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更新日:2009年8月5日

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平成21年度第18大阪府戦略本部会議 議事概要

  • とき 平成21年8月4日(火曜日) 16時15分から17時20分
  • ところ 特別会議室(大)
  • 出席者 知事、副知事、政策企画部長、総務部長、関係部局等

議題1:箕面森町

※ 都市整備部から資料1-1、1-2をもとに説明。

【綛山副知事】
資料1-1の契約状況からいうと、来年9月までの1年ちょっとの間で多くの戸数を売らなければならないが、それを売るために生活利便施設を定期借地によって誘致したいというストーリー。定期借地を行えば、収支採算の見込みが変わるので更なる徹底的なコスト縮減をして6億円を捻出するという論理だが、そもそも説明の仕方が逆ではないか。もともと、徹底的なコスト縮減を前提において箕面森町をやらなければならない中で、若干見込みが違ってきた部分があるが、それはコスト縮減の範囲で収まるというストーリーではないか。他要因が出てきたからといって削減できるというのは、そんな姿勢でいいのか。見込み違いをちゃんと調整しようとする姿勢はいいが、説明の論理がおかしい。

【都市整備部】
事業費縮減は、常々念頭において作業をしている。前回2月で、事業費縮減が11億円で、今後もできることはどんどん進めていきたいと思っている。

【綛山副知事】
そのときに本当は17億円削減できるという議論をしておかないといけないのでは。見込みが違ってきたからそれを辻褄合わせするために、さらに工事費を縮減するという論理は矛盾していると思う。

【都市整備部】
2月の経営企画会議では、11億円の事業費縮減見込みについては目途がたったので、説明させていただいた。さらに調整すれば下がる事項については、引き続き調整させていただき、さらに6億円については事業費縮減が見込める目途が立ったので、今回説明させていただいた。事業費の縮減については、借地の話とは別。

【綛山副知事】
事業費縮減は既に徹底して取り組んでいる中で、今回6億円が縮減され、別途見込みが違ってきた分は、この縮減により吸収される。見込み違いを清算するためにさらに縮減しましたと聞こえてしまう。

【都市整備部】
決してそうではない。事業費縮減でさらなる努力をしていくというのが基本。

【都市整備部長】
説明不足があったが、コスト縮減の要因は、定期借地になったからではなくて、コスト縮減に粛々と取り組んできた結果で、前回は11億が確認でき、この半年の間にさらに6億円が確認できた。定期借地導入の差額が6億となっているものの、縮減額6億円に合わせたということではない。

【小河副知事】
さらにコスト縮減をするように頑張ってほしい。

【木村副知事】

  • いろいろ努力されて成果が出ているが、これが販売促進に結びついていくことが大事であり、2点確認したい。
  • 1点目は、バスの利便性ということでいろいろ対応されているが、どの程度効果があるのか。私も箕面森町に行ったが、すごく高低差があり、循環バスなどさらなる工夫がいるような気がする。アクセス面でのさらなる取組みがないのかということ。
  • 2点目は、スーパーについて。住民が600人ということでかなり工夫しないと維持するのが大変だと思うが、商圏がどうなっていて、このスーパーをさらにサポートする意味で何か手があるのか。是非これをうまく販売促進につないでいただきたいと思っているので、アイデアがあればご紹介願いたい。

【都市整備部】
循環バスについてはまだ結論には至っていないが、現在、バス会社と循環バスの運行について調整を進めているところ。

【木村副知事】
阪急の利便性向上で、成果が出ているのか。

【都市整備部】
朝の通勤時間帯には豊能町の方もご利用いただいており、一部の便では増便したにもかかわらず、今でも立ち席状態。引き続き、朝の通勤時間帯については増便すべきと考えている。

【木村副知事】
住民の皆さんはターミナルまでは自転車で行っておられるのか。

【都市整備部】

  • 地区センター(ターミナル)まで車で送る、自転車、徒歩などいろいろな方がおられる。
  • 今年の3月で、バス利用者が約645人/日だったが、6月時点では127人/日が増えている。
  • スーパーの商圏については、箕面森町に接して豊能町のときわ台、光風台など4つの住宅地で19,000人、大和団地で11,000人、箕面森町で600人あまり、止々呂美地域で400人、それ以外にいろいろな住宅地をひかえており、こうした商圏を見込んだ上で検討されていると考えている。

【政策企画部長】
資料1-1の右下の販売計画のグラフについて。平成H21年度は24区画ぐらい目標にしている。それは、4~7月14区画と商談中7区画ということで一定の目途があるが、問題は22年度に60区画程度と随分と高いところを想定されているが、この数字の見込みを立てているのか。

【総務部長】
スーパーが22年度までの販売計画を実現していく上での有効な手段とみている。立地は22年度末になっている。そうなると、22年度の60区画は達成するためには、この手段は効かないがどうか。

【都市整備部】
開発許可や工事に着手している段階で、既に効果があるものとみている。

【知事】
計画があるということで効果が見込めるということか。

【都市整備部長】
そう。具体的に作業は地元で進んでいる。選択して箕面森町を買うかどうかはスーパーの進出によるところが大きな要因になるものとみている。

【木村副知事】
土地のみというのが効いているのか。

【都市整備部】
そう。それからバスの利便性や子育て支援施設の整備など、いろいろな手法を考えるのがいいと思う。

【知事】
土地のみ分譲にするには、PFI事業者の同意が必要になるのか。当初の契約でしばりがかかっているのか。そのしばりを解消してもらえないのか。

【都市整備部】
当初のPFI契約では、建築条件付と建売分譲と土地のみ分譲の3つの選択肢があるが、今回、昨年度の売行き不振を受け、PFI事業者と協議した結果、「土地のみ分譲を大々的にいれないかぎり売れないのでは」ということで、PFI事業者からも「建築条件付も残しながら土地のみ分譲を大幅に拡大していこう」ということで、同意をいただいた。

【知事】
PFI事業者の方になぜそんなに長期間しばりをかけられなければならないのか。いつまでしばりをかけられるのか。PFI事業者に、売っていただくために、ある程度の期間、建築条件付もいいと思うが、その期間が過ぎれば、それはなかったことにはならないのか。

【都市整備部】
まちがオープンした当初は、まち並みをそろえる、早期に市街化ということで建築条件付は大きな意味があったが、いまとなれば、まち並みも形成されてきたので、とにかく販売促進が第一義だと思う。

【知事】
同意をとらなくてもよくなる状況にはならないのか。契約のしばりというのは期間設定していないのか。

【都市整備部】
現在の契約は来年9月まで。

【知事】
それ以降は自由にできるのか。

【都市整備部】
いまの事業者とは契約が切れる。

【知事】
来年の9月まで、同意を得ながらやっているということか。

【総務部長】
資料1-1の(2)にあるが、現在のPFI事業者に支援してもらっているのが、平成22年の9月までなので、それ以降どうするかというのはこれからの課題になっているので検討していただく必要がある。

【政策企画部長】
今年の予算の時には、決めていかないとダメなので、それまでに検討願いたい。

【綛山副知事】
保留地の借地については、20年間 2.4haの土地を貸すということ。将来、大阪府が場合によれば引き取るということか。

【都市整備部】
定借が終わった段階で買っていただける場合には売却、買っていただけない場合には違う社(事業者)になる。

【都市整備部長】
改めて事業者を募集するという話になる。20年後にこの土地を売却するか、改めて定期借地を導入するか。

【綛山副知事】
府が一般会計で抱くということにはならないか。

【都市整備部】
理論上は、事業者が出てくればそういうことにならない。

【綛山副知事】
10億かかる定期借地の2%、2000万円でいいのか。それは世間相場なのか。

【都市整備部】
今回の借地料については、周辺の住民の居住状況、定期借地による20年のしばりなど考慮し、鑑定をとった上で、試算したいと思う。今は粗い試算の段階。箕面の保留地処分の評価委員会にかけて、それから金額を確定したいと考えている。

【知事】
バスの利便性の向上に関して、行政は補助を行っているのか。

【都市整備部】
大阪府から阪急バスに補助を行っており、今年度であれば数千万円オーダーになる。

【知事】
それは今後どのようにしていくのか。ずっと補助を続けるのか。

【都市整備部】
平成27年度までの契約になっており、9年間で切ることになっている。

【知事】
バス事業で黒字になることはありえないのか。

【都市整備部】
黒字になることはないという見込みで差額を補助している。黒字になったら補助しない仕組みになっている。

【小河副知事】
箕面グリーンロードの7月20日からの社会実験の効果はどうか。

【都市整備部】
平日は利用者が1割程度延びたが、土日は天候が不順だったこともあり、期待したほど伸びなかった。

【木村副知事】
販売に当たっては、府庁職員による口コミも活用したらどうか。どれくらいの価格設定になっているのか。

【都市整備部】
敷地面積167平方メートル、延べ床面積114平方メートル、土地、上物、外構、消費税込みで3798万円という物件を売り出した。また、形状の悪い土地については価格を下げるなど、幅広い価格帯を設定する戦略を考えている。

【知事】

  • 箕面森町については、全国的に大阪府の失敗事例として広がってしまったこともあり、心して取り掛からなければいけない。今日いろいろ話を聞いて、元気のある優良デベロッパーの戦略会議に出た思い。リサーチをきちんとやって、何が必要なのかを捉えたうえで、効果的に対処しているという感じがして、すっと理解できた。それとバスの利便性の向上など、道路公社と都市整備部の取組みをリンクさせて対応している点や、生活利便性施設の誘致など、良い意味での行政的な切り口は評価できる。今や底地を買って商売することなどありえないので、そこは定期借地方式に切り替えて行くのが妥当。
  • また、現地の環境は非常に良く、特に、教育面では、23年度に予定されている小中一貫校敷地内の幼保一体施設の開設など、目玉中の目玉。箕面グリーンロードなどアクセス、バス、生活利便性施設などを考えれば、非常に先が楽しくなってきた。605億円で二次負担をしないということになっているので、そこは押さえたうえでしっかり取り組んでほしい。

【政策企画部長】

  • 事業収支の範囲内で生活利便施設の保留地に借地方式を導入し、事業者を誘致することにより、第1区域の販売促進を図る。
  • また、縮減事業収支見込の点検、とりわけ更なる事業費の削減の点検と来年度に向けた販売戦略の検討が必要になるので、今後も戦略本部会議に進捗状況を報告頂き、事業の進め方について議論することでよいか。

【知事】
PRをうまく組み合わせて、“教育”・“アクセス”を目玉にしてほしい。

【木村副知事】
これは売れると思う。

【知事】
絶対売れると思う。教育と環境が揃っているので、アクセスがこれだけうまく改善すれば。

議題2:経済対策

※ 政策企画部、商工労働部から資料2-1をもとに説明。

【小河副知事】
商店街に対する補助金を打ち切って市町村補助に切り替わったが、市町村がどうやって商店街振興に取り組んでいるのか見えにくくなっている。5億円もの予算をかけるのであれば、これらと連携して何か考えることができないか。また、今日の報道で、大阪府中部農と緑の総合事務所の職員が現地で「ファームマイレージ」に取り組んでいるという記事が出ていたが、是非、そういった取組みとも連携して取り上げていってほしい。

【商工労働部】
21年度から商工振興施策はリセットして、府としてはオンリーワン商店街創出を目標として、全国に発信できる活性化モデルを府域に拡げていくという役割をもっている。また、商店街振興というのは地元の我が商店街をどうするかということで、市町村自らが事業展開すべきであるが、市町村にその体力がないこともあって、我々は市町村や商工会議所を通してサポート体制の構築していくこととしている。主にこの2つの取組みを市町村補助として行っている。

【知事】
今回の施策は、商店街振興ではなく消費者に重きをおく。私が昨年から疑問に思っていたのは、既存事業が商店街振興なのか何なのかよくわからない部分があったこと。今回もイベントが目的ではなく消費してもらうことが目的。府の予算を投入する以上、商店街で通常よりも値引きをしてもらうことが大前提とならないといけないのでは。

【政策企画部】
資料の事業イメージに特価セールと記載しているが、その日その日で目玉となるものを特売していただくなどがあって、そのプラスアルファとして府が事業補助を行う。何をするかは商店街によって様々な特徴があるので、そこは商店街に任せる。つまり、集客のためのいろいろな取組みを企画してもらって、それに対して府が補助するという仕組み。商店街が企画に参加しやすいように市町村や商工会議所をサポーターとして巻き込んでいきたい。今回は消費喚起の取組みを通して、地元の市町村と商店街と商工会議所の関係をもう一度取り戻してもらうための「きっかけ」づくりになると考えている。その中で、新しい動きが出てくるのであれば、次へのステップにもなる。

【木村副知事】
非常にアグレッシブで良い企画である。これだけ大々的に取組むとなると、商工労働部の仕掛けづくりが相当なものになるのでは。今日も大阪商工会議所の方と話をした際、「非常におもしろい」と評価をいただき、是非協力したいとも言ってもらった。商工会とか商工会議所もうまく巻き込んでいくということだが、企画を仕上げていくまでの具体的なアイデアはあるのか。

※ 商工労働部から資料2-2をもとに説明。

【知事】
「イベントだけに来てください」ということではなく、商店街の皆さんにも負担をしてもらってレバレッジを効かさないといけないので、商品の割引は普段よりも、もう一歩踏み込んだものにすべき。府内の消費喚起を図ることが目的であるので、単なるイベントだけで終わらせてはいけない。

【企画室長】
施策の内容で、以前に話のあった「まいど子でもカード」や「大阪産(もん)」との連携など、商工労働部だけではなく、全庁をあげてやらなければならないと思っている。

【知事】
消費者が割引で得をするという前提で買物をしてもらい、それを一定の期間実施することによって持続すればよい。決してイベントだけにならないように。

【木村副知事】
割引を担保するというのは、手を上げた商店街が「割引をする」ということをきちんと示さないと採択されないということか。

【商工労働部】
その部分は、補助要綱の中で制度設計させていただく。

【綛山副知事】
既に商店街などが行っている新聞折込みチラシに載せてもらうなど工夫をして、大阪の所帯数が370万くらいあるので、1所帯が1週間に1回でも商店街に行ってくれれば、300万人の需要喚起につながる。府内全域一斉にそういうイベント・ウィークだということで、各家庭に割引のチラシがどんどん入ってくるということになれば、かなりインパクトがあると思う。

【商工労働部】
我々府の職員も、そのときは買物に行ってもらって・・・。

【綛山副知事】
もちろん行く。

【木村副知事】
予算総額5億円で、PRにその2割近くの0.8億円というのは使い過ぎだと思う。もっと補助に流した方が良いのでは。

【政策企画部】
予算額についてはまだ仮置きの数字なので、今後精査し、できるだけ商店街に流せるようにする。0.8億円では16%を占めることになるので、10%くらいまでは抑えるようにしたい。

【木村副知事】
盛上げが大事。先ほどの説明でもあったように、前月まで御堂筋イルミネーションもやっていることだし、いろいろな形でお金をかけずにジワーッと効果が出ると良い。「2月に大阪に行ったらすごい」と言われるくらいのPRをしていくということだと思う。

【商工労働部長】
そういう意味では、民間のノウハウも活用せざるを得ない場面もある。そのときのための枠はとっておきたい。

【木村副知事】
「OSAKAあかるクラブ」などにも手伝ってもらえればよい。

【政策企画部長】

  • 戦略的な広報が非常に重要だと思う。府政情報室にも協力いただくということでよろしく。
  • 資料2-1に「実施効果の把握については簡易な把握方法を検討する」とあるが、事業効果をきちんと検証できるのは当該事業が終わってからになってしまうが、この点、企画室で何かアイデアを持っているのか。

【政策企画部】
今回の狙いは「いかに300万人を惹きつけるか」というところにある。集客数は例年2月に落ち込むので、それをいかに引き上げたかというところをできるだけ把握するような形に持って行きたいと考えている。詳細については、商店街など現場と相談する必要があるが。

【知事】
広報について、「当事者の頑張り」というのが絶対に必要だと思う。府が全体イメージを広報するのはわかるが、個別商店街に人を引き込むための広報は、商店街自身に頑張ってもらわないといけない。何でもかんでも府がPRということではなく、商店街自身に地元に売り込んでもらうということもしなければ。

【政策企画部】
そのあたりは、各地の商工会、商工会議所と一緒になって、地域で盛上げていくということが重要だと考えている。府が行うPRとしては、府内統一で行うので統一感、盛上げ感を出すということ。地元地域でどういう特性を持って、どういう特色作りを行うかは地元地域で考えてもらうという形をとる。

【総務部長】
統一感を出してPRしていくという点では、府も「府政だより」という広報媒体があるが、市町村にもそれぞれ広報誌がある。市町村の協力も得てすべて一斉に載せるなどの工夫も必要。そういう意味で、木村副知事がおっしゃるように、お金を使うだけでなく、既存の媒体も積極的に活用すべき。

【知事】
繰り返しになるが、商店街のために客を呼び込んであげるというのではなく、「消費者のための」という視点だけは忘れないでほしい。割引をして商店街の皆さんにも負担をしてもらうということを大前提に。

【木村副知事】
こちらの思い込みばかりでなく、相手に早めに働きかけ、「一緒にやろう」という雰囲気を今から作っていくべき。予算があるので余りフライングはできないが。

【知事】
商店街にも負担をしてもらうのだから、そこは早めに働きかけないと。

【商工労働部】
制度設計を行う際に、十分留意していく。

【政策企画部長】

  • では、基本コンセプトはこのとおりということで。本日の議論を踏まえ、具体の制度設計を商工労働部で行い、9月補正予算の要求をしていただくということでお願いする。
  • 本日の会議コストは、1時間5分で25万1,666円。

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