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更新日:2010年4月30日

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人権学習シリーズ 同じをこえて 不安が排除に変わるとき 分けることと差別/4.分けてOK?チェックリスト

不安が排除に変わるとき 分けることと差別。めやす90分

4.分けてOK?チェックリスト(15分)【つなぐ】

動き(プログラムの流れ)

ポイント

(5分)必要があって分けたことが、排除・忌避・差別につながってしまうことがあります。私たちの社会をふりかえると、残念ながら不適切な「分け方」のために、つらい思いをしてきた、している人が多くいます。具体的な事例をお配りします。

  • 資料1を配付。

(5分)こうした事例では、分ける側から「分けること」の正当性がしばしば主張されます。その主張が人権の視点から見て本当に適切なのか、私たち一人ひとりが考え、判断できるようになることが大切です。「分けて扱うこと」が正当だといえるのは、どんなときでしょうか。それが排除・忌避・差別につながらないために、「分けて扱う」ときに配慮すべきことはどのようなことでしょうか。

これまでに話し合ったことを踏まえて、最後に「分けてOK?チェックリスト」を作ってみましょう。社会の中で特定の集団を分けて扱おうとするとき、「分けることが正当か」「(正当だったとしても起こりうる)危うさへの配慮がされているか」について、検討するための項目のリストを作ってみてください。項目は、「○○しているか」「○○は十分か」など、問いかけの文章で書いてください。

  • A3白紙をグループに1枚配る。
  • 資料は、1「ハンセン病」に関するものと、2「福祉の援助の必要な罪を犯した人」の2種類。基本的には「ハンセン病」の資料を配付するとよい。

    ファシリテーターの意図によっては、資料2を活用することで、テーマを深めることができる。

    実際に書かれたチェックリストの例
    【実際に書かれたチェックリストの例】分けてOKチェックリスト・本人の気持ちは確認しましたか?・「分ける」ということへのプロセスは説明できていますか?・「分ける」方法はその分けられる人に確認できていますか。・一人でも意義ある人はいませんか?・それはどのようにして確認しましたか?
    【実際に書かれたチェックリストの例】分けてOKチェックリスト・少数派が意見を言えているか。・力関係がはっきりしていないか。・生活するうえで、他人に危害を加える?・分けられる人がきちんと理解していますか?

[おわりに](5分)

動き(プログラムの流れ)

ポイント

このチェックリストを、「これから分けるとき」だけでなく、今の社会の中で「分けることが当たりまえ」「分けることも仕方がない」と思われていることがらにも、あてはめて考えてみてください。そして、分ける必要がないのに分けていたり、不適切な分け方がされていたりすることに気づいたときは、課題解決のための行動をおこしてください。今日はチェックリスト作りまでですが、解決のための行動についても、ぜひ、考えていただきたいと思います。

ファシリテーターのために

人権の観点から「分ける」ということを考えるなら、分けることでその集団の状況をよりよくするための手だてを講じる必要がある場合にのみ、分けることは正当である、と言えるのではないでしょうか。逆に、自分を守るために、分ける集団がより困難な状況におかれるならば、分けることは正当ではないと言えます。

「分ける」ことは、比較や優劣の評価から決め付けにつながったり、排除や忌避を生みだす(そしてそれを正当化する)危うさをはらんでいます。

  • 時間に応じて可能な範囲で発表・共有するとよい。
  • 今の社会の中での例としては、性差別をなくすために、男女の扱いの区別をなくすことと、実際に多数の女性被害者があることから「女性専用車両」を設けること。
    障がいの有無に関わらずともに学ぶことと、必要に応じて支援学級・支援学校で学ぶことなどが挙げられる。

準備物

  • A3白紙 グループ数×2枚
  • 模造紙または大きめの紙 グループ数
  • 状況カード グループ数分のセット ※切り離して使う
  • シール 参加人数分(色、形は43ページを参考に適宜調整)
  • ふせん紙(7から8cmの正方形) 1人10枚程度 プラス予備
  • マーカー 各グループ数本
  • タイマー
  • ホワイトボードとホワイトボード用マーカー

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