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平成24年度第2回大阪府戦略本部会議 議事概要【報告1】
報告1 大阪モノレールについて
資料名 |
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資料3 大阪モノレール(門真以南延伸構想) | ||
参考資料 大阪モノレール(有馬参与作成資料) |
【政策企画部長】
府の上山特別顧問、有馬特別参与から、大阪モノレールを運営する大阪高速鉄道(OKT)の経営状況について分析いただいている。知事にも報告させていただいたところ。この報告については、本日の議論の参考資料とするため、配付させていただいたので、参照いただきたい。
※都市整備部より資料に基づき、説明
【都市整備部】
- 先月、知事からの指示により、大阪モノレールの門真以南延伸の現状について知事に報告。
- その際、知事からはOKTの経営状況も好転しつつあり、累積赤字の解消も見えてきたので、門真以南延伸について全庁的に議論できるよう資料作成の指示を受け、今年度検討を行うとともに、その結果を踏まえて、改めて戦略本部会議で議論いただき、府の方針を決定したいと思っている。
【知事】
- 今のOKTの状況を全庁で共有するため、資料の説明を。
- 今、OKTが債務をどれだけ返して、どれだけ余力があり、余力があるから、インフラと上下分離で行けば、こういう形で運営していける、大きな負担にならずにやっていける、というところを意識共有してもらわないと。延伸したことで赤字になり、税金で会社を維持しないと、モノレールが動かない、ということにはならないということを説明してもらわないと、進められない。
【都市整備部】
- 知事への現状報告は、平成16年の試算をもとにしているので、今回新しい条件の下で再度精査したい。
- 現在OKTで今後10年程度の収支見込みを計算している。その中で、どれくらいの収益があるのか、また、パーソントリップという大きな人の動きの流れの調査について、平成22年の結果が出てきたので、色々比較検討しながら、まとまった段階で説明したい。
【知事】
有馬参与は入ってもらっているのか。
【都市整備部】
まだ、話をしていない。内部の検討を続けていく段階。
【知事】
- まとめるときに、有馬参与に入ってもらうべき。
- どういう債務を、どういう風に返済して、今どういう風に利益が出ているのかは、レポートのどこに記載があるのか。
【都市整備部】
- レポート5ページに、営業収入、営業損益、繰越損失の状況の記載がある。
- 営業損益は平成10年以降黒字で順次増え、平成22年には大きく黒字に。平成7年に21億円の赤字だったものが、平成22年には26億円の黒字に。それに伴い、累積損失は最大194億円あったものが、86億円まで減少。負債の残高も650億円から255億円に減少している。
【知事】
これは、平成22年まで出ているのか。
【都市整備部】
これについては、22年まで出ている。
【知事】
今、OKTで新たに出そうとしているのは。
【都市整備部】
- 人の移動の数が減っていく可能性がある中で、今後の経営収支の見込みを会社として把握していただかないといけないので、それに取り組んでいる。
- 我々としては、長期の人の異動の流れや、まちづくりが今後どのように展開するのか、モノレール導入空間のあり方など検討しないといけないことがたくさんあるので、その準備を進めているところ。
【総務部長】
- 特別参与のレポートでは、確かに経営が改善されてきたことで、例えば値下げの可能性が生まれてきたといったところまでの分析。
- では本当に南延伸をするとして、乗降客数を今の状態、あるいは将来の人口減少も加味して見通したときに、会社としての営業が成り立つのかどうか。また、会社としては彩都線のさらなる延伸という課題もあるので、それらを踏まえたときにどうなるのか。さらに、インフラを公共事業でやらないといけないので、今の府の財政の体力の中で可能なのかどうか。これらについて、きっちり分析をしていくことが必要ということで、これらに着手するという話か。
【政策企画部長】
本日の議題の設定としては、OKTの経営状況を分析していただいたのを受け、今後OKTをどうしていくかという会社としての議論ではなくて、これを踏まえつつ、大阪モノレールの南延伸構想をどうしていくのか、どう課題整理をしていくのか、あわせて彩都線の話もある中で、状況報告を踏まえた問題提起をしていただいたと理解している。
【知事】
南延伸をやるということであったのでは。
【総務部長】
今までは、凍結状態。
【知事】
財政的な理由で凍結してきたと。
【総務部長】
会社の採算性の見極めをしっかりした上で、判断するということになっていた。
【知事】
- 会社は採算性が上がっている。
- 府民の便益を上げるのがこの会社の役割だから、そっちに向けて動き出してください、というのが僕の考え。
【政策企画部長】
それを前提に、今後どういった調査、整理をしていくのか、また、課題があるのかについて、議論しておく必要があるのではないか、ということ。
【小河副知事】
今までモノレールは、負債の返済ばかりの話であったが、知事のおっしゃる方向で一度検討してみてほしい。有馬参与の資料もあるので、そことも相談しながら。
【綛山副知事】
- 今議論しているのは、二つの大きな課題。一つは、OKTの経営について有馬参与の分析をそのとおり受けとめてよいのか。非常に気になるのは、彩都の開発との兼ね合いで、開発者負担金を先にOKTがいただいている。彩都東部地区を含めた乗降はどうなるのか。上下の議論もある中で、会社として整理する必要がある。
- もう一つは公共事業との関係。府としては、モノレールをこれまで建設するのに、約2千億円の公共事業を投下してきた。OKTとしては800億円弱。
- 公共事業でするというのは、モノレールの一つの大きな特色なので、新線を株式会社が独自にやるのとは違う。それらを含めて、環状モノレールという名前のとおり堺までの南伸計画があったが、我々の体力の範囲内で、国体に合わせて、門真までとりあえず持ってきた、というのが今の状態。
- そこで終わってしまったということでは決してないが、これを仮に動かしていくならば、どういう条件が整わなければならないか、どういう計画の下でやっていけるのか、をちゃんと分析する。そういう理解でよいか。
【知事】
- OKTという会社が今のままで十分やっていける、ということだけではだめですよ、ということを言っている。
- これだけ債務を返せるほど利益の上がっている会社であれば、モノレールのレール部分は公共工事でやっているので、広く府民の便益につながるようにしなければならない、と言っている。
- 会社の利益を突っ込んででも府民利益につながる延伸は、あるべき姿だと思っている。
- もうかっているが、そこまで体力がないというのが、会社の判断であれば、有馬参与も入れて、一度検討してほしい。
【都市整備部】
- 会社の体力がない、というのではなくて、今まで累積赤字の解消という命題だけで走ってきた。
- 知事からの指示をいただいたので、南伸、府政への還元、利用者へのサービス向上の3つをポイントに、会社の効率的な経営を含めて、止まることなく検討したい。
【小河副知事】
本当に必要であれば、将来のために造っていくということを含め、財源の平準化も考えて、検討してほしい。
【政策企画部長】
OKTの経営状況、有馬参与の分析も踏まえて、さらに分析をしていただくとともに、利益を府に還元するという視点からの南延伸、彩都線についての検討、インフラ部についての費用負担の問題、課題整理、需要の問題などについて十分に検討するということで、よろしくお願いする。
【知事】
19日の府市統合本部で課題の整理が出てくる。各TF、PTで顧問、参与に全部意見を聞いていただいていると思う。その意見はすべて付しておいてほしい。了解したのか、違う意見を言っているのなら、それも入れておく。もし、顧問・参与から意見があるのなら、当日はすべて関係者の参与も参加していただいて、意見をいただきたいと思っている。大都市制度室長よろしく。
【政策企画部長】
- 統合本部については、そのようにさせていただく。
- 府としては、改めて意思決定させていただくので、よろしくお願いする。