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高齢期
高齢期の歯と口の健康づくり
歯と口の特徴
年齢とともに歯ぐきが下がり、歯の根元が露出する人が増えてきます。根元が露出した部分は、歯磨き剤をつけて磨くと削れてしまう場合がありますので、歯を磨くときは、歯ブラシの圧力に注意しましょう。また、歯の根元は、むし歯になりやすい部分です。むし歯を放置すると歯の喪失につながることが多いことから、年齢とともに義歯(入れ歯)を使用する人も増えてきます。府内の自分の歯を20本以上有する人の割合は、80歳で39.6%となっています。
口腔状態別のケア方法
- 孤立した歯や歯の根だけが残っている場合
隣の歯が無い場合は、孤立歯の周りを磨くようにします。歯ブラシの側面を使って磨くと良いでしょう。また、歯の根だけが残っている場合には、食べかすが入りやすいので、歯ブラシの先(下図○印)を使って磨き、歯ぐきを傷つけないように注意しましょう。 - 歯が無い場合
歯が無くても口腔清掃をするようにしましょう。細菌は、歯だけでなく舌や口腔粘膜、口蓋(上あご)にも潜んでいるので、身体の免疫力が低下した際、感染しやすくなったり、炎症が悪化しやすくなってしまうためです。清掃用具には、口腔粘膜用のスポンジを用いると良いでしょう。
歯医者さんからのお役立ち情報
- 入れ歯と上手に付き合いましょう
- (1)入れ歯に慣れるためには時間がかかります
- (2)入れ歯にも定期点検が必要です
- (3)入れ歯が合わなくなったり異常を感じたら、かかりつけ歯科医に相談しましょう
- セルフチェックだけでなく定期健診でチェックしてもらいましょう。
- 各市町村や大阪府後期高齢者医療広域連合で歯科健診を実施しています。
- 市町村の成人歯科健診についてはお住まいの市町村にお問い合わせください。
- 大阪府後期高齢者医療広域連合の歯科健診については大阪府後期高齢者医療広域連合のホームページ(外部サイトへリンク)をご覧ください。
通院が難しく、訪問診療が必要な方は、大阪府歯科医師会または、お住まいの地域の歯科医師会へご相談ください。 - 大阪府歯科医師会のホームページ(外部サイトへリンク)
- 機能の衰えを防ぎましょう「口唇」「顎」「頬」をよく動かしていますか?(歯と健康づくりのために 飲み込む機能(嚥下機能)の維持・向上について(別ウィンドウで開きます)を参考にしてください)
- 唾液には、歯と口を守る機能があります。よく噛んで唾液をたくさん出しましょう。(歯と健康づくりのために 飲み込む機能(嚥下機能)の維持・向上について(別ウィンドウで開きます)を参考にしてください)
お口の中を観察しましょう
高齢者に多い、口の中の悩みについて
- 入れ歯のお手入れには何を使えばいいのでしょうか?
歯磨き剤には、研磨剤が含まれています。歯磨き剤を用いて入れ歯を磨くと、研磨剤により入れ歯を傷つけることがありますので、入れ歯を洗う時は、専用の洗浄剤を用いて下さい。
- 口の中が乾燥して、話しにくいことがあります
高齢者は、慢性の病気をかかえて多種類の薬剤を服用している場合が多く、薬によっては、唾液の減少により口腔乾燥症を引き起こすこともあります。多くの場合、口が渇く、のどが渇く、食事が取りにくいなどの症状がみられます。口の中の乾燥がひどく痛みなどの症状がある場合は、他の病気も考えられるので、早めにかかりつけ医やかかりつけ歯科医に相談しましょう。
→さらに詳しく知りたい方へ!歯と口の機能の重要性(別ウィンドウで開きます)・口腔と食育の関係(別ウィンドウで開きます)を参考にしてください。
訪問歯科診療について
「入れ歯が合わない」「食事中にむせる」等の症状があって、歯科診療所への通院が困難な方は、訪問歯科診療を利用できる場合があります。かかりつけ歯科医や大阪府歯科医師会、またはお住いの地域の歯科医師会にご相談ください。