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令和5年11月委員会会議会議録
大阪府教育委員会会議会議録
※印刷用は令和5年11月委員会会議録(PDF:296KB)をご参照ください。
- 会議開催の日時
令和5年11月13日(月曜日)午後2時00分 開会
午後3時30分 閉会 - 会議の場所
委員会議室(府庁別館6階) - 会議に出席した者
- 委員 橋本 正司
- 委員 中井 孝典
- 委員 岡部 美香
- 委員 竹内 理
- 委員 森口 久子
- 教育監 大久保 宣明
- 理事兼教育次長 松阪 博文
- 教育センター所長 酒井 智
- 教育総務企画課長 西田 修
- 高校教育改革課長 建元 真治
- 高等学校課長 林田 照男
- 高校再編整備課長 幡中 力
- 支援教育課長 平田 誠和
- 地域教育振興課長 池上 成之
- 会議に付した案件等
- 議題1 知事からの意見聴取について
- 議題2 大阪府立学校条例及び府立高等学校再編整備計画に基づく令和5年度実施対象校及び大阪市立の高等学校等移管計画における再編整備対象校(生野工業・東淀工業・泉尾工業)の募集停止時期について
- 議題3 グローバルリーダーズハイスクールの指定について
- 議題4 令和6年度大阪府公立高等学校の募集人員について
- 議題5 令和6年度大阪府立知的障がい高等支援学校職業学科(本校)及び大阪府立高等学校に設置する共生推進教室の募集人員について
- 議事等の要旨
- (1)会議録署名委員の指定
竹内委員を指定した。 - (2)9月25日の会議録について
全員異議なく承認した。 - (3)議題の審議等
- 議題1 知事からの意見聴取について
【議題の趣旨説明(教育総務企画課長)】地方教育行政の組織及び運営に関する法律第29条の規定により知事から意見を求められた令和5年11月定例府議会に提出予定の次の議案については、異議がないものと決定する件である。 - 予算案
- 令和5年度大阪府一般会計補正予算(第4号)の件(教育委員会関係部分)
- 事件議決案
- 工事請負契約締結の件(大阪府立中央図書館書庫整備改修工事)
- 動産買入れの件(プロジェクター及びプロジェクター投影対応黒板等)
- 動産買入れの件(机、椅子、棚その他の物品)
- 条例案
- 職員の給与に関する条例等一部改正の件
【質疑応答】なし
【採決の結果】賛成多数により、原案どおり決定した。
(賛成者 教育長、中井委員、岡部委員、竹内委員、森口委員)
- 職員の給与に関する条例等一部改正の件
- 議題2 大阪府立学校条例及び府立高等学校再編整備計画に基づく令和5年度実施対象校及び大阪市立の高等学校等移管計画における再編整備対象校(生野工業・東淀工業・泉尾工業)の募集停止時期について
【議題の趣旨説明(高校再編整備課長)】標記について、決定する件である。
- 議題1 知事からの意見聴取について
- (1)会議録署名委員の指定
【質疑応答】
(中井委員)
大阪のものづくりということは従前から言われていることでございまして、工科高校の重要性は本当に認識しております。元々、大阪はものづくりで発展してほしいなという気持ちがあります。ただ一方では、この工科高校の定員割れにつきましては、単に三年、少し割れたレベルじゃなくて、もっと長い期間、大幅に割れているということを考えますと、やはり今の学びについてもあまりニーズがない、と。もっと先端技術をどんどん取り入れるような、生徒から魅力のある工科高校にしていかないと、やっぱり集まらないのではないかな、という思いを以前から私は持っておりました。そういう意味ではかなり普通科の高等学校の再編整備に比べますと、かなり先送りして、慎重にやってこられたのではないかな、という思いはあります。そういうことで、この案につきましては仕方がないかな、という思いがございます。ただ、布施工科高校の関係者から、統廃合後も、布施工科高校を残してほしいというご要望があったことは承知しております。それと、地元の府議会議員からの声も聞いております。しかし、高校再編整備課におかれましては、これらの方々に十分に、今のご説明にもありましたように、丁寧に説明していただいているように思いますが、今後も、引き続いて、丁寧な説明をしていただきたいな、と思います。できることならスムーズに、統廃合が進むのが望ましい、というふうに私は思っております。
もう一つですけれど、やはり母校がなくなる、地元の学校によってはやっぱり寂しいものです、気持ち的にも。心情的に非常によくわかります。でも、布施工科高校だけの問題ではありませんので、今までにもたくさんの学校が再編整備対象として統合されて、さらにその学校が発展してきているという実態もございます。ですので、その辺はもう承知してもらう必要があるかと思うのですけれど、やはりそのにおいといいますか、伝統を残してほしいという気持ちは十分分かりますので、統廃合、統合にあたって、特にこの布施工科高校とそれからちょうどまた新しい学校を作り直すわけでありますので、今までの学校の伝統とか特色このようなものをうまく生かされるような学校作りに努めていただきたいと思っております。
(高校再編整備課長)
今回、布施工科高校の学校関係者の方々からの要望もありまして、2回ほど現地で説明会を実施させていただきました。我々、高校再編整備課の方からも、今回の案について、丁寧に説明をいたしました。また、参加者の方々の皆様からご意見を伺うということもしっかりとさせていただいたのですけど、やっぱり我々の説明を最終的に全て納得いただけたかと言われますと、そうではない部分もあったのかな、というふうに思っています。ですので、また次年度以降、再編整備を進めるに当たりましては、しっかりと学校関係者への説明の仕方というところをこれまで以上に、工夫もしながら、納得いただけるようにしっかりと説明を進めていきたいと思っております。また今後、両校を統合していくに当たりましては、もちろん布施工科高校の、例えばですけど、建築設備系の学び等、しっかりと新しい学校に取り入れていきたいと思っておりますので、そうすることで両校の特色いうものを発展継承させていきたいという思いもありますので、その点は教育内容等を今後しっかりと検討していきたいと思っております。
(教育長)
中井委員の方から引き続き丁寧な説明を、というお話があったと思うのですけれど、今後の新校作り、統合して新しい工科系高校を作るわけですけれども、その新校作りにあたって、こういう母校の思いをどういうふうに反映させていくかということについても、中井先生の方からご指摘があったと思うのですけれど、その点について少し触れていただけますか。
(高校再編整備課長)
今回2回ほどいろいろお話させていただく機会もございましたし、その中で、やっぱりそれぞれの特色というものもある、というのは我々も気づいたところもありました。
例えばですけど、布施工科高校で言いますと、グライダーというものを昔からやっておりまして、そのグライダーをどうしていくのかっていうご意見もいただいておりますので、そういう地元の方々、学校関係者の方々のご意見を聞きながら、今後、新しい学校の方にどのような学びをするかも含めまして、あとは、クラブ活動等、ラグビーを通して、という思いも伝わりましたので、そういうのも含めて地元の声を聞きながら、学校作りというのを進めていきたい、というふうに思っております。
(教育長)
今回、地元への説明が終わりっていうことではなくて、引き続き、新校作りの場面で、関係者の意見をしっかり聞いていく、ということをお願いしておきたいと思います。
(岡部委員)
中井委員、教育長からの言葉がありましたように、これからも丁寧にご説明いただくということを私もお願いしたいということと、それに加えまして、工科高校の課題として、中学校の先生方や学校に入っている専門家の方々が、あるいは、教育の領域ではないですけれども、社会福祉協議会であるとか、子供たちと関わる方々が、高校がどれくらいあるか知らないとか、それぞれの高校がどういうことをしているか、が十分に分かっている先生もいらっしゃるのでしょうけれども、なかなか伝わってないところがあるっていう部分もまだあるかと思いますので、そういった部分に工科高校の魅力を、中学校の先生だけではなく、広く伝えていっていただいて、工科高校を選択するとこのようないいことがあるんだっていうような、中学校の方との協力っていうことも、地元の方々にお伝えいただければ、というふうに思います。もちろん中学校の方にもご協力を仰いでいただければ、というふうに思います。コメントですので、ご回答は結構です。
(森口委員)
教育長からも中井委員からも岡部委員からもお話がありましたので、私の方もコメント程度にさせていただきますが、新しい学びを作るということは、やはりすごくポジティブに考えていただけたら、と思います。これから、今のスピーディーなものづくりの発展の仕方はもう全然付いていけないぐらい設備が必要。それをやはり二つの工科高校に私達がいかに期待をかけているか。新しい学校が作られていく、それが大阪に根ざしていくことに、私達教育者が非常に期待をかけているということも一つ側面としてあると思います。それをやはり岡部委員がおっしゃったように、中学生にも、それから今、様々ご意見を頂戴しているOBの方々に新しい工科高校で学んだ人たちを受け入れていただける、社会へ出ていくときにOBの方たちの本当に背中を押していただく助力が、ものすごくこれからも必要になっていきますので、ご説明ももちろんですけれども、OBの方たちがこういう子たちだったら背中を押したい、というような学びを、新しい工科高校でできるように、その辺りは教育庁としてしっかり努めていただけたらと思います。よろしくお願いいたします。
(竹内委員)
私の方もコメントですけれども、公立大学との関係を視野に入れるなど、様々な大学との連携を進めていく、というようなことがもし可能ならば、一度ご検討いただきたい。先ほど意見が出ておりましたけども、工科高校に行くことのメリット、新たな学びに繋がっていく道筋ができるっていうようなところを強調していただけたら、有り難いと思います。どうぞよろしくお願いします。
【採決の結果】賛成多数により、原案どおり決定した。
(賛成者 教育長、中井委員、岡部委員、竹内委員、森口委員)
議題3 グローバルリーダーズハイスクールの指定について
【議題の趣旨説明(高等学校課長)】下記10校(全日制の課程)について、令和6年度
から令和8年度まで、グローバルリーダーズハイスクールに指定する件である。
【質疑応答】
(岡部委員)
グローバルリーダーズハイスクール、GLHSの、各校がそれぞれ評価を受けているっていうことはとてもいいことだと思いましたので、引き続きご尽力いただきたいな、というふうに思うのですけれども、卒業生の追跡アンケートというのをこれからも継続して行っていただきたい、というふうに思っております。というのも、今の時点ではもう大学生になった、ということで、大学生になった感覚として高校教育が良かったっていうことなのですけれども、子供たちの感覚としてではなく、実際の数字として、グローバルな活躍をしている学生がどれだけ輩出されたかっていうことを示す必要があると思います。それだけの尽力を各校、10校の先生方がされているわけですから、なされた教育、あるいは子供たちが学習に費やした力っていうのがどれだけ実際の社会の力になっているか、グローバル社会の力になっているか、ということをぜひ数値として示されれば、と思いますし、そういう活躍ができるように、という方向で先生方や、生徒たちにも、これから高校教育、学習の中で頑張っていただきたいと思いますので、これからまだ3年4年かかることではあるのですけれども、この先グローバルリーダーズが輩出されたという形での、数値へと結びつくような形で、ぜひ継続的にお願いできればというふうに思います。
(高等学校課長)
我々も、今回初めてアンケートをとったのですけれども、そこから、その結果から見えてくることっていうのもたくさんありました。その意味で、施策に繋げていくっていうこともたくさんできる、というふうに思いますので、引き続き続けていきたいと思うのですけども、どんな形でどういうふうに聞くのが、より効果的なことがわかるのか、ということも、いろいろ研究をしながらしっかりと努めていきたいと思います。
(竹内委員)
一つはお願いで、もう一つは質問です。こういう調査をするときに比較対象がないと、よかったという結果に必ずなっていきますので、例えばその導入以前の状況と比べてどうなったか、というような、そういった比較手法も取り入れて調査をしていかれてはどうか、というお願いが一点。もう一つは、再指定をして、一定の期間を経ると、先生が交代していきますよね。どうやって長いスパン、長い期間、ここで培ったものを継承していくか、というところについて、どうお考えなのか、その辺も教えていただければと思います。
(高等学校課長)
前半の部分ですけれども、データの比較の部分ですね、竹内委員のおっしゃるとおりです。
ただ、過去の施策の前と後との比較が多分一番いいと思うのですけれど、その前の部分というのはなかなか取れておらず、今回取り始めたっていうことが本当のところでですので、どこまでいっても、現段階では、例えば全国とか、例えば府との比較っていうことだけが中心になってくる。しかしこれを積み重ねていくことで、竹内委員が仰るように、前と後の比較っていうものがしっかりできていく。より確実性の高いデータになる、というふうに思っておりますので、先ほどからも仰っていただいているように、継続して行うことの意味っていうのがそこに生まれてくると思うので、しっかりとやっていきたいと思っています。
後半ですけれども、本当に竹内委員の仰るように、教員の入れ替わりっていうことがやっぱり一番大きな問題と言っても過言ではありません。各学校においては、そうしたことを踏まえて、1人の教員で全て行うということではなくて、チームでしっかりとこの学びを継承していくっていう、そういうスタイルを大切にしておりますので、それがより良いものになるように、組織としてしっかりと対応する、と。そういう決して個人に寄る、寄り切らないという、そういった構造で各学校とも頑張っているというふうに認識をしております。引き続き、そうしたことができるように教育庁としても応援していきたいというふうに思っております。
(中井委員)
これからどんどん社会は、国際社会がグローバル化していくということで、世界で活躍する人材をつくっていくのはとても大事なことだ、と私はずっと思っております。そういう意味で、このグローバルリーダーズハイスクールを設置するのは、大阪府は素晴らしいことをしていただいているな、という思いが私にはあるのですが、ただそこで、本当にそんな人材が育っているのか、という部分があるわけです。といいますのは、学校丸投げで、さあ好きにやってくれ、ではなくて、学校がこういう人材を育てたいということであれば、グローバルリーダーズハイスクールの名前にふさわしいような支援をしていただかないと、学校としてはなかなか難しいという部分がある、と私は思います。特に、将来グローバルに活躍する人材というのは、やっぱり何かを覚えて暗記して答えを出すだけじゃなくて、新しいものを生み出す、そういう能力をどんどん中学生・高校生ぐらいのときに頭でどんどんと発展させないとあかん、と。要するに、想像する力を、そのためにカリキュラムに総合的な学習の時間とかを、いろんなところで各学校が本当に苦労して、いろんな課題研究に取り組んでいるところです。課題研究というのは、かなりいろいろと大学の先生のところに行ってご支援いただくとか、苦労してやっているという話をよく聞きますので、その辺はしっかりと支援してやっていただきたい。もう一つは、切磋琢磨ということが必要だと思います。10校はずっと10校あるのではなくて、やっぱり11校目、12校目と、GLHSに指定されたいという高校もある、と私は思います。そういうところは、もっと積極的に頑張れということで、府全体として、本当に優秀な学生を育てるということをご支援いただけたらな、と前から思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
(森口委員)
皆さんが様々おっしゃっていただいたので、私の方から特段お話することはないのですけれども、卒業生の追跡アンケートの中で、今、岡部委員や中井委員がご指摘されたように、進路選択とか大学の学びへの影響だけではなくて、やはり社会へ出ていったときに、今、皆さん方の言葉の中ではどういう人材を我々が育てたいのかという目線と、自分たちがどうなりたいのかという目線が、私は二つあるように思います。私達はもう残念ながらこれから時代を先取りしていく年代ではなく、彼らはこれから時代を先取りしていく、未知の可能性を秘めた人たちなので、彼らが一体どういうことをしたいがためにこのグローバルリーダーズハイスクールの中で学びをしているのかということを、私達の方からもう少し深く聞くような、そして彼らが育っていったときにそれを彼らの気持ちを次の世代の学生たちに反映できるようなアンケートの取り方をしていただく必要があるのではないかな、と思いました。
(高等学校課長)
アンケートにつきましては引き続き、そういった子供たち、あるいはそのGLHSで学んだ人たちが、どんなふうに社会にも、元々GLHSの一つの目的は高い志、社会貢献も含めた高い志と豊かな人間性っていうのを大きな項目として挙げています。そうした項目が、果たして大人になった彼らがどんなふうに受け止めてどんなふうに発信しているのか、と。そういったところもしっかりと聞き取れるようなアンケートにして、我々の次の施策に生かしていきたいと思いますので、引き続きご確認のほどお願いします。
(中井委員)
先ほどの補足ですが、グローバルな人材を育てるためには、グローバルというのがどんなことや、世界はどうなっているのか、生徒に理解させてあげるのが一番早い、と私は思っています。私が校長のとき、生徒を海外にどんどん行かしました。海外に行った生徒に、海外はどうやったかって聞いたら、「目からウロコです。世界はすごい。」と、みんな口を揃えて言いました。ある生徒をパリに行かしたときでも、世界の水のサミットやったかな、各学校、世界中の学生が集まって水について議論する。そのときに生徒が「すごかった。僕らは何も喋れなかった。こういう状態はもう絶対嫌や。もっともっと勉強して、もっと学びたい。ついては東京大学でこういう先生がいるからここへ行きたい。」とか、「何々大学に行きたい。」とか、「ここでこういう勉強がしたい。」と言う生徒が出てきました。まさかね、東大にいけるとは思っていなかったのですが、その生徒が東大に行ったのですよ。生徒もね、モチベーションにちょっと火を付けると、あの年齢の子たちはものすごくやると思いますので、そういう支援。つまり私が言いたいのは、海外へ行かして、日本の中で、井の中の蛙で終わっちゃいますよね、だから海外に触れさせる、知らせる、かなりの最先端、例えばカリフォルニアのNASAの研究所に行かしました。そしたら、生徒が「もうすごい」って帰ってきました。世界はこんなに進んでいるってことを知ったっていうことを経験した子たちは本当に伸びていったと思います。ですから、海外交流もいいですけど、海外でしっかり勉強させるというふうなことをしたいというような学校がありましたら、ご支援などもよろしくお願いします。本当に将来グローバルな子が育つ例だと思いますので、よろしくお願いします。
【採決の結果】賛成多数により、原案どおり承認した。
(賛成者 教育長、中井委員、岡部委員、竹内委員、森口委員)
議題4 令和6年度大阪府公立高等学校の募集人員について
【議題の趣旨説明(高校学校課長)】標記について、府内公立中学校卒業見込み者数等の動向を踏まえ、決定する件である。ただし、併設型中高一貫校である府立水都国際高等学校及び府立富田林高等学校にあっては、併設中学校からの内部進学者数によって、府立水都国際高等学校においては最大2人、府立富田林高等学校においては最大3人の増員を行うことがある。
議題5 令和6年度大阪府立知的障がい高等支援学校職業学科(本校)及び大阪府立高等学校に設置する共生推進教室の募集人員について
【議題の趣旨説明(支援教育課長)】標記について、決定する件である。
【質疑応答】
(森口委員)
定時制の課程での生徒の需要の動向っていうのを少し教えていただきたい。府立学校の定時制、以前は昼間にお仕事を持っておられての定時制というのが考え方だったと思うのですけれど、昨今、不登校が非常に増えてきていまして、定時制の課程に様々な理由で学んでおられる方が居るように聞いております。それと同様に、通信制の課程での状況、生徒の状況を教えていただけたらありがたいです。同じく、最後の府立高等学校に設置する共生推進教室の現状も、昨年の状況で結構ですので教えていただけたらと思います。
(高等学校課長)
定時制の状況ですけれども、元々は勤労青少年の学びの場ということで設定されていたのですけども、近年は、現実的には、現状はなかなかそこではなくて、様々な支援・配慮っていうものが必要な生徒たちが入ってきているという状況でございまして、数字的には決して多くはなくて、どの学校も1クラス設定ということで。それでも十分、人数的には、1クラス設定をすれば対応できるという状況の数字になっています。2クラス設定をする学校も数校ございますけれども、多くは1クラスの設定になっております。今年度も、1校、1クラス設定に変えており、40人を減らして、という状況にございます。一方、通信制の方ですけれども、こちらについては全体的な需要が高まっておりまして、桃谷高校の志願につきましても、昨年度、志願者数の方が膨れ上がっているという状況がございましたので、今年度につきましては40人の増員ということで募集人員を増やしているという状況でございます。
(高校教育改革課長)
共生推進教室の状況ですけれども、共生推進教室の方を1学年3人で10校ですので、全体でいうと30人の募集になっているのですけれども、令和4年までは、全体で見ますと1倍を少し超えるぐらいの倍率で、学校によっては3人が集まらないという状況もあったのですけれども、令和5年におきましては、全体としましても1倍を切ってしまいまして、3人集まらなかった学校というのが10校中4校という状況になっています。
(森口委員)
わかりました、ありがとうございます。今の考え方で、妥当性がよくわかりましたので結構です。ただ、通信制や定時制の場合に、今までの教職員の配置の状況や学びの体制は、現状、今のこの生徒達が変化していることに対応できているのでしょうか。その辺りも教えてください。
(高等学校課長)
各学校の教員の数っていうことについては、各学校の規模に応じて、教員の数が決まってきますので、クラスが少なくなっていくと、それに応じて教員の数が少なくなっていくっていう現状はあります。そのことを踏まえて、各学校がある意味、なかなかもう少し先生がいればな、というような困り感があるという実態もよく聞いているところではあります。我々としても、支援等がしっかりできるように教員を配置したり、というようなことはやってはいますけれども、なかなかそれでも小規模化の傾向が強くて、学校の先生の方でもなかなか、そこの部分ではこういうこともしたいと思うのにできないとか、そういうふうなことがあると聞いておりますけれども、精一杯の支援は今、こちらの方でも行っているという状況でございます。
(教育長)
1点だけ、補足で説明して欲しいのですが、全体の中学の卒業者が300人減る中で、昼間の学校400人の定員を増やすっていうことですけども、そこの考え方を説明していただけますか。
(高等学校課長)
これまで、募集人員については、昨年まではどちらかと言いますと、受け入れ実績というものをベースに設定してきましたけれども、なかなか受け入れ実績っていうものをベースにしていきますと、どんどん子供たちが減る以上に、募集人員を減らしているというようなことになりかねませんので、ここは受け入れ実績というよりは、子供たちがどこに志願をしているのか、志願実績というものをベースに募集人員を設定していきたい、と。そうすることによって、生徒たちの真のニーズに応えるような志願を踏まえた募集を設定できるというふうに考えており、今年度は志願をベースにした募集に、だいたい志願の1.1倍ぐらいになるようなイメージで設定をしまして、昨年度よりはですね、400人の募集が増えたということでございます。
【採決の結果】議題4、5 賛成多数により、原案どおり承認した。
(賛成者 教育長、中井委員、岡部委員、竹内委員、森口委員)
以上