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平成22年度第19回大阪府戦略本部会議 議事概要【議題1】
議題1 大阪の成長戦略(案)
政策企画部から資料に基づいて説明
資料名 |
PDFファイル |
その他のファイル |
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資料 大阪の成長戦略(案) | ||
資料 用語集 | ||
参考資料1 主な修正点 | ||
参考資料2 主な変更内容 |
【木村副知事】
横文字が多くて分かりにくいといったご指摘があったようだが、整理したのか。
【政策企画部】
- 府民の皆さんからも議会からもカタカナ言葉、専門用語がたくさんあるとご指摘いただいており、それらについては、まず、言葉の置換えができるものは置換え、置換えができないものについては、簡単に言葉を追記する、あるいは用語集対応するということで、できるだけ府民の皆さんに読んでいただける、分かっていただける内容への修正に努めてきた。
- さらに、今後、概要版も作成する予定。それには、写真なども盛り込むことによって、ビジュアルに、もっとわかりやすいものとしたい。
【木村副知事】
私もこれを使っていろいろ説明をしたが、「ハイエンド都市」というのはなかなか説明が難しい。しかしこれが肝なので、説明を充実させて配慮したということか。
【政策企画部】
そのとおり。13頁に「ハイエンド都市」「中継都市」という表現がある。議会でもこの表現についてご指摘があったが、まず「ハイエンド」という言葉が意味するところを「高付加価値を創出する」都市と明確にし、そういう都市像を「ハイエンド都市」と呼んで、目指すべき方向性として示した。このキーワードを大阪の将来の都市像の旗印としてあげさせていただいた。これからこれを使って皆さんにご説明していきたい。
【知事】
大阪市の成長戦略との関係で気になるところがある。成長目標のうち、大阪に来てもらう訪日外国人の数について、大阪市と齟齬があると聞いた。そこは一致しているのか。
【政策企画部】
大阪市の成長ビジョンの数字との関係だが、訪日外国人については、大阪市に来る人数が2020年に年間625万人としている。府の成長戦略では、年間650万人。この数字の違いは、大阪市域を訪れる方については、目標が625万人。しかし現状では、大阪市域に入らないで大阪府域を訪れる方もいらっしゃるので、その差が目標設定の違いにも出ている。
【知事】
大阪に呼び込むということは、基本的には大阪市に来てもらう、大阪市を通過してもらうことが前提で、やることは基本的には一緒ではないか。
【政策企画部】
数字的には、大阪市域を訪れられる方、大阪府域を訪れられる方で数字の違いが出てくる。目指す方向性は同じ。府市一緒になって外国人観光客の呼込みはやっていきたい。
【知事】
もう一つの目標である貨物取扱量についても違いがあると聞いたが。
【政策企画部】
- 関空の2020年の貨物取扱量について、府では122万トン、市のビジョンでは87万トンを目標にしている。両者には前提条件の置き方に違いがある。もとは関西経済連合会が試算された複数のケース。我々は世界経済が順調に回復する、羽田などの国際ハブ化の影響が小さいなど、一番高い方の前提でのシナリオで、目標設定している。一方大阪市では、今申し上げたケース分けについて、中間値のケースをとっておられる。
- 数値が異なるので、今後とも、どのような目標をめざしていくか互いに相談していこうと、事務方では話をしている。
【知事】
先ほどの訪日外国人数と異なり、関空の貨物取扱量については、大阪市から出る貨物量、それ以外の府域から出る貨物量で差異があるということではない。関空に集まってくる貨物は、関西全域から集まってくる貨物の目標値。広域行政の分野の役割分担論でいえば、大阪市と調整するというものではない。これまでの行政慣行上、関空の貨物取扱量については、府も市も別々に目標設定をしてきたのか。
【綛山副知事】
そのとおり。関空の問題で大阪全域、関西にかかわる話だから府が目標数値を決めるという考えもあるが、大阪市は大阪市として成長戦略をつくる中で自らの考えで数値を設定した。府として、目標を掲げてそれを達成しようという中で数字を出している。出し方としてどちらが正しいかということではないが、私は、目標だから高い数値を掲げ、それに向かって努力すればよいと思う。知事がおっしゃるように、府が数値を出すのだからそれに従ってほしいということもあるかもしれない。それは今後調整していくもの。府の目標としてはこれでいきたい。
【企画室長】
成長戦略で設定している成長率2パーセントは、先の試算の上位のケースと整合しているので、府としては、今の目標値が、整合性があると考えている。
【知事】
基礎自治体の目標設定に口を出すつもりはないので、そうであれば広域行政として、目標設定に基礎自治体の方から異を唱えるのは「違うのでは」ないか。もうそろそろ府と市で役割分担を明確にしていくべきではないのか。
【企画室長】
大阪市には、我々の考え方を説明している。
【知事】
大阪市の成長戦略で、広域行政と重なる部分で他にあわないところはあるのか。
【政策企画部】
市の戦略では、「関西」の言及はあるものの鉄道、交通網などについては基本的には大阪市内のことが中心の記載になっている。
【知事】
関空へのアクセスに関しては、府の成長戦略には、アクセス鉄道について記載しているが、まだ大阪市としては、どうするか決まってないということか。
【企画室長】
なお、国際戦略総合特区については、一緒に提案はしているが、大阪市外の彩都は記載されていない。
【知事】
- こちら側は、府域全体を考える。大阪市に対しては、「基礎自治体の話まで組み込まないので、広域行政の部分に関しては、府の成長戦略を優先させてほしい」と言っていいのでは。事務レベルで混乱しない範囲でお願いしたい。
- 最初に、財政再建、府庁改革、政策創造といった3本柱の中で、財政再建の部分を維新プログラムから財政構造改革プラン(案)をまとめてもらった。府庁改革では、まだ職員団体との交渉があるが、いろいろ制度改革をしていただき、また政策創造の部分で今日、成長戦略をまとめてもらった。これまでのわずか3年間で、3本柱それぞれにここまでまとめていただいたというのは感謝。
- 成長戦略について、検討がスタートしたのはいつからか。
【政策企画部長】
昨年から議論を開始して、本格的にスタートしたのは今年の春から。私のマニフェストにも取り上げさせていただいた。
【知事】
- 相当時間をかけて議論を重ねて、ここまで仕上げていただいた。私の「ハイエンド都市」と「中継都市」の2つの軸をここまで膨らませてもらった。あとは府庁のマネジメント、つまり戦略本部会議や部局長マニフェストでPDCAをまわす体制もきちんと出来つつあるので、何とかこの成長戦略についてもPDCAをまわしていきながら、一歩でも二歩でも実現できれば。この成長戦略を実行すれば、大阪が「ハイエンド都市」、「中継都市」になると確信している。
- 構造改革と府庁改革、成長戦略の3本柱で頑張りましょう。
【政策企画部長】
それでは、成長戦略を案として決定させていただき、さらに府民意見をお聞きして年内に成案として取りまとめたい。