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令和6年(2024年)5月15日知事記者会見内容
記者会見項目
- 大阪ヘルスケアパビリオンアテンダントの募集について
- 大阪産(もん)マルシェ「RoadtoEXPO2025」について
- けいはんな万博キックオフイベントの開催について
職員
そうしましたら、ただいまから知事記者会見を始めさせていただきます。
初めに、知事よりご説明がございます。知事、よろしくお願いいたします。
大阪ヘルスケアパビリオンアテンダントの募集について
知事
私からは3点です。
まず、1点目です。大阪ヘルスケアパビリオンのアテンダントの募集を開始いたします。その案内についてです。大阪ヘルスケアパビリオンについては、大阪府、大阪市、それから民間一体となって運用し、大阪・関西万博に大阪の地元館として大阪ヘルスケアパビリオンを出展いたします。その大阪ヘルスケアパビリオンで働くアテンダントの方を募集いたします。
業務内容になりますけれども、これは大阪ヘルスケアパビリオンに来館される来館者の受付、そして案内、誘導、VIPの接遇等が業務内容になります。大阪ヘルスケアパビリオンでアテンダントとして働いていただける方ということになります。
募集人数ですけど、120名程度です。雇用期間ですが、これは2025年3月上旬から10月中旬の予定、これは研修も含んだ時期です。万博開始約1か月前から万博の終了のときまでになります。およそ7か月間ということになります。
勤務時間ですけれども、早番と遅番の2交代制で行います。早番が8時15分から15時45分、遅番が14時から21時30分の2交代制で運営をしていきます。給与については、時給が2,000円になります。それとは別に、月額上限5万円の交通費を準備いたします。そして、ユニフォームにつきましても、貸与させていただきます。後日改めて、出来上がったユニフォームを発表させていただきます。
スケジュールですけれども、本日からアテンダントの募集を開始いたします。随時募集いたしまして、一次選考はオンラインから始まって、2次選考で対面、そして採用・内定という手続で進めてまいります。2024年の9月の下旬頃、今年の9月下旬ぐらいに内定者の説明会を行います。そして、2025年3月上旬頃から研修を開始いたします。
募集につきましては期限を区切るものではなくて、人数が集まり次第、決まり次第、終了とさせていただきます。振るって皆様からのご応募をお待ちしています。120名程度、採用が決まればその時点で終了とさせていただきます。募集の詳しい要綱はこちらにありますので、ホームページを見ていただけたらなと思います。
大阪ヘルスケアパビリオンで、世界にここでしかない経験をしていただけたらなと思います。大阪の魅力を発信するこのヘルスケアパビリオンでいろんな人と接して、そしてまた大阪の魅力であったり、すばらしい大阪の技術であったり、そういったものを発信することにご協力いただける方の応募をお待ちしてます。
大阪産(もん)マルシェ「RoadtoEXPO2025」について
二つ目です。大阪産(もん)で脱炭素を推進しようという取組です。大阪産(もん)マルシェを開催いたしますので、その案内です。「大阪産(もん)マルシェ「RoadtoEXPO2025」」を開催いたします。
大阪府においては、脱炭素社会の実現を目指しまして、地産地消を推奨しています。「大阪産(もん)マルシェ」は、毎年僕自身もご出席して行っているイベントでありますが、今年も開催をいたします。脱炭素社会を目指して地産地消を推進する取組を進める。その一環として、まさに地元の産品である「大阪産(もん)マルシェ」を開催。そして今回は、能登半島地震で被災された石川県の皆さんを応援する一環で、石川県産の農産物などもこの「大阪産(もん)マルシェ」で販売をいたします。これは石川県大阪事務所と協力して行います。
日時ですけれども、5月25日、26日、土日で行います。内容としましては、大阪産(もん)を使用したキッチンカーであったり、物販であったりイベントです。そして、石川県産の農産物などを販売するブースも設置をいたします。
会場はグランフロント大阪がメイン会場になります。それ以外、このグランフロント大阪の近隣、全5会場で開催をいたします。メイン会場はグランフロント大阪のうめきた広場、メインスペースになります。そして、この会場においては、環境負荷の低減を目指した様々な普及啓発も実施します。例えばですけど、100%植物以来のバガスの容器であったり、あるいは100%生分解性のプラスチック製のカップでの料理の提供であったり、あるいはマイボトルスポットを設置いたします。マイボトルの利用の促進等も行います。そして、デカボスコアの表示によるCO2削減効果の見える化なんかも実証します。デカボスコアというのは、前の大阪産(もん)のときにもやりましたけれども、その製品、商品が何%ぐらいCO2削減の効果を持っているのかということを表示する、見える化する、カーボンフットプリントの取組になります。
そして、イベントですけれども、5月25日の土曜日の15時からは、大阪産(もん)の花を使ったフラワーパフォーマンスを実演します。これはフラワーパフォーマンスの例ですけれども、ここにはミス日本「水の天使」安井さん、そして準ミス日本の石村さんも登場いたします。ぜひご参加いただけたらなというふうに思います。大阪産(もん)の花を使ったフラワーパフォーマンスを実演します。
そして翌日26日日曜日ですけれども、11時から大阪産(もん)のレシピのコンテストを行います。これは、学校法人村川学園の学生さんがレシピを開発されたものを実際にそこで試食をいたします。田尻町のタマネギ等を活用した料理の試食と投票を実施して、コンテストを行います。ここにハイヒール・モモコさん、大使であるモモコさんも参加をいただきます。そして僕自身もこれに参加をいたします。コンテストをして、大阪産(もん)をPRしていきたいと思います。
ぜひ会場にマイボトル、マイバックを持参していただけたらなと思います。そして、大阪産(もん)を実際に触れていただいて、また食べていただいて、知っていただけたらなと思います。すばらしいこの大阪の産品がありますので、ぜひ皆さんも体験をしていただいて、広めていただけたらなというふうに思います。大阪にはいろんな地産地消、すばらしいものがありますので、この機会に知っていただければと思います。
そして、これはさらにその中のイベントの追加ですけれども、5月26日日曜日、先ほど申し上げたイベント以外にも様々なイベントを実施いたします。特に大阪・関西万博と連携するということで、大阪・関西万博の参加事業者と連携して、万博開催を見据えたイベントを行います。26日日曜日はメインスペースにおいて、ムックとおしゃべりですぞということで、ムックが来てくれて、ムックとおしゃべりをする機会があります。メインスペースであります。これはテーマとすれば、脱炭素、これはEarthhacksの方とムックがおしゃべりをする。そして食品ロス削減という観点から、Mizkan、射手矢農園、GFさんとムックがいろんなおしゃべりをする。そして、万博の機運醸成という意味では、桜塚高校の軽音楽部の皆さんとムックとの様々な万博応援ソングであったり、ダンスなんかも披露をされます。大阪・関西万博であったり、SDGsの取組をMCのムックと楽しくおしゃべりをしながら学ぶ機会をつくりたいと思います。また、府内の高校生が作成した万博応援ソングやダンスなんかもそこで披露をさせていただきます。
万博出展事業者による特別メニューの提供ということで、5月25、26日、両日ですけれども、キッチンカーの中にオオサカムセンデンキさん、これは大阪ヘルスケアパビリオンに出展いただきますけれども、大阪産(もん)の米粉100%を使ったチュロス、これをキッチンカーで展開をしていきます。また、外食産業協会の皆さん、これはパビリオンを実際につくられますけれども、そこで象印マホービンの皆様がニコニコのりと大阪芸術大学と連携して、大阪産(もん)のお米を使ったおにぎりなんかを提供いたしますので、ぜひこちらも楽しんでいただけたらなというふうに思います。
そして、万博グッズがもらえますということで、この両日、無印良品、これは別会場ですけど、北館4階のOpenMUJIで「無印良品つながる市」というのを開催いたします。そのつながる市においては、いろいろ大阪産(もん)を販売等したりするんですけれども、そこで商品を購入した方に万博グッズがもらえるガチャガチャの引換券をプレゼントして、各日先着100名様の皆様に万博のグッズをお渡ししていきます。ここに、ちょっと小さいですけどガチャガチャがあるんですけれども、この「無印良品つながる市」で商品を購入された場合はガチャガチャの券をもらえて、そのガチャガチャで実際に万博グッズをゲットしてもらえたらなというふうに思います。この「大阪産(もん)マルシェ」においては、大阪・関西万博も一緒に盛り上げていくということをしていきたいと思いますので、ぜひ多くの皆さんに参加していただけたらなと思います。
けいはんな万博キックオフイベントの開催について
けいはんな学研都市の取組についてです。大阪府においては、京都府、そして奈良県とも協力をしまして、京都・大阪・奈良で、この3府県にまたがるけいはんな学研都市を形成しています。このけいはんな学研都市は、大学、研究所等を中心に様々な関係機関と連携を深めて、大阪・関西の経済発展につながる研究、取組をしているエリアであります。ここにけいはんな学研都市がありますけれども、これは何かといいますと、東のつくば研究学園都市とともに、東のつくば、西のけいはんなということで、国家プロジェクトにも位置づけられています。現在、150を超える研究施設であったり、大学施設であったり文化施設が立地をしています。先進的な、非常に先端的な研究をされている研究機関がたくさんある。また、同時通訳技術だったり、CO2の回収技術だったり、あるいはアバターロボット技術等々、様々な分野で成果を上げておられます。まさにこういった最新技術というのは、2025年大阪・関西万博ともテーマが合致するというものです。ですので、けいはんな学研都市においては拡張万博という観点から、世界の未来への貢献、知と文化の創造というのは、けいはんな学園都市が目指すコンセプトというのは、万博とも合致するということで、来年度、拡張万博として「けいはんな万博2025」を開催する予定です。
その「けいはんな万博2025」って何なのということですけれども、万博の開催期間中、夢洲が会場なんですけれども、拡張万博ということで、このけいはんな学研都市のエリアにおいて、ロボット・アバター・ICTであったりウェルビーイングであったりスタートアップ、サイエンス・アートに関する様々なフェスティバルであったり、国際会議をはじめとする催事を展開していきます。テーマは「未来社会への貢献「次世代への解」」ということで、「けいはんな万博2025」を開催いたします。
万博の開催時期と同じ、来年の4月から10月まで開催します。これはけいはんな学研都市の全域が連携して一体的に実施をするということになります。ここに、いろんなけいはんな学研都市の研究機関がずらっと並んでますけれども、そうそうたる研究機関がここで様々な最先端の研究をしていますので、まさに拡張万博の観点から、来年の4月から10月、夢洲の万博会場とも連携をしながら、次の未来社会に資するような、最新の科学技術等をこちらで展開をしてまいります。
そのために、キックオフイベントを今年の6月に、うめきたで開催をいたします。「けいはんな万博」のキックオフイベントとしまして、サイエンスシティ「けいはんな」から描く未来社会のデザインというものを開催いたします。6月3日の月曜日、朝10時から16時まで、主催はけいはんな万博2025運営協議会が行います。場所はグランフロントのうめきたSHIPホールで行います。申込みは5月30日まで、参加費は無料ですので、ぜひ多くの方にお申込みいただけたらと思います。
プログラムですけれども、まず、基調講演としまして「けいはんなのあゆみとポスト万博シティ実現に向けた展望」ということで、塩?座長にお話を伺います。また、パネルディスカッションで「サイエンスシティの価値、未来社会への貢献」ということで、東のつくばと、西のけいはんなが連携をしながら、パネルディスカッションを開催していきます。そして、万博等で展示や、あるいは実装される先端技術により、未来社会も体感してもらえたらなというふうに思っています。
例えばですけれども、カーボンニュートラルを目指す技術のパネル展示であったり、あるいは、移動型のサイバネティックアバター、アバターロボットを紹介したり、あるいは、最先端の同時通訳の技術の紹介なんかもいたします。例えば多言語の同時通訳の最先端の翻訳技術なんかについては、万博でも披露される。その万博で披露される技術の根幹が、実はこのけいはんなにあるというようなことも、ここで発信をしていくと。アバターもこれ、ロボット・アバターですけれども、遠隔で操作をして、まさに自分のアバター、アバターというのはネットの世界で出てきますけれども、これは実際に、当然ネットを通じてですけれども、ロボットが自分のアバターかのように、現実に動いていくというような技術だったり、CO2を大気から回収する技術であったり、様々、将来の未来社会に向けた技術がこのけいはんなにはありますので、それをぜひ紹介をしていこうというキックオフイベントを開催いたしますので、ぜひ参加をしていただけたらなと思います。
私からは以上です。
質疑応答
職員
ありがとうございました。
それでは、府政・公務に関するご質問をお受けいたします。質問されます方は挙手の上、社名とお名前をおっしゃっていただきますようお願いをいたします。
それでは、まず、幹事社の毎日新聞さん、お願いします。
大阪ヘルスケアパビリオンアテンダントの募集について
記者
毎日新聞の東久保です。よろしくお願いします。
パビリオンのアテンダントについてお伺いします。既に募集を締め切っている万博ボランティアとのすみ分け、どういう役割分担となるのかを、まずお伺いします。
知事
このアテンダントについては、来館者の受付であったり、案内であったり誘導であったり、VIPの接遇等を実際に行っていただきます。まさにヘルスケアパビリオンの職員として、ヘルスケアパビリオンを一緒に運営していくということになります。ボランティアの皆さんは、このアテンダントをサポートするという仕事になります。仕事というか、ボランティアになります。アテンダントは、仕事としてやっていただくということになります。報酬も発生いたします。
そして180日間で、最低で週5日はお願いしますということで、決まっているわけじゃないんですけど、大体週5日ぐらい入れる方を想定しています。それぞれ、7時間半で休憩が45分だったと思いますけれども、早番と遅番に分かれて、職務としてというか、職員として参加をしていただくのがアテンダントになります。そのアテンダントを、サポートしていただくというのがボランティアになります。ボランティアは、その人によって違いますけど、期間限定であったり、日数もあまり多くないと思うんですが、アテンダントの皆さんは、もうこの準備期間も入っていますけれども、基本的には6か月間、万博期間中通じて、会期を通じて勤務をお願いするということになります。
記事
すいません、関連して。万博では、ほかにも今、サービスクルーの募集とか、日本館のスタッフとか、2,000円近い高額な時給での求人が相次いでいます。地元企業からは、人手不足が、確保がなかなか進まないという懸念の声もあるんですけれども、知事としては、万博がこれに与える影響、期待とか、そういったものがもしあればお伺いします。
知事
人手不足は今、どこでも起きてますけれども、万博のクルーは完全に期間限定雇用になります。6か月間です。万博が開催して終了するまで。それ以上に延びることはないという、完全な期間限定の職種になるので、一般の民間の皆さんから求められてる職種とはちょっと違うのかなというふうにも思います。例えば皆さんの仕事で、6か月完全限定で仕事というのはあんまりないとは思うんですけれども、通常の職務とは少し条件も、また、仕事の中身も違っているのかなというふうに思っています。仕事の中身も、世界的な万博のイベントで働いてみたいという動機になろうかと思います。ふだん働いておられない方も、この6か月という期間限定であれば、世界とつながるという、なかなか日本でないような機会で、世界と接する、そして大阪の魅力を発信する、それだったら協力してやってもいいんじゃないかという、ふだん仕事されてない方も多くいらっしゃると思いますし、そういった方もぜひ、期間限定にも限られているんですけれども、期間限定であったとしても、ぜひ経験としてやってみたいという方にご応募いただけたらなと思います。また、そういう方が増えてくれば、実は、それをきっかけに働く場として大阪を選んでいこうという方も増えてくる可能性もあると思います。勤務の期間、完全に期間限定であるということと、仕事の中身等を考えても、そこまで大きく一般の企業と重なるところはないのではないだろうかというふうにも思っています。逆にそういったことで、ふだん働かれてない方がこれをきっかけに、じゃあ、大阪で働こうと、万博後での就労にもつながる可能性もあり得るのかなというふうに思っていますので、120名の方が募集をするから雇用不足につながるということには、期間限定の雇用である点であったり、職務の内容等を考えたときには、そこまでそういう影響するものではない、そこまで重なっているものではないんじゃないかなというふうには思っています。
職員
ほかにご質問ございますでしょうか。そしたら、読売新聞さん。
外国人観光客徴収金制度について(1)
記者
読売新聞の山本です。
大きく2点質問がありまして、まず1点目ですけれども、府が検討しています外国人の徴収金制度について、改めて知事のイメージを伺いたいんですが、これはもともとある宿泊税の制度と別に、外国人に特化した徴収金という制度をつくるのかどうか。すなわち、宿泊税というのは自治体が独自に課税できる法定外税になっていますので、その法定外税というくくりとは別のものをつくるのか、その点どのようにお考えなんでしょうか。
知事
宿泊税とは基本的には別だというふうに思っています。何が別かというと、宿泊税に関すれば、日本人も含めて、大阪に宿泊される方が全員対象になるというものです。これについても専門家審議会には答申をかけかけていますので、その答申を待とうと思っています。外国人観光客への徴収金については、外国人観光客、つまりインバウンドに限ったものだと思っています。日本の皆さんの税で成り立っているインフラであったり様々な資産等、それを楽しみに海外から多くのお客さんが来られている。海外のお客さんはこれからも増えると思います。その中でオーバーツーリズム対策であったり、まちの美化であったり、一定の部分については、そのための財源を少しご負担をお願いできないかと、あるいはお願いすべきではないかというのが基本的な僕の考え方です。我々が海外に行くときも、外国人価格ということは普通にある話で、そういった観点からしても、日本の今後の観光戦略も踏まえて、もともと日本は魅力の高いエリアですし、諸外国もかなり成長もしてきている中で、海外のお客さんというのは明らかに増えていますので、そういった意味では一定のご負担をお願いするべきだろうと思っています。そういった意味で宿泊税とは性質が違うものだと考えています。ただ、法的な性質であったり、どういった徴収の仕方が可能なのかどうなのかという専門的な部分について、今、専門家を交えた諮問をしていますので、その答申が出れば、それに基づいて制度設計をしていこうと思っています。法的性質が宿泊税と一緒になるのかどうかというのはあるとは思いますけれども、もともとの中身、趣旨が僕は違うものだと思って、対象が違うものだというふうにも思っています。なので、まず答申を待ちたいと思います。
介護保険料関連について(1)
記者
ありがとうございます。
もう1点なんですけれども、もう1点、先般発表されました介護保険料について、この料金設定というのは市町村、基礎自治体のほうのことにはなるんですけれども、例えば大阪市ですとか守口、門真市、大阪府内の自治体が、全国で見ても65歳以上が払う介護保険が高いという結果が出て、都道府県別で見ましても、大阪府だけが7,000円台の介護保険料、平均してというふうになっています。これについて、知事はどのように状況を分析されたかということと、何か対策といいますか、要するに、払う人からの視点から見れば、大阪で介護保険料を払うんだったら高いということになると思うので、そこの何か、対策というか、そういうところ、お考えになる部分ありましたら教えていただけますでしょうか。
知事
介護保険については給付とセットですので、つまり介護サービスを受けておられる方が多いということだというふうに思います。つまり、介護が必要な方が多く、またその認定を受け、そして介護サービスを受けておられる方が多いということが、まさに介護保険料に直結するということになります。これはなぜかというと、傾向としましても、大都市として成長してくる中で、高齢の単身者の方が非常に多いという傾向が大阪はあると思います。高度経済成長期に多くの方がこの大阪で仕事もされ、今、単身でお住まいになられている高齢者の方が多い、そして高齢化率も上がってきているということの中で、どうしても介護の支援、介護給付を受ける、介護サービスを受ける方が多くいらっしゃるという中で、給付額が増えるから介護保険料も増えるということが、今の大阪の現状だと思います。介護給付を受けなくてもいいようにするためには、健康であるということが重要だと思いますので、単身の高齢者の方が多いということで、なかなか条件としては難しいとは思いますけれども、単身の高齢者の方も含めて、地域の活動であったり、あるいは健康に過ごすための運動であったり、そういったものをどんどん、より一層普及していく、健康寿命を高めていく。健康で、介護を受けなくても済むような健康を維持していただけるような、運動であったり、健康を維持する取組が非常に重要になってくると思います。そういったことを、市町村を中心に今行われていますので、構造的な、給付を受けられる方が多いということはあると思うんですけれども、給付自体を減らしていかないと介護保険料は減りませんので、国の制度ですから、ルールとすれば。なので、給付を減らす、つまり介護を受けなくても健康に過ごすことができるような、百歳運動であったり、いろんな、健康で過ごすための取組ということが重要なんだと思います。市町村もそうですけど、大阪府もアスマイル等を通じて様々やっていますけれども、そういった、高齢者の皆さんが健康で過ごしていただけるような活動を、より一層充実させていきたい思います。そういったことをやらないと、なかなか保険給付が減るということにはつながらないのかなとは思います。
記者
ありがとうございました。
職員
ほかにご質問ございますでしょうか。では、朝日新聞さん。
外国人観光客徴収金制度について(2)
記者
朝日新聞、野平です。
外国人観光客への徴収金制度についてなんですけれども、具体的な制度設計はこれからということですけれども、実際に導入しようと思うと、どのように徴収するかというのがかなり難しい課題になってくるかと思います。この点について、今の現状、知事のイメージとしてですけれども、どういったふうにこの課題を乗り越えていくべきとお考えでしょうか。
知事
一番現実的なのは、宿泊時かなというふうに思っています。全員が捕捉できるのかという点もあると思いますし、そういった方々を、どうやって確認するのかという、いろいろな、実務的な観点はあると思いますけれども、僕は宿泊時に徴収するというのが現実的だろうと思っています。そういった意味では、形式上は宿泊税に近い形になるんだろうというふうに思っています。それ以外の方法もないかも含めて、今、専門部会で議論していただいていますので、それ以外の方法も、別にそれは決まったものではありませんから、より適切な方法があれば、ぜひそういったものを教えていただけたらなというふうに思っています。
二重価格という意味では、例えば、施設に入る入館料とか、そういったものであればできると思うんですけれども、僕がイメージしているのは、そういったものに限るものではないと思っていますので、高野山なんかでも行われているとは思うんですけど、一定のエリア限定でやるという入場料とかはあり得ると思うんですけど、それ以外で考えると、僕はやはり宿泊時じゃないのかなというふうに思っています。関空というのはあるかもしれませんけど、関空以外から、ゴールデンルートは東京から大阪に来られますから、なかなか空港でというのは難しいので、海外のお客さんが来たら、大阪に宿泊をされる方というのが対象になるんじゃないかなとは思ってます。
職員
ほかにございますでしょうか。そうしたら、MBSさん。
介護保険料関連について(2)
記者
MBSの清水と申します。
先ほどの介護保険の件で、関連してお伺いしたいんですけども、岩手県とか富山県の自治体とかでは、この介護保険の事業を一部事務組合化して運営しているところもあります。今回、厚労省が発表したもので、介護保険料の高い自治体の1位、2位、3位が全て大阪府内にあるというふうなところ、そして2位、3位が門真、守口ということで、近接した自治体であるというふうなところからすると、例えば府内の一部の自治体で、こういう介護保険の事業を一部事務組合化する、要は広域化する、そういったお考えというのはございますか。
知事
一組は人口減少が進んでいるところであったり、技術者であったり、そういったものがなかなか難しいところで広域化していこうという観点ではあり得るとは思いますけれども、仮に大阪市と守門が一組をつくって、どこまでメリットがあるのかなというふうには思います。もちろん判断されるのは、基本、市町村の事業になりますから市町村の判断になると思いますけれども、今一番高くなっているのが大阪市。大阪市というのは人口270万人ですから、一組どころか大阪府の人口の約3分の1近い方がお住まいなので、大阪市での取組が重要になるんじゃないかなとは思います。一組にしたから何か解決するものでもないように思います。
記者
今回、介護保険の事業というものは基礎自治体、市区町村で担うものというふうな形ではあるわけなんですけども、大阪府としてできることというのは、先ほどもおっしゃったように、どちらかというとソフト面での対策というところが中心であって、例えばこういう、保険料が高い自治体に、府として何かサポートするであったりとか、そういったこととかというのは制度的には難しいものなんでしょうか。
知事
制度的には、国でルールが決まっているものなので、国の制度の中で進めていくということになると思いますけれども、先ほど申し上げたとおり、仕組みから考えて、給付が増えれば、当然保険料が増えるという、当たり前のルールにもなっているので、大切なことは、給付を受けなくても済むような健康状態を維持していただく。未然に介護がなくても過ごしていけるような健康活動であったり、促進取組であったり、そういったことを一生懸命より強化してやっていく必要があるだろうとは思います。
例えば地方部のエリアと違って大阪市というのは非常に単身の高齢者の方が多いので、匿名性が高い中でそれをどこまでやれるかという構造的な難しさはあるんだろうなとは思います。地域、地域でつながりやすいエリアというのは全国多くありますけど、大阪市はやはり匿名性の高いエリアでもあって、お独り暮らしの高齢者が多い中でいかにそういった皆さんにも参加していただいて、健康維持活動に参加しやすい仕組みをつくるかというところ、これは大阪市も一生懸命取り組んでおられますけれども、そういったところを我々大阪府としても後方支援をしていければなと思っています。
記者
ありがとうございます。
職員
ほかにございますでしょうか。関西テレビさん。
2025年大阪・関西万博関連について(1)
記者
関西テレビの竹下と申します。
万博のボランティアについてお伺いしますけれども、先日のぶら下がりで2万人以上に関してもより多くの皆さんをということで調整をしますとおっしゃっていたかと思いますけれども、今まさに実務レベルで調整されているのかと思っておりますけれども、今のところ検討状況について、把握されていらっしゃることがあれば教えてください。
知事
今はまさに実務的に協議して詰めている段階ですので、僕のところに何か上がってきているというのはありません。
記者
いろいろ費用の面とかもあると思いますので、一筋縄ではいかないものかなとは思っておりますけれど、改めて知事としてはより多くの方にご参加いただきたいというところにはお変わりはございませんでしょうか。
知事
それは変わりないです。せっかく万博をする、そして万博のボランティアを募集したところ2万人の募集を大きく超える多くの皆さんに手を挙げていただいたので、手を挙げていただいた皆さんの気持ちというのは万博に参加して、ここでの唯一の体験、また世界と触れ合って、成功に向けて一緒にやっていこうじゃないかと思っていただいている気持ちが最も大きいと思いますので、その気持ちを大切にしたいという考え方です。2万人を超えたら抽せんという案内はしていますけれども、もちろん全員というの難しいとは思いますけれども、1人でも多くの方に参加していただけるように今調整をしています。
でも、それは裏を返せばどういうことを意味するかというと、運営費用が増えるということを意味しますので、1,100億円の運営費用が増えることは抑えていこうというのが一つの目標としてずっと掲げていることでもありますから、費用との兼ね合いもありますが、それでも僕は、費用のことだけを言ったら2万人で予定どおり1人でも超えた場合は全部抽せんというのがもともとの予定だったと思うんですけど、そこに待ったを僕はかけたわけで、やはり1人でも多くの皆さんにそう思っていただける方と一緒に万博をやったほうが万博の成功につながると思うし、最後は人なので、いろんなパビリオンとか施設はあるんですけど、最後は人だと思っていますので、そういったボランティアの皆さんが笑顔で多くの世界の皆さんを迎える、そしてそこで感じ取る経験というのはそこでしかない経験だと思うので、それをやろうと思って手を挙げていただいていますから、その気持ちを大切にしたいと思っています。
記者
ありがとうございました。
職員
ほかにご質問ございますでしょうか。産経新聞さん。
外国人観光客徴収金制度について(3)
記者
産経新聞の宇山です。
徴収金の件についてなんですけれども、先月の有識者による調査検討会議では、委員の皆さんからの徴収金の導入にちょっと慎重な意見が出ていたりとか、あとはBIEのケルケンツェス事務局長も導入時期を万博の閉幕後に求めるというお話だったと思うんですけれども、徴収金の導入というのがインバウンドに対する不平等な扱いとして受け止められる可能性もあるのかなとは思うんですけれども、その点について知事の意見を改めてお聞かせください。
知事
まさに徴収金というのは海外のお客さんにも、インバウンドの皆さんにも快適に大阪を楽しんでいただきたいという思いがあります。つまり地元の皆さんと共存共栄のために、申し訳ないですけど一部、少しであったとしても財源をお願いできませんかという仕組みだと思っていますので、そこのミスメッセージにならないように努めていきたいと思います。決して来てもらわなくてもいいですよと言っているのではなくて、インバウンドの皆さんが快適に大阪で過ごしてもらう、楽しんでいただく、せっかく旅行として来られているんだから楽しんでもらいたいと僕は思います。
そのためにはやはりいろんな環境整備であったり、一定財源が要るのもこれは現実です。放置はなかなかできないです。また、観光地としての地元の皆さんもそこで歓迎していただくという観点からすると、一定の整備であったり対策に係る財源は必要になってくる。それを全て国民の税だけで補うべきなのかというところにちょっと僕は疑問というか、それは基本そうなんでしょうけれども、既にコロナ禍前を超えるぐらいの海外のお客さんが大阪にも来ていますので、海外のお客さんも大阪を楽しんでいただく、より快適に過ごしていただくために、大きな金額ではないにしても少しの金額、1人、100円、200円、300円になるかもしれませんが、その金額は多分負担する能力はあると思いますから、その金額を少しご負担いただいて、より快適に大阪のまちを楽しんでいただけたらと思います。そういうメッセージを出していければと思います。
職員
ほかにご質問ございますでしょうか。そしたら、木下さん。
けいはんな万博キックオフイベントの開催について
記者
フリーの木下です。2点お伺いします。
一つは、「けいはんな万博」です。西のけいはんな、東のつくばとおっしゃったと思うんですけど、それぞれの都市の位置づけとここの二つが一緒にやることの意義というのをもし考えておられたらお願いします。
知事
いずれも国家プロジェクトとして、研究最先端のエリアとして取り組んでいるところでもあります。そして、国家プロジェクトに位置づけられている東のエリアがつくばであり、西のエリアがけいはんなですので、当然研究項目として違うところもありますし、共通しているところもある。そういったそれぞれの技術の高みというか、そういったものを今回のキックオフイベントで連携なんかも含めて展開をしていければ、より日本の科学技術の成長にもつながると思っています。
そういった連携について、あるいはそれぞれの強み、特色について、多くの方に知っていただく、また、この連携を深めていくということが日本の科学技術の成長につながると思いますので、そういったことをこのキックオフイベントでできればいいなと思いますし、実際に万博が行われている時期は半年間拡張万博を行います。拡張万博を「けいはんな万博2025」でやることによって、万博会場は当然夢洲なんですけれども、決して万博は夢洲だけでやるもんじゃないと。大阪全体、関西全体、もっと言えば日本全体でやれればいいなと思っていますから、そういった意味での拡張万博という概念があります。
その拡張万博の一つとして、これだけすばらしい技術のあるエリアが関西にありますので、ここは京都・奈良とも協力しながら、けいはんなの最先端の技術であったり目指す未来社会について、万博の期間中、来年の4月から10月に「けいはんな万博」が開催して多くの方が、夢洲に来られた方がけいはんなにも、特に技術に興味のある方が中心になるかもしれませんが、そういった方が訪問して次の社会につながっていけばいいなと思います。万博は夢洲だけではないということです。
そして、けいはんなというエリアはまさに万博にも通ずる技術があるエリアですので、そこでしっかりと万博の期間中、「けいはんな万博」が成功すればいいなと思います。
2025年大阪・関西万博関連について(2)
記者
拡張万博の一つということだとおっしゃいましたけど、これはほかにもそういったものが出てくるのかということと、それと万博会場は夢洲だけではないということの意味として分散開催というか、夢洲に集中することを防ぐという意味もあるのかどうかという2点お願いします。
知事
特に夢洲に集中するのを防ぐという意味はなくて、万博に世界160か国が集まる、そこで民間も含めて、国も含めて、いろんな価値観や技術に触れる、多くの方がお越しいただけたらなと思います。そこで触れる技術というのは、実はこのけいはんなでやっている研究を基にしているところもありますので、より深掘りしていくという意味で、こういったけいはんなの技術のエリアを訪問する方も同時に増えればいいなというふうに思っています。
また、この拡張万博については、当然ここだけじゃなくて、いろんなところで開催されることになると思います。例えば兵庫でいくと、兵庫の齋藤知事なんかは兵庫のエリア全体をフィールドパビリオンにしていこうじゃないかなというふうに考えておられます。ああいったものもまさに拡張万博の一つだと思います。形はいろいろあると思いますが、それぞれの、まさに全国で万博の時期に合わせた拡張万博の取組が広がればいいなというふうに思っていますし、これはどんどんこれから出てくると思います。
記者
あともう1点、ちょっと前々回の会見でもお聞きしたんですが、万博の防災のところです。あのとき、最大の課題は予測できない地震だとおっしゃっていて、夢舞大橋と夢咲トンネルに関しては耐震化ができている。ただし、安全確認のタイムラグがあるというお話だったと思います。
それで、安全確認して、使えないという場合もあると思うんです、夢舞大橋、夢咲トンネルがですね。ピーク時22万人の7割、15万人ぐらいを逃がすような計画だと思うんですけど、これ、逃げられなかった場合、夢洲内で避難といいますか、夢洲内で孤立化してしまう恐れがあると思っていまして、そこの、避難施設とか、夢洲内でどうやって過ごしていくかというところに、今まさにつくっておられるところだと思うんですけど、お考えがあればお願いします。
知事
今まさにこの防災計画、より詳細なものについてつくっている最中ですので、これは夏に発表させていただけたらと思います。ただ、今ご質問であったような事態が生じるときというのは、決して夢舞大橋も夢咲トンネルも、弱いつり橋でできているようなものじゃなくて、耐震化が既に済んでいる非常に強固な建造物になります。ですので、その耐震化が完了している強固な建造物すら通れなくなるような地震が起きているときというのは、当然、夢洲だけが地震が起きるわけではないですから、そのときは、ある意味、大阪・関西全体の極めて被害が大きな状態になっているというような状況だと思います。なので、そのときは万博に特化したような話では僕はないんだろうなというふうに思います。なので、今、いろんな専門家の観点から検証されていると思いますが、夢洲だけが被災するということはないので、特に地震の場合。そして、夢洲にある夢舞大橋にしても夢咲トンネルも耐震化が終了している堅固な建造物ですから、これが全く通れなくなるような事態となれば、これは大阪府内、あるいは兵庫を含めて近畿一円が大災害、大被害を受けているという状況なので、多分、万博マターではないと思います。
記者
おっしゃるとおりだと思うんですけど、夢洲がかなりダメージを受けたといういうことがあれば、港とか大正とか此花、そちらのほうがもっと被害を受けている可能性が高いと思っています。ということは、万博の会場から来場者の方々を安全に避難していただくためには、夢洲というところだけじゃなくて、その周辺、近隣も含めた防災対策が要るんじゃないかなと思っていまして、専門家にもそういうご意見があったんですけども、今の方向性が、基本計画のままでいってしまうと、夢洲内での避難施設というものを万博協会はあんまり考えていなかったみたいですし、大阪市のほうもそこに予算をつけていませんので、ちょっと手薄になっちゃうんじゃないかなという危険を感じてまして。ただ、実施計画ができてしまってからだと間に合わなくなってしまうと思っていまして、この段階で夢洲内での孤立を防ぐ避難施設とかといったところで、知事から、副会長としてのお立場かもわからないですけど、協会に対して言っていかれるというようなお考えはないでしょうか。
知事
大阪全体の防災計画にそのときはなるんだろうと思います。つまり、おっしゃっているような夢舞大橋が、耐震化が済んでいる、完全に完了している建造物である橋が使えない、あるいはトンネルも使えない、両方とも使えないというような状態が起きているときは、多分、大阪市内中心部も含めて様々な橋も崩落しているでしょうし、それから、なかなか移動もできない方も圧倒的に増えると。万博の対策というよりは、ある意味、日本における大災害が起きている事態だと思います。決して、夢洲というのは、橋一本、トンネル一本とよく言われるんですけど、あれは耐震化が完了しているものですから、それ以外の大阪府内、もっと言ったら兵庫もそうですし、京都もそうですし、全国そうですけれども、様々耐震化している建造物自体が、橋もトンネルも使えないような状況というふうになってた場合にはどうするかということ、まさに広域的な避難が必要とするというような状況になると思います。まさに、そうなってくれば、本当に大災害、国への救助要請にもなると思いますし、それが関西で起きているのであれば他府県に対する救助要請になると思いますし、なので、他府県も、ある意味、であったり、自衛隊であったり、要請を必要とするような大災害が関西で起きていると。決して夢洲だけが局所的に起きるわけではないですから。夢舞大橋とあのトンネルが、耐震化が済んでいるところが崩落するようなことがあれば広域的な避難が必要、一円として広域的な避難が必要となる場合になりますから、まさに広域避難という観点での議論になってくると思います。広域避難の議論についても当然これは対策として議論される中身になってくると思いますから、やらなくていいと言っている意味じゃなくて、今おっしゃっているような想定が起きるときは完全に広域避難、日本全体でどうするかというような、万博会場だけに起きている問題ではなくなっているというふうに思いますから、広域避難の観点からどうするかということの議論が重要だというふうに思います。そういったことも当然この万博の計画の中には盛り込まれてくるとは思います。
記者
ありがとうございます。
職員
ほかにご質問ございますでしょうか。そうしましたら、人民新聞さん。
2025年大阪・関西万博関連について(3)
記者
人民新聞の河住と申します。よろしくお願いします。
先ほどの木下さんの質問とちょっと近いところがあるんですけども、「2025年日本国際博覧会防災基本計画」というのが昨年の12月につくられていると思うんですけども、この中で、参加者や勤務者あるいは関係機関の人々が安全に避難できるようにということを考えてつくられているというふうに書かれているんですけども、万博の参加者や関係機関の方には、いろいろな言語を使う方、それからいろいろな食習慣を持つ方というのがいらっしゃると思います。そういう方に対しての避難とか、それから食料とか、避難所での生活というのに関しての記述はないんですけれども、知事としては、その辺はどうお考えでしょうか。
知事
まず、外国人旅行者の方には帰国調整が必要になってくるとは思います。それから、帰国調整をして帰国いただくということになると思います。そして、一時的にですけれども、言語の問題については、万博会場においては、先ほどの、実はアテンダントにも1人1台端末をお渡しするんですけれども、非常に高性能な翻訳アプリを導入いたします。ですので、言語が、コミュニケーションが難しい人でも、外国言語とコミュニケーションできるツールは技術的に準備をいたしますので、そういったところで、もし災害が起きたときにはこういった対応をする、またコミュニケーションを取って対応できるようにという準備は当然必要だというふうに思います。
記者
ありがとうございます。
次に、地震の予測のところなんですけども、南海トラフ地震の想定を、最大震度6弱で想定されているんですが、内閣府のほうの会議では、南海トラフ地震に関してはマグニチュード9.0想定でいろんな計画を立てているんですね。この震度6弱だと、想定としてはちょっと甘いのかなというふうに思うんですけども、その辺、知事はいかが思われますでしょうか。
知事
南海トラフ巨大地震が起きた場合の震度分布予測というのは既に出ておりまして、それでいくと、夢洲のエリアについては震度6弱となっています。特に万博のために合わせて低くしたわけではなくて、南海トラフ巨大地震が起きたときの予測値というものは、最大震度6弱が大阪湾のこの夢洲のエリアはそうだということですから、これに合わせた検討、揺れによる会場内のアクセスルートの被害についても、それも直下型と同程度と想定されているんですけれども、この震度分布の予測に合わせた検証をしているというところです。
記者
阪神・淡路大震災では実際マグニチュード7.3でしたし、東日本大震災はマグニチュード9.1という実際の結果が出ているんですけれども、それでもやっぱり震度6弱でいいということですか。
知事
地震というのはどういう地震が起こるかは分からないという想定は当然しなきゃいけないわけですけれども、その中で、最も専門家の知見も踏まえて起こり得る南海トラフ地震の想定震度を想定した、まずは当然、準備をするということだろうと思いますし、それより高い大きな地震が来ないと断定しているわけでもないし、それは、予測していないことを予測することも大切なことだとは思います。ただ、じゃ、どこかで基準をつくってやっぱり対策をしていく必要があると思うんですけれども、そういった意味では、やっぱり専門家が出されているこの数値を基に、まずはその対策を取るということだと思います。
記者
ありがとうございます。
次に、液状化可能性予測についてですが、夢洲では主に港湾や河川を掘削した際に生じた粘土質の浚渫土砂で埋め立てているということで、会場の大部分は液状化が起こらない想定と書かれているんですけれども、隣の3区は、同じような土砂を使っていますが、MGMが39か所のボーリングを行って、液状化が起こるということをはっきりと、ちゃんとそういう事実が出てきているんですが、夢洲の液状化が起こらないということについては本当に根拠があるものなんでしょうか。
知事
浚渫の土砂等の種類によって、今、そういう想定をしているということだと思います。ただ、どういった被害が生じるかというのは、なかなかこれは、分からないところがあると思います。特に液状化が起きた場合というのは建物が傾いたり沈下することになりますけれども、それも踏まえて、いかに会場の皆様の安全を確保するかということが重要だと思いますから、会場の皆さんの安全を確保するという視点が最も重要だろうと思います。
記者
分かりました。ありがとうございます。
それと、3月28日の夢洲での爆発事故についてお聞きしたいんですが、事故現場の写真がほぼ1枚しか公表されていないんですけれども、今後、全体を公表するという予定はあるんでしょうか。
知事
これについては、事故の原因と、そして対策についてはもう既に発表もしていると思いますので、そこで対応していくことになると思います。
記者
此花消防署は、全体のきちんとした調査の結果というのは6月ぐらいまでかかると、ちゃんとした調査をして、きちんとまとめてという形になると6月ぐらいまでかかりますということだったんですけれども、もう今の時点で、この調査の結果というか、それで知事としてはもう終わりという形ですか。
知事
いや、別に僕が終わりと宣言するものでもないと思いますし、安全というのは非常に大切なところですから、消防署が独自に調査されているのであれば、それはぜひしっかりやってもらいたいなと思います。
記者
ありがとうございます。
万博のグリーンワールド工区での火災時系列及び概要の中で、10時55分に爆発があって、消防署への連絡が15時30分になっているんですけども、この時間のずれに関しては、知事のほうにはどのような理由だったかという報告は来ていますか。
知事
その詳細な実務の報告は来てないです。
記者
分かりました。
鹿島建設のほうからは、今回の事故は建物に焼損はなく、負傷者もいなかったことから、当社が消防署への連絡の要否を確認するまで時間を要したためであるというふうに書かれていますが、今回のこの事故について、100平方メートルが爆発している。そして、消防署の記録によれば、消防署が到着したときの測定では一酸化炭素が400ppm出ているということ、それから、天井が破損していたというふうに書かれています。そう考えると割と大きな事故だったのではないかというふうに想定されますが、ここで話が食い違っているんですね。知事としてはどちらだと思われますか。
知事
事故が生じれば関係各所に報告するのは当然だと思いますので、それは、大きい、小さいにかかわらず、鹿島建設として報告したということだと思います。その日のうちに報告をしたということだと思います。
記者
そうしましたら、もう1点、会見が4月19日に行われていると思うんですけども、事故の発生から3週間以上もたってからの会見ということなんです。これは理由は何でしょうか。
知事
それは、原因の分析、そして再発予防策というのをしっかりと取りまとめた上で発表されたんだというふうに思います。
大阪・関西万博への子どもの無料招待について
記者
ありがとうございます。
そして、子ども招待事業についてなんですけれども、府の教育委員会から各学校長のほうに爆発事故についての話はされていないということが出ているんですけれども、これ、知らせない理由は何でしょうか。
知事
爆破事故については、もう皆さんの前にフルオープンで記者会見をして、協会が、事故原因と、そして再発防止策を含めて発表していますので、当然これは世に伝わっていることだというふうには思いますし、それは当然分かることだと思います。別に隠しているわけでも何でもないと思います。
記者
ありがとうございます。
それと、いろいろな学校長のお話で、下見がなかなかできないとか、パビリオンが選べないとか、それから、バスの割当てもなかなか当たらないんじゃないかということで、1日10台ということだったりとかということで、子どもを連れていくには大変難しいという話が出ています。大阪府の教育委員会のほうに確認を取りましたところ、その内容については万博協会と相談をしながらやっていて、まだいろいろ決まっていないことがたくさんあるということだったんですね。決まっていない状態で5月の末までに意向調査に応じてほしいというのはちょっと無理があるかなと思うんですけど、その辺、知事はどう思われますか。
知事
希望日時等を、今、聴取しているというふうには聞いていますので、そういったことも聴取した上で様々な組合せを行っていく、そして、これは旅行事業者も入っていますし、協会も入っていますから、当然、安全に、遠足する場合と同じだと思いますけれども、こういった科学技術の、なかなか世界でやることはない展示会ですから、ぜひそれに触れてもらいたいというふうに思っています。下見等についても、パビリオンはまだできていませんので、さすがにそれを今決めることはできないと思いますけれども、当然、どこかのタイミングでの下見等もできるような計らい、そういった取扱いは当然するとは思いますけど、今はさすがに出来上がってないのでできないと思います。なので、様々な希望日の調査であったりそういったことを今やっている、まさに調整をしている段階だというふうには思います。
記者
これで最後にします。
バスについてなんですけれども、バスの料金については学校負担ということで、保護者などが負担をしなきゃいけないという場合がほとんどということなんですけれども、無料招待というふうに名前を出してしまうと誤解を受けるんじゃないかと思うんですけども、その辺はどうでしょうか。
知事
万博会場に入るのに通常はお金が要りますけれども、そこについては無料で招待することになると思います。なので、他の遠足であったり校外学習も既にやっているわけですから、そういったものと同様の扱いをしていくんだろうと思います。
記者
ありがとうございます。
職員
ほかにご質問ございますでしょうか。
ございませんようでしたら、これをもちまして記者会見のほうを終了させていただきます。ありがとうございました。
マイクは幹事社のほうにお返しさせていただきます。