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更新日:2024年5月23日

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北部農と緑の総合事務所/当事務所管内におけるほ場整備

ほ場整備とは、生産性の向上とともに農村環境の整備、地域活性化などを目的とする農地基盤の整備。区画の規模・形状の変更、用排水、道路等の整備のほか農地の利用集積や非農用地の創出による土地利用の秩序化などを行う(出典:農林水産省HP 農林水産関係用語集)ものです。
大阪府北部地域においては、昭和50年代から能勢町、茨木市、豊能町、高槻市と着手し、平成19年度に能勢町天王地区での事業完了をもって、当事務所管内のほ場整備は概ね完了したことになります。
実施した面積は、大阪府が事業主体で実施した約712ヘクタールと各市町が事業主体で実施した約293ヘクタールの合計で、約1005ヘクタールです。

大阪府が事業主体で実施した地区
市町村 地区名 受益面積(ha) 事業工期
能勢町 久佐々

88.3

S56-H2

山辺川

84.6

S57-H3

岐尼

117.5

S59-H12

歌垣

113.3

H元-H18

東郷

80.6

S62-H16

天王

21.9

H12-H19

豊能町 切畑川

62.7

H1-H16

高槻市 樫田

52

H7-H18

茨木市 茨木北部

90.5

S63-H16

合計

711.4

 

(事業工期の終期は換地処分完了年度)

(能勢町岐尼地区)
能勢町岐尼地区整備前
整備前

能勢町岐尼地区整備後
整備後

ほ場整備で行った様々な取り組み

土木事業との連携

関連する一般公共事業、たとえば、国道のバイパス用地や一級河川の改修工事用地を換地計画から捻出するなどの手法で、農業振興と地域整備の連携を図りました。
下の写真は岐尼地区で大阪府土木部の一級河川山田川改修事業と連携して河川用地確保と調整して換地計画を策定し、事業実施した例です。

能勢町岐尼地区

景観・歴史への配慮

日本の棚田百選の長谷
ガマの構造

岐尼地区長谷には約17haの棚田地域(地形勾配1月5日から1月8日)で、農作業軽減を目的に面的整備をする地元要望がありましたが、「日本の棚田百選」に選ばれるほどの美しい景観と、「ガマ」と呼ばれる400年以上の歴史のある石組みの水利施設を存続させる必要がありました。
そこで、学識経験者等からなる「工法検討委員会」を設置して検討し、現在の石積み畦畔を残して隣接する田をつないで一筆とする「まちなおし工法」などを採用して工事を実施し、棚田を保全する取り組みを行いました。

自然生態系保全の取り組み

能勢町天王地区では、改修する天王川・細谷川・奥野々川でナガレホトケドジョウ、特別天然記念物オオサンショウウオなど希少種の生息が確認されており、専門家の意見を基に、護岸には材料に自然石を用いたり、河床の段差解消をするなど、環境に配慮した工法を採用しました。
また、工事期間中については、工事中に他所に避難させて飼育管理し、工事終了後に放流するなどの配慮を行いました。
この間大阪府職員が講師となって『農空間なっとく出張教室』を開催し、地域の小学生、農家や住民の方々などのご参加で地域一体の取り組みとなるよう進めてきた。

河床の落差解消
オオサンショウウオの放流

野生動物との共存のための取り組み

野生動物による農作物の食害は毎年増える傾向にあり、農家にとって大変深刻な課題となっています。なにより、丹精込めて育てた作物が収穫直前に被害に遭った場合の精神的ダメージはとても大きく、今後農業を続ける気が無くなるほどのものといわれます。
このため、人と自然との共存を図る観点から、獣害防止柵を設置しました。

獣害防止柵

このページについてのご意見やお問い合わせは大阪府北部農と緑の総合事務所(耕地課)まで
Tel/072-627-1121(代) FAX/072-623-4321

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