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更新日:2010年4月19日

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平成22年度第14回大阪府戦略本部会議 議事概要【議題2】

議題2 財政構造改革プラン 素案

※改革プロジェクトチーム(PT)長から資料をもとに説明

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資料 大阪府財政構造改革プラン素案(9月)

大阪府財政構造改革プラン素案(9月)(PDF:3,336KB)

 
資料 素案8月版からの主な変更内容

素案8月版からの主な変更内容(PDF:53KB)

素案8月版からの主な変更内容(エクセル:74KB)

【改革PT長】※資料に基づいて説明。
このプランは議会基本条例に基づいて、基本的考え方の3ページから5ページが議決対象となり、9月定例会ではこの部分を議案として提出することになる。これから9月議会で説明し、議論となるので意思決定についてよろしくお願いしたい。

【総務部長】
本件は、この時点で決定いただく訳だから報告案件ではなく、議題ということでよいか。

【政策企画部長】
結構です。

【知事】
細かなことだが、26ページの「少年サポートセンター」について、「※改革効果見込み額はフルコストによるものであり、他の関係経費からの削減を含む」と記載されているが、どういう趣旨か。

【改革PT長】
H22当初予算では85百万、効果見込み額はH24,25年度でそれぞれ5000万円という数字を挙げている。額をみるとかなり大きいが、見直し等の内容の欄に記載しているとおり、センターにかかる人件費を含めると府内10箇所でトータルで5億円程度の額があり、今回の5000万は人件費を含む5億円全体の額に対して1割程度の経費の削減を行うということで部と調整して掲げている。

【知事】
他でもフルコストで縮減した分は改革効果額として出ていないのか。

【総務部】

  • 人員削減については別途記載しているのが基本。事業単位でみているのはこれだけである。
  • この効果額の記載は人件費を含まない事業費ベース。一方、少年サポートセンターの効果額は人件費を含めて5000万円だから、みかけ上対比するベースが異なり、事業費だけが削られてしまように見えるので、敢えてフルコストでという記載をしている。

【知事】
他はフルコストでの効果額で出ていないのか。

【総務部】
この少年サポートセンターの分だけである。

【総務部長】

  • 今の予算の組み立てが人件費を含めたフルコストの標記になっていないので、こういう議論の際には事業費をどう圧縮するかの議論となる。少年サポートセンターは人件費を含んだフルコスト圧縮という問題意識を明確に持ったのでここだけは違う。
  • 今後フルコストでの事業管理をしていく必要があるので、このプランとは関係ないが、来年度予算編成から事業費ごとにフルコストでお示しできるような検討をしている。

【知事】

  • プロジェクトチームには大阪維新プログラム案でかなり削減をしている中で、僕は他の都道府県との比較ということを重視して検証してもらいたいとさらに指示をした。徹底したここまでの検証をしてもらって、こういう改革案をまとめてもらったことは本当にお疲れ様でした。非常に良くここまでやってくれたなと思っている。
  • 6ページ「改革効果額・収支不足額への対応」で人件費270億円と示されている。現行では、退職手当を除いて、給料とボーナスの引き下げで350億円となっている。
  • 「要対応額」はH23~25年度で各600億円で、ある意味中長期的な将来像を見据えた上で、3年間まずは取り組まなければいけないということで示してもらったが、この中には今議論となっている中学校3年の子ども達の進路選択の自由を与えようという、僕が力を入れたいという政策については、制度がまだ出来ていないため、組み込まれていない。どうしてもこの施策を平成23年度予算に反映したいという思いがあり、プランでは人件費は270億のカットを目指すとなっているが、職員団体との交渉自体は現行の人件費の削減額を前提にお願いしたいと思っている。
  • ただ、私立高校助成の拡充案が固まって、予算編成をしながら財源確保が出来た場合は、それを他の施策に回すのではなく、この構造改革案に従った形での270億円のカットに出来るだけ近づけるべく、人件費の回復に充てていきたいと思っている。
  • 「職員団体との交渉が成り立つのか」という話になるとは思うので、そこは後で総務部長の意見も聞きたいが、私学の就学支援の制度設計を行い、「どうしても財源が必要となる」となった場合で、行革等の努力で府民サービスを削らない形で、想定しているもの以上の財源が出てくれば、まずは人件費回復に充てたいと思っている。これは各部局にそういう意向を伝えようと思っている。今回のプランの枠は、現時点で守らなくてはいけない枠だと思っているが、どうしても高校就学支援の制度設計は未完な部分があり、また大きな制度になるので、まずは現行の人件費カットの部分で交渉をしてもらい、職員団体サイドには制度設計が完了し、予算編成も見て財源が捻出できた場合は、「270億カット案に近づけていく」ということを示したうえで、人件費の交渉をお願いしたい。

【総務部長】
いまP6では計画としては270億としているが、これを変更するということではなく、計画はこのまま変えないで、ただし交渉は現行の350億の削減で交渉をするということか。

【知事】
そのとおり、提案である。

【総務部長】

  • 「それで交渉が出来できるか」と言えば非常に難しいところ。これまでの人件費の削減は、こういった行革の計画を作り、その前提として中長期的な収支見通しを立て、その中で歳出削減や歳入確保の努力をどこまで出来るか、というところを見極め、それでも足りないところが出てくるので、あくまで緊急避難的な措置として人件費の削減を職員の皆さんにお願いしてきている。これが人件費削減の意味だと思う。そういった意味で「今回の計画では270億をお願いする」ということをこういった形で出させていただいており、本来であればそれに沿って270億でご提案申し上げるべきだと思う。
  • 今知事から追加で「中学3年生に進路選択の自由という新たな施策を考えたい」と話があったが、これはまだ中身が決まっていない状態で、さらに追加の削減を求めることになり非常に難しいところがあると思う。
  • もう一つは人件費の削減は、我々当局として収支見通しをもとに色々な財源確保の努力をした上で、残りのところの緊急避難としてお願いをしているものであり、今知事から話があったような特定の施策のために人件費を削減するというのは、いままでにないこと。これには、いくつか問題があると思う。
  • 一つは財源確保というのは、まず我々当局が責任を持ってやった上で、残り分をお願いするという性格のものであり、その努力がまだなされていない状態で人件費のカットをお願いすることの問題はあると思う。
  • また人件費と施策は比較考慮できないものと思う。施策の議論をするときには、「どちらを優先するか」という議論は財源の枠があるのではじめて出来る。もっと言えば、人件費以外の行革効果がないとすれば、350億円を職員が飲まなければ施策が実現できないことになり、施策の実現の成否を職員に負わせるということになってしまう。そういった点でも新たな施策と人件費を天秤にかけて議論していくというのは、私は本来はすべきではないと思っている。
  • ただ財源確保の見通しを私自身が持っているかと言えば、そこは持ち合わせていないので、いまは精一杯捻出させていただいて270億ということ。
  • 交渉は知事のご指示もあり、350億で交渉に臨むけれども、その場合には財源確保を我々が全力で行って、足らず分を人件費削減でお願いする、実際に行革による効果がどこまで出るかは別、ひょっとしたら何も出来ないかもしれない。その場合、足らない財源は350億という形になるので、そういう前提で臨ませていただく。それで了解いただければ提案させていただく。今回は、給与制度改革もあるので相当な議論になると思うが、併せて提案をさせていただく。

【知事】

  • 施策と人件費をパラレルに置き、「それは職員の人件費で施策をする」というのは確かにおかしな話。現象面としてはそう見えるが、私は、「回復の順序」という部分にこだわっている。これまで1,100億をまず財プロで削り、さらに今回削減を行う。回復していないものもある中で、絶対に全施策の中で人件費回復が最後という訳ではないが、3兆円の予算を組む中で絶対に先に回復したいのが、中学校3年生の段階での進路選択の自由を与えるというというところの財源という思いがある。一見、現象面では人件費と施策がパラレルになっているように見えるが、まずは財プロの施策見直しの効果額である400億のうち、その部分についてはまず回復をさせてもらって、後の部分は削減したままで、人件費回復を行うのは、私の感覚では問題ないと思う。家計負担の軽減につながるものに関しては、職員の皆さんには申し訳ないが、まずこの段階では、その回復のほうに全力を挙げさせてもらいたい。人件費だけで賄う必要がなく、行革努力を徹底してやってもらいたい。府民サービスを削るという行革ではなく、その他の行革がいろいろまだあると思う。端的に言えば「自分たちの人件費を行革で稼いでくれ」ということ。それを府民から見れば「人件費を稼ぐために行革か」と言われるかもしれないが、私はきちんと「進路選択の自由を与えるための府民のための財源をまず回復した」と説明していく。
  • 不確定要素で申し訳ないが、350億円の提案からスタートしていただいて、今回は異例、イレギュラーなこと、職員の人件費をもって施策を展開しなければならないというのは本来のあるべき姿ではないということを伝えてもらった上で、最終的には、素案にある270億円で落ち着くよう全組織の努力を期待したい。進路選択の自由を与える就学支援の拡充をしながら、さらに行革等組織の努力をしながら、このプランでおさまるような形を期待している。交渉は非常に厳しくなると思うが、まず350億円の提案をお願いしたい。

【綛山副知事】
知事が仰った「あるべき姿でない」ということをきちんと踏まえさせていただきたい。我々は、この270億円という数字が行政計画として、3年間を見通してこれだけの削減を人件費としてお願いしたいというのが一つの所以。今後、回復するのか新たに充実するのか、言い方はいろいろあると思うが、施策を展開していくために、あるべき姿でないが350億円を職員にお願いしたい。お願いする以上は総務部として、提案したものを達成する努力をしていくべきであり、しなければならないと思っている。その前提をきちんと踏まえていただき、交渉に臨む様、総務部に指示していただきたい。

【知事】
職員サイドも、この3年間一生懸命やってくれたところもあるので、「また3年間か」という思いも出てくると思う。思いとしては、この270億円を少しでも回復するよう努めたい。ここまでプランを組んだ上で、さらに府民サービスを削らない形で行革努力が出てくるのかというところがあるかもしれないが、まずはこのプランはプランとして、350億円の提案で進めていってほしい。

【政策企画部長】
財政構造改革プランについて、これを議会にご説明する「素案」として決定する。知事からご指摘のあった要対応額の人件費削減部分、高校修学支援制度の分については、9月議会でのご議論を踏まえて引き続き検討し、最終的に決することとする。ただし、高校修学支援制度については、中学3年生の進路選択時期に配慮して、11月の初旬までに制度を固めることも検討することとする。

【知事】
職員団体との交渉について、最終決着をつけなければならないデッドラインはいつか。

【総務部長】

  • 今回は独自給料表をつくるという課題もある。本来であれば10月の人事委員会勧告を踏まえ交渉に入り、12月議会に議案を提出するという日程だが、今回は、本日プランが決定すれば直ちに交渉を開始したい。
  • 今回はまだ人事委員会勧告が出ていないが、国では、ボーナスの月数減という人事院勧告が出ている。府人事委員会からもそういう勧告がなされれば、その部分は11月中に条例改正が必要となる。また、人事委員会勧告を踏まえた給料表の見直しについては、勧告後の交渉になるが、今のところいつ頃決着できるのか見通しが立っていない状況。来年4月実施であれば、遅くとも年度内に決着する必要がある。

【知事】
構造改革プランで固めてもらったにもかかわらず、350億円削減で提案するというのは相当イレギュラーなかたちだと思うが、説明の仕方は総務部とも協議させてもらいたい。どのような理由をつけたとしても、政策と総人件費がこういう形で天秤にかけられているという現象となっていることは間違いない。その点については、まず私が職員の皆さんにお願いしたということ。ただ真意としては、教育について削減してきた部分をまず回復するという思い。職員の皆さんにはいろいろご苦労をかけるが、なんとかこのプランでまとまるようお願いしたい。

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