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更新日:2019年8月27日

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令和元年8月27日開催 部長会議の審議・報告の概要

  • とき 令和元年8月27日(火曜日)午前11時00分から午前11時30分まで
  • ところ 特別会議室大
  • 出席者 知事、副知事、各部局長等

会議資料

人権3条例の改正及び制定について

府民文化部長

  • 9月議会に提出を予定している人権関係の3条例「人権尊重の社会づくり条例の改正」、「性的マイノリティ条例の制定」及び「ヘイトスピーチ条例の制定」について報告する。
  • 複雑多様化する人権課題に対応するとともに、国際都市としてふさわしい環境を整備していくため、このたび、3条例について整備していくもの。
  • これまでの経緯としては、今年の2月に人権施策推進審議会に諮問し、7月に答申をいただいた。この答申をふまえて、8月1日の戦略本部会議において、3条例の改正・制定を進めることが決定され、現在パブコメを実施中。
  • 条例の概要について、まず「人権尊重の社会づくり条例の一部改正(案)」については、府民及び事業者の責務を規定し、府の人権施策への協力に努めることを追加するもの。
  • 次に、「性的指向及び性自認の多様性に関する府民の理解の増進に関する条例(案)」については、性的マイノリティの人権課題に対する府民の認知度が43.3%とかなり低く、当事者の多くが悩みや困難を抱えている現状をふまえ、まずは理解増進を図るため、新たな条例を制定するもの。
  • 今後の具体的取組みとして、さらなる啓発、教育、相談体制の充実に努めるほか、府の事務事業における配慮のあり方や内容について検討していく。
  • 特にこの性的マイノリティに関しては、条例の制定を機に、各部局の事務事業においても、どういった配慮が可能かについて検討をお願いしたい。
  • 府の事務事業における取組みで考えられるものとして、3種類のパターンがある。まず、トイレ・更衣室など、身体の性の性別を前提としたもの。2つ目は、公営住宅の入居など、原則として法令上の親族等を条件としたもの、3つ目は、福利厚生や健康診断等、当事者が利用できないものがないかどうか。それらについて、どのような配慮が必要かを考えていく必要がある。
  • 予算の必要性、物理的な制約、公平性の観点などから検討を要する事項も多く、一律の対応は難しいと考えている。人権局とも情報交換や相談をいただきながら、府全体として配慮の取組みが進むよう、協力をよろしくお願いする。
  • 最後に、「人種又は民族を理由とする不当な差別的言動の解消の推進に関する条例(案)」について、ヘイトスピーチ解消法が国において施行された後も、外国人を排斥する差別的言動、特にインターネットを利用した悪質な事象が発生。インターネットによる人権侵犯事件の受理件数も増えている。新たな条例を制定し、ヘイトスピーチの禁止を明記するとともに、各主体の責務や府の施策について規定するもの。
  • 今後の具体的取組みの方向としては、条例制定を契機に、さらなる啓発、教育、相談体制の充実に努めるとともに、特に、影響の大きいインターネット上の事象について、拡散の防止ができるよう、人権擁護機関である大阪法務局に削除要請などをしっかり行っていきたい。

新井副知事

  • 性的マイノリティについて、定義が難しい部分がある。・各部の施策の中で、既に色々配慮いただいていると思うが、各部の施策の中で今後どのように捉えるか難しい問題もあるので、人権局とよく議論しながら進めてもらいたい。

健康医療部長

  • 資料の中で、「病院の受診を控える」との記載があるが、具体的にどういった支障があり、配慮が考えられるか。

府民文化部長

  • 例えば、外見の性と心の性の違いを医者に理解してもらえず、受診を控えたこと等がある。

健康医療部長

  • 物理的に解消しないといけないトイレ等の問題と違い、医療サービス提供者側の、性的マイノリティの方等に対する理解の問題ということか。

府民文化部長

  • 理解の問題もあるが、病院での検査等の際の着替え場所等の問題もある。

新井副知事

  • 個別の問題は多々あるので、それぞれの事例について、関係部局と人権局でよく議論する必要がある。

人権局長

  • 部長も申し上げたとおり、病院の事例では、心の性と体の性が違うことによって、医療従事者の理解がないことで行きにくいというソフト面と、ハード面では、例えば人間ドックで今は男と女に分かれているが、当事者にとってはその中で着替え等をすることが耐え難いなどの事例がある。

府民文化部長

  • 当事者の意見を聞きながら、行政がどのような配慮ができるのか勉強しているところ。

新井副知事

  • 健康医療部からの質問にあるように、今のような事例があるので、府民文化部でどういう配慮が必要か等の整理をすべきではないか。

健康医療部長

  • 具体的に事業者や病院に配慮事項のお願いをするよりも、まずは理解の底上げを図ると考えてよいのか。

知事

  • 条例上、事業者の責務はあるのか。

人権局長

  • 基本的には、府民、事業者の皆さんの理解促進をするもの。ただし、大阪府としては、事務事業全般において配慮をする、理解促進から一歩進んだ取組みを行うもの。

知事

  • あくまで府が実施する施策に協力をお願いするものであり、理解はお願いするが、民間が何かしてもらうものではないということか。

府民文化部長

  • 府立病院ではできる限り配慮するよう努めるが、民間に対しては協力をお願いするもの。

政策企画部長

  • 理解促進が基本であるとはいえ、府で何らかの施策をするというのであれば、どのようなニーズがあるのか、何をすれば配慮できるのか、情報を共有する必要がある。ヒアリングをしているのであれば、ヒアリングの内容をお伝えいただきたい。
  • 人権局から働きかける場合と、各部から何ができるのか示す場合の両面があると思うが、情報を共有してもらう必要がある。病院の話でいえば、ハード面なのかソフト面なのか。府民文化部でしっかりとやってもらいたい。

住宅まちづくり部長

  • 今回の改正にあわせて、大阪市等で行っているLGBT認証制度を府全体で行うのか。

府民文化部長

  • 認証制度の検討は知事から指示いただいているところ。市町村によっては、既に行っているところと、これから行おうとしているところがあり、それを踏まえて府全域としてどうするのか前向きに検討している。ただし、それを府営住宅等で活用できるものにするのか、府として見守るというものにするのか、各論は検討中。

新井副知事

  • 認証制度の府営住宅等での活用については、住宅まちづくり部とよく協議してもらいたい。そのために認証制度を実施しようという部分もあるので。

知事

  • 認証制度で認証して、家族だと認証したのに、府営住宅に入れないというのはおかしい。府の事業として率先して行い、理解を深めていくべき。先ほどの病院の話でも、認証されたものを持っていれば、公的な証明までとはいかなくても、宣誓した事実の認識なので、病院も配慮が深まると思う。

福祉部長

  • 施策を進める際、協力をお願いする場合には、どのようなことを行えば良いか、ひな型があると汎用性があって助かる。調整の予定はあるのか。

府民文化部長

  • 例えば、トイレについては何が正解なのか、世界的な答えがない。答えを待つのではなく、当事者・有識者等と意見交換を進めていきながら、情報を提供していく。

大阪880万人訓練について

危機管理監

  • 9月5日に第8回大阪880万人訓練を実施する。この訓練は、府民一人ひとりが事前に考え、行動し、再確認していただくために実施するもの。
  • 11時に南海トラフ巨大地震が発生したとして、庁内放送や屋外スピーカーなどで訓練をスタートする。その後、11時3分に「大津波警報発表」のエリアメールや緊急速報メールが府民の携帯電話等に届くので、それをきっかけとして、府民向けに「おおさか防災情報メール」や「ヤフー防災速報」により「災害モード宣言」を発信する。
  • また知事からは、各部局へ指示する情報伝達訓練を実施いただく。
  • 各部局では様々な訓練を予定いただいているが、訓練の振り返りを通じて、改善すべきところがあれば、改善するようお願いする。

最後に

知事

  • 880万人訓練は重要であり、南海トラフ巨大地震が起きた時にどう対応するかで命が守れるかが変わってくる。昨年度の地震や豪雨・台風で、府民の防災意識は高まってきているが、被害規模では南海トラフ巨大地震や津波は比べ物にならないので、更に防災意識を高める必要がある。災害モード宣言を含めて、訓練を実施する。
  • 昨年度も、もし3大水門がなければ、市内は完全に浸水し大きな被害が出ていた。被害が何も出なかったのが普通であるかのような報道もあるが、実はそうではないということが認識されていない。災害に備えた取組みによって命が助かるので、力を入れていきたい。
  • 人権3条例については先ほど言ったとおりであるが、民族や国を一つにまとめて非難するのは間違っていると思うので、大阪では、ヘイトスピーチはダメであると示していきたい。

≪以上≫

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