印刷

更新日:2024年8月9日

ページID:85090

ここから本文です。

一般社団法人 大阪労働者福祉協議会 文書回答(4)

1) (2) (3) (4) (5) (6) ※6ページに分割して掲載しています。

文書回答日 令和6年3月29日(金曜日)
団体名 一般社団法人 大阪労働者福祉協議会
表題 大阪府2024年度政策・予算への要請書

文書回答

3.格差の是正、貧困のない社会に向けたセーフティネットの強化

7.住生活を中心としたセーフティネットの拡充
(5)高齢者の居住用資産の有効活用により生活の安定・向上をはかるため、リバースモーゲージ制度(※)の普及に向け、制度の周知に止まらない具体的な支援を引き続き検討し実施すること。
(回答)
【都市整備部】
 リバースモーゲージは、一定の資産価値のある住宅を保有する高齢者が、リフォームや住替え、建替え資金を確保するための有効な手段であるとともに、融資の返済に際して住宅が売却されるなど、住宅の流通が活性化し、ひいては、空家の発生抑制にも一定の効果があると考えられます。
 大阪府では、リフォーム・リノベーション市場の活性化を目的とした「大阪の住まい活性化フォーラム」の取組みとして、本制度の普及を図っており、今後とも、事業者や市民向けのセミナーにおいて、民間金融機関と住宅金融支援機構とが連携した融資制度の「リ・バース60」等を紹介するとともに、本制度の紹介を含む国のリフォームに係るガイドブックの配布を行っていきます。
(※)リバースモーゲージ制度
 自宅を担保にして銀行など金融機関から借入をし、その借入金を毎月(あるいは毎年)の年金という形で受け取る融資制度のこと。

【福祉部】
 現在、低所得の高齢者世帯を対象とし、居住する土地を担保に生活資金の貸付を行う公的貸付制度として不動産担保型生活資金貸付を実施主体となる大阪府社会福祉協議会において行っており、府のホームページ上での周知や、府内各自治体の生活困窮者自立相談支援機関への周知を引き続き行ってまいります。

(回答部局課名)
都市整備部 住宅建築局 居住企画課
福祉部 地域福祉推進室 地域福祉課

4.消費者政策の充実強化

1.地方消費者行政の充実・強化  
 大阪府は、地方の消費者行政に携わる人材の支援・育成、消費者相談体制の維持・強化と消費生活相談員の雇い止め問題への対策の実施、行政処分の執行体制の強化など、地方消費者行政の充実・強化をはかるよう引き続き要請します。
 また、国に対して「地方消費者行政強化交付金」の増額を求めるとともに、地方自主財源の増強を含め、地方消費者行政予算を確保するよう要請します(ご回答に当たっては、昨年に引き続き地方消費者行政予算額の経年的データをお示し願います)。
(回答)
 府として消費者行政に携わる人材の支援・育成については、市町村の消費生活相談員や行政職員への助言等を行うとともに、相談員の育成と資質向上のための各種研修を実施しています。
 消費者相談体制の維持・強化としては、国の地方消費者行政強化交付金を活用し、市町村における消費生活相談窓口の整備や相談苦情処理体制の充実を支援するとともに、府が市町村の消費生活相談への助言や巡回訪問等の援助を行う「指定消費生活相談員」を設置しています。
 また、相談員の安定的な確保ができる体制を整備するため、消費生活相談の実務経験の無い有資格者を即戦力となる人材として育成し、相談員の募集を行う市町村とのコーディネートを行う「即戦力となる消費生活相談員の育成・コーディネート事業」を実施しています。 
 さらに、国に対しては、平成30年度に行われた地方消費者行政にかかる交付金の制度改正以降、昨年までに続き、令和5年7月にも必要な財源の確保などを要望したところです。
 本府も厳しい財政状況が続いておりますが、今後も引き続き、地方消費者行政の予算確保に努めてまいります。

【地方消費者行政予算額の推移】

(単位:千円)

 

令和元

年度

令和2

年度

令和3

年度

令和4

年度

令和5

年度

消費生活C当初予算額

265,516

277,742

271,108

281,889

279,492

内訳

一般財源

126,294

129,232

127,222

127,093

126,758

地方消費者行政強化交付金

139,222

148,510

143,886

154,796

152,734

 

大阪府分

39,318

37,837

40,911

39,825

40,396

 

市町村補助分

99,904

110,673

102,975

114,971

112,338

参考

地方消費者行政強化交付金他所属分

23,872

25,077

25,058

25,137

23,073

(回答部局課名)
府民文化部 消費生活センター
 
2.消費者団体の公益的活動に対する支援 
 大阪府は、現に公益的な活動を行う適格消費者団体、特定適格消費者団体および各地に設立されている消費者団体に対し、その意義を社会的にも評価し、財政面・情報面の支援を行うよう要請します。
(回答)
 府と特定適格消費者団体である特定非営利活動法人消費者支援機構関西(KC’s)は、平成30年3月23日、差止請求関係業務及び被害回復関係業務に係る消費生活相談情報の提供と利用に関する覚書を締結し、消費者被害の未然防止、拡大防止及び被害回復について連携を図っています。このほか、府が大阪弁護士会と共同で実施している「共同事例研究会」への参加の呼びかけを行っています。今後も可能な範囲で公益的な活動を行うKC’sを支援してまいります。
 また、府内の消費者団体とは消費者フェアなどの場を通じて連携を図っています。
(回答部局課名)
府民文化部 消費生活センター

3.地域における消費者教育の推進 
 大阪府は、「消費者教育の推進に関する基本方針」を踏まえ、「地方消費者行政強化交付金」を活用し、地域での取り組みを促進し、消費者市民社会の形成を引き続き進めるよう要請します。
 特に、2022年4月1日から施行された成年年齢の18歳への引き下げについて、情報の周知を図るとともに、若年層への消費者教育の充実・強化を引き続き図るよう要請します。 
 加えて、18歳への引き下げから1年以上が経過したことから、特に課題となった点、それへの対応など把握されている特徴的な事例があればお示し願います。
(回答)
 「大阪府消費者基本計画(第2期)」では、消費者施策の「めざすべき姿」として府、市町村、事業者、事業者団体、消費者(府民)、消費者団体がそれぞれの責務と役割を認識して主体的に責任ある行動をとり、お互いが協力し合いながら、安全・安心で持続可能な消費生活を実現する「消費者市民社会」の構築を掲げています。本計画では若年者の消費者教育の推進を重点取組の一つとして設定しており、地方消費者行政強化交付金の活用等を図りながら取組を進めています。
 成年年齢引下げを見据え、令和2年度から令和4年度までに作成した、若者に人気のお笑い芸人が未成年者の契約やクレジットカードの使い方等についてコントでわかりやすく解説した動画を、教育庁を通じて府内各高等学校等に周知するとともにSNS広告等で配信しています。また、平成28年度に作成した高校生向け消費者教育教材「めざそう!消費者市民」の活用を促進してきましたが、昨年度に引き続き令和5今年度は新たに支援学校(高等部)向け消費者教育教材「キャッシュレス」編を作成・配付するなど、学校等における消費者教育の支援を行っています。
 さらに、府ホームページ、X(旧ツイッター)、メールマガジンなどでも若者が陥りやすい消費者トラブルとその対処法、市町村相談窓口等について、周知を行っています。
 今後も、若年者の消費者被害を防止するため、消費者教育・啓発を推進してまいります。
(回答部局課名)
府民文化部 消費生活センター

4.消費者と事業者の良好な関係性の促進
 大阪府は、一部の消費者による過剰な要求、暴言・暴力等の問題について、公共の利益および消費者・労働者双方の権利を守る観点から、消費者と事業者の良好かつ健全なコミュニケーションを促進するよう普及・啓発を進めることを引き続き要請します。
(回答)
【府民文化部】
 消費者教育推進法においては、公正かつ持続可能な社会の形成に積極的に参画する「消費者市民社会」の形成を目指すこととしており、消費者庁では、「消費者が商品等に不備・苦情・要望があったときの意見の伝え方」等、消費者向けの啓発資料等を作成しています。
 府では、こうした資料を活用し、自立した消費者として、消費者が事業者等に意見を伝える際の適切な伝え方を示す啓発物を作成し、広く配付しています。
 また、府ホームページ、X(旧ツイッター)等で発信し、広く府民に伝わる取組みを行いながら、消費者行動について注意を促しています。
 今後も、適正な消費者の声を抑制することのないよう配慮しつつ、引き続き、適切な消費者行動について、様々な機会を通じ、消費者への教育や情報発信、啓発等の取組みを進めていきます。

【商工労働部】
 「改正労働施策総合推進法」が令和2年6月に施行され、大企業について、パワーハラスメント防止のための雇用管理上の措置が事業主に義務付けられました。中小企業においては令和4年4月1日から義務化され、現在すべての企業の事業主に、パワーハラスメント防止のための雇用管理上の措置が義務付けられています。
 また、「改正労働施策総合推進法」に基づく、いわゆる「パワハラ防止指針」において、顧客等からの著しい迷惑行為(暴行、脅迫、ひどい暴言、著しく不当な要求等)により、その雇用する労働者が就業環境を害されることのないよう、雇用管理上の配慮を行うことが望ましいとされているところです。
 大阪府では、事業主からの求めに応じ、労働法やハラスメントを含む労働問題に関する研修に、無料で講師を派遣しております。
 引き続き国と連携して、事業主に対し、労働相談センターにおいて作成した啓発冊子「職場のハラスメント防止・対応ハンドブック」の配布等を行うことにより、法及びガイドラインの周知・啓発等に努めてまいります。

(回答部局課名)
府民文化部 消費生活センター
商工労働部 雇用推進室 労働環境課

5.ディーセント・ワークの確立

1.障がい者雇用の促進 
 大阪府は、障がい者一人ひとりの特性や場面に応じた合理的配慮の提供が適切に実施されるよう指導するとともに、知事部局、教育庁、大阪府警本部について雇用率を引き続き調査・公表し、透明性のある運営を行うよう要請します(ご回答に当たっては、それぞれの雇用率(数値)の経年的データをお示し願います)。
 またここ数年間の教育庁における障がい者雇用率と法定雇用率との乖離についての見解及び具体的な改善策についてお示し願います。
(回答)
【総務部】
 知事部局では、「障害者の雇用の促進等に関する法律」の趣旨に基づき、障がい者雇用の促進に努めており、令和5年度の障がい者雇用率は3.49%となっております。また、当該雇用率について、令和5年12月27日に総務部人事局人事課のホームページで公表したところです。
 今後とも法の趣旨を踏まえ、障がいがある方の雇用促進に向けて取り組んでまいります。

大阪府(知事部局)における雇用率

 

平成30年度

令和元年度

令和2年度

令和3年度

令和4年度

令和5年度

雇用率

3.61

3.63

3.45

3.53

3.51

3.49

※各年度6月1日時点
 議会事務局を含む(厚生労働大臣特例認定)

【教育庁】
 大阪府教育委員会では、「障害者の雇用の促進等に関する法律」の趣旨に基づき、障がい者雇用の促進に努めており、令和5年度の障がい者雇用率は2.09%となっております。
 また、当該雇用率について、令和5年12月26日に教育庁教育総務企画課のホームページで公表したところです。
 実雇用率が法定雇用率を下回る状況にあることから、採用選考において障がい種別を撤廃したほか、「教育庁ハートフルオフィス」を設置し知的障がいのある府立学校の卒業生の就労支援に取り組むなど、障がいのある方の雇用拡大に努めているところであり、今後とも法の趣旨を踏まえ、障がいのある方の雇用促進に向けて取り組んでまいります。

大阪府教育委員会における障がい者雇用率の推移

 

平成30年度

令和1年度

令和2年度

令和3年度

令和4年度

令和5年度

法定雇用率

2.40%

2.40%

2.40%

2.50%

2.50%

2.50%

雇用率

2.09%

1.64%

1.84%

1.99%

2.03%

2.09%


【警察本部】
 障害者の雇用の促進等に関する法律の趣旨を踏まえて、「大阪府警察障がい者活躍推進計画」を策定し、障がい者雇用率(令和5年6月1日時点2.35%、令和5年11月1日時点2.60%)とともに大阪府警察ホームページで公表しております。
 また、「大阪府警察障害者雇用推進要綱」を制定し、障害者の雇用の促進及びその職業の安定を図るための取組を行っております。引き続き、障害者の雇用の促進等に関する法律の趣旨に基づいた取組を進めてまいります。
 [障がい者雇用率]
 令和5年6月1日時点2.35%
 令和5年11月1日時点2.60%

(回答部局課名)
総務部 人事局 人事課
教育庁 教育総務企画課
教育庁 教職員室 教職員人事課
大阪府警察本部

2.公契約条例の制定 
 大阪府が民間企業などへ委託・発注するすべての事業において、適正な労働条件とサービスの質を確保するため、低価格入札に拘束された発注、不当な人件費や人員の削減、不安定雇用、下請け業者へのしわ寄せを排除する公契約基本法や条例を制定するよう引き続き要請します。あわせて大阪府の「公契約条例」に対する基本的な認識をお示し願います。
(回答)
 賃金その他の労働条件は法律によるべきものであり、国の動向を注視するとともに、引き続き最低賃金の引き上げを国に要望してまいります。
(回答部局課名)
総務部 契約局 総務委託物品課
商工労働部 雇用推進室 労働環境課 

3.職場におけるハラスメントの防止 
 大阪府は大阪労働局とも連携し、職場におけるあらゆるハラスメントを根絶するため、ハラスメント対策関連法にもとづき、あらゆるハラスメント防止に対する周知・指導を徹底するよう引き続き要請します。
(回答)
 職場におけるセクシュアルハラスメント防止については、男女雇用機会均等法により事業主に雇用管理上必要な措置を講ずることが義務付けられています。
 また、「改正労働施策総合推進法」が令和2年6月に施行され、大企業について、パワーハラスメント防止のための雇用管理上の措置が事業主に義務付けられました。中小企業においては令和4年4月1日から義務化され、現在すべての企業の事業主にパワーハラスメント防止のための雇用管理上の措置が義務付けられています。
 大阪府では、セクシュアルハラスメント、パワーハラスメントを含む職場のハラスメントの防止を図る「職場のハラスメント防止・対応ハンドブック」をはじめ各種啓発冊子の配布やホームページでの公表により、事業主等への周知・啓発に努めています。
 また、事業主からの求めに応じ、労働法やハラスメントを含む労働問題に関する研修に無料で講師を派遣しております。
 引き続き、国と連携し各種啓発冊子の配布等により、法及びガイドラインの周知・啓発等に努めてまいります。
(回答部局課名)
商工労働部 雇用推進室 労働環境課

4.ワーク・ライフ・バランスの推進 
 (1)大阪府は、仕事と家庭・子育ての両立を促進するために、特に男性の労働時間短縮など、ワーク・ライフ・バランスの取り組みに加え、テレワーク等の働き方改革を促進すること。その際、テレワーク等になじまない職種に従事する労働者も含めて対策を講じること。
(回答)
 大阪府では大阪労働局等の関係機関と連携して、11月を「ノー残業デー、ワーク・ライフ・バランス推進月間」に設定し、「ノー残業デー」の実施などによる時間外労働の削減や年次有給休暇の取得促進などを呼びかけ、ワーク・ライフ・バランスの実現に向けた気運の醸成を図っています。
 また、今年度においては、府内中小企業を対象に年次有給休暇の効果的な取得やテレワークなどの柔軟な働き方についてセミナーを実施するなど、周知・啓発に努めています。
 さらに、テレワーク等になじまない職種に従事する労働者を含むすべての労働者に対する支援として、ワーク・ライフ・バランスの実現を目的とした休暇取得の促進等の働きかけを経済団体や労働団体に行っています。
 <ノー残業デー、ワーク・ライフ・バランス推進月間>
 ○定時退社を心がけ、時間外労働の削減に取り組みましょう。
 「特定の日や曜日に「ノー残業デー」を設定し、定着させましょう」
 ○年次有給休暇の取得を促進しましょう。
 「土日・祝日にプラスワン休暇して連続休暇を取得しましょう」
(回答部局課名)
商工労働部 雇用推進室 労働環境課

4.ワーク・ライフ・バランスの推進
(2)大阪府は、要介護者のいる労働者が介護を理由に退職しないよう地域包括支援センターの周知に努めるとともに、介護者のニーズに応じたサービスの提供に引き続き努めること。また、介護従事者が働き続けられるよう、賃金・処遇の大幅な改善をはかるよう引き続き努めること。
(回答)※太字部について回答
 市町村が設置する地域包括支援センターでは、総合相談業務として本人・家族等からの相談内容に応じ情報提供や、継続的・専門的な個別支援を実施しています。
 大阪府では、介護離職を防ぐためにも課題を抱える家族介護者が地域包括支援センターの総合相談につながるよう、広報の展開や、コミュニティソーシャルワーカー、民生委員・児童委員をはじめとした地域の多様な主体との連携体制の構築について、引き続き市町村に働きかけてまいります。
(回答部局課名)
福祉部 高齢介護室 介護支援課

4.ワーク・ライフ・バランスの推進
(2)大阪府は、要介護者のいる労働者が介護を理由に退職しないよう地域包括支援センターの周知に努めるとともに、介護者のニーズに応じたサービスの提供に引き続き努めること。また、介護従事者が働き続けられるよう賃金・処遇の大幅な改善をはかるよう引き続き努めること。
(回答)※太字部について回答
 介護労働者の賃金については、これまでから国において介護報酬における処遇改善加算の数次に渡る改定により改善が図られてきたところです。
 本府においては、処遇改善加算の継続的な制度改善や介護事業所の加算取得に関する利用者負担も含めた財源措置を、国に対して要望しているところです。
 なお、令和5年11月に閣議決定された国の「デフレ完全脱却のための総合経済対策」において、介護職員を対象に「2024年度の医療・介護・障害福祉サービス等の報酬の同時改定での対応を見据えつつ、喫緊の改題に対応するため人材確保に向けて賃上げに必要な財政措置を早急に講じる」とされたことを踏まえ、その施策として令和6年2月から5月までの間、介護職員等に対して月額平均6,000円相当の賃金改善を行うための補助事業が盛り込まれたことから、本府においても、介護サービス事業所等に対し、当該賃金改善を行うための必要な支援に取り組んでまいります。
 また、同総合経済対策では、生産性向上の取組を通じた職場環境の改善について、介護ロボット・ICT機器本体・ソフト等の導入の補助に係る支援も盛り込まれており、処遇改善加算と合わせ取り組んでまいります。
(回答部局課名)
福祉部 高齢介護室 介護事業者課

4.ワーク・ライフ・バランスの推進
(3)大阪府は、待機児童の解消と感染症拡大時の危機を想定して、保育士の人材確保、処遇改善を進めるとともに、保育の質の向上、事故防止等の観点から教育訓練を実施・促進するよう引き続き努めること。
(回答)
 待機児童解消に向けた取組として、府では保育実技講習会方式による地域限定保育士試験の実施や大阪府保育士・保育所支援センター事業による保育士確保への取り組みなどを推進しています。
 保育士の処遇改善については、国制度における公定価格の処遇改善等加算において、職員の賃金の改善やキャリアパスの構築の取組や職員の技能・経験の向上に応じて実施されているところです。また、国において保育士等を対象に賃上げ効果が継続される取組を行うことを前提として、収入を3%程度(月額9,000円)引き上げるための補助が令和4年2月から実施され、同年10月より公定価格において同様の措置が講じられております。 
 令和5年度につきましては、4月に遡って人事院勧告に伴う国家公務員給与の改定に準じた公定価格上の人件費の改定率5.2%の反映がなされており、令和6年度予算案への反映も決定しているところです。
 府としては、保育士の人材確保・定着に向けて、国に対して、更なる加算率の改善を図るとともに、必要な財源を安定的に措置するよう、引き続き要望してまいります。
 教育訓練の実施・促進については、心肺蘇生の実技を含む事故防止研修や教育庁と連携し教育・保育の質の向上のための各種研修等を実施しており、引き続き保育の質の向上に取組んでまいります。
(回答部局課名)
福祉部 子ども家庭局 子育て支援課

6.中小企業勤労者の福祉格差の是正 

 中小企業勤労者の福祉格差の是正に向けて、中小企業勤労者福祉サービスセンターが魅力あるサービスを提供し、自立と再生を果たすよう、大阪府としての積極的な役割を発揮し関係市町村やサービスセンターへの支援・指導を強化するとともに、未設置エリアの解消に向け、メルマガによる広報に加え、より積極的に努めるよう要請します。
(回答)
 大阪府では、これまで府内の中小企業勤労者福祉サービスセンター等で構成する「大阪府事業所福祉共済事業運営協議会」にオブザーバーとして参加し、今年度は大阪・関西万博に関する情報提供など、同協議会の事業への支援に努めてきたところです。
 また、労働者、労働団体、市町村等向けの労働関係情報メールマガジン(12月配信)にて、事業所福祉共済事業の周知を行い、同センターの未設置エリアの解消に向け努めてきたところです。
 同協議会は加入団体が自立的に運営していることから、大阪府としては、引き続き必要な協力を行ってまいります。
(回答部局課名)
商工労働部 雇用推進室 労働環境課

7.安心・信頼できる社会保障の構築

1.子育て支援
(1)大阪府は、妊娠・出産期からの相談や支援につなげられるよう、自治体の相談窓口の地域内での拡充に向けたイニシアティブを発揮するとともに、改正育児・介護休業法の施行も踏まえて、両親学級などの支援について、男性も参加しやすく出産・育児について共に学べる内容に改善・充実させること。
(回答)
 平成29年4月の母子保健法改正により法定化された子育て世代包括支援センターは、令和2年度末に府内全市町村に設置され、妊娠期から子育て期にわたる切れ目ない支援が行われております。また、令和4年度からは、出産・子育て応援交付金を活用し、妊娠・出産・子育てまで一貫した伴走型相談支援と経済的支援を行っています。
 本府としましては、平成27年度より、保健師等専門職の人材育成のための「母子保健コーディネーター育成研修」「保健師等母子研修」や市町村間で意見交換等を行う「妊娠・出産包括支援推進連絡会」を実施し、父親支援も含む産前・産後サポート事業の推進に必要な専門的な知識やスキルの向上を図っています。
 令和4年の児童福祉法改正により、令和6年4月以降に市町村において、子育て世代包括支援センターは子育て家庭支援拠点と一体となって、全ての妊産婦・子育て世帯・子どもの包括的な相談支援等を行うこども家庭センターの設置が努力義務となりました。引き続き、同センターが行う相談支援の充実および体制強化が図られるよう市町村支援に取り組んでまいります。
(回答部局課名)
健康医療部 保健医療室 地域保健課

(2)大阪府は、必要な財源を確保したうえで、良質な保育・幼児教育など子ども・子育て支援策を充実させること。加えて保育・幼児教育の人材を育成・確保・適正配置し、処遇を改善すること。なお、必要な財源について安定的に措置するよう、国に対して引き続き要望するとともに、大阪府幼児教育センターの機能強化をはかること。さらに「幼児教育に関わる教職員の育成指標」及び「幼児教育研修体系」に基づく各種施策の進捗状況について具体的に示すこと。
(回答)
【福祉部】※太字部について回答
 府として、多様化する保育ニーズへの対応や保育内容の一層の充実を図るため、保育の実施主体である市町村が自らの責任と工夫で多様な保育サービス等を提供できる仕組みとなるよう国に要望しているところです。
 保育人材の育成・確保については、各種研修を行うとともに、保育実技講習会方式による地域限定保育士試験の実施及び大阪府保育士・保育所支援センター事業による保育士確保への取り組みなどを推進しています。
 保育所や認定こども園については、国が最低基準を定め、市町村が条例等で配置基準を定めております。また、加配要件を満たした場合には、各種加算が設けられております。
 令和6年度に4・5歳児の配置基準を従前の30対1から25対1へと改善を図るとともに、公定価格上の加算措置を新設することとなっており、また、既に配置改善加算措置されていた3歳児についても、最低基準を20対1から15対1へと見直しするとされています。
 保育士の処遇改善については、国制度における公定価格の処遇改善等加算において、職員の賃金の改善やキャリアパスの構築の取組や職員の技能・経験の向上に応じて実施されているところです。
 また、国において、保育士等を対象に、賃上げ効果が継続される取組を行うことを前提として、収入を3%程度(月額9,000円)引き上げるための補助が令和4年2月から実施され、同年10月より公定価格において同様の措置が講じられております。
 令和5年度につきましては、4月に遡って人事院勧告に伴う国家公務員給与の改定に準じた公定価格上の人件費の改定率5.2%の反映がなされており、令和6年度予算案への反映も決定しているところです。
 本府としては保育士の人材確保・定着に向けて、国に対して更なる加算率の改善を図るとともに、必要な財源を安定的に措置するよう引き続き要望してまいります。

【教育庁】
(小中学校課)
 幼稚園は地域に密着した教育機関であることから、地域の実情に応じてその充実が図られてきたところであり、人材の確保・適正配置及び処遇等については、市町村において総合的な観点から有効な方策を確立していくことが望ましいと考えています。
 今後も、国の動向を踏まえて、市町村教育委員会が、それぞれの地域の実情に応じて幼児教育の充実を図るとともに将来の動向を見極めながら、長期的視点に立って適切に対処するよう働きかけます。

(私学課)
 私立幼稚園の幼稚園教諭の処遇改善については、平成29年度に幼稚園教諭の人材確保支援にかかる制度を創設し、幼稚園教諭の処遇改善に取り組む園に対して、経常費補助金を加算しています。
 また、国において、幼稚園教諭や事務職員等を対象に、収入の3%程度(月額9,000円)賃上げするための措置を令和4年2月から実施してきました。その後、令和5年1月から国事業の後継として経常費補助金に加算して支援を行ってきたところです。
 国の令和6年度当初予算において、補助単価の引き上げ及び更なる処遇改善を実施した場合の加算について検討されています。大阪府においても、国補助制度の更なる活用や国予算の動向を注視しながら必要な予算の確保に取り組んでまいります。
 
(教育センター)
 大阪府としては、幼児教育の質の向上を図るため、平成30年4月より大阪府幼児教育センターを設立し、教職員研修の充実を図るとともに、地域の幼児教育について指導助言を行う幼児教育アドバイザーの育成にも取り組んでいるところです。
 大阪府幼児教育センターでは、「幼児教育に関わる教職員の育成指標」に基づき「幼児教育研修体系」を作成し、園長、所長、幼稚園教諭、保育士、保育教諭、幼児教育アドバイザー等を対象としたキャリアステージに応じた研修を計画的に実施し、幼児教育に携わる教職員の資質・能力の向上を図っています。
 また、各園所においては、園所内研修のテーマ設定を行う際に本指標を参考にするなど、教員の資質向上に活用しています。
 
(回答部局課名)
福祉部 子ども家庭局 子育て支援課
教育庁 市町村教育室 小中学校課
教育庁 私学課
教育庁 教育センター

2.安心の医療・介護体制の整備【医療分野】
(1)総合診療医・家庭医や訪問看護師の育成などの推進による、在宅医療の受け皿を拡充すること。
(回答)
 本府では、在宅医療の受け皿の拡充のため、在宅医療に関わる医師、看護師等の育成や、在宅医療を支える病院・診療所の拡充など在宅医療提供体制の整備を進めているところです。
 具体的な施策として、次のような事業を実施しています。
(a)訪問診療に関心のある医師・医学生を対象とした同行訪問研修等の取組みを支援
(b)多様な医療ニーズに対応できる訪問看護師の育成及び確保・定着を図るため、新人・中堅・管理者等の階層別研修を支援
(c)病院や診療所の退院調整に携わる職員に対する研修を支援
(d)多職種協働により患者や家族のニーズに応じた在宅医療の提供ができるよう、個別疾患や意思決定支援等のテーマについて、それぞれの職種の役割の理解や多職種連携に必要な知識を習得するための研修等の取組みを支援
(e)病院の入退院支援機能強化に向け、退院調整を行う看護職員等の配置を支援
(f)機能強化型の在宅療養支援診療所や在宅療養支援病院等の整備を支援
(回答部局課名)
健康医療部 保健医療室 保健医療企画課

2.安心の医療・介護体制の整備【医療分野】
(2)地域医療構想の実現にむけて、府域自治体は公的病院などとの連携を強化するよう大阪府としてイニシアティブを発揮すること。
(回答)
 本府としては、公立・公的医療機関が今後担うべき役割について地域で協議していくことが重要と考えています。
 そのため本府では2018年度から毎年、府独自に医療データの分析を行い、全ての一般病院を対象とする病院連絡会等において、各病院の今後の方向性について地域の実情等を踏まえ協議の上、確認しています。
 今後も、引き続き、各病院の方向性を確認するとともに、必要に応じて地域の実情に応じた協議を行い、府域自治体が公的病院等との連携を強化できるよう、医療提供体制の適切な確保に努めます。
(回答部局課名)
健康医療部 保健医療室 保健医療企画課

2.安心の医療・介護体制の整備【医療分野】
(3)大阪府における医療従事者の働き方改革を進めるため、増員と多職種連携(タスクシフト)が重要となることから、医師をはじめ看護師やリハビリ職員などの医療従事者の確保・育成を強化すること。
(回答)
 地域において必要な医師を確保するためには、医師の養成や病院勤務医の負担軽減、医療資源の集約化・重点化など、国・府・病院設置者による総合的な取り組みが必要です。
 本府としては、救急・周産期等の分野における医師確保や育成を目的として、地域医療支援センター運営事業などを実施しています。同事業では、若手医師のキャリア形成支援や周産期や救急等に係るセミナーを開催するなどにより、大阪府内の医師確保や育成に努めており、その内容を充実させるなど、引き続き強化を図ってまいります。また、病院勤務医の負担軽減のため、勤務環境改善に取り組む医療機関に対し、タスクシフト/シェア等に要する経費への補助を実施しています。
 医師の働き方改革については、令和6年4月から改正医療法が施行され時間外・休日労働の上限規制適用が始まりますが、地域の医療提供体制を確保しつつ、勤務時間の短縮等を進めていくことが重要と認識しており、勤務環境改善に向けた取組状況を定期的に把握しつつ、地域の医療提供体制にも十分配慮しながら各医療機関の取組みを支援してまいります。
 看護職員の確保については、看護師等の人材確保の促進に関する法律に基づき、「養成・資質向上」「定着・離職防止」「再就業支援」を柱とした取組を進めています。「養成・資質向上」としては、看護師等養成所に対する運営・設備補助や指導のほか、教員等養成のために専任教員養成講習会・実習指導者講習会を開催しています。「定着・離職防止」としては、病院内保育所に係る補助や新人看護職員研修に対する補助を行うほか、中小規模病院の看護職員を中心に離職防止を目的とした多施設合同研修を実施しています。「再就業支援」としては、潜在看護師が職場復帰できるよう、ナースセンターによる無料職業紹介や再就業を図るための各種講習会、就職相談会を開催しています。引き続き、これらの事業を充実するなど、看護職員の確保に取組んでまいります。
(回答部局課名)
健康医療部 保健医療室 医療対策課

2.安心の医療・介護体制の整備【医療分野】
(4)地域の医療機関では新型コロナウイルス感染患者の入院受け入れ等の対応を継続しており、今後は相談窓口・初期対応も担うことから、地域医療において重要な役割を担う医療機関が事業継続できるよう財政支援を行うこと。
(回答)
 新型コロナウイルス感染症対応を行う地域の医療機関に対しては、国の緊急包括支援交付金等を活用した様々な支援事業を行っているところです。
 具体的には、外来対応医療機関や受入病床を確保している医療機関に対しては、医療提供のために必要となる資器材等の整備に係る費用を補助するとともに、府の要請に基づき確保した病床に関して、患者を受け入れていない病床に対する空床補償等を行っています。
 なお、今後について現時点で、国においては令和6年4月からの通常の医療体制に完全移行する方針であり、当該方針も踏まえ、大阪府としては、国の動向を注視しているところです。
(回答部局課名)
健康医療部 保健医療室 感染症対策支援課

2.安心の医療・介護体制の整備【医療分野】
(5)医療機関や介護・福祉施設でのクラスター防止のため、医療・介護・福祉施設で働くすべての従事者を対象に、新型コロナウイルスPCR検査等を定期的に公費負担で実施すること。
(回答)
 施設職員に対する定期的な検査については、クラスターが発生した場合に、重症化・死亡リスクの高い方々が入所する高齢者施設等の職員を対象とし、抗原定性検査キットを用いて3日に1回の頻度で実施しており、国の方針を踏まえ、令和6年3月まで継続する方針としています。
(回答部局課名)
健康医療部 保健医療室 感染症対策企画課
福祉部 地域福祉推進室 社会援護課
福祉部 障がい福祉室 生活基盤推進課
福祉部 高齢介護室 介護事業者課

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?