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人権学習シリーズ ありのままのわたし 大切なあなた 子どもの声を聴く
資料2 エッセイ:おもちゃのとりあい
エッセイ:おもちゃのとりあい
おもちゃのとりあいって、いろんな場面があってドキドキします。子どもだけの場面でとりあっていたら、それぞれの気持ちを大切に聴いていくだけで、子どもどうしで解決していくような気がします。それなのに、おとながそばにいるとつい、子どもに「使いたいの?」とか「あとで貸してもらおうか」とか言ってしまいます。どちら側に寄り添うこともできず、実況中継風に気持ちを代弁しながら、傷つけあうことを避けようと間に入ったりします。そんなとき、子どもたちは、自分の気持ちとは違うところで納得させられているのかもしれません。そのことにかかわったおとなも、アドバイスされた子どもも、気持ちにフィットしないことが多いようで、知らない間に気持ちを傷つけてしまう場合もあります。ほんとうは、おとなも子どももそんな気持ちを聴きあう場であったらと思います。おもちゃのとりあい=大変!というよりも、そこで感じた気持ちを大切にすることで、なんだかうまくつながっていけるような気がしています。
出典:『子育て温泉〜新しい子育ち・子育て支援』(社)子ども情報研究センター 双葉堂 2011年