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更新日:2021年7月2日

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令和5年5月委員会会議会議録

大阪府教育委員会会議会議録

※印刷用は令和5年5月委員会会議録(PDF:280KB)をご参照ください。

1 会議開催の日時

令和5年5月15日(月曜日)午後3時30分 開会
午後4時15分 閉会

2 会議の場所

委員会議室(府庁別館6階)

3 会議に出席した者

  • 教育長 橋本 正司
  • 委員 竹若 洋三
  • 委員 井上 貴弘
  • 委員 岡部 美香
  • 委員 中井 孝典
  • 委員 森口 久子
  • 教育監 大久保 宣明
  • 理事兼教育次長 松阪 博文
  • 教育センター所長 酒井 智
  • 教育総務企画課長 西田 修
  • 高校教育改革課長 建元 真治
  • 高等学校課長 林田 照男
  • 支援教育課長 平田 誠和
  • 保健体育課長 染矢 美抄
  • 教職員人事課長 小林 眞一

4 会議に付した案件等

  • 議題1 令和6年度使用府立学校教科用図書採択要領及び令和6年度使用高等学校用教科用図書選定の手引きについて
  • 報告事項1 令和5年6月定例府議会提出予定の議案について
  • 報告事項2 新型コロナウイルス感染症に係る対応について

5 議事等の要旨

  • (1)会議録署名委員の指定
    井上委員を指定した。
  • (2)4月24日の会議録について
    全員異議なく承認した。
  • (3)議題の審議等

議題1 令和6年度使用府立学校教科用図書採択要領及び令和6年度使用高等学校用教科用図書選定の手引きについて

【議題の趣旨説明(高等学校課長)】標記について、別紙のとおり定める。なお、最終的な教科用図書の採択は、校長の選定をもとに、令和5年8月の教育委員会会議において決定する。

【質疑応答】

(井上委員)毎回、教科書のときに同じことを言って恐縮ですけれども、やっぱり教科書の調査研究ですよね。今回は76点とのことですが、やっぱり僕の目から見ても、ずっと教育委員をやらせていただいてからも、毎年同じように、ありえない誤字・脱字、スペルミス、あとは、およそ世の中で使われてない単語が、例えば商業の教科書の中に出てくる。商業の教科書に出てきた単語、具体的に忘れましたけど、その単語を、有識者と呼ばれる大学の先生に聞いても、実務家みたいな、そういったビジネスマンは聞いてないっていう。ある意味そこの問題はそんなに大きくないかもしれないのですけど、その誤字・脱字とかスペルミスですよね。もうずっと起こってきているのですけれど、これって文科省のチェックというか、検定はしないのですか。

(高等学校課長)
このことについては、井上委員から去年も同じ旨のご質問があったかと思うのですけれども、文科省の方にはこういった懸念というか、我々の思いとしては持っていますということで去年、同じことを伝えさせてもらいました。文科省としては、どの基準で検定を、というのは、そこまで我々の方に具体的にお伝えいただいていなくて、結局我々の方として、こういったところに懸念があります、ということでお伝えはさせていただいているという状況でございまして、今委員からご質問があった、どこまでどういうふうに見ているのかっていうところまでは、ちょっとわからないっていうのが、本当のところでございます。

(井上委員)
不思議なのが、さっき話を聞いていたら、結局その誤字・脱字のチェックっていうのは、普通は発行者がやるべきだと思うのですけど、発行者が全くできてないって思っているのですね。いつもずっと同じことが出てきます。それと、これだけ誤字・脱字が多くて、一次的にチェックするのは文部科学省だったら、そこでやっぱりやるべきだと思うのですよね。あまりにも多いと、もうあなたのところの何社かある教科書会社からはもう結構ですっていうふうな取引を、やっぱり一定やめるっていうような言葉で、踏み込まないといけないのではないか、と思うのですよね。何でそれをやらないのかっていうと、僕みたいな民間企業の目線から言うと、教科書って儲からないのかなと思うのですよね。教科書っていう事業は儲からないから、ある意味皆さんに、教科書発行会社の人たちにどうしても作ってもらわないといけないから、そこの基準を落としているのかな、というふうにしか思えないのですよね。ただ、やっぱり一定の利潤が出ているからこそ、教科書会社は教科書発行っていうのをずっと続けていると思います。もちろん子どもの数が減ってきている。単価がどうなっているのかはわからないのですけど、やっぱりここをはっきりしないと、もういつまでたってもポテンヒットで、結局誰がこの誤字・脱字やあり得ないスペルミスのチェックをするかというと、やっぱり大阪府の教育庁がしていると。全国の都道府県の教育委員会の事務局の人にものすごい負担がかかっていると思うのですよね。やっぱりそこの負担を何でやっているかっていうと、これは貴重な税金でやっていますのでね、やっぱりそういったことで、僕は皆さんがそこに割く時間をもっと他の教育活動に資するような活動に割くべきだと思いますし、また、そこでもちろんその働いている間っていうのはお金がかかっていますから、そこのお金っていうのを誰が持つのかっていうふうになると、押し付けられていると思うのですよね、やっぱり根本的にそこの問題、基準を。誤字・脱字では駄目だってことではなくて、普通の感覚で言うともうあり得ないことがずっと続いていると思います。これは民間では普通の参考書ですよね。世の中で売っている参考書とか問題集で、あれだけ誤字・脱字があったら僕も買わないと思います。例えば塾とかで、どこかの塾に行って、あんなテキストが出てきたらあの塾に行くのをやめようかぐらいに僕はなるのじゃないかなと思いますのでね。それと同じで、僕が今言わせていただいているのは、同じ教科書会社の話かは別として、やっぱりもう1回ここをしっかりと、大阪府の問題だけじゃなくて、全国の都道府県の教育委員会の方、もしくは市町村もそうですけど、負担がかかっていますし無駄な税金もかかっていると。やっぱり教科書会社がもうちょっと真剣にチェックを何度もやってから発行してくださいと。しかも小学校・中学校っていうのは無償ですよね。高校に入ったら買うわけですよね。これを買わされている親からすると、やっぱり、今経済状況が厳しい人も、去年と同じことを言っているかもしれないけど、やっぱりうちの家計が苦しいから教科書を買いません、なんて普通ないと思うのですよね。皆さん、やっぱり親御さんは一生懸命に何とか教科書に、当たり前ですがお金を出しているわけですから、そうなってくるとやっぱり僕は教科書会社の姿勢って、毎年同じこと言って恐縮ですけれど、やっぱり申し入れをしてもらって、文科省の方にそこの基準をしっかりやってもらいたいなと思います。本当は僕が直接聞きたいくらいです。文科省の方はどういうご意見なのかとか、教科書会社の方がどうなのかっていうこと。だって76点、これを皆さんでチェックするって相当な作業ですし、もちろんその誤字・脱字じゃなくて、やっぱり今の教科書は調査研究していいのかどうかっていう内容の精査もありますけれども、本当にそれだけだったら、大まかに掴んでいけばいいと思いますし。この流れを、今の状況だったらもう誤字・脱字スペルチェックまでやらされているわけですから、また改めて、申し入れしていただきたいと思います。

(高等学校課長)
承知いたしました。

【採決の結果】賛成多数により、原案どおり決定した。
(賛成者 教育長、井上委員、岡部委員、中井委員、森口委員)

報告事項1 令和5年6月定例府議会提出予定の議案について

【議題の趣旨説明(教育総務企画課長)】令和5年6月定例府議会に提出予定の、特に教育に関する事務について定める議会の議決を経るべき条例案について報告し、委員会に意見を求める件である。

条例案
  1. 大阪府学校医等の公務災害補償に関する条例一部改正の件

【質疑応答】

(森口委員)この公務災害の補償が対応する事例といいますか、範囲の概略を教えていただけたらありがたいです。

(教職員人事課長)範囲は、いわゆる公務災害ということで、その委嘱を受けている方の業務遂行上で起こった事故等に対して補償するということでございます。直近の例から申し上げますと、平成28年に、委嘱を受けております府立学校の薬剤師が水質検査を行う際に、検査の移動中に自転車で転倒されたということがございまして、その際に受けた負傷に対する療養費ということで支給した実績がございます。

(森口委員)それに関して、学校医、学校歯科医、学校薬剤師が業務遂行のために学校へ向かう途中、それから帰路、この辺りはどうなるのかを教えていただけたらと思います。

(教職員人事課長)当然、業務を遂行する上での部分でございますので、通勤中やその間の移動も対象になるという理解でございます。

(森口委員)ありがとうございました。

報告事項2 新型コロナウイルス感染症に係る対応について

【議題の趣旨説明(教育総務企画課長、保健体育課長)】標記について、5類感染症への移行後の学校教育活動及び、4月委員会会議報告分(4月2日時点)以降、5月7日時点までの府立学校及び市町村立学校の臨時休業の状況等について報告する件である。

【質疑応答】

(森口委員)非常に悩ましいところだと思いますので、教育委員会としてもずいぶんと丁寧に扱われていると思うのですけれども、今見せていただいたポンチ絵の5類感染症移行後の府立学校における教育活動についての概要版のところで、欠席率約15%の基準はそれでいいかなと思うのですが、府立学校における基準と市町村学校でのお考えというのはかなり乖離が出る可能性がある。どういうふうに予測されているかどうか、現状をお知らせいただきたい。あともう一点お聞きしたいこととして、陽性者が確認された場合の各学校の対応ですけれども、今まではコロナであればもう致し方ないということで、この時期に不登校それから長期の欠席というのが目立ったように思うのですけれども、今のご説明であれば感染不安で休ませたいという相談があっても、周囲の状況を鑑みて認めた場合というふうになっている、ないしは、医療的ケア児はもちろん主治医の見解というのは大きいと思うのですけれども、そういう基礎疾患を特に持っていないといった場合、保護者本人の意向だけでというようなところは、どのように今後判断していかれるのか。こちらについても、現状で結構ですので、お知らせください。

(保健体育課長)まず臨時休業の基準について、でございます。こちらについては学級人数40名程度を想定しながら府立学校に対して府の設置者として設定している基準でございまして、市の方におきましても設置者の方で適切に基準を作られているというふうに考えております。こちらのほう、府で作ったものについてはいつも市町村と共有して進めております。それから陽性者についてですが、こちらの方につきましては、委員がおっしゃったようにかなり悩ましいところではありますが、こちらについては文科省からも合理的な理由があると判断した場合に出席停止ができると書かれております。その内容も勘案しまして、同居家族に高齢者や基礎疾患がある者がいるなどの事情があって隔離して生活できないなど、他に手段がない場合ということで、限定させていただいております。この内容でまず進めながらしっかりと状況を見ていきたいと思います。

(森口委員)ありがとうございます。その欠席率約15%については、概ねこういった形で情報共有したら市町村はある程度、府立学校の内容をモデルとして考えられるであろうという推測のもと、というふうに捉えてよろしいでしょうか。

(保健体育課長)はい、そうです。

(井上委員)非常に細かいことなのですけれども、この臨時休業の欠席率約15%を基準としてというところの、この「約」はいらないのではないか、と思うのですけれども。つまり15%を基準にするのだったら15%って決めた方がいいかなと思います。なぜかというと、以前も、記憶が定かじゃないのですが、部活動のときですかね、言わせていただいたこととして、2時間程度っていうことを、2時間だったら2時間っていうふうに決めて、そこで一切裁量を認めるのではなくて、今回は15%を基準だったら、約じゃなくて、15%にヒットすると、例えば細かい話が15.1%だったらもうこれは学校医と協議っていうか、もう無条件で例えば臨時休業になるとか、ただそこにも裁量の基準があるとか、あとは例えば14.何%だったら、15%にヒットしていないけれども学校の状況を鑑みて、その約が付いていることによって、その前後の幅が、基準という言葉でリダンダント(必要ないもの)となっているじゃないかなと思うので、もちろんその学校長とか学校現場の先生の裁量余地を残すんだけれども、そこの基準は明確な方が現場の先生が判断しやすいかなと思うので、これからはやっぱり何時間だったら2時間30分とか、15%とかっていう基準を設けて示された方がいいのではないか、と思いました。ご検討いただければと思います。

(教育長)約15%っていう言い方は、インフルエンザと同じでは。インフルエンザも15%の基準として、「約」って言うでしょう。

(保健体育課長)同じです。

(教育長)それに合わしたということですよね。今、井上委員がおっしゃった点についてはどういう運用だったのですか。

(保健体育課長)一応15%となっていますけれども、基準ということで、かなり幅を触れて学校の方で運用しているということはありません。

(井上委員)もう15%とした方がいいかなと思います。細かいのですが。なぜかというと、例えば教職員の時間ですよね。労働時間なら80時間とか40時間と切って、40時間程度ではなくて、やっぱり基準がはっきりしているので、それを超えたら問題だっていうふうに顕在化してきますので、基準になるところはもうビシッと線引きした方がいいかなと思います。ただ、そこでもう全てですよ、とかではなくて、裁量の余地があるっていうのでもいいのですけれど、インフルエンザのところも「約」となっているのだったら、その基準の中に明確な数値を示すというふうに検討していただければいいのではないか、というふうに思います。

(森口委員)現場から言わせていただくと、私はやっぱり「約」という言葉を残していただく必要があるのではないか、と思います。井上委員がおっしゃるように、働き方とかクラブとか、そういった時間っていうのはもう絶対守るべきだと思います。だから学校へ行って、1分遅刻が遅刻だよ、と。それはもう絶対だと思うのですけれども、このコロナ、インフルエンザっていう場合に、これから特に5類に落ちてコロナと診断できてない子供たちがどれだけいるのかっていうことが、今、医療者の中でも非常に不安になっております。検査をしてもしなくてもいいよっていうぐらいに今はなってきているので、学校現場でそれぞれのクラスが必ず45人いるクラスもあれば、30人程度で運用されているところがあり、また、私が先ほど言いました市町村の学校っていうのは、かなり運用が変わっています。そういう意味でここに「約」っていうのをつけていただいて、我々学校医が、学校長から毎回相談を受けます。そのときに基本的に決定権は教育委員会にあるので、我々はあくまでアドバイスですけれども、そのときに来ている子供たちの状況、症状のあり方、そういうことがやはり流動的な状況になるっていうことを、この場でお伝えできたらなと思います。だから、「約」を抜くというのは、今教育委員会としては難しいのではないかな。これに関してはご理解をいただいて、でも井上委員がおっしゃるそれ以外のことに関しては、やっぱり柔軟というよりは、きちんとしろという、そこの意見はわかります。今この時点においてはちょっとしんどいかなと思います。

(井上委員)いや、全然、僕だってこだわってなくて、「約」がついていても基準は同じなんじゃないかなと思いましたので。もちろんそういう個別の事情があって、そういったご相談をされてやっていて、約15%ってついている方が、インフルエンザのときからの運用でも、皆さんがしっかりやって運用しやすいということでしたら、全くこだわりません。

【竹若委員の退任について】

(教育長)最後になりますけども、竹若委員におかれましては、6月1日で任期満了となられまして、定例の教育委員会会議の出席が今回最後という形になります。竹若委員には、2期8年にわたって教育委員として、あるいは教育長職務代理者としてご指導、ご助言、また激励をいただき、事務局の職員が大変お世話になりました。改めてこの機会をお借りしてお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございます。最後に、竹若委員会の方からご挨拶をいただければと思いますのでよろしくお願いいたします。

(竹若委員)私としては、最後の定例教育委員会会議に遅参をいたしまして、申し訳ございませんでした。大変余裕を持って家を出たのですけれども、電車が動かないということで遠回りをして参りましたけれども、間に合ってほっとしておるところでございます。今、教育長の方から過分のお言葉をいただきまして、本当にありがとうございます。私はつくづく幸せ者だということを最近感じでおります。昭和41年に大学を卒業いたしまして、57年間、教育一筋に走ってまいったような気がいたします。中学校の保健体育科の教員が17年、教育委員会の事務局で8年、中学校の校長10年、そして教育長12年。それで最後に教育委員は8年務めさせていただきました。80を過ぎるまで教育行政に携わらせていただいたことは本当に幸せでありますし、特にこの8年間は大阪の教育行政の最先端に関わらせていただき、本当に責任の重さを痛感した8年でございました。つつがなく、大したことはできませんでしたけれども、最後まで元気に任期を満了できますことを、本当に幸せに思っているところでございます。これもひとえに橋本教育長をはじめ教育委員、そして教育庁のスタッフの皆様方の支えがあればこそ、と心から感謝を申し上げる次第でございます。世の中、大変複雑な状況であり、不安な要素ばかりが目につくところでありますけれども、今こそ教育の根幹であります王道を、大阪府の教育委員会はぜひ歩み続けていただけたらな、と思います。私は個人的には、教育そのものは子供たちに夢を膨らませて、そして未来に力強く生きることかできる力をつけていくのが教育だというふうに思っています。そのためにも、第二次の大阪府の教育振興基本計画の実施計画の目標達成に向けて、その具現化に向けて、全員が一丸となってご尽力を賜りますことを切にお願いします。終わりになりましたけれども、本当に常々8年間ありがとうございます。皆様がたの益々のご活躍とご健勝を心からご祈念申し上げまして、お礼の言葉とさせていただきます。どうもありがとうございました。

以上

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