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更新日:2009年8月5日

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平成21年度第15回大阪府戦略本部会議 議事概要

  • とき 平成21年7月16日(木曜日) 10時40分から正午
  • ところ 特別会議室(大)
  • 出席者 知事、副知事、政策企画部長、総務部長、関係部局等

議題1:経済対策

〔資料1-1 「経済危機対策」における基金について、国へ求めていくべき事項〕

※ 政策企画部から資料をもとに説明。

【木村副知事】
国に改善を求めていくとは、具体的にどういったアクションを考えているのか。

【政策企画部】
各部局で各省庁に対して要望を出していく。また、事業の申請にあたって、所管省庁に対し具体的な改善点についてアピールしていくほか、経済対策の問題として内閣府に対し、基金全体を総括して要望していく方法も考えられる。

【木村副知事】
基本的には府県ごとのアプローチになるのか。

【政策企画部】
地域の実情に応じた要望は各府県ベースになる。また、他府県と連携できる共通項もあるが、事業期間が限られているので、ピンポイントで府県ごとに要望する方が良いと考える。

【知事】
国会議員の先生には動いていただけないか。先日、公明党に行ってグリーンニューディール基金の課題・問題点について説明した際に、北側幹事長からは、「それは申し入れる」と言っていただいた。こういったアプローチを行う場合、必ず行政側に要望にいくが、国会議員へのアプローチはしないのか。

【企画室長】
今までは、国家要望の時期にかためて、国会議員の先生方へのアプローチを行っていたが、今回は緊急的な対応が必要なので、別途行いたい。

【知事】
公明党の先生に話をしたときには問題意識をもたれており、「グリーンニューディール基金は改善するように環境省に話をする」と言って下さっていたが。

【政策企画部長】
事務的に要望するというのが一つ、それと、知事から大きなメッセージを出していただくというのも効果がある。また、指摘のとおり国会議員の先生方にお願いして動いていただく、この3つを組み合わせながらやっていくことになると思う。

【木村副知事】
府県連携という意味では、テーマ別で動くのか。全体を通じて府県が連携する仕組みはないのか。

【政策企画部】
より先鋭化させようと思うと部門ごとの方が良い。ただ、府県ごとに重点の置き方が違うので、必ずしも歩調が合うかどうか問題がある。

【綛山副知事】

  • 全国シェアの議論だが、各府県がどれだけ取るのかという議論になると、府県間でどうしても齟齬が出てくる。その部分をうまく通過させた上で使い方という面において、同じような悩みを持っている府県が連携できるかもわからないが。ただ、時期的に、国会議員の先生方も解散になってしまえばそれどころではなくなってしまうので、できるだけ早くアプローチしてもらうことが必要。
  • 「(仮称)おおさか高校生支援基金」について、課題があるような説明だったが、担当課から聞いている情報では、それなりに大阪府の要請に文部科学省が考えてくれて応えていただけると聞いている。それでいいのか。

【政策企画部】
課題を整理した段階から、所管省庁に常にプッシュしているので、時点・時点で変わってきている。

【綛山副知事】
文部科学省から聞いたのは、「府県が使いやすいような形で府県の声を届けてほしい」と。そうすれば、府県の要請に応じて弾力的に要綱も決めていくとのこと。そういった要素もあると思うので、各省庁と調整されたい。

【木村副知事】
府県がアピールし、省庁がどういう対応しているかということをオープンにしていかないと成果が上がらないのでは。

【総務部長】

  • もう時間がない。9月補正に向けて、改善していただくか、していただけないかで対応が変わってくるので、早急に企画室で行動計画を作っていただき、動くことが必要。そういう意味では府県連携とか言っている場合ではないと思う。やるところはやることが必要。
  • 地域医療のところで、一点、気になるのは、「地域医療再生計画の策定期間の拡大」と言っているが、議会でも議論があったように、「早急にいい計画を策定し必ず採択を受けよう」といった話があった一方で、「期間を延ばして」というのも…。そのあたりをうまく対応しないと。

【木村副知事】
自己努力というか、やれるところは自ら汗をかくことで初めてアピールできる。この計画はまさにそれ。

【政策企画部】
全て同じトーンで要望するのではなく、メリハリをつけて、どれをとりにいくかということをターゲットにおきながら検討したい。

【知事】
国に改善を求めていくべき内容に対し、国の回答・反応は出ていないのか。まだ国にはあたっていないのか。

【政策企画部】
要望していて、ある程度、改善されたものもあれば、今あたっているものもある。

【知事】
ダメだと言っている役所の理屈を知りたい。

【政策企画部】
整理する。

【知事】

  • 国の理屈がおかしいものであれば、会見のときなどにプレスに配布するなどしたい。
  • 「(仮称)介護基盤緊急整備等臨時特例基金」の問題点として、軽費老人ホームについてのみスプリンクラー整備が基金の対象外となっているのは、どういう理由か。理屈があれば仕方がないが、その理由がおかしいものであれば、すぐにホームページに掲載するとか、会見でメディアの皆さんに配るなどすべき。その理由が知りたい。

【総務部】
軽費老人ホームは、消防法上、スプリンクラーの整備義務がない。施設の区分上、日常生活において、自分で避難できる方が入所することが予定されている。あくまで“推測”であるが、国において限られた財源の中では、軽費老人ホーム以外を補助しようとするもの。それがいいかどうかは別だが。

【知事】
火災が起きてクローズアップされただけで、本来は避難できる人が入所するところということか。

【総務部】
先般の火災による死亡事故で注目されたのは、認知症のグループホームなど、避難誘導がないと逃げられない方の入所する施設。だから消防法の改正で設置が義務化された。軽費老人ホームは日常生活ができる方が入所する施設であり、設置は義務化されていない。

【知事】
義務はないが、整備しようとするものに補助してもよいのでは。

【総務部】
厚生労働省に直接尋ねたわけではないが、おそらく、限られた財源の中で優先順位をつけるという意味だと思う。

【環境農林水産部長】
個別省庁で要望して済む場合と、グリーンニューディール基金のように、環境省だけでなく経済産業省や文部科学省など他の省庁と連携し、さらには財務省の中で二重にならないように予算が措置されてきたものとは、若干ニュアンスが異なる。ただ単に環境省だけに要望しても相手方が困るので、これまでとは全く違う発想で国自身が動いてもらわないと解決できない問題だと思う。

【小河副知事】
今回の問題は時間があまりないので、各省庁で早くきちんと改善していただける分、ダメな分など分けてメリハリをつけていかないと。

【総務部長】
まず環境省にいくべき。そこからがスタート。

【小河副知事】
今までやってきており、そのあたりのことは各部局がわかっているはず。とにかく早くスタートしないと。

【政策企画部長】
大阪府に多く配分シェアをとるという基金のボリュームの確保と、使い勝手をよくするという2点について、企画室で整理させていただいて動いていく。

〔資料1-2 グリーンニューディール基金関連事業に対する府の選定方針〕

※ 環境農林水産部、商工労働部から資料をもとに説明。(13ワットのLED照明灯を実際に点灯)

【知事】
LED照明灯について、普通の照明の明るさはこんなものか。

【環境農林水産部】
通常の蛍光灯でいうと40ワット相当。それと同じ明るさを出すのに13ワットで可能。街路灯でも水銀灯で40ワット。

【知事】
EVの関連では、充電器はOKになったのか。

【商工労働部】
ただ単に充電器のみをおくのは駄目で、事業をパッケージしたり、すでに電気自動車が導入されているケースなどが必要。

【企画室長】
電気自動車の台数を増やすというのとセットであれば良いようだ。

【木村副知事】
府のプロジェクトについていえば、経済産業省の採択があれば、環境省もプラスアルファの充電器設置はありということか。

【商工労働部】
既に、われわれの調査では、府内において50台ほど導入するという民間事業者があるとの情報も得ている。そういったことも加味して、充電器については可能性はある。

【知事】
LEDをやるのであれば、分かり易くボリュームで攻めていくべき。市町村の街灯も積極的にやってほしい。

【環境農林水産部】
市町村からは、たとえば駅前の街灯をやりたいという声もあがっている。それらと併せてやるほうが目出しができる。

【綛山副知事】
先般の「経済危機対策交付金」を使ってでも街灯のLED化をやりたいという市町村の話を聞いている。たとえば、自治会がやる街灯をLEDでやれば電気代が浮いてくるので、その浮いた分を活用して次の展開をやろうという積極的な市町村がある。その場合には、この基金でやれば一般財源は浮いてくるので、そこは府と市町村がタイアップする意味でも、しっかり調整してほしい。

【知事】
府域全体でやるような感じで思い切ってやってほしい。それから、道路もあわせてやるということで国にもPRしてほしい。

【小河副知事】
すべての自然公園、府営公園で導入しようとしているが、市町村の協力も得て、駅からそれぞれの公園までの照明を全てLED化するといったように連続性をもった形で実施できればと考えている。

【知事】
道路の場合は技術的な課題があるというが、場所によっては既にやっているところもあるのではないか。

【環境農林水産部】
歩道は3メートル程度の高さからでよいが、道路は10メートルの高さから照らす必要がある。そのあたりの技術がまだ十分でない。市町村からは、環境農林部に対しても、LEDを導入したいという希望が4箇所ほどあり、その中で計画がはっきりしているものについては、国に要望していこうと思っている。

【知事】
市町村からどのぐらいのボリューム感できているのか。駅前だけか、それとも市域全部なのか。

【環境農林水産部】
長期的には市域全部ということも考えているようだが、基本的には、まず駅前でやってみてからという感じ。

【小河副知事】
自然公園、府営公園へのアプローチ道路で全部やってもらえるよう市町村を誘導できないか。市町村は負担が要らないのでは。

【綛山副知事】
全国で550億円のうち、府が12億円というのはあまりにも少ない。大阪のシェアからしても、基金全体の1割、55億円はほしいところ。今までは使途の関係で知恵を絞ってきたが、今後は、市町村とタイアップして「こういう大阪にしていきたいので40億円ぐらいほしい」と言いたいところ。

【環境農林水産部】
市町村の計画について、「もっとこうしたらいいのでは」といった調整は行っている。あとは時間との勝負。

【小河副知事】
極端な話をすれば、今回の使途は、優先順位1の「すべての自然公園、府立公園のLED照明の導入」に絞ってもいいかもしれない。

【木村副知事】
優先順位1(LEDへの集中投資)、2(民間事業者への支援)、3(公共施設の省エネ推進)をあわせて40億円だということだが、その内訳はどうなのか。

【環境農林水産部】
LEDへの集中投資で6億円、民間事業者への支援で4億円、公共施設の省エネ推進で30億円の要望が寄せられている。

【木村副知事】
そうすると、LEDへの集中投資と民間事業者への支援を先駆的にやるとして、公共施設の省エネ推進をどれぐらいコントロールするかがポイントだと思う。

【知事】

  • 公共施設の中でも、府民との身近な接点のあるところをやるという視点はいいと思う。
  • 先ほどのLEDの部分について、公園、道路などエリア的にまとまった絵、LEDプランがほしい。

【綛山副知事】
環境省の基金は使途がかなりシビアなので、全国からの要求を積み上げても550億円に達しない可能性がある。LEDに対する集中投資、大阪は府と市町村が一体になってやるんだというインパクトをきちんと訴えていけば、12億円からもっと配分されるのではないか。

【知事】
それが全国のモデルになりうるのではないか。

【綛山副知事】
国も基金をつくったからには、予算を残すようなことはしないので、きちんと議論すればいける。

【政策企画部長】
それでは、この点については、国は均等割を基本に考えているようだが、より多くのシェアをとるために、国に対し積極的な提案をするという方針で進めたい。

【知事】
その際には、メッセージ性のあるような形で、『LED都市』みたいな形でドーンとお願いしたい。

【政策企画部長】
スケジュール的には、7月24日が国への提案の締切りなので、改めて戦略本部会議ということではなく、持ち回り決裁という形でお願いしたい。

〔資料1-3 9月補正にかかる経済対策(経済危機対策交付金の活用と重点化)について〕

〔資料1-4 若年層の負担と給付の現状〕

※ 政策企画部から資料をもとに説明。

【政策企画部】

  • 補足説明であるが、「まいど子でもカード」の普及が進んでいない理由として一般的に言われていることでは、同じようなポイントカードを各企業が行っており、加入者にとって余りメリットが感じられないといったことがある。
  • また、「まいど子でもカード」を使った枠組みを考えるならば、たとえば、通常10%割引のところを20%割引にすると、その伸びた10%の部分について、事業者と行政が折半して、消費喚起として負担するというのがありうるのではないかと考えている。

【総務部長】

  • 消費刺激に、子育て世帯と、まいど子でもカードという2つの絞り込みをしている。5月補正予算から全体を見渡して考えていくと、子育て分野では基金事業で事業を組んでいるほか、子育て世帯の家計負担については、対象の子どもは限定されているが、国が子育て応援特別手当を20年度、21年度に1人あたり36000円を給付している。定額給付金も子どもについては手厚い。我々が子育て世帯に特化していく意義の説明が難しい。
  • まいど子でもカードについては、担当課に聞くと、加入手続きが面倒臭い、あまりメリットがないといった問題点が考えられる。カード自体の仕組みの改善すべきところをそのままにして、違った魅力を付けるというのは本来的なあり方として疑問。

【政策企画部】
我々が考えているポイントは、わかり易いということと、決済を事業者側にお願いするので即効性があるということ。

【総務部長】
具体的な方法としてはどういうことを考えているのか。

【政策企画部】
たとえば、商店街で金券的な商品券という形、商品の割引を企業側を通して行うなどやり方がある。手法により景品表示法上の制約があったり、率の上限の問題がある。手法的には子育て世帯へ流す方法、協力してくれる企業に流す方法、これを組み合わせることも考えられる。

【知事】
以前、予算要求の際に部局のバラバラ感があり整理したときに、私が言った「消費喚起」ということに引っ張られている感がある。そもそも有効需要創出から舵をきって消費喚起にするということについて、総務部長が言ったように、既に国がかなりの金を配って可処分所得の増大をしているならば、十何億を消費喚起に充てたとしても効果が薄くなる。消費喚起に絞り込んでいくことについて、全体の金額をみてどうか。

【政策企画部】
今までは、公共投資・政府支出による需要創出をしてきた。本来、所得移転政策は国がいろんな施策を手当てしている。臨時交付金が残っている現在、府県として消費喚起を何ら行わなくていいのかというのが我々引っかかっているところ。対策を打てるとしてもその規模、効果も限定的になるからこそ、ターゲットを絞ってわかりやすいものにしたいと考えている。その程度なら消費喚起は止めようというのも判断としてある。この点を議論いただきたい。

【綛山副知事】

  • 消費喚起、国民の所得を上げるのは国の議論で、それで給付金も入ってきた。交付金として使えるのはあと19億円。消費喚起ということでは効果が薄まりすぎる。
  • 基本的には、商工行政として商店街振興のために金を出すべき。結果としてそこで消費につながるとうことを考えていくべき。
  • 消費喚起をメインにした施策は我々としては実施すべきでない。まいど子でもカードを使った施策を実施するときに、割引の財源を、企業と府が補填するという施策が本当に良いのか。そこはきちんと設計すべき。
  • まいど子でもカードを使うことによるインセンティブではなくて、一定の行政目的、たとえば商店街振興、大阪ミュージアム、大阪産(もん)など、行政としてやることに金を投下する、それで間接的に消費につながることをメインで考えるべき。

【知事】

  • 消費喚起をするには、行政、企業、消費者の3者が金を出して、レバレッジを効かして喚起をしなければならないので仕組みを考えてほしいと思っていた。事業者がそれに乗るかは事業者の判断。
  • 予算額が19億円ならば、その仕組みに乗り出すのか、今までと同じ有効需要創出をするべきなのか。

【綛山副知事】
行政の金の出し方、目的を踏まえないといけない。子育て世帯の応援するために、まいど子でもカードのインセンティブとして使うのはあると思う。

【知事】
まいど子でもカードの普及というが、私自身は、事業自体もう終わりかなと思っている。ここまでやって普及しないのは行政としてマーケティングが不十分でメリットもないということ。民間ならば撤退。今回は、カードを普及させるために実施するのではなく、その仕組みをたまたま借りるということ。

【総務部長】
消費喚起については、消費拡大・経済刺激はいいと思うが、そのために直接的に子育て世帯に金を入れるというのはどうか。対象が限定されてしまって府の施策として本当にいいのか疑問。いろいろな取組みを通じて結果として消費喚起につながる、あるいは商店街が元気になるという事業を考えるべき。

【知事】
目的を絞ったとしても結果として消費刺激になるのか、今までの有効需要創出の政府消費を拡大するのかという大きな方針をまず決めたい。

【小河副知事】
もともと、この19億円の交付金は、6月補正予算に計上が間に合わず、9月補正予算に送ったものという認識。額的にもそれほど多くなく、薄く消費に回すのでは効果がない。

【政策企画部】
我々が悩んだのは、府県として消費喚起にどこまでかかわっていけばよいのかということ。そこを政府消費でやるということであれば、一つの方向性として判断いただきたい。

【小河副知事】
そういうことであれば、たとえば、先ほど話のあったLED照明灯の導入に徹底的に重点化して使うというのもあり得る。

【総務部長】
19億円全てを自由に使えるというのではなく、資料1-3の2の「なお書き」部分、「府民の安全・安心の確保という観点から、国庫補助金の導入や基金造成において府の負担を必要とする場合は、重要性や緊急性等から交付金の充当を検討することとする」のためにキープしていたものもある。使える額としては約半分と思っていただければよい。

【知事】
資料1-3では、商店街振興、大阪産(もん)、大阪ミュージアムといった分野を掲げているが、そういう分野に絞ったとしても、「消費」ということにつなげていくか。もしくは、そういう方向ではなく、「政府消費」に絞っていくのか。ここは大きな方向性を決めなければならない。

【総務部長】
経済対策として、これまで商店街を対象とした施策はうってこなかった。

【木村副知事】
府民感情として、多くの人は自らに何らかの還元があることを期待している雰囲気がある。そのあたりをどう捉えていくか。私自身は、「商店街」というのは、1つの大きなキーワードであると以前から思っている。

【知事】
商店街振興施策であれば、市町村に委ねてしまうべき。府は、「オンリーワン商店街創出事業」のように商店街の特徴化などを行い、商店街振興については市町村に委ね、プレミアム商品券などの事業をしてもらえば良い。

【総務部長】

  • 今年度の府事業でも商店街振興施策があるが、市町村負担を前提にしているため、なかなか進んでいないという現状がある。「まいど子でもカード」について、あまり商店街の協賛が得られていないのは、この間、府として商店街振興施策をかなり切っており、一方で協力を求めても、なかなか難しいというのが一因。私は、一過性のものでも良いので、府単独で商店街振興を行えばよいと思う。市町村に付き合ってもらうことを前提にするとうまくいかない。
  • 振興策の内容としては、たとえば、府内一斉にある日を「府域全域大売出しの日」と定め、イベントを行う。これまで府が行った商店街のイベントでは、規模にもよるが、数十万円から数百万円程度でやっている。1商店街あたり1千万円とすると、90箇所で9億円。商店街の数が府内で約800なので、90箇所であれば1割以上をカバーできる。そこで、もし市町村に協力いただけるなら一緒にやり、広げていけばよい。商店街振興であれば、当然、大阪産(もん)も入ってくるし、協力していただける商店街では、少なくともその日は「まいど子でもカード」が使えるようにしていただくといった展開が可能。

【知事】
商店街が主催するイベントということか。

【総務部長】
大売出しといったイベント。

【知事】
商店街が自らセールをやってくれるというならわかる。単純なイベントだと効果に疑問。

【綛山副知事】
たとえば、商店街で一斉1割引をやってもらうために府が仕掛けをする。

【総務部長】
府域でいっせいにやればかなり効果があると思う。宣伝も府の広報を使ってやればよい。また、場所を決めずに突然知事が数箇所の商店街を訪問するといったことをすれば、さらに盛り上がるのでは。

【知事】
それであれば、消費者はお金を出して代金を払い、事業者は割引を行う。そして、そこに行政のお金が入るというまさに三者のレバレッジ。

【総務部長】
大阪全体が頑張っているというメッセージも発信できる。

【木村副知事】
今から準備をしていつ頃に実施できるのか。

【政策企画部】
9月補正予算なので、12月ぐらいの実施となるか。「年末大売出し」に合わせて実施しても良いし、消費が最も落ち込むと言われている2月頃でも良い。そこは商店街側との調整になるが。

【総務部長】
最短でできるとすれば、予算成立後1月くらいか。

【企画室長】
秋の大売出しといったかんじでできれば。

【木村副知事】
予算は10億円か。

【総務部長】
そこはこれからの調整となる。

【知事】
商店街振興になるし、消費者にとっても割引で買い物ができる、そういう仕組みで。

【木村副知事】
府民感情として、こういった事業はウケが良いのではないか。

【綛山副知事】
実際に安く商品が買えるのであれば、誰も文句は言わないだろう。

【企画室長】
一斉にやれば宣伝効果も高く、良いのではないか。

【知事】
しかし、実際に近くのスーパーより安くならないと、消費者はスーパーに行ってしまうのでは。私が恐れているのは、イベントをやるだけで消費者に買い物をしてもらえず、単なるイベント代を支出しただけで終わってしまうこと。実際に商店街で買い物をしてもらわなければ意味がない。その仕組みができるのであれば良いが。

【政策企画部長】
本日の議論を踏まえて一度企画室で案を作成し、議論をしていただくこととする。

【綛山副知事】

  • 商工労働部の意見もよく聞いて。
  • 大々的にこういったイベントを実施すれば、商店街の方々も頑張ろうというふうになっていただけるのではないか。

【知事】
割引率を設定して、たとえば、「商店街で一斉に○割引してくれたところに補助します」といったような制度設計を。

【総務部】
資料1-5の「平成21年度9月補正予算編成要領(案)」については、本日の議論を踏まえて内容を修正し、別途決裁をいただく。

【知事】
最後に、自殺対策について。先日の新聞に堺市の自殺対策に関する面白い記事が出ていた。基本的に市町村でできることならありがたい。府が個別に府民からの相談を受けるといったことは違うと思うので、市町村に実施していただけるものであれば、府で予算を握り締めず、市町村にどんどんやってもらえば良い。ポスターやリーフレット作りだけは絶対やめてほしい。

【政策企画部長】
本日の会議コストは、1時間20分、319,858円。

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