは法令上78条3号という制度がありますから、国交省が了とすればできます。法改正も要りません。なので本当にこれは国交省の判断一つで我々今できていないという状況なので、これはちゃんと僕はぶつけていきたいな、ぶつけていくという言い方は悪いかもしれないけど、これぐらいは認めてよと思います。世界を見渡せば、Uberにしてもそうだし、Lyftにしてもそうだし、Grabにしてもそうだし、タクシーとライドシェアがある国も多くあって、既にスキームもある中で、安全性をまず第一にするのは当たり前で、それは当然やっていきますけれども、その選択肢を一切認めないと。しかも万博という国内外から多くの海外のお客さんも来る、国内のお客さんも来る、半年間毎日メガイベントをやっているというような状況の中で、タクシーも不足することが明らかに予測されている中でライドシェアは一切認めませんというのは僕は間違っていると思います。
それを認めてもらえるように、法令改正も要りませんから、認めてもらえるように今後そういった考え方に賛同いただける自治体であったり団体であったりということの賛同も得ながら、国に対して働きかけをしていこうと思っています。

記者

今後のスケジュール感で言いますと、万博開幕時にぶっつけで導入ということがなかなか実態上難しいと思うので、大阪府・市としても今年の10月からの導入を目指しているかと思うんですけれども、逆算すると大阪版のライドシェアを実現するためには国交省の了承も夏頃にはめどとして得られていないと、なかなか新規参入の事業者さんもすぐには準備できないのかなと思うんですけれども、ここら辺のスケジュール感についてお考えはどうでしょうか。

知事

おっしゃるとおりです。ですので、万博期間は6か月、180日ですけれども、万博開始前6か月間、つまり開始前から万博終了後までの約1年間を期間限定としてお願いしますということは既にスキームの中に組み込んでいます。これも変わることはありません。ですので、10月というか、秋だと思うんですけれども、今年の秋から、準備も含めてやっぱり秋ぐらいからスタートしないと駄目ですから、秋からスタートをさせて準備に入って、いろんな回しも必要になってくると思いますし、秋ぐらいから準備に入って、そして本格的には万博開催すると人がわっと増えると思いますけども、そのときには一定運行しているというような状況じゃないと、なかなか、いきなり4月からなんてできないと思いますから、やっぱり準備期間も含めて1年間の試行ができるように。とするならば、やはり、そこから逆算していくと、国交省の判断はやっぱり夏ぐらいにしてもらわないと、これは間に合わないよねということになると思います。具体的にこの日までというのはないと思いますけれども、さっき言ったとおり、法律改正ではありませんので、今、現行法令でも国交省の判断一つでできますから、やっぱり夏ぐらいまでにはその判断をしていただかないと、事業者の準備も含めてなかなかできないだろうと思います。だから、夏ぐらいのご判断をお願いしたいということと、我々は秋から開始をしたいと。そして、万博の終了までの1年間限定でお願いをしたいというのが基本的な考え方です。

記者

ありがとうございます。

職員

ほかにございますでしょうか。そしたら、MBSさん。

ライドシェア関連について(2)

記者

MBSの清水と申します。
先ほどのライドシェアの関連のお答えの中で、ちょっと1点、発言の意図について確認をしたいんですけども、国交省だけがノーと言っていると。地元も必要だという声があるというふうなことを先ほど知事もおっしゃったんですけども、この地元も必要だというふうに言っているところは、これは大阪府内の、例えば府民の声を指すのか、それとも、最近でいうと、関西広域連合のほうでも大阪のライドシェアを進めていこうというふうな意見の一致があった中で、この地元というのは大阪府を指すのか、それとも広域連合に参加している自治体とかも含むのか、あるいはその地元というのは大阪府民というところを指すのか、そのあたりの発言の意図を確認させていただきたいです。

知事

それは地元自治体という意味です。ですので、大阪府・市ですね。機関としての大阪府・市。そして、広域連合で決議がされれば広域連合の構成府県市もその意思を示すということになります。ですので、それを広く含めて、関西という意味では地元、大阪を含む広域連合の府県市の意思ということになると思います。もちろん大阪府民の中では賛成・反対ありますから、全てが賛成したり、全てが反対するという政策というのはそもそもあり得ませんので、賛否は当然あると思います。ただ、地元というのは地元自治体という意味です。

記者

ありがとうございます。

職員

ほかにございますでしょうか。そしたら、朝日新聞さん。

ライドシェア関連について(3)

記者

朝日新聞の野平です。
ライドシェアについて伺います。知事もおっしゃったように、道路運送法78条3号の公共の福祉を確保するためにやむを得ない場合に今回合致するということで導入を主張されてきたと思いますけれども、公共の福祉という概念自体はちょっと抽象的な面もあると思います。どういった理由で、ここまでに至る間、国交省は認められていない、大阪府・市の主張が認められていないというふうに知事としてはお考えなんでしょうか。

知事

最終結論はまだ出ていないと思いますけれども、今認められている日本版ライドシェアというものを見る限りでは、タクシー事業者しか認めないということがまず前提になると思います。タクシー事業団体からはやっぱり反対の声があるわけですから、そこを尊重しているという、そこの意見を尊重した方針になっているんだろうというふうに思います。
ただ、我々大阪府とすれば、やはり万博時において多くの方がいらっしゃいますから、そういった方々の自由な移動、足を確保することも大切だし。ただ、そういった方が来られるということはタクシーも利用されるから、ふだん万博に行かない方も、例えば病院に行くだとか仕事に行くだとかという人も、880万人、大阪にお住まいですから、そこでタクシーがすごく呼びづらくなったんやということも当然あり得るわけで、多くの方がいらっしゃるということは。そういったことを踏まえると、大阪府民全体の足を確保するという意味でも、僕は、この万博期間中というのは必要だと。
ただ、万博会場との行き来に限った話ではない。万博会場で楽しんだ人が、今度は、大阪でビジネスをすると。あるいは買物をすると。そこから移動する方もいらっしゃると思うので、来る人を想定すると、やはり大阪府内の移動というのは非常に多いと思うし、大阪府内のターミナルであったり、交通の要衝までの移動の方も多いし、また、万博とは関係なく、タクシーであったりそういったものをふだん使われたり、あるいは、万博に来ないけども大阪にビジネスで来られる方とか、旅行で来られる方も当然その時期にいらっしゃると思うので、そういった意味ではやっぱり需要がぐっと増しますから、万博会場だけに限らず。そういった意味で大阪府民の足を確保する責任があるというふうに思っていますし、確保すべきだと思っていますし、その方法もある中で、国交省だけが認めてくれないということだと僕は思っていますので、ぜひこれは認めてもらいたいと思います。
今は認めてもらえてません。それは何でかというと、ちょっとこれは国交省に聞いてもらったほうがいいとは思いますけれども、今の日本版ライドシェアの仕組みを見る限りでは、タクシー事業者の意見を、業界の意見をストレートに受けているということだろうと思います。

職員

ほかにございますでしょうか。よろしいでしょうか。
そうしましたら、記者会見のほうを終了させていただきます。ありがとうございました。
一旦マイクのほうを幹事社のほうにお返しさせていただきます。

 

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