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人権学習シリーズ あたりまえの根っこ 知ることでつくるゆたかな関係/4.「そっとしておく」ってどういうこと?
「知ることでつくるゆたかな関係」(めやす90分)
4.「そっとしておく」ってどういうこと?
詳細な手順
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ポイント
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(15分)
説明3分、ペアでの話し合い3分、全体共有6分、コメント3分
ペアで話し合い
★もう少し、「そっとしておく」について考えてみましょう。「そっとしておく」というのは、やさしさや配慮のあらわれであるようにも思えます。とはいえ、何もしないことではなく、「知っている人」が「知らせようとしないこと」であり、「知らない人」が「知ろうとしないこと」である、ともいえます。それは、あえていうなら、「タブー視する/なかったことにする」ことにもつながります。
では、やさしさや配慮で「そっとしておく」ことと、「タブー視する/なかったことにする」の間には、どんな違いがあるでしょうか。
たとえば、ある職場でセクハラが起こったとします。そのことを知った人は、当事者、とくに被害者の心情を思いやってそっとしておこうとします。それが当事者にとって「配慮」や「プライバシーの尊重」につながる場合と、単に「なかったこと」にされたと感じられる場合とは、どのような違いがあるのでしょうか。対比させて考えてみましょう。
ペアで少し話していただき、全体で共有しようと思います。
全体で共有
●右図の対比表を板書する。ペアで話し合う時間を3分程度とり、発表してもらったものを板書しながら全体で共有する。
コメント
★相手を傷つけないために、事態をより悪化させないために「そっとしておく」ためには、まずは、その事実についてきちんと知っておくことが必要です。でなければ、知らないために誰かを傷つけたり、知らぬままに問題に荷担してしまったりする可能性があります。知ろうとしないことを「そっとしておく」ということは、「見て見ぬふりをする」「なかったことにしようとしている」といわれてもやむをえない態度だといえるのではないでしょうか。
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セクハラの例、同和問題の例に限らず、一般的に「そっとしておく」ことが、配慮・尊重につながる場合と、タブー視や、なかったこと扱いにつながる場合について、意見を出してもらうとよい。
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