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令和元年度 第2回 組合事業向上支援事業評価審議会議事概要
令和元年度 第2回 大阪府中小企業組合事業向上支援事業評価審議会の概要
1.評価審議会の開催
日時:令和元年7月12日(金曜日)午後3時30分から午後4時30分まで
場所:マイドームおおさか4階 会議室
出席委員:池田会長、鈴木委員、中島委員、山下委員(五十音順)
2.議事概要
【議題1】平成30年度事業評価(組合事業活性化支援事業分)
事務局から評価(案)について説明。
- 平成30年度に支援を行った214件のうち、昨年度に審議を行った平成30年4月から11月分を除く、平成30年12月から平成31年3月末までに支援を終えた組合事業活性化支援事業の支援件数は161件、その中から16件(約1割)を抽出して評価を実施。
- 評価項目ごとの点数の合計の平均は、11.4点(満点22点)。
- 利用者満足度調査は、支援を終えた全事業者161件に府からアンケートを送付し実施。(回答数133件、回収率82.6%)
- アンケート調査項目ごとの点数の合計の平均は、43.3点。(満点50点)
審議会委員からの主な意見要旨
(1)「課題把握」
- とりわけ課題把握はのちのすべての評価に影響をもたらす重要な項目であるため、課題把握が十分なものとそうでないものにおいて、差が開く結果となった。
- 危機感にあふれる課題分析が多いのだが、具体的な取り組みには反映されていない。業界や組合員企業の分析もさることながら、組合の抱える課題等の分析も欲しい。役員の課題把握力の高・低が全体の評価へつながっている。
- 課題把握について、平均点は前年度より低下したが、低評価案件は減少傾向にあり、レベルの底上は着実に進行している。
- 評価の高い案件は、業界の統計数値や予測数値を裏付けにして、説得力のある現況分析を行い課題抽出している。将来予測についても客観的かつシビアに自己を見つめているので、課題に対する的確なサービス提案につながっている。
- 評価の低い案件は、現状分析・将来予測双方について「厳しい」「減少傾向」等の抽象的表現に留まり、データに基づく定量的観点からの分析・予想がなされておらず、説得力に欠ける。
- 他の結果についても共通するが、このペーパーの読者が誰なのかを意識していないのではないかと思われるものが多かった。
(事務局)
課題把握のためのヒアリングは、組合の主体性を引き出して行われるよう改善していきたい。
(2)「サービス提案」
- 課題分析がしっかりと実施されている案件については、サービス提案もしっかりなされている。一方で評価の低いものに関しては支援の流れや到達目標が曖昧なものがみられる。課題分析が不十分な案件についてはその後のサービス提案においても具体性に欠けるものが散見される。
- 危機感ある課題分析にもかかわらず、サービス提案は甘く、具体性に欠けるものが多い。課題把握に基づくサービス提案になっていない。
- 評価の高い案件は、現状分析がしっかりしており、組合固有の課題が把握されている。組合固有の課題解決のためのサービス提案もハンドメイド的なソリューション提供となっている。また具体的到達点が明示されており、「いつまでに」「誰が」「何をするか(役割分担)」といったロードマップが明確に記載されている。
- 評価の低い案件は、現状分析・課題把握が浅い為、サービス提案も汎用的・形式的・抽象的なものになっている。課題把握の深度にサービス提案の質も連動している傾向がある。到達目標を明記し、「誰が」「何をするか」という役割分担と、「いつまでに」という時間軸をしっかり明記する必要がある。
(事務局)
十分な課題分析をもとに具体的なサービスが提案されるよう周知していきたい。
(3)「支援実施」
- 評価の高い案件は、時系列、具体的な支援内容、記載の簡潔さ、組合等の反応等が十分に記載されている。評価の低い案件は、スケジュールが分かりづらいものや、アドバイス内容等が記載されていないものが目立った。時系列での記載はなされているが、組合の反応等といった背景など具体性のある記述を望みたい。
- 評価の高い案件は、課題把握における役員の危機感共有から、今、何に取り組むべきかが具体化され、役員、専門家、支援者で熱心かつ綿密な打ち合わせがされ、実行されたことが、わかりやすく整理され記載されている。
- 評価の高い案件は、支援過程で組合・組合員に支援を受けてもらうだけでなく、自ら課題をどう解決したらよいか考えてもらい「気付き」を醸成する雰囲気が伝わる内容である。組合・組合員・専門家から様々な意見や反応があり、ブレインストーミング的に出たアイデアを、全体的な視点から整理することで新しい着想やアイデアに昇華させている。また組合員の参加型支援、専門家の伴走型支援の色合いが強く、組合という組織をいかに全員でより良くしていきたいかというブレない軸がある。
- 評価の低い案件は、支援実施したという事実を時系列で記録したに過ぎないケースが散見された。支援実施した際の組合員の意見・反応や専門家の意見・支援内容を記載し、フィードバック等の際の振り返りの材料とすべきである。
(事務局)
支援実施した際の組合員の意見や反応等についても具体的に記載するよう徹底していきたい。
(4)「支援結果把握」
- 評価の高い案件は、支援結果が、わかりやすく記載され、満足度が高く、次への取り組みも記載されている。一方、支援内容や成果の記載が、具体性に欠ける組合は、今後についても抽象的な記載になっている。
- 評価の高い案件は、認識した課題がどのように解決し、成果に結びついたかが明記されている。また今後の取り組みについても、今回の問題解決や成果に満足せず、更なる向上をめざし、PDCAサイクルを回転させることを前提としている。
- 評価の高いものに関しては、支援内容、成果、今後の課題が簡潔に明記されているのに加え、組合の意見や感想も述べられていた。
- 評価の低い案件は、単にHPを作成した、研修実施した等の記載に留まっている。今後の取り組みについても、今回得た知識を生かしていく等漠然とした書き振りで、どのように生かして何をもたらしていくかという未来志向の発想が乏しい。
- 評価の低い案件は、やや抽象的であり組合独自の具体的な課題解決に至るものかは疑問が残った。
- 参考資料として、せめて案内チラシや当日配られた資料など、どんな内容だったのかが分かるものを添付して欲しい。
(事務局)
教育情報支援についても、当日の配布資料等を添付するよう検討したい。
(5)「その他」
(事務局)
利用者満足度のアンケートについて、アンケート内容等の改善について検討していきたい。
(6)審議結果
委員審議の結果、事務局案について承認。
(事務局)
委員の皆様からの組合事業の活性化支援の向上につながる意見をいただいたので、支援機関にフィードバックしていきたい。
3.今後のスケジュール等説明
今後のスケジュール等説明後、閉会。