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更新日:2014年4月28日

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人権学習シリーズ ありのままのわたし 大切なあなた コラム5

コラム5 「おとな自身」を見直す

「子どもを尊敬の対象として」とは言うものの・・・

本書の冒頭で、「子どもの人権を守る」ためには、「子どもを尊敬の対象としてとらえる子ども観」がポイントになると述べました。このことをもう少し具体的に考えてみましょう。
「子どもを尊敬の対象としてとらえる子ども観」のありようについては、コラム「子どもを尊敬するってどんなこと?」で考察しているので、そちらを参照していただければと思います。ただし、子育ては「自分とわが子」の関係だけで行われていることではありません。子育ては、さまざまな人との関係の中で行われている営みであり、その関係のありようによって、子どもへの関わり方が左右されてしまうこともあります。親自身が「赤ちゃんが自分の思いを泣いて表現することは大切だ」と考えていても、公共の空間の中で赤ちゃんが泣きだし、周囲からの冷たい視線や舌打ちが聞こえてくると、赤ちゃんの「泣く」という表現がとてもうとましくなる、ということなどは、この一例であると思います。こうしたことは、子どもを尊敬する立場に立った子ども観が「その場の中では共有されていない」ことから起こることだと言えます。

おとな集団の価値観の共有がカギ

少なくとも、保育所・幼稚園などの保護者集団や、地域の中での子育てコミュニティの中では、「子どもを尊敬の対象としてとらえる」価値観が共有されていることが必要ではないでしょうか?そのためにも、おとな同士が思いを出し合うことを通じて、子どもの人権の立場に立った価値観を共有していくプロセスが大切になると思われます。本書の中の活動などを通して、おとな同士の中にある価値観を見直す機会を持ってみることが、変化のきっかけになるかもしれません。

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