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更新日:2009年10月23日

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都市整備部と改革プロジェクトチームの議論(概要)

日時 平成20年4月24日(木曜日)16時10分から17時20分
場所 第一委員会室

【都市整備部】
都市整備部からは、ダム建設事業(安威川ダム、槇尾川ダム)、泉佐野丘陵緑地整備事業、都市基盤施設の整備、都市基盤施設の維持管理、大阪府都市開発株式会社の5つの項目について、部として説明したい。

【都市整備部】
(「ダム建設事業(安威川ダム、槇尾川ダム)」について、資料に沿って説明)

【改革PT】
槇尾川ダムについては、20年度からの3年間の事業費20%削減と20年度の本体着工の見送りはやむを得ないとの判断をいただいたとのこと。

【都市整備部】
来年度は是非とも本体着工を行いたい。

【改革PT】
安威川ダムはどうか。

【都市整備部】
PT案の21年度、本体着工見送りと20%削減両方とも困難である。20年度には、既発注工事や用地の買戻し等の義務額、付替道路の工事や残土処分地の整備等で約85億円が必要。河川室の事業予算から捻出してでも行いたい。引き続き、21年度に転流工、22年度には実際の本体工事を発注したい。

【改革PT】
21年度のダム本体着工が遅れると、なぜ1年ではなく、3年程度ダムの完成が遅れるのか。

【都市整備部】
発注の遅れと20%削減を考慮に入れてのものである。また付替道路、代替地への移転等本体工事にかかる現場の条件が整っている。また17年度に利水の変更により地元に対し、今後着実に進めていくとの約束もしている。

【改革PT】
最大の問題点は地元との関係か。

【都市整備部】
はい。現場は整っている。

【改革PT】
財政状況からして21年度本体着工見送りということで考えているが、これは事業を進めていく上で難しいことなのか。

【都市整備部】
現場の状況からすると、遅らせるのは困難である。

【改革PT】
生活再建と本体工事は直接リンクしないといけないのか。

【都市整備部】
必ずリンクはしていないが、20年度は付替道路の工事を、21年度には地元の関係や現場の条件が整っていることから本体着工を行いたい。

【改革PT】
地元は完成時期に対するイメージはどう描いているのか。

【都市整備部】
平成20年代半ばという言い方になっている。残土処分地で使わせていただいている2地区のうち、1地区は16年度から、もう1地区は19年度から休耕していただいている。この残土処分地の河川の付替等の整備が放ったらかしになると、耕作者に不安を与えることとなり、このような農地復旧については生活再建の大きな柱と考えている。したがって、事業費の20%削減の回復と本体工事を遅滞なく進めることが必要である。

【改革PT】
先ほど事業費を捻出してでもとの発言があったが、この捻出とはどういう意味か。

【都市整備部】
予算要求をしていくが、例えば河川室の事業予算の枠の中で優先して行えないか検討していかざるをえないということである。

【改革PT】
事業費枠全体の中で、優先するもの、事業費を減らすもの等見極めて、全体として2割を目安として削減を達成していただきたい。

【都市整備部】
(「泉佐野丘陵緑地整備事業」について、資料に沿って説明)

【改革PT】
PT案どおり(20年度の実施設計及び整備工事の見送り)ということでご判断いただいたとのこと。

【都市整備部】
管理運営費についてはお願いする。

【改革PT】
分かりました。

【都市整備部】
(「都市基盤施設の整備」について、資料に沿って説明)

【改革PT】
数値の関係で2点、まず、平成7年度を起点に公共事業費の減少を説明されていたが、当時は全国あげて景気対策により公共事業を行っていたため、その時と比較して事業費が下がるのは当然である。次に、1の一般財源で20の投資効果が発揮できるという説明があったが、見方を変えれば、1の一般財源の投入で後年度負担が9の起債償還をしなければならないことになるため、今後の事業のあり方について議論する必要がある。

【都市整備部】
これまで3回、事業費の縮減に努めてきたことを主張したかっただけ。ただ、起債についてはそう気を配ってきたわけではないが、後年度の世代にも供用していただくという意味がある。何か適切なあり方があればと思う。

【改革PT】
20年度の削減案にはやむなし、21年度以降は議論ということだが、集中改革期間の3年間(20から22年度)は少なくともお願いしたい。その後は、経済情勢にもよるが、新名神関連事業については、別の問題としてどうするか議論させていただきたい。

【都市整備部】
21・22年度については、予算編成時に議論させてほしい。20年度については、PT案でやむなしとして進めていきたい。

【改革PT】
プログラム案は、3か年の取組みであり、22年度まで見据えて考える必要がある。

【都市整備部】
十分理解している。これから説明する都市基盤施設の維持管理と合わせて相談させていただきたい。

【都市整備部】
(「都市基盤施設の維持管理」について、資料に沿って説明)

【改革PT】
維持管理については重要であると認識している。20年度はPT案どおりご努力いただくということでよいか。

【都市整備部】
はい。建設事業費からも補填することを検討したい。

【改革PT】
21・22年度については、今後議論したい。

【都市整備部】
財源確保についても積極的に取組んでまいりたい。

【都市整備部】
(「大阪府都市再開発株式会社」について、資料に沿って説明)

【改革PT】
同社は、これまで府政に大きく貢献されてきたが、今後どうしていくのか議論させていただきたい。まずPTの考え方を説明すると、先ほどの説明では、民営化した場合の懸念を可能性としてあげられたにすぎず、明確な理由ではないように思う。むしろこれも可能性の範囲かもしれないが、民間活力の導入、民間資金の注入、民間のノウハウの活用等で、会社の経営力がさらにアップするのではないのかと思う。一つ一つ説明すると、まずトラックターミナルであるが、民営化をすると、今までよりも効率的な経営、きめ細かなサービスが提供できるのではないのかと思う。また料金が上がるといったり、中小事業者が排除されるという懸念よりも収益力が上がることにより、逆に使用料が下がり、サービスが向上する可能性があると考える。それでもまだ危惧されるということであれば、一気に全株式を売却する必要はなく、例えば、段階的に府の持ち株を減らしていくとか一定期間府が一定の株式を持ち続けるといったことも選択肢としてあるのではないかと考える。

次に、泉北高速鉄道であるが、利用者数が減少している中、今後の採算性を確保するためにも民間のノウハウを活用した方がよいのではないか、また府が関与を続けることの方がより今後リスキーなのではないかと考える。
りんくう関連事業については、大きな課題であると思っているが、基本的には新しいオーナーが判断されるべき問題である。ホテルを譲渡しようとした時に誰も手を上げなかったということであるが、民間の力によって再建していくことは可能ではないかと考える。ただ、いきなり府の関与をなくすことによる問題点はあると思うが、会社にとっても民間の力でより良くなる可能性はある。民営化については、他の株主もむしろ賛成されるのではないのか。売却の仕方についてはどのような選択肢があるのかお互い協議して考えていきたい。

【都市整備部】
株式の上場については、会社経営上のデメリットは計り知れない。株主の立場として上場できる状況ではないと考えている。
トラックターミナルについては、過去に分散化していたものを集約して交通至便なところに確保したものであり、民営化となると、1社独占も可能であり、必ずしもサービスの向上につながらない。元のように分散化する可能性も高い。
また鉄道事業については、会社全体の信用力により、府民のサービスに貢献してきたものであることから、鉄道単独で完全民営化することは困難である。
りんくうホテルについては、19年度にリニューアルしたばかりであり、18年度決算では赤字であるが、これから経営再建できるかどうかを見極める時に府が手を引くと、他の株主の意向により不採算部門が切られるおそれがあることなどからすれば、府の関与は必要である。
とはいえ、このようにいろいろケースがある中で懸念しているところが本当はどうなのか検証し、議論していきたい。

【改革PT】
いろいろな可能性について出し合いながら検討したい。

【都市整備部】
他の在阪の鉄道事業と比べても、遜色のない経営状況であり、今まで頑張ってきた。株主としてのリスクも勘案しながら、議論していきたい。

【小河副知事】
都市整備部の懐の深さを感じたが、必要な事業、我慢していただく事業の仕分けをきっちりしておくように。数字合わせだけではいけない。

【都市整備部】
20年度はなんとか乗り切っていきたい。21年度については、予算編成時に議論したい。

【三輪副知事】
出資法人については、子会社との関係でどういう問題があるのか専門家の意見を聴くように。

【改革PT】
民間からも様々な意見をいただいているところ。議論していきたい。

【知事】
出資法人だが、現経営者に対する認識はどうか。

【都市整備部】
経営状況からして、しっかりやっていただいている。安全への取組みもきっちりしている。水準は高い。

【知事】
現経営者の経営能力は、都市整備部として何も問題なしということか。

【都市整備部】
きっちりやっていただいていると認識している。

【知事】
トラックターミナルであるが、用途制限はあるが、法的に公共ターミナルとして維持する制約はなく、点在化が進むとあるが、これはトラックターミナルが切り売りされる可能性があるということか。

【都市整備部】
民営化となると、1社独占になったり、半分が倉庫になったりと、いろいろなケースが考えられる。

【知事】
通常の契約の中で早いもの順で決めているのか。

【都市整備部】
はい。

【知事】
誰に対しても開かれているということではなく、詰まっていたら、入れないのか。

【都市整備部】
追い出すということはしていない。

【知事】
民間になるとどうなるのか。

【都市整備部】
他の用途に変更することもできるし、同じ用途でも全国的な会社がそこを独占すれば、他の場所で確保せざるをえないこととなることから、その点危惧しているところである。

【知事】
民間でも契約関係がある以上、追い出しはできないのではないのか。

【都市整備部】
もちろん短期的にはそうであるが、長期的にもっと収益性の高いものにしようとの株主の志向が働く可能性はある。

【知事】
点在化の件だが、株式で33.4%保有していれば、売却できるのではないかと思うが、資本構成上どう考えるのか。

【都市整備部】
例えば全部売却してしまうと、民間の経営の形となってしまうとこととなる。

【知事】
買収防衛策を導入するかどうかということは前提としていないということか。

【改革PT】
その点については、これから検証していく。

【都市整備部】
建設事業費については、決して、2割のカットを吸収したわけではない。当然、痛みはあるので、これから地元に対し、きっちり説明していかなければならない。

<以上>

※聞き取りにくい箇所があったため、発言内容は一部不正確なところもありますが、ご了承下さい。

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