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クビアカツヤカミキリのももの被害拡大防止に向けた取組
クビアカツヤカミキリはももやさくらなどのバラ科の樹を食害し、樹を枯死に至らせるカミキリムシで、平成30年に環境省によって特定外来生物に指定されました。
大阪府では、平成27年に大阪狭山市のさくらで初めて発生が確認されて以来、南河内管内を中心に被害が拡大しています。クビアカツヤカミキリはバラ科の樹に卵を産み付け、ふ化した幼虫は1から3年かけて樹を食い荒らします。その結果、枯死に至る樹もあり、被害が大きい場合は倒木等による危険も考えられます。
当課ではももの生産が盛んな河内長野市の一部地域において平成29年に(地独)大阪府立環境農林水産総合研究所(以下、研究所)、市、JA大阪南等関係機関とともにもも園において調査を行い被害があることを確認しました。
続けて、令和元年9月にも調査を行った結果、被害が拡大していることが分かりました。
このため当所では、JA大阪南と連携し、クビアカツヤカミキリ成虫の拡散防止効果があると考えられる4mm目合いのネットを被害のあるもも農家に配布するとともに、令和2年1月にはネットの巻き方講習会を現地で行ったところ、多くの農家の参加があり、関心の高さが分かりました。
さらに、新たな防除体系の確立にも取り組むため、研究所と共同でモデル園を設置しています。
当所では、今後も引き続きクビアカツヤカミキリの被害拡大防止に取り組んでいきます。
クビアカツヤカミキリ(成虫)
幼虫が排出する大量のフラス
拡散防止のためネットで被覆したももの樹
現地講習会風景