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平成31年4月8日 吉村知事初登庁あいさつ(第一期目)
職員のみなさん、こんにちは。この度、先日の選挙において、新しく知事に就任しました吉村洋文です。今回の選挙、非常に厳しい選挙ではありましたが、前知事である松井さんと一緒に大阪の改革を前に進めるために出馬をいたしました。多くの大阪府民のみなさんのご支援をいただきまして、本日、僕は今、この場に立っています。そしてこれから、職員のみなさんとこの大きな大阪府を一緒に動かしていくことになると思います。僕自身、大阪府の行政経験があるわけでもありません。みなさんの力を借りて、大阪の政治、大阪の成長、大阪の行政、これを前に進めていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
基本的な方向性についてですが、これは前松井知事、そしてその前の橋下知事、両知事の基本的な方向性を受け継いだ府政を進めていきたいと思います。そしてさらに、大阪の改革、大阪の成長をめざしていく府政を実現していきたいと思います。
僕自身、3年4か月、大阪市長の経験も、行政の経験も積んできました。その前は少しの間ですが国会議員を経験し、その前は大阪市議会の議員の経験もしました。議員、そして大阪市長の経験を是非、この大阪府政においても活かしていきたいと思います。特に大阪市はいわゆる市町村の仕事、住民サービス、身近な仕事をするということも僕もかなり力を入れて取り組んできました。そして大阪市は同じく、都道府県と同じ広域行政をする役所でもあります。まさにその経験、基礎自治の経験、そして広域の経験、これを活かして大阪府をさらにパワーアップさせていきたいと思いますのでよろしくお願いします。
特に、松井さんと大阪府、大阪市一体の改革をこの間進めてきました。これによって、大阪が僕はまだまだ成長すると思っています。特に大阪府の仕事は市町村ではできない仕事、これをするのが大阪府の大きな役割だと思っています。大阪全体を引っ張っていく、その力を発揮する、これが大阪府の役割だと思っています。大阪全体です。全体を成長させるということです。大阪市と大阪府の間にベルリンの壁があるわけでも何でもないですから、大阪市も含めた大阪府全体を成長させていく、これがまさに大阪府の大きな役割だと思います。もちろん、市民のみなさんに身近なサービスは市町村がやりますから、ここは市町村とも協力をしながら、サポートしていくことも含めて大阪全体をよくしていくのが大阪府の役割だと思っています。
昨今の大阪の現状を見ますと、これまで大阪府市でやってきた改革、それから様々なこともあって、大阪の景気というのは少しずつよくなっていると思います。インバウンドはもちろんですけども、それ以外の面でもサービス産業など、大阪は成長しつつあると思っています。是非、この大阪の経済の成長というのをさらに前進させていきたいと思います。この流れを止めることがないように、みなさんの協力をよろしくお願いします。
それから大きな事業として、2025年の万博、これは大阪府、大阪市一体となって誘致しました。これは絶対に成功させなければなりません。そして2025年の万博、その6ヵ月の期間だけではなくて、大事なのはこれからの6年が、大阪府として万博に向かってどういう万博の意義、これを府民のみなさんの中に溶け込ませていくのか、これを是非実現していきたいと思います。大阪がまさに様々な最先端の技術を使って、スマートシティになるような、僕はそういうことをめざしていきたいと思います。この点については、詳細はまたみなさんと議論もさせてもらいたいと思います。組織再編も考えています。
それから、喫緊では世界最高の国際会議であるG20がこの大阪で行われます。これも日本で初めてですし、世界最高峰の会議がまさに80日後に迫っていますから、これは必ず成功させていきたいと思います。
そして、この大阪を見ますと、僕はもともと河内長野で生まれ育ったんですけれども、大阪全体をやはり成長させていく、そのために僕自身が政治家として思うのは、大阪を一地方都市で終わらせないというのが政治信条でもあります。東京がもちろん日本を引っ張る首都ではありますけども、東京にもし万一のことがあった時、どのエリアが日本を引っ張るんですかと言われれば、これは大阪だと思います。大阪にはその力があると思います。これは本気でそう思っています。ですので、みなさん、まさに大阪は今、僕たちは副首都化というのを進めていますけども、大阪がその力があるんだということを是非共有していただいて、この大阪が東西二極の一極の日本を引っ張っていく都市にするということに是非邁進していただきたいと思います。
そして大阪が成長することで、経済がよくなり、税収も増え、その税収が増えれば医療、教育、福祉も住民サービスも増やしていくことができますから、この好循環社会を作っていきたいと思います。特に、これからどんどん高齢化していきます。いわゆる福祉費も、非常に年々増えていっている状況だと思っています。高齢者のみなさんがどんどんこれから増えていく状況です。ただ、僕も昭和50年生まれで、生まれたときに食べるものに困らないと、そういう中で生まれました。そういう日本を作っていただいたのは、今の高齢者のみなさんが戦後非常に厳しい状況から作っていただいたと、そしてその恩恵を受けているのが、まさに今生きる世代、僕たち若い世代だと思っていますし、この豊かな大阪を作ってきてくれたのも、日本を作ってきてくれたのも高齢者のみなさんですから、しっかり高齢者のみなさんをお支えする必要がある。でも高齢者のみなさんがどんどん数が増える中で、現実的にどうしていくのと考えた時に、やはり大阪の成長も必要ですし、それから現役世代、子どもたち、孫たちの世代が元気にならないと、まちが元気にならないと思います。ですので、そういったまちを元気にする仕組み、現役世代に対する重点投資、大阪を成長させていく、それをこれからも実現させていきたいと思いますのでよろしくお願いします。
現在、その成長のために大阪府市一体で進めている様々な統合案件もあります。大学もそうですし、研究所もそうですし、中小企業の支援もそうです。様々な分野でそういった統合案件を進めています。府市一体の改革、インフラも含めて府市一体の改革をこれからも続けていきたいと思っています。かつて大阪府と大阪市、バラバラの関係にありました。そして、畢竟(ひっきょう)、そういう関係になりやすい関係だということも認識をしています。そうならないように、旧来型の発想を捨てて、府市一体で力を合わせて大阪全体を成長させていくということを実現させていきたいと思います。
そして、今回の選挙において、都構想の再挑戦というのを正面から掲げてやりました。そして、多くの府民、市民のみなさんが、それを前に進めろという声をいただいたと思います。これは、みなさんの中で様々個人的な意見はあるかもしれませんが、その個人的な意見は置いといて、大きな方向性が示されたわけですから、その方向性を実現するために何が必要かという観点から仕事を進めていただきたいと思います。
これから新しい、ちょうどこの時期、「平成」が終わって、新しく「令和」という時代に入ってくる。まさにその第一歩の幕開けの時代の形があります。この大阪府政においても新しい第一歩をみなさんとともに一緒に歩んでいきたいと思いますので、よろしくお願いします。
「意志あるところに道は開ける」というのが僕の座右の銘です。僕自身はそういう思いでこの府政を進めていきたいと思います。みなさんのお支えをよろしくお願いします。みなさんと一緒に大阪の成長、そして府民のみなさんの生活がよくなるということを進めていきたいと思いますので、これからどうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。