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全大阪生活と健康を守る会連合会 要望書(2)
(1) (2) ※2ページに分割して掲載しています。
要望書
15.医療制度の改善について
- (1)自治体として次のことを実現すること。
- 夜間・休日の医療体制を確立し、産婦人科・小児科医療体制をととのえること。
- 公立医療機関の統廃合や民営化をやめ、地域ごとの公立総合病院をつくること。
- 救急救命センターの見直し、廃止は行わないこと。補助金は廃止しないこと。
- 厚生労働省通知にある、入院した場合の差額ベッド(特別療養環境室)代について、本人の同意なく徴収しないよう医療機関へ徹底すること。
- (2)国に要求すること。
- 重症化を招く恐れのある入院ベッド数の削減はしないこと。
- 限度額認定の適用基準を拡充すること。
- 国立病院機構の統廃合をやめ、地域ごとに国立の総合病院を建設し、診療科目による無医地区をなくすこと。
- 看護師や医師(特に産婦人科・小児科)などの医療従事者を大幅にふやすこと。
- 治療の一環でもある入院給食は、自己負担をなくすこと。
- 紹介状なく大病院を受診したさいの初診時の追加負担はやめること。
16.介護保険制度の抜本的改善をすること
- (1)自治体として次のことを実現すること。
- 保険料は本人の所得のみで算定し、保険料と利用料を引き下げること。
- 減免制度について
- イ.保険料・利用料の減免制度をつくり減免基準を引き上げ、資産要件はなくすこと。
- ロ.生活保護基準以下の世帯(人)の保険料・利用料は免除し、保護基準の1.5倍まで軽減措置を設けること。
- ハ.減免申請の際、同意書・資産申告書はとらないこと。申請手続きを簡素化すること。
- ニ.保険料の減免は、滞納者にも適用すること。
- 一般会計からの繰り入れをし、保険料は引き上げないこと。
- 保険料滞納者に制裁措置はしないこと。
- 施設利用者の介護保険負担限度額認定の資産要件は撤廃し、同意書の強要はしないこと。
- 介護認定基準を元にもどすこと。介護認定の調査については、調査結果の内容を明らかにし、写しを本人にわたすこと。
- 年齢に関わらず要支援・要介護認定者全員に「障害者控除対象者認定書」を発行すること。
- 地域包括支援センターは人員を拡充し、利用者・家族の意向を尊重すること。
- ホームヘルパーの人員を拡充し、待遇改善を行うこと。
- 介護認定は「身体機能」の把握だけでなく、精神状況や家族、住居の条件など高齢者の生活状況を丁寧に聞き取り総合的に判断すること。また、認知症対策を早急にとること。
- 特別養護老人ホームや老健施設を大量に増設すること。
- イ.社会福祉法人施設の職員を大幅に確保・拡充し、賃金保障をすること。
- ロ.費用負担と施設の徴収額を引下げ、低所得者の軽減措置をとること。
- ハ.介護認定されたすべての人に入所を認めること。
- 審査請求について
- イ.行政不服審査法に基づき、国民の審査請求する権利を認めること。
- ロ.口頭意見陳述の日程は、審査請求人や代理人へも確認し、日程調整をすること。
- ハ.口頭意見陳述の際には審理員を出席させること。
- (2)国に要求すること。
- 保険料は本人の所得のみで算定すること。
- 国の負担割合を当面35%に引き上げ、一般会計からの繰り入れを認めること。
- 要介護1・2を介護保険適用からはずさず、要支援1・2の保険適用をもとにもどすこと。介護認定されたすべての人に特別養護老人ホームへの入所を認めること。
- 保険料の年金天引きはやめること。
- 特定疾病以外でも、介護が必要な場合は40歳から利用できるようにすること。
- 介護施設における「ホテルコスト」を廃止し、徴収は猶予すること。
- 保険料徴収年齢の引き下げはしないこと。
17.後期高齢者医療制度
- 75歳以上の医療費窓口負担2割化は中止すること。
- 後期高齢者医療制度は廃止すること。
- 当面、保険料は生活保護基準の1.5倍までは免除し、漸減方式にすること。
- 保険料と一部負担金の減免制度を拡充すること。
- 年金からの天引きはやめること。
- 短期証の発行はしないこと。
- 保険料の軽減措置を元に戻すこと。
18.憲法と子どもの権利条約に基づく民主教育を確立し、教育の機会均等を保障すること。
- (1)自治体として次のことを実現すること。
- 専門職としての教師の教育権限と各学校の教育課程編成権を保障すること。
- 給食は学校教育の一環と位置づけ、自校直営方式の小・中学校給食を実施し、無料とすること。府は各自治体に中学校給食実施を働きかけ、予算措置をとること。
- 小・中・高等学校での30人学級を早急に実施し、正規の教職員(養護教員も含む)の数を大幅に増やすこと。
- 学校現場からいじめ・暴力・体罰を一掃すること。
- 事実をゆがめたり戦争を美化する歴史教科書を採用しないこと。
- アトピー児の給食対策など、児童生徒の症状にあわせたアレルギー性疾患の対策をとること。
- 差別・選別のつめこみ、習熟度別教育をなくし、規則押しつけの校則を改めること。
- 学力テストの結果を公表せず、テスト結果に応じて、教職員の給与や人事評価に反映させないこと。
- 民間からの公募校長の配置はやめること。
- 教育をゆがめる中学生のチャレンジテストや小学生のすくすくテストは廃止すること。
- 学校統廃合につながる小中一貫校の設置はやめること。
- 小・中学校の全教室と体育館を含むすべての施設にエアコンを設置すること。
- 個人情報保護条例を守り、宿泊を伴う校外学習に健康保険証のコピーの提出を求めないとした通知を徹底すること。
- 学校と子どもを競争に追いたてる「教育基本条例」、「大阪市立学校活性化条例」を撤回すること。小・中学校の学校選択制を実施しないこと。
- 児童生徒の学校での怪我は立替払いなどをさせないこと。
- 夜間中学校・夜間高校を増設し、補食給食、交通費の支給など就学支援施策を充実させること。
- 生理用品を学校や公共施設のトイレなど、どこでも無料で入手できるよう財政措置を行うこと。
- 子どもの権利条約を4原則((1)生命、生存及び発達に対する権利、(2)子どもの最善の利益、(3)子どもの意見の尊重、(4)差別の禁止)をふまえて、子ども・市民に広報周知すること。
- (2)就学援助の適用と拡大について自治体として実現すること。
- 生活保護基準引き下げに伴う適用基準の引き下げはせず、大幅に引上げること。
- 就学援助は、広報などで広く知らせること。
- 府は、直接申請の道を閉ざしている自治体には、その道を開くよう自治体に指導すること。
- 申請受理は年間を通じて行い、申請時期にかかわらず年間分を支給すること。
- 手続きは簡素化してすべての行政実務は教育委員会で行うこと。
- 就学援助は保護者の申請にもとづいて教育委員会の責任で認定し、大阪市は区役所に窓口を設け、区長認定を復活させること。
- 就学援助の認定にあたっては主たる学資負担者の所得・税務資料など客観的資料でおこなうこと。
- 適用拡大・給付改善をおこなうこと。PTA会費・クラブ活動費・生徒会費・メガネなどの購入費用・オンライン授業に必要な通信費は実費支給するよう市町村に指導すること。入学準備金は増額し、入学前の年末までに支給すること。
- 中学校で給食を実施していないところは、実施まで給食費相当額を支給すること。
- 学校保健安全法による医療給付を完全実施し、医療券は迅速に発行すること。
- 府は自治体がおこなっている独自措置を含めて、就学援助の実施に対し補助をすること。
- (3)就学援助に関して国に対し次のことを要求すること。
- 義務教育は完全無償化とすること。
- 準要保護世帯分は国庫負担とすること。
- アトピーや喘息など学校保健安全法にもとづく学校病を拡大すること。
- (4)大阪府立高等学校・大学について
- 府立高校の統廃合はおこなわず、学区制は元に戻すこと。
- 入学金滞納世帯の入学取り消しはやめ、教科書などの学校徴収金、日本スポーツ振興センター共済掛金は無償化すること。
- 大阪公立大学授業料の免除を含む減免制度を拡充すること。
- (5)私立高等学校授業料の軽減制度を拡充し改善すること。
- 本人直接補助制度に改め、直接申請の道を開くこと。
- 府は助成改悪をやめること。軽減基準と各軽減額を引き上げ、学校への補助予算を削らないこと。
- 就学支援金制度を拡充し、改善すること。
- (6)幼稚園、高等学校、大学に関して自治体として次のことを実現すること。
- 公立幼稚園は民営化・廃止しないこと。幼稚園の3年保育をすべての自治体(園)で実施すること。
- 幼稚園就園奨励費補助の対象を拡げて補助額を引き上げ、園を通さずに直接父母に支給する道を開くこと。公立幼稚園の保育料減免基準を明定化し、自治体窓口で処理すること。
- 奨学資金と入学準備金貸付制度をつくり、必要なすべての人に貸し付けること。入学準備に間に合うよう手続きは簡単なものにすること。
- 給付制の奨学金を拡大すること。
- 「日の丸・君が代」を学校現場に押しつけないこと。
- (7)国に要求すること。
- 全国いっせい学力テストを実施しないこと。
- 教科書の無償制度をつづけること。教科書検定は民主的に実施すること。
- 高校授業料無償化を復活させること。
- 給付制の奨学金を拡大すること。
19.すみよい街づくりについて
- (1)災害対策の強化
- 建築物の補修・点検、避難対策をとること。
- 地震・津波については公的責任で緊急対策をとること。
- 安全を確保する避難ビルや施設を確保すること。
- 集中豪雨などの災害対策をとること。
- (2)生存権としての住宅保障について
- 公営住宅に入居できない低所得者・高齢者に対して家賃補助をすること。
- 生活困窮のために家を失った世帯に対し住宅を保障すること。また、被災・罹災世帯に対し、住宅を保障すること。
- 高齢者向け民間住宅を行政の責任で借り上げること。
- 民間住宅も含め、住宅や居住者の実態調査を行い、その調査に基づく公営住宅施策を講じること。
- (3)公営住宅について
- 公営住宅の建設について
- イ.低家賃の公営住宅を新しく大量に建設すること。
- ロ.建替えにともなう余剰地は民間に売却せず、公営住宅を建設すること。建設する際は、地元の意見を反映すること。
- 公営住宅の管理戸数の削減はしないこと。大阪府は、府営住宅の市町村への移管はやめ、府営住宅として管理を続けること。
- 公営住宅の入居について
- イ.入居資格の収入基準を大幅に引き上げること。
- ロ.老人・障がい者・ひとり親世帯及び単身者向けの福祉住宅の枠を大幅に拡げること。
- ハ.単身者の入居基準の年齢制限をなくすこと。
- ニ.入居の際の保証人を廃止すること。
- 大阪府は入居者の地位承継制限を完全に撤廃すること。大阪市は導入しないこと。
- 主たる生計者で収入認定し、家族合算しないこと。
- 収入が減った場合は現状で対応し、家賃を更正すること。
- 収入申告時の課税証明は無料とすること。
- 駐車場使用料は引き下げること。外来者用も含めて駐車場を確保し、運営は住民(居住者)合意による民主的管理とすること。
- 退去時の原状回復については自治体負担とすること。
- すべての住宅に風呂を設置すること。
- 車椅子専用住宅への入居の際、障がいの実態に伴った改修を入居までに行うこと。
- 家賃減免の改善について
- イ.生活保護基準の引下げに伴い、家賃減免基準を引下げないこと。
- ロ.減免基準を大幅に引上げること。生活保護基準以下の所得の場合は免除し、保護基準の1.5倍までは漸減方式とすること。
- ハ.収入ではなく、すべて所得で取扱うこと。
- ニ.減免時の各種控除に年金保険料、介護利用料、通院も含む医療費、所得税、住民税を加えること。
- ホ.傷病手当、児童手当、児童扶養手当、雇用保険給付、遺族年金、障がい年金などの非課税所得は合算しないこと。
- ヘ.添付書類は所得証明(課税証明)のみを原則とし、手続きを簡素化すること。
- ト.府下の自治体へ家賃減免基準を明定化するよう指導すること。
- 指定管理者制度は廃止し、管理は自治体の責任で行うこと。
- 共益費はなくすこと。当面、減免制度を復活すること。
- 住宅の補修、増改築及び建て替えについては、入居者の要望・意見をよく聞いて、民主的におこない、移転は実費を公費で負担すること。
- 住宅の住棟番号の補修や街灯設置などの補修・管理は、住民の安全を図る観点から、速やかに行うこと。
- 入居者負担なく、すべての中層住宅にエレベーターを設置すること。
- 計画修繕及び補修について
- イ.公費負担の範囲を住居保障の観点から拡大し、高齢化にともなう対策を講じること。
- ロ.築後20年以上の建物の壁の補修、雨漏り対策などは優先的に実施すること。
- 府営・市営住宅の空き家状況を府民(市民)にあきらかにし住宅困窮者の入居を促進すること。
- 集会所の使用は集会所運営要綱にもとづいて指導、是正すること。
- 公営住宅の建設について
- (4)街づくりについて
- 公共下水道を完備すること。震災対策として耐震性貯水槽を必要なだけつくること。
- 身近な所で施設を完備し、内容を充実し、低料金または無料にすること。
- イ.夜間も使用できるグラウンド
- ロ.多目的ホール
- ハ.スポーツセンター
- ニ.図書館
- ホ.総合病院・救急医療施設
- へ.養護(特別養護)老人ホーム、デイケア、ショートステイ、高齢者のつどえる場
- ト.子どもが安全に遊べ、交流できる広場や公園をつくること。
- チ.児童館、学童保育を拡充し、当面、空き教室や校庭、プール等の利用ができるようにすること。
- リ.公立の保育所・幼稚園をつくること。
- ヌ.公設浴場をつくり、公衆浴場には補助を行うこと。
- 公共施設の利用料金を引き下げること。
- 公的責任で無料駐輪場をつくること。
- ゴミ回収の有料化をしないこと。
- 地域住民からの要望に基づき防犯灯を設置すること。
- バリアフリー化を徹底すること。
20.保健所を府下全域に、最低人口10万人につき1ヶ所建設すること。少なくとも、各自治体・行政区に1ヶ所の保健所を設置すること。
21.全住民を対象とした無料の健康診断を行い、新型コロナウイルス、伝染病など流行病に対する検疫や予防接種は無料でおこなうこと。
22.「非核平和都市宣言」をして平和の推進に貢献し、被爆者の生活・医療を完全に保障すること。
23.人権啓発推進の名による同和行政の存続をやめ、差別を固定化する「大阪府人権尊重の社会づくり」条例は廃止すること。
24.行政手続き法の施行及び各自治体の条例化に基づき、自治体として各制度の手続きを明定化すること。
25.大阪市の権限を大阪府が奪う「広域一元化条例」は廃止すること。
26.「教育行政基本条例」「職員基本条例」「職員の政治的行為の制限に関する条例」を廃止すること。
27.大阪府は、オスプレイの配備・受入れを行わないこと。
28.大阪府は府庁舎を災害に弱い咲洲庁舎から撤退し、大手前庁舎に戻すこと。
29.市民の移動の権利(交通権)を保障するため、大阪市の交通政策が反映できる地下鉄・市バスの運営とすること。また、区民の声を聞き、コミュニティバスを復活すること。
30.自衛官募集や自衛隊の催しに自治体は協力しないこと。募集事務に係る対象者情報の提供については、個人情報保護の観点からやめること。
31.国に要求すること
- 憲法9条を守り、安全保障関連法(戦争法)は廃止すること。
- 消費税は廃止し、当面5%に引き下げること。憲法25条に反する社会保障制度改革推進法は廃止すること。
- 社会保障と税の共通番号(マイナンバー制度)は廃止すること。
- 特定秘密保護法は廃止すること。
- 原発を廃止し、自然エネルギーに転換すること。公的施設に太陽光パネルをつけること。
- 環境基本法は、実効あるものとするよう国に要求すること。NOx、CO2の削減対策を強化し環境基準を早期に達成すること。公害健康被害補償法を復活し、自治体としての補償を拡充すること。
- アスベスト、ダイオキシン規制条例を制定し、大気汚染、水質汚染対策を強化すること。
- 「共謀罪法」(改正組織犯罪処罰法)を廃止すること。
- 核兵器禁止条約を批准すること。
- 大学・企業に対する軍事研究・開発の推進はやめること。