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令和6年(2024年)2月7日 知事記者会見内容
記者会見項目
- 災害に備えた「洋式・水洗トイレ」の導入
- 「子どもたちへのお米・食料品配付(第3弾)」について
- 海外向け魅力発信事業について
- なにわの伝統野菜に新規品目を追加!
職員
ただいまから知事記者会見を始めます。よろしくお願いいたします。
初めに、知事よりご説明がございます。知事、よろしくお願いいたします。
災害に備えた「洋式・水洗トイレ」の導入 ※この項目で使用した資料はこちら
知事
私からは4点です。
まず、1点目についてです。災害に備えた洋式・水洗トイレの導入についてです。これは避難所対策、災害対策になります。
現在の能登地震、避難所の運営、これについては本日午前も支援会議を開催したとおりでありますけれども、発災直後から様々な形で被災地の支援、これは大阪府、また、府内市町村と協力して、また、関係機関と協力しながら、様々なできる限りの支援活動をしているところです。また今後もこれを続けていきます。その中で、やはり改めてこのトイレの重要性といったところを再認識しているところです。
災害時におけるトイレの重要性です。ここについては、とりわけ断水状態が継続した場合、より大きく問題になってくるというふうに思っています。トイレの衛生状態がなかなか保てない、そして非水洗であると、あるいは和式であるといった場合に、避難所におられる方、そして、断水があるという場合に、避難所で避難しているときに、なかなかトイレに行きづらいと。そして、トイレに行かないようにするために水分や栄養を取らないようになってくると。そうすると、それが体の体力の低下に結びついてくると。その循環が進むと、これはトイレ自体が非常に命に関わるというか、重要なものになってくると。そういうふうに認識をしています。
もちろん支援物資の食料であったり医療であったり、そういったところには比較的目がいきやすいんですけれども、そして、非常に重要なところでもあるんですけど、やっぱり人間ですから入りと出があります。出の部分、トイレの部分が、断水が続くような状態になった場合には、非常に重要であろうというふうに考えています。
ですので、この間、トイレの備蓄というのも当然大阪府ではやってまいりましたが、大阪府内にある、もともと予定をしています避難所は2,300か所ありますが、この2,300か所全てに洋式・水洗の備蓄トイレを配備できるように整えていこうと思います。少なくとも2,300基を備蓄するという予定です。
この災害で断水状態になった避難所の災害用トイレの確保について、能登半島地震を契機に改めて検討しているところです。被災地においては、使い慣れて衛生上も好ましい洋式・水洗タイプのトイレを要望する声が非常に多くあります。これをある意味、教訓といたしまして、府が備蓄する組立て式トイレ、これを水洗タイプに変更していきます。また、トイレトレーラーを導入します。現在、洋式・非水洗タイプが非常に多い。組立て式としてそれを1,500基持っていますけれども、これを全て洋式・水洗タイプに変更していきます。令和6年、7年、8年度の3か年で、府内一般避難所数に相当します2,300基を備蓄いたします。ちなみに、令和6年については500基の予定です。
これ以外に、市町村やあるいはトイレ、災害が起きたときにトイレを供給してもらうという民間との連携協定を結んでいますので、もちろんそれ以外にもあります。これが全てというわけではありませんが、今、府が備蓄している1,500の組立て式の洋式・非水洗タイプのトイレについては、洋式・水洗タイプのトイレにしていきます。府内でいきますと、備蓄でいくと民間は1万1,000基、協定で結んでいます。これは災害用のトイレが多いです。大阪マラソンなんかでも利用している、ああいったトイレが多いわけです。災害用トイレが多いです。これは備蓄トイレになります。
市町村においても備蓄トイレは1万4,000備蓄をしているという状況です。大阪府においても1,500備蓄をしていますが、洋式・非水洗タイプは1,500、そして、民間1万1,000個が協定を結んで確保している数です。またそれとは別途、市町村も避難所備蓄ということで1万4,000確保していると。その中で、先ほど申し上げたとおり、1,500のトイレについては2,300基増やして、そして、それを全て洋式・水洗タイプにしていきます。
そして、新たにトイレトレーラーも導入します。1台導入します。これは府内で発災時に利用するということは当然ですが、1台ですから数においては全然足りないということになります。だけれども、やはり今回、能登半島地震のような被災地支援にも活用できると。また、トイレトレーラーを活用する自治体が今、増えてきていますので、そういった自治体間の連携も深まっていけば、このトイレトレーラーも実際に、非常に活躍する場合も増えてくると思います。トイレトレーラーそのものは非常に清潔で、水洗があって非常に有用だと。今日の朝の会議でも紹介されていまして、非常に有用な手段だと思います。トイレトレーラーを新たに導入いたします。これは今回の予算で議会に審議をいただこうというふうに思っています。
なぜそういうことが起きるかというと、能登半島地震でやはり起きていることですけれども、災害の断水で通常のトイレが使えない場合が非常に長引いていると。そういったときに水洗トイレですね。災害用トイレの課題が何があるかというと、まず、高齢者の方は足腰が弱くて和式はそもそも使いづらいんです。もうほとんど今、洋式ですから。高齢者の皆さん、特に能登は高齢者の皆さんが多いですけれども、これがどんどん高齢化、日本全体で高齢化になっていく中で、足腰が弱い中で和式のトイレというのは難しい。利用しないようにするために水分を取らないようにする。それによって健康が害される、あるいはそれによって感染症が引き起こるということにつながってきますので、実はトイレというのは出の部分なんですけど、健康を維持する上で非常に重要な要素があるというふうに思っています。
手作業で袋に密閉するタイプがあって、今もこれも使われているところがありますが、これはやはり使用後の処理における衛生面で問題があるというものであります。そして、非水洗タイプ、これはやはり使いづらく不便なので、どうしても衛生というか、臭いも含めてなかなか使いづらいということで、利用者控えにつながるというリスクもある。なので、やはりふだん皆さんが使っているのはほとんど洋式の水洗だと思いますが、日常生活、使い慣れた衛生上も好ましい洋式・水洗タイプのトイレ備蓄が必要だというふうに判断をいたしました。ですので、トイレトレーラーの導入と組立て式の洋式・水洗タイプ2,300基を新たに導入いたします。
必要な予算は、組立て式トイレで約7億円、トイレトレーラーで約3,000万円を見込んでいます。今後も引き続き、今回のトイレでありますけれども、今朝の会議であったとおり、避難所運営、そして、医療、福祉、保健、様々な面から被災地の支援をしてまいりたいと思います。
「子どもたちへのお米・食料品配付(第3弾)」について ※この項目で使用した資料はこちら
そして、次、2点目です。子どもたちのお米・食料品支援事業についてです。前回の記者会見のときも質問がありましたのでお答えしましたけれども、また正式に発表させていただきます。
物価高騰の影響が長期化する中で、家計に占める食費の割合がやはり大きいのは子育て世帯ですので、その影響を受けている状況を踏まえて、これまで子どもたちのお米支援をしようと、よく食べる子どもたちに食費支援をしようということで、子ども1人当たり、全員を対象にして5,000円相当、米約10キロ相当になりますが、その支援を行ってまいりました。第1弾を行いまして、第2弾を行いました。今回は第3弾になります。
期間の予定ですけれども、2月から3月、これは当然予算で予算議会に入りますから、議会によってご審議をいただこうというふうに思っています。それで、もし了というふうに得られれば、議会のご了解が得られれば、4月から5月に契約締結、システム改修いたしまして、6月からこの第3弾のお米支援事業を行う予定です。
対象者ですが、18歳、いわゆる高校生に相当する子どもたち全員が対象になります。おなかの中にいる赤ちゃんも対象です。全部で約137万人が対象になります。
第2弾がこの間終了いたしましたけれども、約82%の方に申請、ご利用をいただいているという状況です。また、審査もスムーズになってきて、ノウハウも蓄積されてきましたから、第1弾のときは3週間ほど待っていただくこともあったんですけど、今は二、三日で審査も終了すると。そして、申請手続もノウハウ、データがありますので、簡易申請で、全部の項目を入力しなくても簡単に申請できるというシステムも構築をしています。それを第3でも生かして行っていきたいと思います。
第2弾までですけれども、もちろんお米が中心なんです。実際にほぼ使われているのはお米クーポンだったり、お米が選ばれていますが、それ以外の食料品、選択できるということで、今まで第2弾で約400品目の実績があります。これはECサイトで選べるというものが、第2弾までこういったことをやっています。
今度は、第3弾については、被災地支援として、石川県産のお米や食料品の追加をいたします。これは現在調整中です。これについては石川県大阪事務所とも調整をしています。石川県からは、非常にこういったことをやっていただけるとありがたいという声をいただいています。だから、石川県としても、ぜひこういったものをやってもらいたいという、これは被災地支援になるということでお声もいただいていますので、今回、実施をいたします。
品目については現在調整中ですけれども、例えばですけれども、給付物品例ということで、石川県産のコシヒカリであったり、金沢カレーであったり、のどぐろのお茶漬けであったり、能登牛の加工品、こういったものも既に、選定にもう既に、いろいろ調整に入っていますが、実際こういったもので、被災地支援になる石川県産の食産品をこのお米支援事業の中に組み込んでいこうというふうに思っています。これは選ぶのは府民の皆様ということにはなりますが、その選択肢を示していけたらと思います。
この事業に対する問合せですけれども、こちらにコールセンターを設置いたしますので、こちらにお問合せをいただけたらと思います。ただ、事業の開始については、これから議会審議に入りますから、2月、3月議会審議を経て、2か月間の準備を経て、6月から開始をいたします。
海外向け魅力発信事業について ※この項目で使用した資料はこちら
海外向けの魅力発信事業についてです。
これについてはビジネスです。これまで大阪の魅力発信というのは海外に向けても行っているんですけれども、その中でも今回はやはり大阪のビジネス、投資魅力、企業誘致という観点から、統一的、効果的に海外企業、投資家に向けた情報発信を行っています。
もちろん、国際金融都市大阪を目指す上で海外の金融、企業の誘致を実際今も行っているというのもありますが、それにかかわらず、やはり大阪、開けた国際都市という観点から、海外から大阪への投資、企業の進出とビジネスの進出、そういったものを誘致しています。その上で大阪の魅力を発信する統一的な情報コンテンツ、そういったものを作成いたしました。ですので、これを今後、海外に向けてどんどん、外に向けて発信をしていこうというふうに思っています。国内に向けた発信じゃなくて、海外に向けた発信になります。そのコンテンツ動画の第1弾が完成いたしましたので、ぜひこれをきっかけに大阪への関心を高めていただいて、来阪されたり、あるいは企業の進出であったり、投資、ビジネスマッチングにつなげていければと思います。
コンテンツの視点ですけれども、まず、府庁横断のプロジェクトチームを立ち上げました。若手を中心にプロジェクトチームを立ち上げまして、そして、誰に何をどう届けるのかというのを明確にするということで検討を開始しました。海外のやはりビジネス層に向けた、ターゲットを絞った発信になります。来阪、企業進出、投資につなげることを目的としています。ターゲット目線で刺さる情報というのを分析してまいりました。そのために有識者へのヒアリングと、そして在阪の外資系の企業へのアンケート等も行いました。
結果、ビジネス関連情報、これは当然必要なんですが、ビジネス関連情報に加えて、都市魅力の発信が非常に効果的であるという意見であったり、あるいは他都市に比べてオフィス賃料などが低コストだと、比較的大都市、経済規模が大きいことに対して、賃料等も低コスト、あるいはコストがそれほど高くないというようなことをアピールすべきだという意見であったり、あるいは国内外の主要都市へのアクセス、国際空港もありますから、アクセスがよいということであったり、企業進出に関する府のサポート制度が、どういうことがあるのかということをより発信していくべきだとか、様々なご意見をいただきました。
これを「The 5 Reasons」にまとめた動画を作成いたしました。このコンテンツですけども、「OPEN!!OSAKA」ということで、「The 5 Reasons」ということで、大阪があなたのビジネスに最適な五つの理由というものを短いメッセージとして、キーメッセージとして動画を作成いたしました。動画のキーワードは「OPEN!!OSAKA」というものです。大阪がビジネスに最適であるということを、この「OSAKA」という頭文字をキーにして、五つのメッセージを折り込んだコンテンツになります。
一つは「Openness」ということで、非常に幅広いパートナーと共創できるということ、そして「Smart investment」、非常に低コストでオフィスであったり人材が確保できる、ビジネスに最適だということ、そして「Accessibility」、海外へも国内にもアクセスがしやすい、非常に利便性に富んだインフラがあるということ、そして「Key to Japan」ということで、万博に向けてますます発展していく関西エリアについての紹介、そして「Assistance」ということで、海外企業向けの助成、税金優遇の制度があると。サポート体制。こういったものをテーマとする動画を作成いたしました。
ちょっとまず、見てもらったほうが分かりやすいと思いますので、ちょっと動画を、短い動画ですので、ちょっと紹介させてもらいます。
(動画上映)
知事
こういった短編動画を入り口といたしまして、これに興味を持っていただいた方には、それぞれのサイトというものが今日からオープンいたしますので、そこに紹介をしていくと、つなげていくということになります。この府の専用ウェブサイトにおける魅力的なコンテンツの充実、あるいはSNS、外国人インフルエンサーの積極的な活用を行っていきます。関連団体との連携等で広く海外に向けて発信していきます。
様々な手法で積極的に海外拡散ということで、動画広告、SNSのターゲット広告、これはFacebookであったり、LinkedInであったり、X、旧Twitterですね、YouTube等を使って発信、またインフルエンサーの活用、他団体との連携ということで、海外に影響力のあるインフルエンサーであったり、O-BIC、企業進出を支援する団体等に活用いただきたいと思います。もちろん、幹部は海外の人と接する場合が多いですから、幹部の名刺にこういった2次元のバーコードを掲載して、導入をしていければと思います。海外向けの魅力発信の専用ウェブサイトにつなげて、そして、さらに目的別でより詳細な情報が分かる問合せ先などが書かれたサイトにつなげていきたいと思います。動画を見て大阪に関心を持ったビジネス企業の方が、一定その情報にたどり着けるように誘導をして、そこから、これをきっかけに、これで全て、当然できるとは思っていませんが、大阪でビジネスをすることのきっかけにつなげていければというふうに思っております。
これは今後、2025年大阪・関西万博もやりますから、150か国の国々が、まさに大阪に集まって、6か月間滞在するということになります。その上では、非常にこの万博の関係者、海外の皆さん、そもそも6か月滞在するわけですから、併せて多くの海外のお客さんが大阪に目を向ける、この機を捉えて、海外の方が大阪でビジネスできそうだと、ビジネスにふさわしいなと思っていただけるようなきっかけづくりにつなげていければと、大阪・関西万博、非常に大きなチャンスになると思っていますので、ここもある意味活用しながら、大阪の魅力を世界に向けて発信して、そして、国際都市大阪、世界にひらけた大阪というものを目指していければと思っています。
「なにわの伝統野菜」に新規品目を追加! ※この項目で使用した資料はこちら
「なにわの伝統野菜」についてです。「なにわの伝統野菜」に新たな新規品目を追加いたしましたので、その紹介です。
大阪府においては古くから栽培されている野菜を、「なにわの伝統野菜」として認証しています。そして、伝統を守るということによって地産地消を推進していこうというのを今、進めています。また、これは地産地消を推進することで、脱炭素社会にもつながってくるというふうに思っています。本日ですけれども、大阪黒菜を追加認証して、府内の店頭などで販売を開始いたしました。
これが大阪黒菜になります。新しく新規に追加された「なにわの伝統野菜」です。大阪黒菜についてですけれども、これ見ると緑やんかと思われるかもしれませんが、非常に低温、気温が今年はそこまで低温じゃないんですけども、低温に当たれば当たるほど黒光りするようになってきます。光沢が増して黒光りすると。そして、色は濃い緑色で、葉身が厚いという特徴があります。こまつなの仲間になります。同じ「なにわの伝統野菜」であります大阪しろなは、葉が全体的に白いですけども、これははくさいの仲間で、別の種類です。こちらはこまつなの仲間で、濃い緑色で、低温に当たると黒光りしていく、大阪黒菜と呼ばれるものです。私もいただきましたけども、非常においしい食材です。
明治初期には大阪市内で栽培が行われてた葉物野菜の一つです。加熱料理にすると甘くて、煮汁は濃厚な野菜スープのような風味があるという特徴があります。非常に希少な野菜でありまして、大阪市内の農業者が再び栽培を始めて、栽培面積も現在5アールと、非常に狭い面積で栽培をされています。
大阪黒菜を味わえるところですけれども、飲食店とすれば、ころころ亭であったり、大阪産料理空さんであったり、そういったところ4店舗で、飲食店で楽しむことができます。また、木津の卸売市場であったり、近鉄百貨店等でも販売をしています。もちろん、これはちょっと取扱い時期、数量に限定がありますけれども、2月下旬までそういった販売をしたり、飲食店で楽しめますので、新たに認証されました大阪黒菜をぜひ楽しんでいただけたらと思います。
ちなみに、この「なにわの伝統野菜」というのは何かというと、約100年前から、おおむね100年前から府内で栽培されていて、そして、地域の農業者とともに守り続けてきた野菜のことをいいます。認証によって注目が高まって、地域の活性化にも寄与をさせていこうというふうに考えています。そして、今回の大阪黒菜の認証が22品目めになります。ぜひ、また大阪黒菜を皆様、一度楽しんでいただけたらなというふうに思います。
私からは以上です。
質疑応答
職員
ありがとうございました。
それでは、府政・公務に関する質問をお受けいたします。質問される方は挙手の上、社名とお名前をよろしくお願いいたします。
それでは、幹事社の日経新聞さん。
高校授業料等の無償化関連について(1)
記者
すいません、日経新聞の山崎です。
ちょっと本日の発表内容と異なるんですけども、高校の無償化についてお伺いします。高校無償化が来年度から段階的に始まるということですが、来年度の志望状況、中学3年生の高校の志望状況が少しずつ明らかになっているんですけども、大きく、私立、公立ともに志願者が増えた、減ったという大きな増減はなかったというふうに認識しているんですけども、その中で、私立の専願が少し増えたりだとか、ちょっとした変化があるかなと思うんですけども、この高校無償化になって、私立が志願者の増減等なかったものの、高校無償化が今後どういう影響を志願等に与えてくるかということを、知事としては捉えているかというのをお聞かせください。
知事
私立の専願が少し増えたというのはあると思いますけれども、まだ今回の制度というのは、3年かけて段階的に実行していくというふうに発表しています。なので、制度の完成は万博が終わった翌年の春ですね、令和6、7、8年に完成するという予定にしています。この令和6年、新しい年度については高校3年生から。そして、令和7年は2年生。そして、令和8年入学の方で、初めて全員が対象になると。その間は移行期間ということで、この間も議論しているとおり、段階的に実施をするということにしています。
ですので、ある意味その効果というか、倍率がどうなるかというのは、少し時間を追って見ていく必要があると思っています。その倍率だけではなくて、やはり大事なことというのは、やはりどんな家庭環境であっても、どういった家庭状況であっても、この学校で学びたいなと思えば、その学校で学ぶことができる環境を整える、ここが非常に重要だと思っています。ですので、今まではいろんな経済的な事情であったり、いろんな家庭環境によっても判断が一定狭められるようなこともあり得たと思いますけれども、これからはそういったことができるだけないようにして、完璧はもう無理かもしれませんけれども、資本主義社会ですから。完璧は無理かもしれないけども、高校という意味では、自分が学びたいところで子どもたちが、ある意味どういう環境でも手を挙げて学べることができるようにするということが大きな目標です。そこに向けては、やはり一歩ずつ進んでいるというふうに思っています。
高校の専願の率が少し、まだ高3しか決まってないのに、そういったことがある。もう徐々に、少しずつですけど、もう動き始めているというのは、そういった胎動が見られるというふうに思います。これが完全に制度するのは万博の翌年、6、7、8年、令和8年ですので、そのとき以降が、やっぱり影響出てくるだろうというふうに思います。なので、それぞれ、公立も含めて学校間が特徴を出して、そして、その学校、生徒のほうは、やっぱりこの学校で学びたいと思えばチャレンジできるような、そういった環境を整えていくこと、まずそこが重要だろうというふうに思っています。なので、倍率云々というのは後からついてくるものなのかなというふうに考えています。
記者
関連して、今おっしゃっていた公立も特徴を出しながらということをおっしゃっていましたが、令和8年入学から全員が対象になるということで、その中で、志願者の増減、どうなるか分からないんですけども、私学、特徴のある教育をして私学に人気が集まったり、入試の時期が早かったりということもあると思うんですけども、そうやって私学の人気が高まっていったとすれば、公立高校はやっぱり何らか特徴を出していきながら、私立と授業料というのが同じであれば、結構公立も競争にさらされるというか、そういうことが今後どんどん色濃くなっていくのかなと思うんですけども、公立高校としては今後、私立と対等の立場にある中で、どういうことを目指していくということをやっていけばいいんでしょうか。
知事
やはり、もしこれで私学の人気が高まっていくということなのであれば、もともと私学の人気が高かったけど、そこに行けなかった子どもたちがいたということだと思います。ですので、その障壁を取っ払ったということには大きな意味があると思います。なので、私学の人気が高まると予想されていると思うんですけど、それは私学の人気が高まったんじゃなくて、もともと行きたい子どもたちが行けなかったという障壁を取っ払ったと見るべきだと思います。それこそ先ほど私が申し上げたことにもつながってくると思います。
その中で、やはり公立においても公立独自の意義、意味であったりというのはより追求をして、個性的な学校を僕は目指すべきだというふうに思っています。子どもたちの教育という観点から、経済的な事情で、裕福な人は私立、そうじゃない人は公立ではなくて、やっぱり学校に特色を持たせていくということが重要だと思います。例えばですけども、岬高校とか西成高校なんかで今進めていますが、課題を抱えている子どもたちが自分らしく学べるようなところをつくっていこうじゃないか、そういったことも非常に重要だというふうに思いますし、例えば北野高校のような、グローバルリーダーズを輩出するような生徒を募集していこうと、こういうような個性を持って教育をするというところも重要だと思いますし、公立高校においても、やはりどういった教育をするのかというのを、きちんと目標と個性を掲げてね。もちろんこれは私学ともに、ある意味学校間での競争にはなると思いますけれども、それによって教育の質を高めて、そして結果、教育を受けるのは子どもたちですから、子どもたちにとって、子どもたちの個性が伸びるような学校がどんどん増えればいいなと思います。
これから少子化になっていきます。そして、他国の教育レベルもかなり上がってきていますから、今まで戦後、焼け野原から復活するときというのは、我々の先輩方、今の高齢者の皆さんが日本をつくってくださった。僕たちはその恩恵にあやかっているわけですけれども、その時代というのは、他国では戦争なんかもまだやっていたような時代があったわけですけど、今はそういう時代じゃなくなって、むしろ教育とか経済とか、そういったところに非常に力を入れている近隣各国も、その力が非常に伸びてきているのは事実です。相対的に、この30年は日本の成長が止まっているのも、これも事実なんだろうと思います。そう考えたときに、今までの蓄積を食べるだけではなくて、やはり全ては人材だと思いますから、世界とこうして戦うことができる高い教育レベルを目指していくというのは重要だし、それは単に偏差値競争というのではなくて、個性のある学校がどんどん出てきて、子どもたちが行きたいと思えるような個性を磨く学校というのがどんどん出てくるということが日本の成長にもつながってくるし、子どもたちの力にもつながってくると思いますから、そういった学校が増えてくればいいなというふうにも思っています。なので、学校間で切磋琢磨することは、僕は重要だと思っています。これは最終的な受益は子どもたち、子どもたちの目線で学校間が切磋琢磨する必要は、僕はあると思っています。
点群データの公開について
記者
ありがとうございます。
もう1点、話題が変わりまして、大阪府が昨日、府内の地形や建物の姿を立体的に把握した3次元点群データをオープンデータとして公開されたと思います。防災などへの活用が念頭に置かれていると思いますが、知事としてはどのように事業者、府内の事業所等に活用してほしいと思っているでしょうか。
知事
3次元データを活用することによって、様々な防災機能の強化等を図ることができると思いますし、また民間でも様々な活用の余地があると思っています。なので、これをオープンデータ化することで、3次元の地形なんかも含めたデータを広く公開することで、大阪における防災機能の強化であったり、あるいはインフラ、あるいはビジネスの新たなチャンスにつながっていけばいいと思います。
記者
ありがとうございます。
職員
次にご質問される方は。読売新聞さん。
令和6年能登半島地震関連について
記者
読売新聞の三歩一と申します。
何点かあるんですけれども、能登半島地震に関してなんですが、発表項目にもあったトイレの導入に絡んで、断水という課題があるという点についても触れられていたと思うんですけれども、今日の午前中の対策本部会議でも、輪島に派遣された職員の方のお話では、やっぱり水道の復旧が特に遅れていて、特に手洗いの水とか生活用の水が足りていないという話があったと思うんですけれども、これに対しての府からの新たな支援策というか、水道関係、基礎自治体中心かもしれないですけれども、何か考える余地があるのかとか、今考えていらっしゃることを教えていただけますか。
知事
水に関しては、物資としての飲み水、これはもう十分に行き渡っているというふうに聞いています。また、給水車は現在も派遣をしています。これは大阪だけに限らず全国から派遣をしていますので、供給という意味では一定足りているというふうに思います。
今日の会議でもありましたけれども、やはり蛇口をひねっても水が出ないということに対する不便さ、そういったことは大きくあるというのが現状だと思います。また、下水がどうなっているかよく分からないという状況で、排水についてもできるだけ最低限に絞ってほしいというのも現地ではあるという報告を受けていますので、だから上下水の話だと思うんですね。ここについては、既に給水車等も派遣して、今後も当然継続していくんですが、やはり水道の復旧、これが非常に重要だと思います。
この点については、全国の水道局の職員が、大阪市もそうですし、大阪府内の水道局の職員が石川県に入っていますし、そしてこれは大阪府だけじゃなくて全国の水道局の職員が応援に入って、今、必死の復旧作業を行っているというところです。本当に水道局の職員には感謝しかないなというふうに思っています。また、損壊が激しいということで、今日の危機管理監の報告では、3月末ぐらいになるのではないかというような報告もありました。これはちょっとまだ分かりませんが。なので、全国の自治体の水道局の職員の復旧支援が今行われていますので、そこをこれからも継続してやっていくしかないというふうに思っています。
記者
あと、震災の関連でもう1点、災害廃棄物の広域処理についてなんですけれども、昨日、石川県の馳知事が記者会見で、全国に支援をお願いしたいという旨の発言をされていたようなんですけれども、これは国というか、環境省からの要請次第かもしれませんが、熊本地震の際なんかは、大阪港まで熊本から海上輸送したような実績もあるというふうに聞いているので、現状、府として何か、受入れの要請があったときにどうするかという対応スキームを考えていらっしゃるのかとか、要請があった場合、受け入れることを検討されるのか、現状はいかがでしょうか。
知事
災害廃棄物が問題になるというのは、前から認識もしています。そして、前の会議でも話をしたと思います。災害廃棄物については、大阪府はいつでも受入れの用意があります。そのための準備ということで指示を出していますので、災害廃棄物は、要請があればいつでも受け入れるという体制は整えています。ただ、これは馳知事が昨日、石川県の全庁的な方針を出されました。災害廃棄物処理の基本方針というのを発表されて、それに基づいて環境省、国が必要な自治体に受入れの要請をするということになると思いますから、その要請があれば、いつでも大阪府として災害廃棄物の受入れをいたします。その準備も整えています。ただ、全国的に行うので、何かこちらが、要請もなくぐっといくのは、ちょっと違うのかなと。石川県としても、やはりああいった基本方針を示されて、恐らく今度は石川県だけでは当然無理なので、全国処理要請が来ると思いますから、その範囲がどこまでになるのかということだと思います。ここは国において調整されると思いますが、まず、近くでも被災してない県があるので、恐らくそういったところで処分が可能なのか、あるいはどこまで範囲を広げていくのかということは国が調整されると思いますから、大阪府としては率先して、いつでも要請があれば受け入れいたします。
記者
地震関連でもう1点なんですけれども、結構、他自治体とかの首長がちらほら、被災地の視察に行かれたりとか、三重県の一見知事も行かれるようなんですけれども、知事、現状その予定、向こうの受入れ態勢みたいなところもあると思うんですけれども、行かれる意向があるかというのをお願いします。
知事
私も、被災地については、特に輪島の現地の視察はしようと思っています。輪島市においては市長とも直接つながっているという環境にもありますし、ただ、ようやく輪島市でもボランティアの受入れが2月10日から始まると聞いています。まだその状況なので、そういった意味では少し安定してから行ったほうが被災地に迷惑がかからないだろうと思っています。
職員も多く行っていますから、今日の午前の会議で決定しましたけれども、避難所の運営だけでもこの1か月で延べ1,700人を派遣して、そして今日の会議で決定しましたけれども、これから向こう1か月で1,800人の避難所運営の職員を派遣するという方針を今日の朝、決定をいたしました。合わせて3,500人、避難所運営だけで派遣をしてきた。これ以外にも医療、福祉、保健関係の職員も派遣しておりますし、大阪市や他の大阪府内の自治体の、例えば水道であったり、当初においては人命救助の観点から大阪府大隊、これは消防職員、大阪府警の職員が、隊が入っておりますので、そういった意味では私自身も、活動してくれている、現在も活動している職員が多くいますから、その激励と、そして状況の確認と、現地、頑張ってくださいということを、しっかりと状況確認をしていくためにも現地入りというのは考えています。
ただ、現地に迷惑がかかってはいけないと思うので、ですので、近いうちというか、そう遠くない将来、行く予定です。いつ行くとかはまだ決まってはいませんけれども、現地の状況をしっかりと確認して、そして現地の職員の激励をして、そして輪島市の皆さんも頑張っておられると思いますので、その視察には行こうと思っています。もう少し、やはり被災地の迷惑にならない安定した時期に行こうと考えております。被災状況については逐一、組織として聞いていますから、今日の朝の会議もそうですし、この会議だけじゃなくて逐一、当然、職員から報告を受けていますから、状況については一定把握できていると思っていますが、被災地の現場視察はそう遠くない将来、行く予定です。まだ日にち等は決まっていません。
大阪・関西万博関連について(1)
記者
あと、別件で万博についてなんですけれども、昨日、博覧会協会の臨時理事会が開かれて、運営費について議論があったと思うんですけれども、執行管理会議の設置ということが決まったと思いますが、知事、これまで第三者の方を入れて議論を行ってほしいという趣旨でご発言を囲みとかでもされていたと思うんですけれども、実際、昨日決まった範囲ですと、組織の性格的には内部の組織なのかなと捉えたんですけれども、これについてどう考えられているかということと、昨日、理事会では、実際に実効性があるのかということについて異論というか、若干反論というか、された方もいらっしゃったように聞いているんですけれども、知事はどのような発言をされたのか教えていただけますでしょうか。
知事
まず、運営費を赤字にならないようにする、そのための管理体制を強化するというのは非常に重要だと思っています。収支の状況をきちんと確認して、厳格に管理をしていく体制、特に運営費、ここが非常に重要だと思っています。もちろん運営費というのは基本的にチケット収入で賄うということが基本方針ですけれども、やっぱりその収支の厳格管理、ここは重要だと。赤字にならないようにするという観点は重要だと思っています。
そのために何が必要かということで昨年提案したのが、前回の段階で僕も紙ベースで提案したんですけれども、運営費の執行管理の委員会を立ち上げるべきだという話をいたしました。そこは第三者も含めて、専門家も入れてやるべきだという話をいたしました。また、あわせて、CFO、最高財務責任者が必要だという提案をいたしました。そして運営費執行管理委員会をきちんと第三者的につくるべきだという意見と、それから運営費執行管理の責任者、CFOですね、最高財務責任者を協会内部にきちんと置くようにというような提案をいたしました。
今回ですけれども、既に発表されていますが、その提案の趣旨を含んでいただいたと思っていますけれども、経産省において、第三者から成る予算執行監視委員会というものが設立され、そして既に動き始めています。これはある意味、昨年の私の提案を受け入れていただいたと思っていますし、それに当然これは必要なものだという判断、反映してもらったと考えています。もちろんこれは第三者なんですけれども、運営費執行管理委員会はより実務的な実務者も入ってやるべきだと申し上げていました。ですので、第三者の部分はそこで反映されていますが、より実務者が入った上での執行管理会議というのも、今回、協会をきちんと監視する上で設置すると。ただ、そのメンバーは、僕自身も入ったり経済界の代表が入ったりするという、第三者の専門家ではなくて、まさに当事者が入る。四半期ごとの理事会だけじゃなくて、四半期の間に、この運営費ということに絞って当事者が入った運営費執行会議をするということについて提案されました。ここについては、私が昨年申し上げていた運営費執行管理委員会の趣旨にも合致するものだと思っていますので、私は賛成の立場です。やらないよりやったほうがいいという考え方です。
もう一つ、僕の中で非常に大切だなと思っているのが、最高財務責任者をきちんと協会の中でつくるということです。第三者の監視委員会にしても運営費執行管理会議にしても、これは直接日々の業務をしているわけじゃありませんので、日々の業務をする中で、協会の中で誰がこの予算について最終の責任を負っているのか。実務的な最終の責任を負って、その人にきちんとした権限があり、そして責任があると。予算についての権限と責任の主体を明確にするべきで、きちんとした役職をつくって、それは誰がやるのかということ。ずばりCFO、最高財務責任者ですけれども、それが必要だと思っています。協会の中でそれぞれ縦割りになって、いろんな運営の事業が行われる。事業部門は大阪府庁もそうですけど、あれをやろう、これをやろうというので、畢竟、予算が膨らみがちになるわけですけれども、そこを事業部門とは違う形で、財務について、契約の段階からきちんと入って、協会の全体を把握し、今の運営費の1,160億円の中で収めていくことをきちんと計画立てて見る最終の責任者が必要だということを提案いたしました。
理事会においては、その趣旨を鑑みて、今回の理事会でCFO的なものを検討しているということだったんですけれども、僕からは、的なものじゃなくてCFOをきちんと置くべきだという話を理事会の中でやりました。なので、置くのか置かないのかはっきりしてほしいという意見を出しました。結果、CFOを置くと。そして、その権限と責任というのをきちんとルールで規約をつくって、そして、誰がCFOになるのかも明確にしますと、それを次回の理事会までにやりますという答えがありました。なので、CFOを置くということになったと思います。
そういった、三つの視点が、運営費を赤字にできるだけしないようにするという意味で、体制、ガバナンスというのが構築されてきているというふうに思っていますので、理事会ではそこを申し上げたということですね。あとは、運営費執行会議においても、ここは、例えば僕自身が全てを当然把握することはできないわけですから、府市の職員が協会に対して、例えばこれはどうなっているんだ、ああなっているんだというのを常に確認できるように、直接アプローチできるようにしてくれと。もちろん協会に府市の職員、多くの職員が出向して、それは経済界からも国からも来て成り立っていますけど、あくまでも協会という法人の職員として働いているわけですから、そうじゃなくて、府市の職員としてきちんと運営費の執行が範囲内で行われているのかというのを管理していくためには、府市の職員が疑問に思ったことを直接聞けるような運営費執行会議で、知事、市長にきちんとアドバイスできるように、そういったことも直接のアプローチも可能とするようにしてもらいたいというようなことも提案をいたしました。運営費の出の部分についてはその点です。
入の部分については、やはりもう少し手軽に気軽にチケットを買えるようにしてもらいたいという提案をいたしました。今、万博IDというのを取って、その上でネットでしか買えないという、非常に理路整然としたやり方ではあるんですけれども、スマホに慣れていない高齢者の方もいらっしゃいますし、僕から見たら、なかなか、まだまだ買いにくいチケットになっているのかなと。買いたいと思う人が買いやすい仕組みをもっとつくるべきだという意見の提案をいたしました。
そのあたりがメインかなというふうに思います。
大阪湾の漂流クジラについて
職員
ほかにご質問される方は。ABCさん。
記者
ABCテレビの宮本です。よろしくお願いします。
連日お聞きしていることにはなってしまうんですけれども、大阪湾にいるクジラについて、今日の状態について何か把握されていることがあれば教えてほしいということと、また、昨日の今日でもしかしたら議論は進んでいないかもしれませんが、もしクジラが死んでしまった場合の対応について、ざっくりとした方向性だけでも決まっていることがあれば教えてほしいです。
知事
このクジラについては、今日の午前も堺泉北港の湾内のほぼ同じところにいるという状況です。この堺泉北港の湾内の浅瀬のところにずっといるという状態がここ2週間ぐらい続いているという状況です。餌もありませんので、出られないという何らかの異変がこのクジラに生じていると思います。非常に厳しい状況であると思っています。
万一の場合については、前の会議でやったとおり、3パターンについて検討を重ねています。万一のことがあった場合にはすぐ対応できるようにという準備を今進めています。前回の淀ちゃんのときは、見つかってから亡くなるまで4日しかありませんでしたけれども、今回は時間も十分ありますし、先例も把握をしていますので、海に戻ってもらうという選択肢も当然ありますけれども、埋設という選択肢。埋設については、地元関係者との協議が必要になりますけれども、そういったものも既に行っているという状況です。なので、まだ方針は決まっていませんが、恐らくこの二つのどちらかになると思います。
もう一つあった焼却については、確認をいたしましたけれども、難しいということになりました。報告を受けています。切断をしてから焼却場に持っていくということなんですけど、それが、三重にできる焼却場があるということなんですけど、いろんなその先についても問合せをしましたけれども、実際はなかなか受け入れるのは難しいという返答も受けていますので、焼却という方法は難しいのかなと。
なので、埋設か海に返すか、その二択になってきていると。そのどちらでも対応できるように準備をしているというのが現状です。まだ方針は決まっていません。なので、戻ってほしいというような大方針です。何とか沖に出て、太平洋に戻ってほしいなと思います。
記者
今のお話に関連してなんですけれども、もし埋設するとなると、今も関係者とも協議をされているということではありますが、場所としては大阪府内を想定されていらっしゃるのでしょうか。
知事
それはもちろん大阪府内で起きることですから、大阪府内ということになると思います。
記者
分かりました。あと、選択肢二つだとおっしゃいましたけれども、これについて判断されるタイミングとしては、クジラが死んだということが確認されてから、知事が直接下されるということでよろしいですか。
知事
そうです。クジラが生きることを願ってもらいたいと思いますが。
記者
そうですね。私も願っております。
知事
願っていますよね。
記者
はい、もちろんです。
知事
何とかまだ今も生きていますから。非常に厳しい状態だというのは専門家からも聞いていますけれども、実際に誘導するのはやっぱり難しいというのが専門家の意見で、やっぱり野生生物なので、本当に海に戻ってほしいなと思います。なので、今、亡くなった場合の質問ばかりですけれども、もちろんその準備はしているんですけれども、本当に海に帰ってもらいたいという思いです。それが明らかになるまでは会議をするつもりはないです。何か一定の事実、万一の場合であったり、何かそういったことがあれば速やかに会議をしようと思っていますし、僕自身が判断しなければならないとは思っています。
記者
分かりました。ありがとうございます。
知事
ちなみに、前回は大阪市で、何で今度は大阪府なんだということに関して言うと、クジラの場合は、亡くなって座礁すれば、そこの座礁したところの港湾管理者が責任を負って自治体がやるというルールになっていて、大阪港湾局で当然つくっているんですけど、淀ちゃんの場合は、大阪市が管理する大阪市の港湾なので大阪市が管理する。今回も、例えばこのままもし淀川のほうに北上して、もし亡くなったら、横山市長が判断するということになります。現状でいくと、堺泉北港の湾内の中にずっととどまっていますので、もしこの湾内で万一のことになれば、これは堺泉北港というのは大阪府が港湾管理者になるので、永藤市長ではなくて私が判断するということに。もちろん永藤市長とも情報共有はしていますけれども、最終は大阪府の責任と判断でやっていく。堺泉北港の中でそういう万一のことになれば、そういうふうになるということです。
万博会場へのライドシェアでの乗入れについて(1)
職員
朝日新聞さん。
記者
朝日新聞です。
ライドシェアと万博の関係でお伺いしたくて、昨日、万博のタクシー運用のルールの検討会で、府側がライドシェアの夢洲付近というか、会場付近への乗り入れを申し入れられたと思うんですけれども、今までの知事のお考えを聞いていると、どっちかというと、万博会場へというよりも、周辺での利用だったり、需要全体を支えるイメージを持っていたんですけれども、こちらをこのタイミングで提案された意図を改めて教えてください。
知事
ライドシェアというのは万博外。万博に来られる方は万博会場だけでは終わりませんので、宿泊であったり、買物であったり、ビジネスであったり、大阪府内を回られると思います。もっと言うと、京都であったり、兵庫であったり、奈良であったり、和歌山、近隣、ひいては全国に行かれる方が多いと思います。当然、大阪の会場でやる万博ですから、大阪府内で、万博以外で宿泊や買物、移動される方は多い。そのための移動の確保を、タクシーの需要がさらに高まりますから、ライドシェアを実現させようということで今進めています。
万博会場へどうするのかということはまさにこれからで、今、万博会場にはタクシーしか入らないということを前提に、万博会場タクシー運用ルール検討会ということで検討を進めていたわけですけれども、もしこのライドシェアというのが実現することになれば、ライドシェアに乗る方の利便性というのを考えたときには、ライドシェアでそのまま万博会場に行けるということも重要だと思っています。ただここは、もともとはタクシーだけということで、タクシーだけというか、自家用車が入らないということを前提にして、ライドシェアというジャンルがなかったわけですけれども、自家用車が入らないというのはこれまでどおりですけれども、ライドシェアについては乗る方の利便性ということを考えたときに、直接会場に入れる、そうしたほうが利用者にとって便利だろうと思っています。
ですので、大阪府からライドシェアでの夢洲への乗り入れができないかということで車両の乗り入れの検討を提案いたしました。まだ結論が出ているわけではありません。これを万博協会内で議論するということになりました。万博の輸送計画がありますので、当然それに支障を与えるようなものをつくるつもりは全くないんですけれども、万博の輸送計画の範囲の中で、いわゆる手段としてのライドシェアについてもこれはあり得るのではないかということを、今後、具体的な実現手法等について検討していくということになります。
ただ、そもそもライドシェアがどうなるかということの、そっちの大前提がありますから、そっちの大前提の議論がまだ収まっていませんので、その大前提の議論というのが進むということを前提にした上での議論だと思ってもらえたらと思います。
記者
その上でもし今後の方針が決まっていれば教えていただきたくて、昨日の検討会でもお話が出たと思うんですが、ライドシェアが大阪で実現して、万博の会場乗り入れという面が現実味を帯びたときに、実際のライドシェアの車両をどう一般車両と区別するかだったり、あとどれぐらいのボリューム感でライドシェアの車両が来るのかというのがないとちょっと検討も難しいという趣旨の指摘もあったと思うんですが、この辺はどう対応されていくんでしょうか。
知事
ライドシェアをする場合は、これがライドシェアの車両ですというきちんとした表示をします。タクシーのように上にマークがあるわけではありませんけれども、これはどこのライドシェアもそうなんですけど、これはライドシェアで今使用している車両ですと掲示をしますから、ライドシェアか一般自家用車かの区別はつきます。これは別に万博に限らず、ふだん走っている中でもライドシェアの車である、あるいは単なる自家用車であるという区別がつくのがライドシェアの一般的な考え方です。ですので、自家用車との区別はつくということになります。
自家用車との区別はつくんだけれども、じゃ、どのぐらいの車両をどうするかということについては、当然、万博の輸送計画の範囲内でやっていくということになりますから、具体的な台数等について今決まっているものではないというものです。また、そもそも大前提としてライドシェアがどこまで認められるかというのは議論の最中ですから、そちらにもよるかなと思っています。今の国が言うライドシェアはほぼライドシェアじゃありませんので、タクシーの規制緩和ですから、どこまで認められるかというのは今後引き続き国交省に働きかけをしていきたいと思います。
職員
共同通信さん。
万博会場へのライドシェアでの乗入れについて(2)
記者
共同通信の丸田といいます。
今と同じ話題なんですけども、ライドシェアの車と一般車両の区別はつくということなんですが、これも制度が決まってからなのかもわからないんですが、区別をする主体というのは陸運局みたいなところになるのか、ライドシェアの事業者になるのか、あるいはそれを実施する自治体、今回で言えば大阪府なりになるのか、協会が区別をするみたいな説明は昨日の時点ではなかったので、区別をする主体というのはどこになる想定なんでしょうか。
知事
外形的には分かりますね、ライドシェアの車かどうかというのは、それはライドシェアで運行しているときの車というのはきちんと事業者名、そしてライドシェアだというのが分かるような車両に対しての表示が行われます。ですので、ライドシェアか普通の車かというのは外形的に明らかに分かるという前提になります。なので、あとは乗り入れを認めるかどうかというのはルールの範囲内になってくると思います。
実際の運用について、自家用車はやめてくださいというさばきをどうするのかというのは、実務的にこれから決まってくることになると思いますけれども、ライドシェアかどうかの外形上はもう一見して明らかなので、あとはルールの問題だと思います。
ライドシェア関連について
記者
同じくライドシェアなんですけども、昨年12月に府としての第1回の会議があって、たたき台というものが出ていて、年明けて1月末に国の規制改革会議でも、知事はオンラインで出席されていろいろと要望されていましたけども、大阪府が求めているものと国が想定しているもの、特に中間答申で出てきたようなものというのはまだ乖離があると思うんですけども、今、ボールというのはどちらにあるという想定なんでしょうか。府としてはもう要望し切って、国がそれに対してどういうものを出してくるのかを待っている状況なんでしょうか。
知事
ボールは国にあると思います。府としては要望して、これでというので制度設計も素案として考えて、そしてこの間ずっと提案をしていますので、あとはその範囲において国がどういった判断をするのかと。結局、78条3号に基づくライドシェアというのは国の許可ですから、国が判断しなければならない。国から何かこちらに宿題が来ているというのはないです。あとはもう国が判断するかどうかというところで、国の中で規制改革会議が行われ、そして、僕や福岡市の高島市長なんかも出席をして、事業者も出席して意見をし、規制改革会議等、国交省の間でも議論が重ねられていると思っています。ですので、あとは国がどう判断するかということで、乖離があるのは事実だと思います。
あわせて、当然、行政実務の現場では我々から聞かれたことには当然答えますし、何とか認めてもらいたいということについては、実務レベルでは当然やり取りをして、継続はしています。今、何か認められているか言えば、何か認められている状態ではないです。
記者
そうなった場合に、国のほうではこの春からという話もされていますし、大阪としては万博開幕の半年前から始めたいという話が出ていて、大阪が求めている内容の満額回答が得られなかった場合というのは、何か足りなくてもライドシェアという形には踏み切るものなのか、それとも、不十分であればそもそもやる意義がないということで導入自体を見送る可能性もあるんでしょうか。
知事
来年の秋、ここがデッドラインだと思っていますから、いろんな準備を含めて、そこまでしっかりと国とは議論を重ねたいと思っています。恐らくどこかの段階で国としては結論を出すんだろうと思います。78条3号についての国としての結論が出された段階で、我々としてどうするか判断するということになると思います。今のライドシェアはほぼライドシェアじゃないと思っていますから、きちんとそこは国も認めてもらいたいな、このぐらいのことをやってもらいたいなと。業界団体から支援されている自民党政権では限界があるのかもしれませんけれども、きちんとやってもらいたいなと思います。
記者
ありがとうございます。
職員
日本農業新聞さん。
「なにわの伝統野菜」に新規品目を追加!
記者
日本農業新聞の木村と申します。
大阪黒菜のことについて、3点、質問させていただきたいと思いますけれども、先ほどのお話で、吉村知事が感想として、非常においしかったというふうにおっしゃっていましたけれども、まず一つ目、どういう料理でお召し上がりになったのかということと、どうして今のタイミングで認証の追加になったかという点と、あと、現在、5アールですけれども、今後の栽培の進行、生産者の増大ですとか販路の広がりとか、そういったことについての府としての方針というようなものがもしあれば教えていただきたいと思います。
知事
まず、加熱していただきました。非常に甘いなという印象です。濃厚な味わいだと思います。おいしいし、ぜひ食べてもらいたいなと思います。この間の水なすのときはここで食べたんですけど、ちょっと今、そこで葉っぱだけで食うのも。調理するものだと思うので。ここだけで、葉っぱだけで、ちょっと野性味あふれることはなかなかできないですけど、本当においしいなと。もともと野菜が好きなので。
記者
どういう料理か。例えば、炊いたのでいただいたのかとか。
知事
煮物というんですかね、炊いて。
記者
おあげ。
知事
普通にゆでたみたいな感じのやつ。俺が作ったわけじゃないから分からへんけど、ゆでて食べるようなやつ。ゆでて、葉っぱが小さくなって食べるやつ、それはおいしいなというふうに思います。
この時期にというのは、分かりますかね。
職員
農政室推進課です。
先ほどのご質問の、なぜこの時期やったのかということなんですけども、この時期が黒菜の旬ということで、1月の寒い時期に取れるものですから、ちょうど最盛期を迎えているこの時期に認証となっております。
そして、次の質問で、5アールの今後増大していくのかということ、販路の拡大はどうなのかというご質問ですけども、今現在、生産者お一人の方が5アールで作っておられます。この方のところからまた広がりを見せるかと思うんですけども、種は、「なにわの伝統野菜」供給体制がありますので、希望者並びにこれからまた産地化を目指すというようなところには、この種を供給して栽培の技術とともに普及させていくと。そして販路も、今、近鉄様とか木津市場の商店様に取り扱っていただいているんですけども、多くなれば地元のスーパーとか八百屋さんとかに並ぶかと思います。我々、府として振興していきたい。地産地消を推進する意味でも進めていきたいところですので、これを強く推進するということで考えております。
万博会場での「なにわの伝統野菜」の発信について
記者
それに関連してなんですけど、例えば、前回のなすを登録するぞといったときに、例えば万博で提供したいなという話もありましたけれども、今回も料理として提供していきたいなと、チャンスがあれば提供したいなということですかね。
知事
これは大阪黒菜にかかわらず、「なにわの伝統野菜」というのは22品目ありますから、ぜひ大阪・関西万博で披露していきたいと思います。大阪万博において様々な催事の場所とか場面というのは、我々は地元として十分確保していますから、やはりこの「なにわの伝統野菜」を世界に広げていくと。国内外からも多くの人がいらっしゃいますので、「なにわの伝統野菜」の発信あるいは販売であったりだとか、当然時期もあるとは思うんですけれども、そういったことを「なにわの伝統野菜」全般でできればいいなというふうに思います。
時期的にいうと、大阪黒菜というのは冬に取れるんですかね。なので、ちょっと発信の仕方は考えますけど、22品目ありますから、「なにわの伝統野菜」全体をこの万博において大阪のいろんな催事なんかで広げられたらなと思います。
大阪黒菜に関しては、話を聞くと、小さいんですね。栽培面積にしても、栽培者にしてもまだまだ本当に少ない。たしか一旦途絶えて、そして復活したんですよね。
職員
はい、そうです。
知事
なので、まだまだ本当に出発のところにあるような感じなので、先ほど担当者が言ったような方法で、できるだけ大阪に広げていければなというふうに思っています。大阪・関西万博でもぜひ披露しようと思います、「なにわの伝統野菜」について。
記者
ありがとうございました。
職員
ほかに質問は。どうぞ、MBSさん。
高校授業料等の無償化関連について(2)
記者
毎日放送の三宅です。
少し戻りまして、私学の無償化の件なんですけれども、特色で学校が選ばれるようにするべきだというふうに知事はおっしゃいまして、公立も個性的な学校を目指すべきだということだったんですけれども、私立はこれまで生徒に選んでもらう経営努力をずっと続けていて、特色とか施設が充実している一方で、府立高校が素早く特色を出すというのは、今からすぐに出していくというのはなかなか難しいかなと思うんですけど、人気が落ちてしまったら定員割れが続いて持ちこたえられないようなところも出てくるかなと思うんですけれども、何か特色を出しやすくする支援だとか、そういったことはお考えでしょうか。
知事
公立高校ってなぜ必要なんだろうか、公立高校の果たす役割って何なんだろうか、僕はそこをぜひ追求してもらいたいと思っています。その一つの形が、先ほど申し上げた課題のある子どもたちを受けて、そしてその個性に合った伸ばし方をするというのも僕はなかなか私学ではできないことだと思っています。定員は少ないんですけれども、岬高校とか西成高校とかでは率先してやっていると。また、公立高校でグローバルリーダーズをつくっていくというような教育をするところもある。子どもたちにとってどういった公的教育が必要なのかというのをぜひ追求してもらって、そして、この学校として特色はこういうものなんだというのをより一層計画立てて発信をしてもらいたいと思うんです。
公立だから必ず来るものだとか、公立だから必ず入学するのは当然でしょうというのが今までだったかもしれません。お金のある人は私学ねと。でも、それはちょっと違うだろうと僕は思っているんです。急に全部が変わるわけじゃないと思いますけど、公立高校のほうも、じゃ、なぜ公立高校というのは存在し、どういう意義があるんだろうかというのを追求したときに、僕は個性が出てくると思います。今までそういったことはあまりなかったと僕は思っているんです。これから社会が多様化して、そして近隣諸国も力をつけていく中で、どういった高校教育が必要なんだろうかというのをぜひ僕は追求してもらいたいと考えています。それぞれやっぱり人の個性ってあるので、勉強が得意な子もおれば、そうじゃないけどもこういったところで能力を発揮できる子とか、いろんな子どもがいるから、その観点から、個性を伸ばす力を、一人一人の力をつける、公的教育というのは役割は何なんだろうというのをやはり追求してもらいたいというふうに思います。
私学についても、僕は、今の日本の私立高校であれば、これは公的役割を果たしていると思っているんです。完全に突き抜けた私学というのは少ないなと、海外で見られるようなね。どちらかというと、国が定めた指導要領があり、それに基づいて教科書があり、やっている中で、私学の独自性というのは発揮してやっているわけですけど、僕は、公教育の役割も担っているなというふうに思っています。その中で独自性を発揮されている。
公立高校も、どういった、果たすべき役割は何だろうというのを考えて、そして、この学校の独自性はこういうものですというのをどんどん発信して、子どもたちが、ここで学びたいなと思えるような学校づくりをどんどんしていくということが、一朝一夕にはならないかもしれないけれども、今の私学、公立というのが切磋琢磨する中で、そういう学校が生まれてくることが、僕は全体の教育レベルが上がっていくことにつながるというふうに思っています。なので、何か、この補助金がとかというレベルの話じゃなくて、もっと根本的なところで考えるべきではないかなというふうに思います。
もちろん公立高校というのは校長先生が替わったりだとか、大阪府の教育委員会という枠の中でやっているところがあるので、今までの公立の学校のイメージというのはあるわけですけれども、これからやっぱり社会はどんどん変わっていきますので、公立高校としても本当に独自性を発揮する、これからなぜ公立高校というのは必要なんだろうかという原点、そして、個性を伸ばすということをよくよくやっぱり考えるべき時期に来ているというふうに思っています。これが一つのきっかけになると僕は思っています。
職員
木下さん。
大阪・関西万博関連について(2)
記者
フリーの木下です。万博で2点お伺いします。
一つ目は、先ほど読売さんの質問であったCFOの位置づけといいますか、CFOの方が単体でぽつんと入られてもなかなか動きづらいかなと思うんです。運営費執行管理会議をつかさどるのがCFOというイメージなのか、それとも、先ほどちょっと府市の職員さんが聞けるような話というのもされていましたけれども、CFOの方の何か手足となられるような方というのもイメージされているのかどうか、知事が提案されたということでしたので、その辺をお聞きできればと思います。
知事
CFOというのは、何か外から来る人という、外から入れる人じゃなくて、万博協会の内部で決めるものだと思ってます。万博協会という法人があるので、その法人の中の最高財務責任者は誰なんですかと、これをちゃんと決めてくれと。そしてそこには、財務に関しての、当然、最終の権限とそして責任がある、だから予算全体を見渡すというような役割を果たすということになります。なので、それは協会の中で決めるということに。何か府市が派遣したり、そのためだけに非常勤であるとか、そういうのじゃないです。
もちろん万博協会の実務のトップは石毛さんが事務総長としてあるわけですけど、石毛さん自身はいろんな、万博の総括の責任者ですよね。社長みたいなものですよ、万博協会でいくと。そこで、万博の進捗状況とか、イベントがどうなっているかとか、機運醸成はどうなってると、いろんなことを総括するわけですけど、その社長のところにいろんな、昔で言うと、今もありますが、専務とかいろいろいるじゃないですか。その中で最高財務責任者というのを定めて、この人は財務についての会社の最終責任者だと。だから、そこはある意味、恐らく事業部門とかは離れることにはなると思いますけど、何か事業をやりながらというよりは、財務についての予算をきちんと、契約段階から、契約する前の段階から確認もきちんとしながらちゃんと予算の中で収めていくこと、そういった役割を果たす。
大企業なんかではCFOというのはある会社が多いと思うんですけれども、そういった役割ですので、何か外から派遣、大阪府市から職員を派遣してとか、何か非常勤でとか、そういう役割ではないです。なので、誰がそういう人なのか、ちゃんと内部で決めてくれと。その人の権限と責任というのもちゃんと規約か内規かで定めて、万博協会内部でもこの人が最終責任者なんだなと、運営費、お金周りについては。万博協会外に対しても、外に向けても、この人が最終責任者で最終の決定権限と責任を持っているんだというのを明らかに、権限と責任を明確にせよというのが僕からのオーダーです。ですので、そこは次の理事会までにそういったことも含めて全て、誰がやるかも含めて定めるということなので。ということを昨日の理事会で石毛総長も言ってましたから、それが定められることになると思います。なので、内部の最高責任者だと思ってもらったほうがいいです。
運営費執行管理会議については、僕や横山市長や経済界のトップなんかが入るので、どっちかと言うたら理事会のメンバーに近いイメージなのかなとは思ってます、誰がメンバーになるのかまだ聞いてないんですけれども。なので、そこで常に万博協会の仕事をしているわけじゃないですから、経済界のトップも横山市長も僕も。なので、どちらかというと、外部というか、副会長ですから、当然、責任者ですけども、常時の業務を把握しているわけじゃないので、でも、そういった中での責任者が集まる会議、これが運営費執行管理会議になると思います。
じゃ、そこで、運営費執行管理会議を僕や横山市長が入って会議するときに、やっぱり前提となる情報というのは正確に把握しておかないと適切な意見は出せないので、前提となる情報を適切に把握するために、府市の職員あるいは僕にアドバイスできる立場の人が、日常業務においても、じゃ、この契約どうなってんの、あれどうなってるのというのをきちんと協会に確認できて、協会もそれを守秘義務と言わずにちゃんとレスポンスしてねと、レスポンスをして、情報を得られたその人が横山市長や僕にアドバイスする、これは経済界もそうだと思うんですけど、そういったやり取りができるようにしてねということは伝えました。経産省がつくってるのは専門家・有識者による予算執行監視委員会ですから、これは完全な第三者の目で見るということになると思います。なので、そういう立てつけです。
記者
分かりました。
もう1点、万博の意義の部分で、万博と中小企業というところでお聞きします。大阪府、大阪市は、大阪ヘルスケアパビリオンなんかでリボーンチャレンジとか、出展・展示ゾーンでスタートアップとか中小企業とかを紹介していくと思うんですけども、万博における中小企業支援の意義というところと、金融機関とか大阪商工会議所とかがリボーンチャレンジのところで動いていかれると思うんですけど、万博後も含めて大阪府がどのように支援していくかという、その点をお願いします。
知事
やはり大阪府内の中小企業というのは、非常に高い技術を持った中小企業が多くあります。つくれないものはないと言われているぐらい、大阪の中小企業というのは高い技術を持っていますので、その技術を国内外に向けて発信する絶好の場が万博になると思っています。なので、出展・展示ゾーンをつくったり、あるいはリボーンチャレンジをつくったり、あるいは、それ以外でも様々な催事とかイベントというのを大阪府市としては確保していますので、いろんな立場で、そういった大阪府内の中小企業がすばらしい技術を発信できる場を確保していきたいと思っています。
これは、そこで発信することによってそれがいろんな人の目に触れて、そして次のビジネスにつながってくる可能性が当然あると思いますし、また、そこで出された技術というのはすばらしい技術がありますから、万博で出展されたということをもって、それをある意味レガシーとして活用していく、よりビジネス化していくことが重要だと思っています。ここについて、ソフト事業をどうするのかという計画を大阪府でも立ててはいます。けれども、あわせて、ここは経済界の松本会長もおっしゃっていますけれども、よりレガシーを実用化する、社会実装するための組織、仕組みを考えるべきだという意見です。これは僕も大賛成です。ですので、ここの中身については、まだこれが具体的にこうなっているというのはないんですけれども、大阪府市レベルではありますが、経済界も含めたそういったものはまだない、これから今年中にはつくっていくことにはなると思います。
なので、すばらしい技術を持った大阪の中小企業、つくれないものはないと言われているこの大阪の中小企業の技術を国内外に向けて発信する絶好のチャンスだと思っていますし、そこで新たなビジネスが生まれる仕組みをしっかりとつくっていきたいと思いますし、万博後もフォローアップをして、新たなビジネスが生まれる、社会実装していくことにつながっていけばいいなというふうに考えています。
記者
現時点で、経済界、府市で、その社会実装のために何か動いてられるというか、会議体的なものを動かしているということはあるんですかね。
知事
現時点では国以外に大阪府市でもやってますけれども、これが共通してやっているレガシー社会実装委員会というような感じのものは今の段階ではないですけれども、これをつくろうよという提案があるので、それは委員会じゃない形かもしれませんけれども、そういったものは我々としても大歓迎ですから、恐らくこの1年になると思いますけれども、経済界と共に協力しながら、また当然、これは国とも協力しながらつくれればいいなと考えています。大阪府市でのソフトレガシーの方針というのは出てるんですけれども、そこで実効性のより二重にも三重にも高まっていくようなものができればなと思ってます。
記者
ありがとうございます。
職員
ほかに質問される方は。よろしいでしょうか。
それでは、記者会見を終了いたします。ありがとうございました。
マイクを幹事社のほうにお返しいたします。