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平成24年3月委員会会議会議録
大阪府教育委員会会議会議録
1 会議開催の日時
平成24年3月28日(水曜日)午前9時30分開会
午前11時10分閉会
2 会議の場所
大阪府教育委員会委員会議室
3 会議に出席した者
- 委員長
生野 照子 - 委員長職務代理者
小河 勝 - 委員
隂山 英男 - 委員
中尾 直史 - 委員
立川 さおり - 教育長
中西 正人 - 教育監
川村 幸治 - 教育次長
藤井 睦子 - 教育総務企画課長
見浪 陽一 - 教育振興室長
津田 仁 - 高等学校課長
和田 良彦 - 小中学校課長
箸尾谷 知也 - 教職員室長
大西 弘之 - 教職員人事課長
中野 伸一 - 文化財保護課長
野口 雅昭
4 会議に付した案件等
- 第1号議案
議会からの意見聴取に対する回答の承認について - 第2号議案
平成25年度大阪府公立高等学校入学者選抜における選抜制度の改善方針及び主な日程について - 報告事項1
平成24年2月議会の概要について - 報告事項2
平成25年度大阪府及び豊能地区公立学校教員採用選考テストについて - 第3号議案
教育委員会委員の辞職の同意について
5 議事等の要旨
- (1)会議録署名委員の指定
中尾委員を指定した。 - (2)前回の会議録について
全員異議なく承認した。 - (3)議案の審議等
第1号議案
議会からの意見聴取に対する回答の承認について
議案の趣旨説明(教育総務企画課長)
地方教育行政の組織及び運営に関する法律第55条第4項の規定により議会から意見を求められた平成24年2月定例府議会に提出された次の議案について、その趣旨、内容とも適当であると認められる旨を回答したことを承認する件である。
- (条例案)
大阪府文化財保護法に基づく事務に係る事務処理の特例に関する条例一部改正の件
委員の質問及び意見
なし
採決の結果
原案どおり決定した。
第2号議案
平成25年度大阪府公立高等学校入学者選抜における選抜制度の改善方針及び主な日程について
議案の趣旨説明(高等学校課長)
平成25年度大阪府公立高等学校入学者選抜について、選抜方法等の選抜制度を改善するとともに、選抜の主な日程を定める件である。
趣旨
- 大阪府公立高等学校の入学者選抜について、選抜方法等の選抜制度を改善する。
- 平成25年度大阪府公立高等学校入学者選抜の主な日程を定める。
委員の質問及び意見
(中尾委員)
公立の定員割れについて、原因分析が大切。私学に生徒が流れたと言われているが、私学でも2極化している。単純に私学へ流れたわけではなく、公立でも高倍率のところもあれば、定員割れのところもある。生徒を集められるのは、特色のある学校、教育活動が魅力的、つまり、成果が出ている学校、施設環境が整っている学校、そして、入試広報がしっかりしている学校。私が校長を務める学校では、入試説明会を年間90回行った結果、約9倍の倍率にまでなった。ホームページにしても、公立は各校ばらつきがあり、私学に比べて劣っている。私学では、生徒を確保したいという意向が非常に強い。単に公立の入試制度を変えるだけでは足りない。
(隂山委員)
単に平成25年度の入学者選抜を考えるということではなく、私学助成や学区撤廃等大阪の公教育の根本が変わる時なので、グランドデザインを描くことが必要。課題がすべて抽出されているのか、相対評価の問題も含めてどのような方向に持って行くのか、きちんと全体像を作るべき。急いでやらなければならない。選抜制度の改善については、一つひとつはもっともだが、心配なのは2、3年でころころと方針が変わること。5~10年は変わらないようグランドデザインを、総力をあげてやってもらいたい。
- (生野委員長)
公立だけではなく、私学も含めてやっていくべきだが、私学との連携状況は? - (和田高等学校課長)
私学に伝えるとともに、団体にも投げかけている。今後も引き続き、連携のため協議していきたい。 - (生野委員長)
今後、学区撤廃もあるので、一番大事なのは生徒、保護者、進路指導の先生、皆がわかりやすい情報提供。不安のないよう、進めてほしい。 - (中西教育長)
- 委員長のおっしゃるとおり、混乱しないよう、肝に命じてやっていきたい。評価の問題も含め、慎重に対応していきたい。
- (小河委員長職務代理者)
評価の問題は、現場にとっては大変な問題。事務的ではなく、現場の声を聞いて考えなくてはならない。 - (中尾委員)
グランドデザインを作らなければならない。当面の対応にすると、今後また変えることになる。私学とももっとコンタクトを取って話し合うべき。例えば公立の入試スケジュールにしても、中学校や私学との話し合いが要る。 - (立川委員)
行き場のない子どもにとっては、セーフティネットとしての公立は必要。東京都立のエンカレッジスクールのように、学力検査のない入試や学び直しの場も必要。入試制度だけではなく、学校制度についても考えなくてはならない。選抜日程の繰り上げは賛成。 - (小河委員長職務代理者)
進路指導の先生が、学区撤廃に対応できるのか。ほとんど不可能だと思う。 - (立川委員)
私は大阪の公立中学校出身だが、自分が中学生の時に進路指導を受けた覚えはない。子どもたちの選択肢が広がるという点では、学区撤廃に賛成する。 - (生野委員長)
とにかく、混乱のないように、わかりやすく情報を出してほしい。特に外国人の方や他の都道府県の生徒さんにもわかりやすいようにしてほしい。
採決の結果
原案どおり決定した。
報告事項1
平成24年2月議会の概要について
報告の趣旨説明(教育総務企画課長)
平成24年2月議会の概要について、委員会に報告する件である。
委員の質問及び意見
- (中西教育長)
議会においては、たくさんの厳しい指摘も含め、いい議論ができた。教育行政基本条例については、2つの附帯決議が付された。一つは、公私を問わず、教育に関与する全ての者で継続性を持って、大阪の教育のグランドデザインを作ること、もう一つは、条例の運用にあたっては、子どもたちのための教育改革の主旨から逸脱することのないよう効果・検証・課題を十分ふまえ、保護者・府民・学校現場の意見もしっかりと聞き、丁寧な運用を行うこと。この精神を踏まえ、しっかりやっていくとこが大事だと思っている。 - (隂山委員)
この間、卒業式をめぐる様々な問題で、我々が予期しなかったような混乱もあった。また、条例も可決され、非常にストレスのかかる3月だったと思う。今回卒業式で行われた各学校での指導は、まだ我々の知らない特別のことが行われていたら別だが、基本的には話題になった高校も含めて、教育委員会の行った指導の許容範囲内で行われたということを確認しておきたい。また、一部の学校だけが話題になったことについても、組織のガバナンスの問題であり、私たちも自戒の念を込め、自覚のある対応、意見表明、言葉遣いをお願いをしたい。条例については、まさに附帯決議にもあるように、子どもたちが良くなるため、ということ、また、法規法令に反しないことが大切。 - (生野委員長)
今、陰山委員から、卒業式の件が出たが、話題になった学校の生徒さんたち、あるいは保護者に対して、せっかくの式を煩わせたこと、あるいはネットでの中傷というような事態が起こっているとすれば、非常に心苦しく思う。生徒の気持ちに傷がついたということであれば、教育委員会としてお詫びせねばならない。やはり子どもたちのための式。それが乱されたことについて、非常に心苦しい。一方で、規律規範をどうしていくかということは、少しまた違った視点で、しっかりと考えていかなくてはならない。 - (中尾委員)
式は子どもたちのためのもの。その原点に戻るべき。 - (小河委員長職務代理者)
大きな柱を各学校に理解してもらいたい。あまり手取り足取りだと、また現場が混乱する。
報告事項2
平成25年度大阪府及び豊能地区公立学校教員採用選考テストについて
報告の趣旨説明(教職員人事課長)
平成25年度大阪府及び豊能地区公立学校教員採用選考テストの主な内容について、委員会に報告する件である。
委員の質問及び意見
- (隂山委員)
いろいろな所で教員は大変な仕事だと言い過ぎている。教員募集のリーフレットなどで、大阪の教育についてポジティブなイメージを出してもらっているのはありがたい。現場の先生にも、教師の醍醐味、素晴らしさを伝えていただくようお願いしたい。
もう一つ、学校ボランティアなどを真剣に行っている学生は即戦力として期待。学校現場においてこうしたボランティアに熱心な学生や団体との連携を積極的に広げるような取り組みも検討してほしい。 - (小河委員長職務代理者)
子どもに慕われ、信頼されている良い講師が仕事に追われ試験に受からない例もあるので、採用条件の変革は良いこと。受験の公平性とのバランスに留意しつつこうした方が教員になれる仕組みを。
もう一つ、広報活動として海外研修や自費ではあるが研修制度があることなど魅力ある教育環境で働けることをアピールしてほしい。先日、テレビで福井県の教育改革を見て感動した。教室がガラス張りのため、他の先生が指導方法を見ることができる。また、中学校の先生が小・高の免許も持っていた。これは児童生徒のつまずき改善に効果があるのではないか。福井県のこうした取り組みや大きな教育ビジョンを学びたい。 - (中尾委員)
学校の先生は、やりがいのある仕事。教育は先生にかかっている。このためには採用していくときの戦略が必要であり、他の都道府県にない魅力を示すことが必要。 - (隂山委員)
企業では戦略的にリクルートしている。府教委として優秀な人を見つけてくるプロフェッショナルのリクルート部隊も必要ではないか。 - (立川委員)
先生方の試用期間が1年もあるのはなぜか。 - (中野教職員人事課長)
法律により1年と決められている。おそらく、新採教員もベテラン同様本格的な仕事をするため、力量の見極めは短期間では難しいからではないか。 - (中尾委員)
採用戦略として、試験日程も検討していくべきではないか。
第3号議案
教育委員会委員の辞職の同意について
平成24年3月27日付けで辞職の申し出のあった生野照子氏の辞職について、同意する件である。
生野委員長の出席及び発言について、委員全員が同意。
委員の質問及び意見
- (生野委員長)
辞職願を提出しました。条例が可決され、運用段階となる。一区切りとして、けじめをつけさせていただきたい。新体制によるなお力強い運用をお願いしたい。長い間務めたが、他の委員と懸命に努力するチームを作ることができた。深夜に及ぶ話し合いなど、会議以外の話し合いも数多くしてきた。「大阪の教育」をキーワードに結び付く各委員に感謝したい。また、事務局の皆さんにもお礼を申し上げたい。この10年近い経験を通して、大阪府教育委員会は形骸化していないと強く言いたい。 - (中尾委員)
大阪の教育をどうするかという1点に絞って、全力を尽くしたと思う。 - (隂山委員)
本当なら引きとめたい。本当にありがとうございました。 - (中西教育長)
教育振興計画を作るまで何とか一緒に、と思っていたが。ありがとうございました。 - (藤井次長)
いろいろとご無理をお願いした。ありがとうございました。 - (川村教育監)
いつも丁寧に長時間説明を聞いていただき、的確にご指導いただいた。ありがとうございました。 - (小河委員長職務代理者)
何とか辞職を思いと止まってほしかったが、万事休すでした。本当にありがとうございました。ご苦労さまでした。
採決の結果
原案どおり決定した。