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令和5年6月1日 知事議案説明(要旨)
令和5年6月定例府議会に提出をした議案の説明にあたり、府政に対する私の考えを申し述べます。
大阪はこの間、財政健全化を進めながらも、府市一体の成長戦略を核に着実に成長を遂げてきました。この良き流れを確実なものとし、世界に誇れる大阪、誰もが住みたいと思える大阪の実現、さらには、その先にある副首都・大阪の確立に向けて、「万博の成功」、「府市一体の成長戦略」、「教育の無償化」を柱に、これからの4年間の府政運営を行ってまいります。
万博については、開催まで2年を切りました。万博の成功に向けて、これからが本当の正念場です。オールジャパンの体制のもとで、その一翼を担う大阪としても、「未来社会の実験場」に相応しい万博となるよう全力で取り組みます。
国家プロジェクトである万博を一過性のイベントで終わらせてはいけません。万博をインパクトに、「府市一体の成長戦略」をさらに推し進めていきます。
大阪版万博アクションプランをもとに、ライフサイエンスや次世代モビリティをはじめ、ゼロカーボンの実現など、ポストコロナの大阪経済をけん引する産業・イノベーションの創出、観光戦略、都市基盤の整備を、府市一体で国・民間とも連携をしながら取り組んでいきます。
さらに、IRについて、国から区域整備計画の認定が正式におりました。今後、世界最高水準の成長型IRを核とした国際観光拠点づくりを進めていきます。国際金融都市OSAKAの実現ともあわせて、万博後の大阪・関西の成長を支える取組を加速させていきます。
次に、「教育の無償化」についてです。先月、大阪の全ての子どもたちを対象に、公立・私立高校、大阪公立大学等の授業料等の完全無償化に向けた素案を公表いたしました。来年度からのスタートをめざし、夏までに案を取りまとめます。
加えて、現下の厳しい物価高騰対策をはじめとした府民の暮らしや生活を守るセーフティネットの充実、安全・安心なまち大阪の実現に向けた取組にも力を入れてまいります。
大阪は、高度経済成長期の日本をリードする一方で、バブル崩壊後の長期低迷、三大都市圏で最も高齢化が進行するなど、「日本の縮図」とも言われています。
大阪が元気になれば、日本も元気になる。大阪から日本を変えていくという思いを胸に、府市一体を核に、国や市町村、さらには、経済界とともに、万博を契機に大阪・関西、ひいては日本の成長・発展に向けて邁進をしてまいります。
続いて、今次定例府議会に提出しました第1号議案から第28号議案まで、第1号報告から第6号報告までについて、その概要を説明します。
第1号議案から第4号議案までは、令和5年度一般会計及び特別会計の補正予算案で、エネルギー・食料品価格等の物価高騰の影響を受けた生活者や事業者への支援等に必要な経費を追加するために編成したもので、204億9,452万9千円を増額補正するものです。
第5号議案から第10号議案までは、事件議決案で、地方自治法等の規定に基づき議決をお願いするものです。
第5号議案から第7号議案までは、大阪府営住宅建設事業などについて工事及び製造の契約を締結するもので、予定価格が5億円以上となるものです。
第8号議案は、工事契約変更の件であり、モノレール道整備事業に係る契約金額を変更するものです。
第9号議案は、大阪府営業時間短縮協力金に係る不当利得返還請求について、事業者を相手方として訴えを提起するものです。
第10号議案は、府道茨木寝屋川線において発生した車両物損事故に係る損害賠償請求について、和解するものです。
第11号議案から第25号議案までは、条例案で、一部を改正するもの14件、廃止するもの1件です。
その主なものについて説明します。
第12号議案は、職員及び警察職員の特殊勤務手当について、国家公務員の新型コロナウイルス感染症への対処業務に従事した場合の規定が改められたことに伴い、同趣旨の改正を行うものです。
第14号議案は、大阪府日本万国博覧会記念公園について、パビリオン別館の整備に伴い、パビリオンの利用料金の上限額を改める等の改正を行うものです。
第16号議案は、大阪府立学校いじめ防止対策審議会の名称を大阪府立学校いじめ防止対策等審議会に改正するとともに、担任する事務を追加する等の改正を行うものです。
第23号議案は、道路交通法の改正に伴い、特定小型原動機付自転車運転者講習に係る手数料を新たに設定する等の改正を行うものです。
第25号議案は、大阪府新型コロナウイルス助け合い基金を廃止するため、条例を廃止するものです。
その他の条例案については、関係法令の改正に伴い規定の整備を行うものなどです。
第26号議案から第28号議案までは、人事案件です。
第26号議案は、副知事として、森岡武一氏を新たに選任することについて、地方自治法の規定により同意をお願いするものです。
第27号議案は、教育委員会委員竹若洋三氏の任期が令和5年6月1日に満了となるので、竹内理氏を新たに任命することについて、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の規定により同意をお願いするものです。
第28号議案は、監査委員山本浩二氏の任期が令和5年7月18日に満了となるので、鈴木一水氏を新たに選任することについて、地方自治法の規定により同意をお願いするものです。
次に、第1号報告から第6号報告までは、いずれも令和4年度予算の繰越しの報告であり、地方自治法施行令等の規定に基づき報告するものです。
以上、よろしくお願い申し上げます。