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更新日:2023年5月12日

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令和5年(2023年)5月10日 知事記者会見内容

記者会見項目

  • 【NPO活動支援】クラウドファンディングキックオフイベント開催について
  • 大阪産(もん)で脱炭素化を推進しよう!

職員

ただいまから、知事記者会見を始めます。よろしくお願いします。
初めに、知事よりご説明がございます。知事、よろしくお願いいたします。

【NPO活動支援】クラウドファンディングキックオフイベント開催について ※この項目で使用した資料はこちら

知事

私からは2点です。
まず一つ目ですけれども、NPOの活動を支援するためのクラウドファンディング事業についてです。このキックオフイベントを開催いたしますので、そのお知らせです。NPOの活動支援のクラウドファンディング、これは一般財団法人村上財団さんにご協力をいただいて、この間3か年、令和2年度から3年度やってきていますけれども、この令和5年度の新年度においてもご協力をいただける、村上財団さんにご協力をいただけるということになりましたので、この令和5年度版のキックオフイベントをさせていただきます。
まず、中身ですけれども、大きくは社会課題の解決に取り組んでいこうと。そして、大阪府であったり市町村であったり、行政が社会課題の解決に取り組むのは当然のことなんですけれども、行政だけではなかなか手が行き届きにくいようなところに活動されているNPO法人、民間の皆さんもたくさんいらっしゃいます。そういった民間の皆さんとも協力しながら社会課題を解決していこうじゃないかというスキームです。
その中で、どうしても社会課題解決に取り組む民間のNPOの皆さん、たくさんいらっしゃるんですが、資金、お金の問題がどうしてもあります。ここについて、当然補助金制度というのもあるんですけれども、それだけじゃなくて、この持続可能な事業の運営というのを考えたときに、いわゆるその公金、税金の補助という形ではなくて、寄附を募って、クラウドファンディングのノウハウをNPO法人自身が獲得をして、そしてその趣旨に賛同してもらえるクラウドファンディングをうまく活用して事業資金を獲得して、そしてそこから持続可能な事業運営をやっていこうじゃないかと。社会課題の解決に取り組んでいこうじゃないかということがこの趣旨です。
ですので、このNPO法人にクラウドファンディングのノウハウ、そこをお伝えして、一緒に支えてやっていくということに併せて、獲得した寄附金と同額の寄附金を村上財団さんからご寄附いただくと。つまり、クラウドファンディングで獲得したお金の倍額を事業運営費として獲得することができると、それをめざすというものです。そして、その後はクラウドファンディングのノウハウを獲得しますので、自らそういった方法も使いながら持続可能な事業運営ができるように、そして、そのNPOの皆さんが活躍していただけることで、社会課題の解決にもつながるというスキームであります。
まさにSDGs達成の理念、大阪・関西万博、そしてSDGs達成の理念と全く一致するものだというふうに思っています。まず、このNPO等がSDGsの達成に貢献する活動に取り組むと、そしてそこに必要なクラウドファンディングによって自己資金を獲得する。その獲得するための支援として、クラウドファンディング事業者、CAMPFIREに今回は支援をしてもらいます。CAMPFIREも公募で決まった事業者です。クラウドファンディングの事業者です。このCAMPFIREの支援を得て、クラウドファンディングによる自己資金の獲得をめざします。そして、一方でその自己資金、調達した額と同額の上乗せ寄附を村上財団さんに資金提供していただきます。大阪府としては、このスキームを含めて必要な、周知も含めたサポートをしていくということになります。
これまでの実績ですけれども、クラウドファンディング型では令和3年度からスタートいたしました。令和3年度は5団体、令和4年度は7団体ですけれども、これまで合計で15団体を支援してきました。中身ですけれども、企業等からもらった食品を子ども食堂に届ける仕組みづくりであったり、あるいは多胎の妊産婦さんのオンラインの交流会であったり、多胎のプレママ教室の提供であったり、様々いろんな事業がありますけれども、こういったNPOの活動を支援してきました。
今回、新たに事業者が決定いたしましたので、このキックオフイベントを開催いたします。大阪府としても、こういった取組、そしてクラウドファンディングについて広報、周知していくというのが大阪府の役割でもありますので、そこを一緒に村上財団さんと、またCAMPFIREさんと一緒にさせていただきます。
阪急百貨店の阪急うめだ本店9階の祝祭広場をお借りいたします。5月18日の4時から4時半まで行います。出席者ですけれども、私も出席をいたします。そして、村上財団の代表理事の村上玲さんも出席いただきます。そして、CAMPFIREのCEOの中島さんにもご出席をいただきます。そして支援対象、今回新たに7団体が支援対象になりましたから、その7団体の代表者にも参加していただきます。
どういう7団体かということですけれども、ここにありますとおり、不登校の子どもを支援する事業、そして、障がい者の共同生活・雇用環境の整備をする事業、事業者の方、そして、間接照明を活用した在宅介護の負担軽減をする事業者の方、そして、LGBTQの支援のノウハウの拡大をする事業者の皆様、そして、アプリを活用した認知症の方々への支援をする事業者の方、そして、放置竹林等を活用した障がい者等の雇用を創出するNPOの方、そして、困窮世帯等の児童への学習支援をする事業者、この7団体が今回、支援対象として決定をいたしました。その7団体の代表者も、このキックオフイベントには参加をしていただきます。
主な内容ですけども、7団体の皆さんから意気込み、事業の内容と意気込みを表明してもらいます。そして、村上財団さんから応援のメッセージをいただきます。私から、このクラウドファンディングのキックオフの宣言をさせていただきます。そして、みんなで最後、写真撮影をして、このクラファンをどんどん広めていくと。NPO活動において、クラファンを広めていこうじゃないかというような事業でありますので、そして、そのノウハウも獲得してもらうという事業です。これは阪急うめだでキックオフイベントを行いますので、またぜひ多くの皆さんにご参加をいただけたらというふうに思います。

大阪産(もん)で脱炭素化を推進しよう! ※この項目で使用した資料はこちら

2点目です。大阪産(もん)についてです。大阪産(もん)で脱炭素社会を推進しようという事業、イベントになります。
大阪産(もん)については、これまでずっとそうですけれども、大阪産品のすばらしい食材であったり、あるいはその加工品であったりというものがあります。そういった大阪産(もん)を楽しむイベントをする。大阪産(もん)というのは、地産地消ですから、脱炭素社会にも貢献するということになります。非常に運搬するためのCO2も削減をされますので、環境に優しい地産地消で、そして物もいいということで、大阪産(もん)を広めていきたいというイベントです。
大阪産(もん)フェスタ2023を開催します。府内の飲食店に活用していただくために、大阪産(もん)の魅力と仕入れ情報を集約しました大阪産(もん)のデータベースというのも構築しましたので、そこも広げていきます。
まずフェスタについてですけれども、5月20日から6月4日まで、これがそのチラシになりますけど、5月20日から6月4日まで、大阪産(もん)フェスタを開催します。ここで大阪産(もん)のすばらしさを皆さんに披露していきます。グランフロント大阪、ルクア大阪ほか、飲食店における大阪産(もん)のメニューを提供したり、あるいは大阪産(もん)の物販等を行います。例えばですけれども、この中にいろいろ、こうやって詳しくあるんですけれども、クラフトビアガーデンで泉だこの冷製アヒージョであったり、Orchid Timeという大阪メトロでやっているレストランで泉州タマネギを使ったグリルであったりと、それ以外にも様々、大阪産(もん)の食材を使った料理等々を5月20日から6月4日まで、グランフロントやルクア大阪等、いろんなところで提供させていただきます。
そして、イベントとしまして、5月27日、28日、ここがイベントの中心になります。大阪産(もん)マルシェということで、グランフロントの広場をお借りしまして、うめきた広場のメインスペースをお借りしまして、大阪産(もん)の販売であったり、キッチンカーを出展して、そこで様々な大阪産(もん)の披露をさせていただきますし、また購入できるように、いろんな大阪産(もん)の出店が出る、キッチンカーが出るという取組です。イベントです。
この日には、大阪産(もん)のPR大使でありますハイヒール・モモコさんにも出席をいただきます。5月28日の11時15分から出演をいただきます。これには私自身も一緒に参加をいたします。
大阪産(もん)において、二酸化炭素を減らしていこうじゃないかということも目的になっていますので、食材等にどのぐらい二酸化炭素が削減できるか、例えば、この料理においては、この品目は8%、二酸化炭素を削減することに成功していますというようなことを明示するカーボンフットプリントの中で、どのぐらい削減されているのかというのを示すような取組も、今回の一連の中では進めていきたいというふうに思っていますので、ぜひ多くの皆さんに参加をいただけたら、また、大阪産(もん)の料理も楽しんでいただけたらと思います。
そして、最後ですけども、データベースを構築いたします。大阪産(もん)って、こうやっていろんなすばらしいものがあるわけですけど、こういったデータベースをつくりまして、これは万博での調達コードにも、当然満たしていますので、大阪・関西万博で披露したり、あるいはそれ以外の場面で大阪産(もん)を使った料理を作りたいとか、あるいは大阪産(もん)を使った事業を行いたい、つながりたいという方に一覧できるデータベース、大阪産(もん)データベースというのをつくりました。ですので、これを、今回もそうですけれども、このイベントを通じて、また周知もしていきたいと思いますし、多くの府民の皆さん、事業者の皆さんに知っていただけたらなというふうに思っています。将来的には万博での活用であったり、いろんな場面での大阪産(もん)の活用が広まるということを期待したいというふうに思います。
僕からは以上です。

質疑応答

職員

それでは、府政、公務に関する質問をお受けいたします。質問される方は挙手の上、社名とお名前をよろしくお願いいたします。
それでは、最初に幹事社の読売新聞さん。

【NPO活動支援】クラウドファンディングキックオフイベント開催について

記者

読売新聞の山本です。
2点ほど質問がありまして、まず発表項目について1点なんですけれども、クラウドファンディングのキックオフイベントの開催についてということで、今回、令和5年度の支援対象7団体ということで、これは府のほうが対象を選んだという理解でいいのかどうかという細かい確認と、あとはこの7団体、今後どういった活動といいますか、クラウドファンディングを活用して得た資金でどういった活動を広げていってほしいかですとか、その点について知事、どのようにお考えになっていますでしょうか。

知事

まず、なぜこの7団体なんですかということなんですけれども、昨年の12月21日から今年の2月22日にかけて、公募を行っています。NPO団体の公募を行いまして、そこで15事業の申請がありました。その中で大阪府と、そして村上財団と、そしてクラウドファンディングの事業者、CAMPFIREさんと、そして民間委員から成る運営委員会というのを立ち上げまして、そこで審査、選考を行いまして、この7団体が決定されました。選考基準としたら、事業の必要性であったり公益性、そして事業の実現可能性、持続可能性、そして先進性、モデル性、そういったものを選考基準として選定したということになります。ですので、公募で選んだということと、そこに大阪府も一メンバーとして入っていますが、村上財団さんとCAMPFIREさんと、それからクラウドファンディングの事業者と、民間委員の皆さんが入って、この7事業を、さっきの申し上げた基準で選考をしたということです。
あと、何でしたっけ。

記者

その7団体についての活動の期待する点というか、資金を活用しながらやっていくと。

知事

もうぜひ、これはそれぞれが本当に特徴的な社会課題解決に向けて、それぞれ特徴を持って事業を行っておられますので、分野も全然違いますので、LGBTQ支援のノウハウの拡大であったり、あるいは不登校の子どもの支援だったり、障がい者の方の環境の整備であったり、あるいは雇用の創出、これなんかは放置竹林を活用した雇用創出ですから、これはかしわらとありますけど、例えば柏原で放置竹林が結構あって、あるいはその間伐材なんかも、放置されたものが結構あったりして、それを炭にして販売するというような事業に、障がい者の方が新たに雇用を、そこで雇用が生まれるというようなことを取り組まれているNPOの事業者。様々、それぞれ社会課題の解決に正面から取り組んでおられてますので、そこの団体自身の皆さんをうまく、できるだけ支援をしていきたい。それぞれの分野がやっぱり違うから、一くくりにはなかなかできないんですけど、それぞれの分野において、ぜひ社会課題の解決につながっていけばいいなというふうに思っています。
また、モデル性も選考基準にしていますので、こういったことが行われることで、ほかのNPO団体の皆さんも、こういうのがあるのかというので、どんどん横展開が広がっていけばいいなというふうにも思っています。社会課題解決に当たって、やっぱり行政だけが全てをするというのはなかなか難しい側面もありますので、民間で社会課題解決に取り組んでおられる方、事業者も多くいますので、そういった事業者の皆さんと協力しながら新たなスキームもつくって、より細かな、いろんな多様な社会課題が生じるこの現代において、民間の皆さんとも協力しながら、社会課題を解決できるというような社会をめざしていければいいなと、そこが大本の理念です。

IR関連について(1)

記者

分かりました。
もう1点は、発表外になりますが、IRに関係して、先週、アメリカのMGMのほうで決算の会見があったときに、CEOのほうから、開業時期について、今までその方針といいますか、出ていた、29年の秋から冬の開業というよりかはちょっと遅れまして、2030年1月から6月になるだろうという発言がありました。これについて、その開業時期というのが今後どうなっていくのか、そもそもの受け止めと、その開業時期というのは今後、後ろになっていくのかどうか、その点について教えていただけますでしょうか。

知事

まず、これについては、IR事業者と大阪のIR推進局とで、今、詳細を詰めている最中です。ですので、最終の確定ということが決まれば、またそれはそこでお知らせするということになると思います。ただ、前提として、国の審査が1年かかりましたから。もともと半年程度を予定しておりましたけども、可であれ不可であれ、半年程度というような予定をしておりましたけど、そこからさらに半年延びましたので、結局申請してから1年、判断にかかりましたから、そういった意味では半年程度延びるというのは、ある意味自然なことなんだろうと僕は思っています。2029年の秋冬頃に予定していましたけど、これが2030年の初めから6月期ぐらいまでというのは、もう審査が半年、想定よりも1年かかって、さらに想定よりも半年ずれているわけですから、それによって横にずれていくというのは、これは十分あり得る話だというふうに僕は思っています。ただ、具体的な時期等については、今、事業者とIR推進局で詰めていますので、そこはもう、国があれだけ遅れたわけですから、遅れたというか、時間がかかったわけですから、そこはもう仕方がない部分だろうと僕は思っています。

記者

ありがとうございました。

職員

次に、ご質問は。関西テレビさん。

高校・大阪公立大学等の授業料等無償化制度について(1)

記者

すいません、関西テレビの井上です。
昨日、高校、大学の無償化を発表されたと思いますが、私立高校の完全無償化に関して、私立中学高校連合会のほうから、経営破綻になりかねないということで、知事と直接面会して意見交換したいというような要望があったかと思います。今後どのような対応をされるか教えてください。

知事

その要望があるのは、もう既に承知をしています。まずは今回の無償化の趣旨、そして考え方、そこを丁寧に事務方から、説明をさせていただきます。理解が得られるようにしていきたいと思います。当然、僕自身が会う必要があれば、会って話をしたいというふうには思います。まずは事務方から丁寧に説明するというのが、普通の手続きですから、そういったことをさせていただきます。より理解を得られるようにしていきたいと思います。

職員

次に、ご質問は。朝日新聞さん。

IR関連について(2)

記者

朝日新聞の箱谷です。さっきの質問の関連で、IRについてお伺いします。
開業時期はまだ調整中というか、相談していくということだったんですけど、もし開業が遅れた場合に、例えば夢洲開発に与える影響とか、ちょっと仮の話になっちゃうんですけど、現時点で何か影響が出るというふうに考えられるのか、ご見解を教えてください。

知事

半年程度遅れるということに関して、何か大きな開発の問題が生じるということはないと思っています。全体のスケジュールがずれるんだと思います。もともとの想定が、申請から半年程度を予定しておったのが1年かかりましたので、全体として半年程度ずれるというのは、僕はある意味、自然なことなんじゃないか。逆に言うと、半年早めないとそれはできないわけですから、そこは通常に考えれば時期はずれるのかなというふうには思っています。
1年かかりましたのでね。可であれ不可であれ、そこまでかかるのかなというのは僕は非常に思います。この国際社会において、これから競争というのは都市間競争もあって、G7も含めて世界の諸国が右肩上がりで成長している中で、日本だけが全く成長しないと、相対的に見れば日本だけが衰退しているということですから、世界のスピード感に日本の今の政治は取り残されているんじゃないのかなと、すごくそれは思います。僕は可であることを求めて当然やっているわけですけど、可であったり不可であったとしても、判断、決断をする政治のスピードというのが世界と合ってないんじゃないのかなという、そこは危惧をしています。これはIRに限らず、いろんな判断をしていくという項目の中で。30年間、日本だけが成長していない。これは裏を返せば、相対的に見れば日本だけが衰退してしまっているということに関しては、日本の政治の判断、決断の遅さという、あとは新たな取組に対して物すごく後ろ向き、何もしないことが是とするような空気感というか。でも、相対的には衰退をしてしまっている。そのツケは、最終的には次世代が負っていくことになる。これがどうなのかなというのがすごくあります。
そうは言っても、決定権限は僕にはないわけですから、国に判断をお願いをして、してもらっている立場なので、そういうことで1年かかりましたから、可であれ不可であれ、1年かかりましたので、半年、想定よりも遅れていますから、そこは全体の事業が、開始が半年程度遅れるというのは、ある意味自然なことなんだろうというふうに思っています。それは審査が、時間がかかったからだと思っています。

記者

ありがとうございます。
もう1点だけ、MGMのCEOが実施協定案について、今年の9月ぐらいまでには結べるんじゃないだろうかという話をしていたんですけど、これ、実際にいつ頃になりそうなのか、現時点での見通しを教えてください。

知事

認可はされましたので、条件が整い次第、戦略本部会議も開いて実施協定を結んでいくということをやりたいと思います。今、この時期頃にというのは、まだ特にはないです。できるだけ速やかに行います。

記者

ありがとうございます。

職員

次にご質問は。そしたら、エルマガジンさん。

大阪産(もん)で脱炭素化を推進しよう!

記者

エルマガジンの岡田です。
会見項目で、おおさかもんフェスタに関する質問なんですけれど、このイベントのインバウンド対策だったり、インバウンドの観光客に向けた何か工夫などをされている点があれば教えてください。

知事

特にインバウンドに限って工夫というのはないんじゃないかなと思うんですけどね。ありますかね。今、海外のお客さんが増えていますから、そうじゃなくてもインバウンドのお客さんは来られると思いますけれども、インバウンド向けに何か言語対策とか特別なことはありますか。なければないでいいんですけど。
今の段階ではありません。今の段階では、大阪の皆さんにできるだけ大阪産(もん)を知ってもらう。そこに、うめきたに来ている海外のお客さんがいれば寄られると思いますけれども、そのぐらいだと思います。

記者

特に英語表記だったり、中国表記とかもされていないという。

知事

それは多分ないと思いますね。ただ、このデータベースは最後、うまく活用して、海外のお客さんにも活用できるように。海外のお客さんがこれからどんどん増えますので、そういったので使えればいいなと。さっきIRの話も出てましたけど、こんなものはIRで僕はぜひ使うべきだと思っているんです。IRの中で、あまり報道はされていないんですけども、地元産品を消費するというのが年間2,700億円だったと思いますが、そういったものも案の中に入っていますから、地元産品といったら大阪産(もん)でしょう。大阪産(もん)が中心になるわけですから、こういったデータベースなんかそろえたら、それこそIRに来た海外のいろんなお金持ちのお客さんもいらっしゃいますけど、ビジネスのお客さんもいらっしゃいますけど、データベースをうまく活用していきたいなと思っています。
まずは、これ、最近できたんです。3月にできたんですけれど、これを拡充させていって、大阪産(もん)が非常に世界のインバウンドの皆さんに利用されるようにはしていきたいと思います。ただ、今回のイベントでは、特にインバウンド向けというのはないです。

インバウンド需要の対策・対応について

記者

もし、お考えがあれば、インバウンド需要の対策だったり対応、今後の方針などをお聞かせください。

知事

これから間違いなくインバウンドが増えてくると思います。コロナ前は1,200万人の方が大阪にいらっしゃって、大阪・関西というのは非常に魅力がありますから、食の魅力も非常に高いですし、歴史が深いですから、食も一朝一夕ではできない食の深みというのが大阪や関西にはあります。そして、歴史的な遺産についても、京都、奈良、大阪もそうですけど、非常に日本のすばらしさを堪能できるのが関西のエリアですから、間違いなくインバウンドはこれから増えてくると思います。
対策として、関空の容量拡張も今進めていますから、まだまだ今は飛行機の需要も完全回復とはいっていませんが、随分回復してきたとエアポートの社長から報告もありましたけれども、今後さらにどんどん回復してくると思います。そして容量拡張も今進めていますので、そういった意味では、これから多くの海外のお客さんが大阪や関西に来られると思います。そして、大阪に多くのお客さんが来られて、もっとこれは関西にどんどん広がればいいなと思っています。京都ももちろん相当人気がありますけど、奈良もすばらしい魅力がたくさんありますから、奈良とも連携を強化しながら、大阪に来たお客さんが奈良に行ったり、兵庫に行ったり。京都はもともとすごく人気があるので、そこに行かれますけども、関西がうまくつながっていけば、もっともっと、世界中から、この大阪・関西のエリアにお客さんが来るんだろうと思ってますから、そういった取組は今後も進めていきたいと思います。

高校・大阪公立大学等の授業料等無償化制度について(2)

記者

すいません、もう1点なんですけれど、先ほどもご質問があった、高校の無償化に関してなんですけれど、全国に先駆けて大阪がという感じではあると思うんですけど、日本では早いけれど、知事のお考えとしては、この高校の無償化というのが現時点で決定したことが、時期として早いのか遅いのか、世界と比べたら、日本は遅れているのか、早かったのか、どちらだと思われますか。

知事

世界と比べたら、全体的に次世代への投資、そして教育への投資というのは圧倒的に僕は遅れていると思っています。OECDの平均、OECDとの比較というのもよく出ますけれども、やはり教育、人への投資というのはかなりみんな力を入れていっています。それが最後、国に返ってくるってみんな分かっていますんでね。なので、そこの部分について、教育投資額が非常に少ないというのは、日本において、これは明らかだと思います。その部分について、世界標準で見ると、もっともっといろいろできることがあるだろうというふうには思います。
ただ、大阪の単位で見たときに、やはり大阪は、維新になる前は財政ががたがたでしたから、借金返すために貯金まで手をつけていたような状態だったので、とてもじゃないけれどそんなことはできる状態じゃなかったとは思います。この間、橋下知事、松井知事、そして僕の時代、合計15年かかりましたけれども、そこでようやく、がたがただった財政を立て直して、ここにも職員いっぱいいますけども、職員にも協力してもらって、今は給与カットやってないですけれども、当初は給与カットもやりながら、そして財政規律をきちっと保って、当然、政治家である自分たちの身を切る改革は当たり前のようにやって、言うだけじゃなくて実際我々はやってますから、そういったものをやって、この府の財政を立て直して、そして、いろんなものに投資ができるようにもなってきた。借金返すための貯金の穴埋めも、令和5年でようやく完了しますので、そういった財源も活用しながらできたと。大阪府とすれば、大マイナスからのスタートでしたから、これがスピードの限界かなというふうには思っています。その中で、これに取り組んでいきたいと思います。
じゃあ、これを全国ですべきかといったら、僕は全国でやるべきだと思うんです。全国でやるんであれば、やっぱり法律をちゃんと規定して、僕はぜひ国会でもここは議論してもらいたいというふうにも思います。なかなか府単位でやると、この制度に結局入ってもらわないとできないわけですから、入りませんとなったら、その学校は外れるということになります。ですので、ここは財源を生み出しながら、そして何とか理解も得ながら進めていこうと思ってやっていますけれども、地方自治レベルでここまでできているんだから、もう国が旗を振って、法律をつくってやれば、僕は必ずできると思ってますから、これが国全体に広がればいいと思っています。国が本気で腹据えてやるかどうかだと思います。これはぜひやってもらいたい、そう思います。
これは、ほかの自治体ではなかなか難しいよねというのは、何でかというと、さっきも質問ありましたけれども、いわゆる私学の団体から、ここはちょっと、キャップ制度というのはどうなんだろうというのは当然指摘も受けています。これはもう分かっています。でも無償化というのをやるという意味では、必要なものだからというので、お願いをして、趣旨に理解をしてもらうように進めていきます。我々は政治的な支援を受けていませんから、選挙で受かるための支援は受けていません。本当に必要な未来って何なんだろうと考えた上で政策をやっています。そういった意味で、フラットに私学団体の皆さんとも協議をして、本当に必要な教育って何なんだろうという視点から、ぜひ協議をさせてもらいたい。選挙の貸し借りは維新はありませんので、業界団体から、そういった意味で、次世代にとって本当に必要なことというのをやっていきたいと思います。自民党は選挙の貸し借り、ありますんでね、自民党政治、それからいろんな業界団体に選挙で応援してもらう政治のやり方、これをやっていると、なかなか新しいことへの取組みはできないと僕は思っております。そこから脱却するのが、ある意味維新の会の政治だろうと思っています。でも、そこはやはり摩擦も当然生じますので、さっきもありましたけど、いろんな団体からの話があるというのは当然分かっていますし、そこについては丁寧に説明をして、丁寧に理解を得るようにしていきたいと思っています。ただ、選挙の貸し借りは、団体から我々は受けません。

記者

すいません、もう1点なんですけど、この対策にとどまらず、まだまだ必要と思われる子育て支援対策だったり、そういった対策があれば教えてください。

知事

まずはやっぱり、高校、大学の無償化というのはぜひやるべきだと思います。教育の無償化だと思います。子育てで一番お金がかかるのは教育費です。子育てに大体、1人育てるのに3,000万から4,000万円かかると言われていますけど、そのうちの大半が教育費ですから。どうしても教育にお金が非常にかかるし、それから、教育のところに力を入れるというのは、本人自身の能力を高めていくことにつながりますし、本人にとって大きなプラスですし、最後、社会にとってプラスになると思っていますので、最後、人ですから、国は。なので、そこに力を入れていくべきだと思っています。とりわけ教育の無償化というのを僕はやるべきだと思って、自分自身を、知事としてできる限りのことを今一生懸命やっている。これは国家レベルになれば、大学だって、大阪公立大学の無償化と言っていますけど、国公立大学の無償化ぐらい、絶対僕すぐにできる話だと思いますし、私学の大学をどうするのかというのは、そこも僕はやろうと思ったらできると思うんです。じゃあ、さっき言ったように、私立高校の無償化というのを我々はやっているわけですけど、キャップ制をやらないと無償化にはならないので、そこは当然、最後はぶつかり合うところが出てくる、ぶつかり合ってまで本当にやろうと自治体や国が思うかというところだと僕は思っています。ぶつかり合わずにやる方法のほうがある意味楽ですから、でも、それは無償化にはならないですよね。なので、僕はそっちをめざすべきではないかなと。
「無償化なんかめざす必要ないよ」という考え方もあると思いますけど、僕はそういう考え方ではないので、教育については無償化をめざしていくべきだと。完璧は無理だと思うんですけども、できる限りそちらのほうに投資をしていくべきではないかなと思っています。でも、これも僕らも財政を立て直してやってきましたので、結局、大阪府議会議員の定数3割削減、報酬も3割削減、僕自身の退職金4,000万円ももうありません。報酬も3割削減。ここまでやっているところはほかにあるのというところですよね。ありませんから。やっぱり政治家が腹をくくった改革をやって財政を立て直してやれば、借金を増やす必要もないし、できますんで。できるということをここで証明すれば、ある意味国でも当然これはできるんじゃないかなと僕は思っていますので、ぜひ国でも高校や大学の無償化、教育の無償化というところに力を入れてもらいたいと思っています。

記者

ありがとうございます。

職員

ほかにご質問は。ABCさん。

高校・大阪公立大学等の授業料等無償化制度について(3)

記者

ABCの木原です。
教育の無償化の関連で高校の定員管理という観点から伺いたいんですけども、府立高校が少子化の中で定員割れを起こすと、どんどん再編統合されていく中で、私立を無償化して学費を税金で補償するということになれば、私立のほうは定員管理されないで生き残れるけれども、公立がどんどん減っていくということになりはしないのかなと思うんですが、子どもが減っていく中で私立と公立の役割分担とか、定員管理という観点からどういう計画なんでしょうか。

知事

公立が選ばれないとすれば、なぜ公立が選ばれないのかというのを考えるべきだと思います。公立自身も特色のある学校というのをこれからはめざすべきだと、子どもの数は減っていくわけですから。これはトータルとして減っていきますので、私立も公立もトータルとして減っていく。そして、この学校で学びたいと思う子どもたちが多い学校というのは、やっぱりその理由があるんだと思うんですね。どこかの学校に強制で行かせているわけではないですから、そこにもし私立のほうが多いと、僕は私立も公教育を担っていると思っていますし、実際に公教育を担っています。許認可権が都道府県にあり、学習指導要領に従った教育をする。そして、私塾ではありませんので、私立高校というのは。なので公教育も担っています。公立ではないということはありますけど。公務員じゃないというのはありますけれども、公教育を担っているのが私立高校です。
実際そこで「こっちの教育すばらしいな」と思って行く子どもたちが多いということであれば、それはそういう理由があるわけだし、今度は公立のほうもやはりこれから少子化の中で特色を持った教育というのをやっていくべきだと思います。選ばれる非常に人気の高い公立も当然あるわけですし、それから僕らも始めましたけど、例えば、西成高校とか岬高校というのは定員は少ないんだけれども、課題のある子どもたちが多いけれども、その個性を伸ばす教育をしようというのを今取り組んだりもしている、そういったことも必要なんだろうと思います。
やはり公立自身も教育において、よりよい教育をめざしていこうよというところの取組みをする必要はあると思っています。公立だから来て当然だという時代ではもうなくなっているんじゃないの、公立自身もどういう存在意義なのかというのをもう一回きちんと見詰め直して、よりよい公立としての教育をめざしていこうよということを僕はやるべきだと思っています。
子どもたちの側からすると、公教育を担っている公立も私立も「受けたい、ここで学びたい」というところで学べるようなものにしていくことで、学校間の切磋琢磨もしていくべきじゃないかとも思っています。

記者

学校間の切磋琢磨という考えはよく分かるんですが、公立のほうは学校基本条例で3年連続定員割れだと強制的に統廃合の対象になると、私立はそれがない中で競争条件が違うんじゃないかと思うんですけれども。

知事

私立の場合は倒産しますので、私立の場合は公務員じゃありませんから、生徒たちが来てくれなければ学校として経営は成り立たないということになります。当然、経常費助成というのはしていますけれども、これは公立の子どもたちの2分の1の金額ということで経常費助成をしています。
もう一つは学校に来る子どもたちの授業料ですよね、ここは国、大阪府として大きく支援をしていこうということになっていますけれども、そこで私立も子どもたちが来なければこれは経営として成り立たないということになってきますから、経営として成り立たなければ、公務員の場合は学校が統廃合になっても首にはならないですけれども、ある意味私立学校については倒産するということだってあり得るわけですから、緊張感を持った経営を僕はしていると思います。
緊張感を持った経営というのは、どうすれば子どもたちにとっていい教育だろうかというのを常に考えながら僕はやっているんじゃないかなとは思います。公立もやっぱりそういった視点が、親方日の丸、親方府庁だから統廃合をやってもある意味倒産することはないという中で、解雇になることもない、職を失うこともないという前提の中で「生徒が来るのが当然だよね」という発想は変えたほうがいいと思っています。

記者

知事ご承知のように、大阪は長らく私立と公立と一定の数を定めて役割分担をしてきたわけですけども、もうそれはせずに、競争の結果に任せるということですか。

知事

役割分担でこの数の枠を決めていくというのは、今はそもそもないわけですけど、かつてはやっていましたけど、それは僕はやるべきじゃないという基本的な思想です。それをやっているのは、公立の理論と、いわゆる役所の理論と、子どもたちの理論ではないですよね。行政サイド、学校サイドの理論でやっているだけの話であって、子どもたちからしたら、自分の、ここで学びたいんだ、こっち側の個性を伸ばしていきたいんだと思える選択の幅をむしろ僕は重視すべきだというふうに思っています。

記者

分かりました。ありがとうございます。

職員

ほかにご質問は。大阪日日新聞さん。

新型コロナウイルス感染症関連について

記者

大阪日日新聞の木下です。新型コロナの5類移行の件でお聞きします。
最後の対策本部会議でしたかね、中で、知事も懸念されていたと思うんですけども、高齢者施設のところで、医療機関の確保が重要だということで、それを指示もされておられたと思うんですけども、現在、移行期間中にどの程度高齢者施設に対して医療機関が確保できるようになるのかというか、もしその見通しとか進捗状況があればお願いします。

知事

これは一定数返ってきていまして、今、大阪の高齢者施設は全部で3,870対象があります。今まで3,700と申し上げてましたけど、そこから100を入れて、約3,900の施設があります。全国で一番多いのが大阪府、高齢者施設です。
その中で回答が返ってきているのが2,900、回答率は75.5%です。この回答が返ってきた75.5%のうち、いわゆる全ての項目を確保しているものは86%。全ての項目というのは3点項目ですけれども。3点項目って何かというと、医療機関ときちんと連携が取れていますか、いざというときの医療機関をちゃんと確保していますかというのが一つ。二つ目が、もしクラスターが起きた場合の研修とか訓練というのをちゃんとやっていますか。三つ目が、高齢者、施設入居者に対してワクチン接種がすぐできる体制をきちんと整えていますかと。これが3点、全て整っているのが86%。回答が返ってきたうちですね。そして、医療機関との連携が確保されているというところだけで見ると、94%は確保されている。ですので、回答が返ってきている分の約9割は、一定、医療機関との連携は確保されているというところで回答は返ってきています。未回答が940ありますので、25%残っていますから、この未回答部分についてローラー作戦で一個一個当たっていくということをこれからして、いつまた波が来るか分かりませんので、できるだけこの割合を、医療機関と連携しているという割合を増やしていきたいと思っています。

記者

現状の状況はかなり順調に進んでいるという考えでよろしいんでしょうか。

知事

そうですね。回答は、3,800のうち、約75%が回答あって、そのうちの95%は医療機関を確保しているということですから、やっぱりこの間、第6波以降ですけれども、かなり力を入れてきましたので、その成果は出ているんだというふうに思っています。でも、まだまだ、やはり、あと25%、まだ回答が返ってきていないところもありますので、中にいらっしゃる高齢者の方は、やっぱりクラスターが発生したらハイリスクな状態に、そもそもハイリスクな状態の中でやっぱりクラスターが発生するとリスクが高いですから。ですので、そこについては、まだこれから、また担当部から直接ローラーをかけながら、完全に100%というのは難しいかもしれませんけど、できるだけそこに近づけていく努力を次の波が来る前にやりたいと思います。
5類になってもウイルスは存在していますから、そして、ある意味、感染力が強いので、波が来たときには、そういった警戒しているところにもやっぱり広がりやすい。これは第8波を見れば明らかです。ですので、できる限り、次の波が来るまでに、高齢者施設が、1施設でも多くアプローチをかけて、そして、この医療機関との連携の確保であったり、あるいはワクチンの接種、そういったことが進むように取り組んでいきたいと思います。
これから、より一層そういう社会になるんじゃないかなと思います。僕らみたいに重症化リスクが低い、後遺症はもちろんあるんですけれども、重症化リスクが高くない状態になっている、かつてのデルタ株のときのように、あるいはコロナ肺炎で命を失う人がどんどん出てくるという状況ではもう今ありませんので、そこも事実だと思います。なので、そういった我々のような世代も含めて、社会活動、教育活動、そういったものを通常に戻していくというのは、ある意味当然だと思っていますし、でも、そこにはやっぱりリスクの高い高齢者の方であったり、一番リスクの高いのは高齢者施設で介護度が高い人とか、別の病気で入院されている高齢者の方とかいらっしゃるわけなので、そういった方々をできるだけお守りできるようにしていくのが重要だと思います。
ただ、高齢者、リスクの高い方からして、いや、若者に、若い世代に「もうあなたたちは活動を止めてくださいよ」と言うのも、これは、申し訳ないけども、それは今後はやりませんという判断をしたわけですから、逆にそういったリスクの高い人に対しての配慮というか、そういったものもできるような社会をめざしていかんと、これからいかんのだろうなというふうに思っています。行政とすれば、その人たちを守りたいという思いはありますから。ウイルスはなくなっていませんので、移行期間の間に、先ほど申し上げた施設のローラーもやりながら、できるだけ、中にいる人を守れるように働きかけをしていきたいと、そう思います。

記者

ありがとうございます。

職員

ほかにご質問は。よろしいでしょうか。
それでは、記者会見を終了させていただきます。ありがとうございました。

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