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更新日:2023年6月30日

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令和5年(2023年)6月28日 知事記者会見内容

記者会見項目

  • カーボンニュートラル技術開発・実証事業費補助の選定
  • 「女性のためのコミュニティスペース」をリニューアル
  • 少年非行・被害防止強調月間

職員

ただいまから知事記者会見を始めさせていただきます。よろしくお願いいたします。
初めに、知事よりご説明がございます。知事、よろしくお願いいたします。

カーボンニュートラル技術開発・実証事業費補助の選定 ※この項目で使用した資料はこちら

知事

私からは3点です。
1点目です。1点目はカーボンニュートラルの技術・実証実験、2025年大阪・関西万博に向けて事業者の選定が決まりましたので、その中身についてです。
2025年の大阪・関西万博、ここの機会を生かして、これはテーマの一つ、内容の一つにもなっています。これは世界的なテーマでもあるんですが、カーボンニュートラルを目指していく。そのための最先端の技術、これを万博に目がけてチャレンジしていこうという中小企業やスタートアップ、あるいはそれ以外の企業も含めて、ここにチャレンジする企業を応援しようということで、令和4年から、このチャレンジングな取組をする事業者を支援する事業を行っています。
ここについて、今回新たに新規事業として6件決まりましたので、その報告と、そして、令和4年からの継続事業としての6件、合計12件が決まりましたので、その中身について説明させていただきます。
まず、中身ですけれども、この補助上限については、1件当たり1億5,000万円になります。補助率は3分の2以内ということで、非常に大きな補助になっています。この事業については、三菱UFJフィナンシャル・グループさんからの企業版のふるさと納税の寄附により成り立っています。後日、感謝状を贈呈させていただきます。また、取材もいただけたらと思います。三菱UFJフィナンシャル・グループの皆様に感謝を申し上げたいと思います。そこが財源になっています。
スタートアップ、それから中小企業を含む多様な事業者による水素であったり、省エネであったり、リサイクルであったりCO2の回収等、非常に幅広い技術分野の取組を選定いたしました。どれも新規性に富んだものになります。この六つのうち、今日は三つの例をご紹介します。記者の皆さんには資料を配っていますので、六つ全てについてありますけれども、私からは三つ、代表として説明させていただきます。
まず、一つ目ですけれども、放射冷却素材の建物適用技術です。これは省エネの分野です。どういうことかというと、平たく言うと、太陽光の反射率が非常に高い素材、この太陽の熱を放射する、空気中に、大気中に放射する、言わば建物の中に取り込まない素材を開発されて、そして、建物表面にそれを設置することによって、建物の中の空調のエネルギーを減らしていこうというものです。これによって、空調に要するエネルギーを約2割削減することができます。非常に高性能な太陽反射率の高い素材の開発。そして、それが実際にできているというところです。建物のいわゆるゼロエネルギー化、ZEB化にも貢献する技術になります。
この放射冷却素材の特徴は、新たに設置をしなくても、既にある建築物の屋根等に導入することができます。ですので、もう既にあるビル、建物たくさんありますけれども、そこにこの放射冷却素材を貼りつけることによって、この空調に関するエネルギーを約2割削減することができます。非常に高い技術だと思います。
そして二つ目ですけれども、CO2回収・資源化システムと製品への活用技術ということで、これはCO2を回収する分野になります。何かというと、工場とか排ガスでCO2が出たときに、そのCO2と金属等を化学反応させて、接着させるということをさせます。その接着させた素材等を使って新たに製品を作るということになります。
金属とCO2を化学反応させて、CO2の固定産物でいう炭酸金属の粉を作り出します。金属とCO2を反応させて、CO2を吸収するということですね。その化学反応させた炭酸金属の粉と複合樹脂をかみ合わせることによってそれを資源にすると。そして、そこからさらに商品化していくと。例えば眼鏡のフレームとか、いろいろありますけれども、CO2を吸収させた炭酸金属を原料とした製品を作るということになります。CO2を排出する企業にとっては、新たに生まれる生成物の販売で資金を得られるということで、持続可能性のあるモデルを構築していこうということになります。

職員

知事、すみません。部局でございます。今ご説明をいただいた排ガス中のCO2と金属を反応させて粉末にするということでございます。今、説明の中で接着とありましたけども、接着ではございませんで、金属とCO2の成分を反応させて粉末にするという技術でございます。接着ではございませんので修正します。

知事

化学反応ということですよね。

職員

化学反応です。

知事

化学反応させてですね、炭酸金属を生み出して、その粉から複合樹脂を合わせてやるということ。多分僕、化学反応と言ったと思うんですけど、単に接着させるわけじゃなくて、反応を起こして、別の炭酸金属の粉を回収するんですよね。そして、炭酸の素材を作るということになります。これはCO2を吸収させて、持続可能な社会をつくっていくということにつなげていこうというものです。
そして三つ目ですけども、高効率レーザーの照射技術ですが、これは省エネ分野になります。レーザーの照射技術を改善して、非常に高効率のレーザーを照射する技術、それを活用するというものになります。
これは高効率のハイパワーレーザーシステムを用いまして、非常に高い精度で、高精度ですね、精密の精ですけど、高精度で、そして、ターゲットに対して連続してレーザーを供給するというやり方で、非常に正確で短い時間でレーザーの技術を使うことで、生産工程における、これまで時間がかかっていた、そういったものを短縮することができるということになります。より正確な材料確保、そして、より短い生産時間、レーザーの照射時間にすることによって、それに発生するCO2を削減させていくということになります。
非常に高い高効率のレーザー照射技術、これを部品とか加工、そういったところの産業分野に応用することによって、CO2そのものの削減効果を発現させるということになります。部品ロスや省エネに貢献すると。これもCO2削減につながるという新しい取組、技術ですので、紹介をさせていただきます。
そして、先ほど冒頭申し上げたとおり、この事業は令和4年から万博において活用できるようにということを目標として事業設定をしています。ですので、昨年度採用したものも、引き続き可能性が高いものについては継続して採用しています。それが6件あるんですけども、3件、ちょっと代表的なものを紹介させていただきます。
一つ目です。これはマイクロ波加熱技術による廃プラのケミカルリサイクルシステムの開発・実証ということなんですけど、これは単純に、分かりやすくどういうことかというと、電子レンジの技術と原理は一緒です。中身は違うんですけども、よりもっと精度が高いものですが、電子レンジの技術と原理は一緒なんですが、それを使って、例えば廃プラスチックとか、ペットボトルとか、そういったものを溶かして油にします。油にして、その油から再生プラスチックを作るということをします。
本来、プラスチックをリサイクルするときというのは大がかりな工場で、集めて、大規模な工場で、そして当然、化石燃料も使って、火を使って、火力を使って燃やして、そこでもCO2が出るわけですけども、再生させていくということになるんですけれども、これの特徴的なのは、そういった電子レンジのような技術を使いますので、非常に小さなエリアで、その地域で、小さな工場というか、小さな面積のエリアでリサイクルをすることができます。大工場が必要にならないということになります。ですので、地域において、それぞれのエリアエリアで、こういった廃プラスチックとか、そういったものを集めて、そして、小さな工場というか、小さな処理のエリアさえあれば、そこで大規模に燃やして、大きな工場を造らなくても、電子レンジのような形で、極端な例をいうと。それで、非常に高精度なんですけども、それを使って加熱して、分解して、そして加熱分解油というものを作ります。そして、そこから再生プラスチックを作るという技術です。
まず令和4年度に採択して、全工程の試行実証を検証して、これは一定有効だということで、さらにこの工程の技術開発を進めていくということになります。最終的に万博でどういうところを目指すのかというと、府内のコンビニの廃プラを回収して、そして、分解施設を活用したリサイクルを実証していきます。つまり、地域の、まちごとに小さいエリアで、プラスチックであったりペットボトルをある意味リサイクルする場所ができると。大規模な化石燃料を燃やして、火力を使ってやる大工場じゃなくても、小さなエリアで、電子レンジのような技術を使いますから、地産地消のある意味、逆バージョンですね。リサイクルバージョン、そういったことにつながっていくということを万博時に目指すと、そういう技術です。
そして、二つ目ですけれども、これは高効率の水素製造装置、非常に少ないコスト、少ないエネルギーで水素を製造する装置の開発です。令和4年度は実証装置を用いて、実証実験において水素の発生を確認いたしました。令和5年度はその熱の再利用と水素の製造の効率、その向上の技術開発をしていきます。
そして、万博時においてはグリーン電力から得られた水素を、いわゆる燃料電池車に充填はできないかと、そこにチャレンジをしていくというものです。例えばですけど、地域の再エネ電力、太陽光発電でもいいんですけれども、太陽光発電で余った電力があればそれを活用して、低コスト、少ないエネルギーで水素を生み出せますから、水素をつくって、新たなエネルギーをつくり出すということになります。なので、これもまさに地産地消に近い形に、将来目指していくということになりますけども、非常に低コスト、少ないエネルギー、小さな装置で水素を生み出す、水素というエネルギーを生み出す装置を開発して、もう既に水素まではできていますので、その効率を向上させていこうということを今やっています。将来的には、万博のときには水素の車両と燃料電池車両、そういったところにこの水素エネルギーを充填してエネルギーの循環を図っていこうということを目指すところにしてます。もちろんその先も見据えている、水素のエネルギーというのは、将来的に非常に重要視されている分野でもありますから、そこについて先進的な技術を、万博を機にさらにつくっていこうということになります。
三つ目です。これも継続案件ですけれども、ステンレス密封長寿命不燃真空断熱パネルの開発・実証ということで、令和4年度はこの試作品がもう完成して、溶接技術を確立いたしました。何かというと、魔法瓶を想像してもらったらいいんですけど、魔法瓶をビルにつけると。あるいはコンテナ、冷蔵コンテナにつけると。そうすることによって、真空断熱パネルになりますから、非常に熱が逃げないと、逃げにくいということなります。これは、魔法瓶を想像してもらったら分かると思うんですけれども、そういったものを使うことによって、例えば冷蔵コンテナなんていうのは、あのコンテナの中に冷蔵庫を接続させて、非常に多くの電力を使って中を冷やしているわけですけれども、そもそも、例えばコンテナで熱が逃げないものがつくられるのであれば、保冷剤なんか置いておくと、なかなか中の温度も高くならないとか、非常に少ないエネルギーで、必要な温度を保つことができる。冷蔵であったり冷凍であったり、あるいはまた建物であったり、そういったものに活用して、省電力、断熱効果を発信するということになります。これが万博のときに目指す姿です。
令和5年度においては、既に試作品が完成して、溶接技術を令和4年度に確立しましたので、令和5年においては、パネルの量産化に向けた技術開発、そして、運輸とか建築建材、ここについての活用・実証ということになります。つまり、ふだんも当たり前のように使っているエアコンとか、冷蔵とか、そのためにエネルギーが必要になりますけれども、このステンレスの技術もそうですけども、一番最初の太陽光の反射の非常に高い、外に貼りつける素材もそうですけど、そもそも熱を逃がさない、あるいは断熱する、少ないエネルギーで効果を高めることができるとすれば、その分やっぱりCO2も削減できるでしょうということです。もちろん水素とか太陽光とか、自然の発生するエネルギーをつくっていくということも大事なんですけど、つくったエネルギーをいかに、今のこの快適さを保ったまま、あるいは商業利用を保ったまま、少ないエネルギーで同じ効果を果たすかということもこれからの時代、持続可能な、いわゆるカーボンニュートラルのためには必要だというふうに思ってチャレンジしている企業が非常に多いということになりますし、そのための技術もこうやって随分できてきていますので、先ほど申し上げたとおり万博で、いろんな場面で、こういうのが使うことができればいいなというふうに思って、今、取組を進めています。
こういったものを、代表例6例紹介しましたけど、合計12例あります。12例採用されていまして、補助金額については1件当たり今年度は1億5,000万円、そして、3分の2を補助ということで、この制度しっかりと、様々なカーボンニュートラルの技術にチャレンジする企業、多くありますから、万博を機にこういったものが広く広がればいいなというふうに思っています。

『女性のためのコミュニティスペース』をリニューアル ※この項目で使用した資料はこちら

次です。「女性のためのコミュニティスペース」、これをリニューアルいたしましたので、それについての報告です。
大阪府においては様々な悩み、不安を抱える女性を支援するために、ドーンセンターに既に開設しております「女性のためのコミュニティスペース」というのがあります。これを本日6月28日にリニューアルオープンいたしました。機能としてはこれまであったんですけれども、自然光を取り入れて、明るく温かみのあるスペースをつくって、ソファーを配置したり、ゆったりと過ごせる空間にして、そしてより心地よく安心して過ごせる場所にリニューアルをいたしました。これについては、イケア・ジャパン株式会社様から家具の寄附等のご協力をいただきました。ありがとうございます。
この「女性のためのコミュニティスペース」の事業の概要ですけれども、これはコロナ禍に始めた事業であります。コロナ禍において女性が悩みを相談できるところ、また生活において非常に厳しい状況にあるというデータがありましたので、それにおいて支援をしていこうということで始めた事業です。今、コロナは5類になりましたけども、非常に利用の方も多いと、需要があるということで、5類になった後も継続して、この事業として続けていっています。
どういうことかというと、ドーンセンターの2階でやっていますけれども、事業内容とすれば、様々ないろんな相談に関する情報提供とか専門相談窓口の紹介、ぶらっと来ていただいていいというコンセプトにしています。同じような悩みを持った皆さんと交流会を開催する、あるいは専門家もここに入ってもらっていろんなアドバイスをする。利用については事前予約も不要ですし、利用料も当然無料です。それから、例えば生理用品とか、あるいはスーツとか靴とか化粧品とか、新たに仕事をしようというときに、でもちょっと経済的に厳しいんだというときに、そういったスーツとかいろんな衣服も含めて、化粧品とか生理用品なんかも含めて、無償で提供するということもやっています。これらについては、様々な方からご寄附を頂いております。この場を借りて、感謝申し上げます。いろんな事業者さんから、あるいは団体から、この趣旨に賛同していただいて、いろんな物品等も頂いていますので、これをご相談に来られた女性の方にもお渡しをして、そこから再出発もできるようにと、その支援をできるように、悩みを解決するための仕組みであります。
ここは「女性のためのコミュニティスペース」ということで、お気軽に、1人で悩まずにお越しいただきたいというので、今回、イケアさんの協力もいただいて、非常にくつろぎやすいスペースにリニューアルオープンをいたしました。
そして、より身近に感じていただきたいということで、「女性のためのコミュニティスペース」なんですけれど、これの愛称を募集いたします。女性が身近に感じる親しみやすい愛称を募集しようと、そして応募作品の中から、府民による投票を経て愛称を決定したいと思います。募集期間は6月28日水曜日14時から8月4日の17時まで。ここで、今は「女性のためのコミュニティスペース」になっていますけど、私が先ほど申し上げた事業をしている中身について、端的に一言で愛称としてふさわしいもののアイデアを広く募集いたします。受付は大阪府の行政オンラインシステム、メール、郵送等、持参もありますけれども、愛称を募集していただけたらと思います。10月25日に決定する予定です。投票で最後決める予定なんですけど、9月8日金曜日に投票の開始をいたします。詳しくは「女性のためのコミュニティスペース 愛称募集」というホームページがありますので、そこを見ていただけたらと思います。
そして、この愛称募集が一つと、もう一つは、ドーンセンターでやっているんですけれども、府内市町村と連携しまして、「女性のためのコミュニティスペース」の事業をこちらからお出かけをして提供していこうということを実施いたします。一人でも多くの女性の支援をつなげていきたいということで、市町村とも連携いたしまして、こちらからお出かけをして実施いたします。様々な悩み、不安を抱える皆さんの話を聞いて、必要な情報を提供していきます。先ほど申し上げたいろんな物品の無償提供も行います。まずは南河内ブロック、9月29日、30日、各日1時から5時までということで、富田林の市役所内をお借りして実施をいたします。最初、南河内ブロックから始めますけれども、他の市町村とも調整が調えば、順次各ブロックでお出かけの事業を実施していきたいと思います。

少年非行・被害防止強調月間 ※この項目で使用した資料はこちら

7月なんですけども、少年非行・被害防止の強化月間ということで、これについて強化をいたします。7月を少年非行・被害防止強化月間としまして、自画撮り等の性的被害の防止や大麻などの薬物の乱用防止に向けて、府警と、それから府教育庁と市町村、関係機関と連携しながら広報啓発活動を行っていきます。
まず、令和4年度中の大阪の少年非行の状況なんですけれども、刑法犯の少年犯罪の検挙、あるいは補導人員の推移ですけれども、平成23年からこの間、ずっと減少してきましたが、令和3年から令和4年にかけて、この1年度にかけては増加に転じるということになりました。11年ぶりの増加になります。中身を見ますと、児童ポルノ事犯の被害であったり、大麻の検挙人数も近年は非常に増加しています。少年たちが被害者にも加害者にもならないように、オール大阪で広報啓発活動に取り組んでいきます。
何をきっかけにそういった犯罪が生まれているのかということですけれども、やはりSNSを利用した、それに起因する被害児童が非常に多いということです。SNSを通じて知り合った人にだまされたり脅されたりした児童が、自分の裸を撮影してメールで送ったり、あるいはSNSの利用に起因して犯罪の被害を受けるということが増加をしています。ネットで知り合った人に写真を送ったり、直接会わないようにお願いをしたいと思います。こういった部分の広報啓発活動も当然していきます。
また、大麻事犯の検挙人員ですけれども、平成30年以降、非常に急増しています。大阪が全国で最も多いという状況です。特に少年の占める割合が約29.6%と非常に多い、高い比率です。大麻は有害な違法薬物ですので、誘われたときはきっぱりと断ってもらいたいと思います。
こういったことも、大麻も性被害もそうなんですが、やはりSNSがきっかけでというのが非常に多くあります。SNSに潜む危険から少年を守ろうということを月間のスローガンといたします。
まず、7月1日から31日まで1か月間、この月間にしますけれども、梅田や難波、天王寺周辺の大型ビジョン、あるいは携帯電話の各社の店舗等で、デジタルサイネージを使って啓発活動をしてまいります。また、府内の学校であったり市町村、警察署等においてポスターを掲示する、あるいは啓発パネルを展示等して、この1か月間、様々な手段を使ってSNSに潜む危険から少年を守ろうという啓発をしてまいります。
また、啓発キャンペーンとしまして、7月11日にはドン・キホーテ梅田本店で場所をお借りいたしまして啓発キャンペーンを行います。あわせて、7月19日にはアリオ八尾において同様に啓発活動を実施いたします。
夏休みに入りますけども、夏休みの過ごし方、それからSNSの使い方、そういったものについては、ぜひ家族で話し合っていただきたいと思います。また、少年たちが被害者にも加害者にもならないように、府内で広報啓発活動に取り組みいたします。ぜひそのご協力もよろしくお願いしたいと思います。
私からは以上です。

質疑応答

職員

ありがとうございました。
それでは、府政・公務に関する質問をお受けいたします。質問される方は挙手の上、社名とお名前をよろしくお願いいたします。
それでは、最初に幹事社の読売テレビさん。

少年非行・被害防止強調月間について(1)

記者

幹事社、読売テレビの有吉と申します。
最後の少年に対する啓発活動についてなんですが、今、主な啓発のポスターだったりというのを挙げていただきましたが、少年に対して、なかなか少年が今、適切な大人の支援に出会えていないという部分があると思うんですが、例えばSNSが今回強化されると思うんですけれども、SNSでの啓発だったりとか、少年たちにどうやってダイレクトにこういうことを伝えていくのか、何かそういうところでの対応のお考えがあれば教えてください。

知事

まず、これ、実際SNSを使われていますので、SNS上で、例えば検索エンジンでパパ活とか、そういった被害を誘発するおそれがある書き込みなんかが行われたときには、そういった検索をした子どもとか大人に対して直接、いわゆるターゲティング広告というのも今実施しています。ターゲティング広告の方式を活用して、注意喚起メッセージ広告等をSNSのその本人の画面上に直接表示するというようなこともしています。例えば、パパ活というのを自分で子どもとか大人が検索しようとすると、その人のSNSのところに、これは犯罪になるおそれがありますよというような注意喚起のメッセージ広告をどんと入れるというような、そういったターゲティング広告の取組をしてもおりますし、また、サイトにおいて、SNSの適切な使い方のネットリテラシーとかトラブル回避に役立つ動画とか、そういったものも発信しているところです。
また、相談窓口も、やっぱりSNSを使うということで、例えばLINEの相談窓口とか、そういったものについて広く相談窓口も実施していますので、ぜひ、そういった、何かこれ心配したというものがあれば、心配だな、悩み相談したいなというものがあれば、子どもたちの相談窓口、これはLINEも使った相談窓口も含めてですけど、広く開設していますので、そちらのほうにまずはご相談してもらえたらなと思います。

職員

次にご質問は。読売新聞さん。

少年非行・被害防止強調月間について(2)

記者

読売新聞の石見です。
大麻の関係でご質問させていただきたいんですが、過去数年にわたって、大阪では検挙数が多かったりとか割合も高かったりとかということがあったと思うんですけど、昨年度もということで、どうして全国でも検挙数が増えて、一番トップレベルに多いという、ほかとの違いというのはどこにあるとお考えですか。

知事

これ、府警にも確認したんですけれども、なかなか明確な原因までは分かりづらいんですが、ただ、府警においてはかなり大麻の摘発というのに力を入れているというふうにも聞いています。なので、もし1人これが見つかれば、芋づる式の捜査をすることによってどんどんグループ全体を検挙するというようなことも含めて、かなり積極的な検挙を大阪府警はやっているというふうにも聞いています。なので、当然、検挙について力を入れれば、そこに犯罪があれば増えていくということにはなるんだろうとは思います。ただ、その根本の原因というのがどこにあるのかということについては、何でそんなに広がるのかというのがなかなか分かりづらいところもあるというふうにも府警も言っていますので、ただ、原因はどういうところで広がるかというと、やっぱりSNSがきっかけになっているところが非常に多いということですから、やっぱりSNS上でそういった大麻については違法なんだということをしっかりと若い人たちに伝えていく。そしてまた、教育の現場においても、大麻というのは違法薬物で許されないんだというのを積極的に伝えていく教育活動というのが重要になると思います。なので、そういったことも、数が多いというのは当然ありますから、有害な違法薬物ですから、教育の場面であったりSNSの場面で、これは犯罪になるんだということをしっかりと、予防の、犯罪に巻き込まれないようにするための活動というのをこの月間でも強化をしていきたいというふうに思っています。

職員

次にご質問は。朝日新聞さん。

『女性のためのコミュニティスペース』について

記者

朝日新聞、岡と申します。
「女性のためのコミュニティスペース」について伺いたいと思います。今後、“おでかけ「女性のためのコミュニティスペース」”という形で、大阪市内以外にも出張するようなものをお考えというふうに思いますが、例えば大阪市以外でもこういった常設のものを展開していくであったりとか、今後のこの事業の展開の見通しみたいなものが何かあれば教えてください。

知事

これは常設するとなると、当然、場所も必要なりますし、人員の確保も必要になってきます。また、それだけの需要がどこまであるのかということの分析も必要ですので、まず一番最初は、こちらからお出かけしていって、どのぐらい相談があるのかも含めて、各地でまず広げてやっていきたいというふうに思います。
現実に、今、ドーンセンターでやっていますけど、利用されている方はやっぱり大阪市在住あるいは堺市在住の方が多くて、南大阪、南のほうの方はあまり多くないと。それは、人口が少なくてそういう方が少ないのか、そういう相談が必要なのは大阪市内や都心部に多いのか、ちょっとまだ分からないところがあるので、まずはそれぞれのエリアにこちらからお出かけしていって、そして、ここでどのぐらい相談があるのかというのも含めた上で、最初は南河内からやりますけれども、北部であったり海岸沿いであったり、海側、泉州側であったり、いろいろ大阪市、堺市、中心部を離れたところでのお出かけというのをまずは市町村と整い次第、実施をして、そして、その上で、その先のものについては判断をしていきたいと思います。

記者

重ねて、今回、愛称を募集するということで、非常に府民の皆さんに近い存在になっていくのかなと思うんですけども、愛称を募集することによって、将来的にこのスペースがどういうふうな府民の皆さんにとっての空間になればいいかなとお考えですか。

知事

やはり非常に広く知られて、何か女性に関することで相談があったら、ここに相談に行けば何か解決の手がかりがあるんだなと思ってもらえるような、そういった事業にしていきたいと思います。ここは本当に予約もなく、ふらっと入ってもいいと。役所の相談は予約とかそういうのが多かったり、SNSとかはそうじゃないのがありますけど、するわけです。これは現場に直接行ってもらっても全然構いませんので。なので、ふらっと立ち寄っても、きちんとこれは相談対応して、もちろんいろんな相談事がありますから、それを受けて、こういうふうな解決策があるよとかという、その先の窓口とかをきちんと親身になって相談できる、あるいは、実際、いろんな化粧品とか靴とかも含めて物品を提供しますので、本当に生活に困ったり、あるいは再就職したいんだけどスーツないんだよねとか、本当に身近な、どんな困り事でもいいので、ここに来れば何らかの解決策があるという、そのきっかけになる事業に、コミュニティスペースになればいいなというふうに思っています。
いろんな交流会等も開催をしていますし、同じ悩みを抱える方同士のコミュニティサロンにもなればいいと思っていますし、これはコロナ禍で始まった制度ですけど、5類になっても、これはやめることなく続けていく価値が十分にあるというふうに判断をしていますので、今後は、この愛称の募集で、ワンワードで、何か本当に悩んだことがあれば、ここに行けば何らかの解決策が見つかるんだなと、身近に親しみを持っている相談場所なんだという愛称が決まればいいなというふうに思います。10文字以内とか、何かいろいろルールがあるみたいですけど、また詳しくは見ていただけたらと思います。

職員

ほかにご質問は。NHKさん。

副知事の人事案件について

記者

NHKの谷井です。
先ほどの議会運営委員会で副知事の人事案件についてご説明されていたかと思います。新たに起用するご予定の渡邉さんですけれども、総務省ご出身で、今、デジ庁にお勤めということで、そのあたりで期待する部分と、あともう1点、知事ご自身も、要望等で総理などに直接ご面会されている中で、主に総務省ご出身の副知事の方の起用を続けることの意味を聞かせください。

知事

まず、渡邉副知事候補においては、これはやっぱりデジ庁で非常に力を発揮されている方でもいらっしゃいます。大阪府におけるDXであったり、デジタル化、スマートシティ部が中心になってやっていますけれども、これをさらに後押し、加速させていく、大阪におけるデジタル化、スマートシティ化、DX化、そういったものをより強力に後押しをしてもらいたいというふうに思っています。
また、総務省出身ということで、やはり総務省と大阪府というのは非常に関係も深いですし、いろいろ、国との行政的なやり取りというのが非常に多くある分野でもありますから、そういった意味では、この大阪府の政策を実現していく上で国と連携が必要な部分、とりわけ行政実務的、政治的というよりは行政実務的に必要な部分について、渡邉さんに、ぜひ総務省出身としてその力を発揮してもらえたらなというふうに思っています。
これまでも、大阪府の副知事、総務省出身の方が続いておりますけれども、やはり、この様々、大阪府政を実行していく上で総務省とのつながりというのは非常に多いですから、行政的な国とのパイプ、そして大阪府の実務を実行していく上でも、円滑に進めていくという上でも、その力を発揮してもらいたいと思いますし、渡邉さんはその中でも、やはりデジタル分野に非常に強い方でいらっしゃいますので、今スマートシティ部がいろいろ頑張っておりますけれども、そこの後押しをしてもらえたらなというふうに思っています。府内の市町村のデジタル化も、数年前と比べたら随分進んできたとは思います。いろんな手続等も含めて、当然大阪府も市町村支援をしておりますが、そういったものがどんどん進めばいいなと思っています。

職員

次にご質問は。では、ABCさん。

中河内救命救急センターの事案について

記者

ABCテレビの宮本です。
昨日、一部報道でなんですけれども、東大阪の中河内救命救急センターの話で、一昨年ですかね、人工呼吸器が患者さんの分、2分間一時止められたということがあったというふうに報道がありました。府に取材しますと、健康医療部さんにお伺いしますと、発生当初から報告を受けていたともお話しされていまして、ただ一方で、病院が公表しなかったということに対しては、それで承認したというふうにおっしゃっていましたけれども、ここに来てまでこの事実を公表しなかったことについて、知事が今どのようにお考えかを伺いたいと思います。

知事

これは、事業そのものが市立東大阪医療センターに、当然、指定管理している部分、指定管理して、実際そこが運営していますが、東大阪医療センターにおける、いわゆる懲戒規定というのがあって、どういう場合に公表するのかという基準が定められています。当時の基準が、刑事事件に関する全ての懲戒処分とか、そういった規定の書き方にもなっていて、幾つか例示があるんですけれども、そこに該当しないという判断をして、その規定に基づいて判断をされたんだというふうに思っています。なので、ここについて公表しなかったことを批判するというのもちょっと違うかなというふうに思います。
ただ、やはり公表、この基準自体がどうなんだということもあって、現在ではこの刑事事件に関する全ての懲戒処分というのを、規定を改めて、職務遂行上の行為またはこれに関する、関連する行為に関する全ての懲戒処分については公表するという規定に改まりましたから、今後はそういうことなくなるだろうというふうに思っています。なので、これは当時の規定に基づいての判断だと思いますけれども、現在、その規定も改めて、できるだけやはり、こういった情報は公表していくべきだというふうに思いますし、そういうふうに基準も改まったということですから、今後は公表されるということになろうかと思います。

記者

ありがとうございます。では、規定が変わったということで、規定が変わる前の出来事だとは思うんですが、今回の件について、いわゆる報告書でありますとか、改めて公表すべきだというふうにお考えでしょうか。

知事

これについては、東大阪医療センターが判断するということになるとは思いますけれども、もう既に報道もされていますし、これは隠すような話ではないと思いますよ。しっかりと事実関係も明らかにしていけばいいというふうに思います。

無料検査事業での不正請求について

記者

ありがとうございます。あともう1点なんですけれども、以前、PCRなど無料検査事業での不正請求について、今月中に全事業者に調査するというふうにおっしゃっていましたけれども、今の過程、現状をお伺いしたいです。

知事

まず、全事業者に調査をかけて、そして、その当時申しておりましたけど、7月中に様々な立入調査等も含めて調査を実施すると、そして8月に結果を公表するというのは当初から申し上げてたとおりだと思いますが、その予定どおり進んでいます。7月中にはこの調査、これはもう立入調査も含めて全て完了させて、そしてその上で、その中身について発表していくという予定です。
今は調査中ですので、今の段階で何か不正が明らかになったというのがあるわけではありませんけれども、残り355事業者ありましたけれども、6月末の段階で350事業者から、、確認調査について回答もありましたし、それから立入調査も一部も実行していっています。そして、今の段階でもその要領違反がある事業者があるよねというのは一部出ていますけれども、ちょっとここは整理して公表したほうがいいと思いますので、またまとめて、7月中に全ての事業者を、立入調査も含めて調査を完了させますので、その上で公表をいたします。

記者

ありがとうございます。

職員

ほかにご質問は。大阪日日新聞さん。

カーボンニュートラル技術開発・実証事業費補助の選定について

記者

大阪日日新聞の木下です。
まず、カーボンニュートラルのところで、この要件といいますか、奈良と東京の企業連合体みたいなところも入ってきていますが、これは別に大阪府内でなくてもよかったんでしたっけ。

知事

ええ。別にこれは大阪府内の事業者という限定はないです。

記者

あと、万博での見せ方でコンビニとかというのもあったんですが、これは、会場としては万博会場以外のところでも見せていくという、そういう可能性があるという考えでいいですか。

知事

そういうことです。府内のコンビニを想定しています。万博後もレガシーとして残していきたいと思っています。

記者

今回のカーボンニュートラルのところでなくてもいいんですけども、万博に中小企業の方々が入ってこられて、それに対する期待の部分というのを改めてお願いしたいんですが。

知事

この万博に多くの中小企業、スタートアップが、様々な技術やサービスでチャレンジしたいというふうに今、手を挙げてくれています。また、実際チャレンジもしてくれています。「未来社会の実験場」というのが万博のテーマでもあります。気候変動の問題、カーボンニュートラルであったり、未来のエネルギーの問題であったり、あるいは、「いのち輝く未来社会のデザイン」というテーマのとおりライフサイエンスの分野であったり、様々なそういった分野、これからの人類にとって共通で必要になる社会課題を解決するための新しい技術、サービス、そこにチャレンジしていく、万博を機にチャレンジしようというふうに思ってくれている中小企業、スタートアップ、非常に多くいます。なので、そういった人たちが、事業者の皆さんが、この万博を通じて、万博を起爆剤として、カーボンニュートラルとかライフサイエンスとか人類共通の課題を解決する技術をぜひ生み出してもらいたいと思います。そして万博後に、それをある意味レガシーとして、新たな産業として発信、生み出すことによって、日本の経済も強くなると思いますし、また、社会課題を解決して、人が豊かに暮らしていく、人類が豊かに暮らしていくということにもつながってくると思いますので、ぜひこの万博を契機に多くの中小企業、スタートアップが新しい技術にチャレンジしてもらいたいと思います。その場をできるだけ多く準備をしたい、そう思います。なので、これなんかもそのうちの一つになります。ワンオブゼムになります。

2024年問題の大阪・関西万博への影響について

記者

万博は、中小企業を含めて、国際公約でもあり、ぜひ羽ばたいてもらいたいと思うんですけども、一方で懸念材料も出ていまして、市長にもちょっとお伺いしたんですが、2024年問題というのがあると思うんですけども、主にはトラック運転手の残業規制の話が出てくると思うんですけども、建設業界のほうの作業員のほうも同じ残業がやれないということが出てきます。建設業界の中でも実はあまり、大手はもちろん知っておられるんですけども、中小までアンケートを取られた会社があって、5割から6割が知られていないということがありました。対応としては、受注を減らすみたいな話で対応するということがありまして、それが2024年なので、2025年万博に向けてどうなのかというところで、先週、建設業界のトップの方が「万博に間に合うのか」というような発言を記者会見でされていまして、それで、その一つの要因として、やっぱりその働き方というところを出されていました。この受け止めと、2024年問題、建設のところを踏まえてこれまでの計画というのは進められていたのかどうか、その点をお願いします。

知事

まず、今、建築資材の高騰であったり、人材不足というのは、これは建設業界でもそうですけれども、ほかの分野でも、これは見られるところでもあります。また、ご指摘のような2024年問題というのもあります。受注環境とすれば、決して楽観できる環境でないというのは、これは明らかだと思っています。とりわけ、パビリオンについては、いろんなデザインのパビリオンもあるし、そして海外とのやり取りが必要なってきますから、海外との調整というのも、これは博覧会協会でやっておりますけれども、必要になってくると。そう考えたときに、やはりしっかりとこれは進めていかなければならないし、当然、課題として認識をしています。何度か僕も国にもこの間、上京しておりますけれども、総理を含めてこの課題を直接伝えて、総理にも直接伝えています。これは、地元自治体、そして、国、博覧会協会、そして、ある意味、日本の建設業界が一致団結をしてここに取り組んでいくということが必要だと。一個一個の課題は当然あるわけですけれども、そういった方向性が必要だというふうに思っています。ここは総理とも共有させてもらっていますし、国もまさに認識もしておりますから、そういった課題があるのは分かっておるんですけれども、そこを何とか乗り越えて、2025年にはしっかりと間に合わせたいと思います。

記者

ありがとうございます。

職員

テレビ大阪さん。

送迎用バスに対する安全装置の装備状況について

記者

テレビ大阪です。
通園バスの安全装置の設置についてお伺いしたいんですけれども、こども家庭庁が発表した全国平均よりも大阪の設置が少ないということで、今後、熱中症のリスクが高まっていきますけれども、何か設置について考えていることがあればお伺いしたいです。

知事

まず、今年度末、来年の3月末を期限としておりますから、来年の3月末までには必ず100%に行くようにということで、様々な指導も含めて関係機関と協力して進めていきたいと思います。
また、それまで、安全装置、当然設置しているところもあれば、設置していないところもあるわけですけれども、設置していないところについては、確認シートとか、事故防止の暫定措置というのも準備されていますので、そういったところもしっかり認識共有しながら、来年度末、3月末までには全て完了になるように進めて、関係機関とも協力して進めていきたい、市町村とも協力して進めていきたいというふうに思います。

記者

ありがとうございます。

職員

ほかにご質問は。よろしいでしょうか。
それでは、記者会見のほうを終了させていただきます。ありがとうございました。

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