ここから本文です。
さまざまな主体が連携・協力した地域活動 事例16
河内長野市 「子育てわいわいルーム」 気軽さと安心感のある子育て支援の場
活動のあらまし
河内長野市では、公民館が主催する子育て支援事業として、子育て支援センターと連携して、子育てわいわいルームを市内4か所の公民館(三日市公民館・加賀田公民館・千代田公民館・南花台公民館)で毎月実施しています。就学前の乳幼児と保護者を対象にした親子遊びの場です。基本は、自由遊びですが、活動の最後には、手遊びや公民館図書室の職員が読み聞かせや図書の紹介をします。三日市公民館の場合、その周辺地域は、比較的古い住宅と新しい住宅が混在する地域で、住民の年齢構成に偏りがあり、子育て世帯が少ないため子どもどうしや保護者どうしが地域で交流する機会が少なくなっています。そのような中、子育てわいわいルームは、身近な場所で気軽に立ち寄ることができる子どもと保護者の遊びと交流の場になるとともに、公民館にとっても、そこに参加した家族が普段でも図書室を利用するなど、新しい利用者とのつながりになっています。
活動のエピソード
ここがポイント1
- 気軽に参加できるほどよい自由さ!
事前申し込みの必要がなく、市内の乳幼児と保護者(里帰りの親子なども参加可能)であれば無料で参加できる。活動は、自由遊びが中心で、決められたプログラムがあるわけではない。来る時間や帰る時間も自由であり、子どもが起きた時間によっては遅れてくる親子もいるが、スタッフは常に明るく迎えている。活動の中では、子どもたちの動きによって、保護者の輪も変わっていく。一方、知り合いどうしが長くおしゃべりをしていても構わない。サークル(団体)での参加には制限がある事業も多いが、子育てわいわいルームには制限なく参加できる自由さがある。決まったプログラムや「こうしなければならない。」という堅苦しさがないことが参加しやすい雰囲気になっている。時間や学習プログラムが決められた学級や講座には参加しない保護者も子育てわいわいルームには多く参加している。
ここがポイント2
- ちょっとした声かけとさりげないおしゃべりが大事
参加者が公民館に来たときには、スタッフが「今日も来てくれてんね。」「ちょっと間あいたね。」と一声かけることで、「覚えてくれている。」という安心感につながっている。親子とも名札をつけることで、保護者の名前を呼ぶことができ、親子関係をはっきりさせることにも役立っている。活動の中では、スタッフもボランティアも保護者の輪の中に入って、子育ての先輩として対等な立場で気軽におしゃべりをすることで、参加者が話しやすい雰囲気を作っている。一人で来た人やぽつんと離れている人にはさりげなく話しかけ保護者どうしのつなぎ役にもなっている。自由な雰囲気のおしゃべりから、検診結果についての相談をしたり、サークルの紹介を受けたり子育ての相談の場になっている。
ここがポイント3
- 安心感を生む専門職員や専門機関とのつながり!
子育てわいわいルームには、子育て支援センターの職員が隔月に参加して、活動後には、スタッフミーティングで情報交換をしている。また、子育て支援センターの職員が参加しない回でも、活動の様子などを連絡して情報共有を図っている。必要な保護者には、子育て支援センターの取組みを紹介することもある。子育て支援センターでは、「こんにちは赤ちゃん事業」(注1)で訪問した家庭や、「ベビータイム」「ヨチヨチタイム」(注2)を終了した親子に、子育てわいわいルームを紹介することも多い。その場合には、初めて参加する際に、紹介をした子育て支援センターの職員が公民館で出迎えるようにして、参加しやすいよう配慮している。子育て支援センターの職員が参加することや関係機関にもつないでもらえることで、安心して参加できるようになっている。
(注1)「こんにちは赤ちゃん事業」:乳児を育てる家庭と地域社会をつなぎ、子育ての不安を解消するため出生以後4ヶ月までの赤ちゃんがいるすべての家庭を助産師・保健師・保育士・主任児童委員のいずれかが訪問する。
(注2)「ベビータイム」「ヨチヨチタイム」:子育て支援センターが主催する親子遊びの場。それぞれ市内3か所で実施され、対象年齢が、それぞれ、1歳未満と、9か月から1歳6か月まで。
問合せ先
河内長野市教育委員会生涯学習部生涯学習課 0721-53-1111