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更新日:2025年3月21日

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小島東遺跡(こじまひがしいせき)から出土した鹿角製品

小島東遺跡は大阪府の最南端、岬町の海岸沿いに所在します。

昭和52年に大阪府教育委員会がおこなった発掘調査で、塩づくりをおこなっていた石敷きの炉と大量の製塩土器が発見されました。調査面積はわずかでしたが、弥生時代後期から古墳時代中期の製塩土器が多く出土し、この時期の製塩土器のかたちの変化の様子が明らかになりました。遺跡からは製塩土器以外にも石製品、金属製品、そして鹿の角を利用して作られた鹿角製品などさまざまな遺物が発見されました。ここではその鹿角製品の刀装具と刀子の柄を紹介します。

写真上は、把縁に突起を持つ鹿角製刀装具です。把頭に至る部分は欠けて失われています。片面は鹿角表面のでこぼこした状態を残していますが、写真のようにほとんどの部分はていねいに磨かれています。把縁突起先端から中央部の端までの長さは、9.7センチメートルあります。

写真下は、刀子の柄です。側面はゆるやかにカーブしており、断面のかたちは上部がやや尖り気味の楕円形です。全体はていねいに磨かれています。全体の長さは約13センチメートル、一部欠けたところから内部がみえ、鉄製の刀子の茎が約3.5センチメートルのこっているのがわかります。

2点とも古墳時代中期のもので、小島東遺跡でのさまざまなものづくりを物語る出土資料といえましょう。

鹿角装刀装具

写真1 小島東遺跡から出土した鹿角装刀装具

鹿角装刀子柄

写真2 小島東遺跡から出土した鹿角装刀子柄

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