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更新日:2011年4月1日

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人権学習シリーズ みえない力 つくりかえる構造 発刊にあたって

発刊にあたって

わたしたちは、社会にある有形無形の構造のもとで暮らしています。人と人との関係性から文化、習慣、法律、制度まで生活の中のさまざまな場に構造があります。

そしてこの構造のもとで、わたしたちは自覚するしないに関係なく、人や社会に対してさまざまな「力」を持っています。「力」と言われてイメージしがちなのは、身体的暴力などの「みえる力関係」でしょう。しかし、例えば子どもとおとな、教員と生徒、子ども同士、恋人や夫婦、職場での部下と上司、地域の人と役員などさまざまな場において「みえない力関係」が働いていて、それが抑圧につながることがあります。また、わたしたちが何気なく使っている「あたり前」「普通」などと語られる文脈の中には、多数である者が少数である者を認めないという、差別につながる決めつけや排除が隠れている場合もあります。自分が多数派であることへの気づきすらない場合も多くあるのです。

人権学習シリーズvol.7『みえない力―つくりかえる構造―』では、生活の中にある力の関係性を取り上げ、それを支える構造や仕組みから差別の問題を考えていきます。
この社会で生きる限り、わたしたちもその構造を支える一人です。であるならば、構造や仕組みの問題に気づき、変える一人にもなれるはずです。本書を使った人権学習によって、変化を求める一人ひとりの行動が、人権が守られた社会をつくる一歩になることを願っています。

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