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住宅まちづくり部と改革プロジェクトチームの議論(概要)
日時 平成20年4月23日(水曜日)10時30分から11時30分
場所 第一委員会室
【住宅まちづくり部】
住宅まちづくり部からは、府営住宅の建替え、管理のあり方、密集住宅市街地整備のあり方、箕面森町の3つの事業について、部として説明したい。
【住宅まちづくり部】
(「府営住宅の建替え、管理のあり方」について、資料に沿って説明)
【改革PT】
管理戸数については、他府県に比べ高い。大阪府においてどのような事情があるのかこれから検証していく必要がある。
【改革PT】
住生活基本計画は新しい計画か。
【住宅まちづくり部】
住生活基本法ができたのが平成18年であり、同法を根拠に策定したもの。
【改革PT】
公営住宅供給目標量の12万6千戸は、新たな要支援世帯数の18万世帯からどのようにはじきだされたのか。
【住宅まちづくり部】
府営住宅については、毎年6,000戸の空家募集をしており、その10年間分と建替えの戸数や市町営住宅を合わせたものであり、公営住宅として受けざるをえないものである。12万6千戸を超える分は他の住宅でまかなうべきものである。
【改革PT】
現在有している13万6千戸についてはどう考えているか。
【住宅まちづくり部】
戸数を減らすと、行き先がなくなる方が出てくる。ただ空家募集をどう回転させていくのかということにもよる。地位承継の厳格化や期間限定入居制度等で平均的な回転を高めているが、20年間で回転させれば、年間6,800戸となり、その程度の戸数を供給できるようなストックが必要。
【改革PT】
新たな供給率は5%か。
【住宅まちづくり部】
はい。20年で回転させると、需要に追いつく供給ができる。
【改革PT】
引き続き議論したいが、長期的に見て、13万6千戸全部を建替えていけるか。高度成長期とでは財政状況も変わっている。財源がない中で、計画修繕や建替えを行うために基金を活用すべきことや長期的には管理戸数を縮減していくということについては基本的に一致していると思う。また収入面で2点、まず基金の活用で事業量の縮減については、20年度だけではなく、それ以降もお願いしたいということと、次に家賃の減免について見直すことはできないか。
【住宅まちづくり部】
まず重要な要素として、27年度までの耐震化率90%をめざすことである。減免については、見直すことによって、弱者の方が大変な事態に陥らないか見極めて、方向性を出していきたい。たとえ、50億のうち10億減らしたとしても、各世帯に与える影響は大きい。
【知事】
空き戸数は何%か。
【住宅まちづくり部】
5%位の空家を持ちながら、日々回転させている。
【知事】
意図的に空けているものもあるのか。
【住宅まちづくり部】
建替えに対応するために空けているものもある。
【知事】
ニーズがないものもあるのか。
【住宅まちづくり部】
ないことはないが、地域にもよる。
【知事】
応募がなくて空いているものはあるのか。
【住宅まちづくり部】
建替え等のために政策的に空けているものを除いて、空いている戸数は、3月31日時点、5,300戸で、空家率4%、入居率96%である。
【改革PT】
指定管理者制度については、モデル実施した上で、効果について比較考慮していただければと思う。実施は今年度からか。
【住宅まちづくり部】
手続きとして、条例改正、公募をする中での民間の体制整備、準備期間等からすると、いくら短くてもバトンタッチするまで2年はかかる。
【改革PT】
時期はもう少し短縮できるようお願いしたい。
【住宅まちづくり部】
本当に民間の管理代行がうまく行くのか心配。うまく行かなかった時のリスクが大きいということもあり、他府県の業者にヒアリングを実施しているところ。まずは5,000戸ぐらいで権限行為は府に移してできるかどうか、市場性の検証やリスクチェックを行いたい。
【改革PT】
できるだけ早くモデル実施してほしい。
【住宅まちづくり部】
(「密集住宅市街地整備のあり方」について、資料に沿って説明)
【改革PT】
同事業については、府の役割がまったくないとは思っていない。都市整備推進センターや住宅まちづくり部で市町村へ技術的なサポートをすることも否定しない。しかし、市町村補助は府の役割ではないのではないのか。
【住宅まちづくり部】
このような密集市街地は、昭和35年から45年の間でできたが、その一方で、千里ニュータウンのような計画的な開発を行うといった府の責任もある。今は防災や減災の観点から府の責任はある。市だけの責任ではない。減災、地域防災は大阪府が立てている計画で、マンパワーやノウハウだけで済む話ではない。
【改革PT】
府が負担しなければ、市が負担することになるのか。
【住宅まちづくり部】
法制度的には地方の負担となっているだけである。
【改革PT】
家を所有されている方に誘導するためには、府が負担しなくても、市が負担すれば誘導策としてはそれでよいのではないのか。
【住宅まちづくり部】
密集市街地というのは、平等に各市域に広がっているわけではなく、たまたま7市11地区に偏在している。それを市だけに責任を負わせるのは間違い。
【改革PT】
最終的には密集市街地の面積である4,700haまで整備しようと計画しているのか。
【住宅まちづくり部】
当面は、935haをどうするかである。府も市も頑張っているという姿勢を示し、地域の方に協力していただくムード作りが大切。密集市街地の補助金だけで目標を達成しようとするわけではない。区画整理や再開発などの他事業とも合わせて効果的に進めていきたい。今までの経過、防災や福祉の観点からもよい影響が出る府の負担の仕方について議論していただきたい。
【改革PT】
PT案は事業の廃止を主張している。責任論についての説明があったが、この事業は昭和58年から実施してきており、府として十分行ってきたのではないのか。補助率も2.5%にすぎず、この補助金をもって政策的な効果はないのでは。地元調整等人的支援の方が効果はあるのではないのか。
【住宅まちづくり部】
単なる住宅の建替えではなく、道路の整備、拡幅や面的整備に2年前に重点化した。効果論は別途説明したい。
【改革PT】
道路、公園整備はまさに市町村事業なのではないのか。
【住宅まちづくり部】
机上では市町村事業だと切り捨てられるが、現場を見ると、府が市町村でカバーできないのは明らか。
【改革PT】
たまたま見た現場は、周辺は整備されているが、途中が整備されていないので、そこに行けない。この事業そのものの進め方も考えてほしい。
【住宅まちづくり部】
時間がかかることがあるのは現実。年度末になれば、家主が立ち退かないなどの理由で予算を不用にしてしまうこともある。
【改革PT】
一画だけは防火対策がなされているが、消防車が入れない。点をどんどん打っているだけで、線になっていない。
【住宅まちづくり部】
民間を支援しながらという事業の性格から、ある程度はやむを得ない。
【改革PT】
一度、現場を見させていただいて判断します。
【住宅まちづくり部】
(「箕面森町」について、資料に沿って説明)
【改革PT】
第1区域については、既に入居されている方もおられるので、基本的には同じ認識。
【住宅まちづくり部】
認識は同じだが、心配しているのは第1区域と第3区域は分けて議論しないとマイナスイメージを与えることとなる。
【改革PT】
了解。府民には分かりやすく説明するとともに、最終案の書きぶりには注意したい。第1区域と第2区域については、今回検討の対象とは考えていない。第3区域については、新名神の工事の進捗状況や住宅供給公社用地・保留地の処分に関する民間によるマーケティングリサーチも考えながら、しっかりと議論していきたい。
【改革PT】
3点議論させていただいたが、おさらいをすると、府営住宅の管理戸数については、将来を見据えながら議論したい。
指定管理者制度のモデル実施については、時期について議論させていただきたい。
密集市街地整備については、平行線であり引き続き議論させていただきたい。
箕面森町については、基本方向は同じ認識。主要プロジェクトについて引き続き点検したい。
【三輪副知事】
府営住宅整備基金は、制約はないのか。修繕はダメとか。
【住宅まちづくり部】
家賃補助には使えない。
【三輪副知事】
指定管理者制度では、権限行為を民間に代行させることはできないのか。
【住宅まちづくり部】
他府県では民間ができないところは県が行っている。
【三輪副知事】
国の運用、制度、しくみなどで壁になっているものをPTで洗い出してほしい。
【改革PT】
はい。
【総務部長】
第3区域は事業廃止できないのか。
【住宅まちづくり部】
第1区域に移転された方の従前地が第3区域にある場合があり、第3区域をはずすこととなると、その方の従前地がなくなり、区画整理法の換地計画が成り立たなくなる。
【知事】
賠償金を充てるなどして従前地を買ってもらうことは可能では。
【住宅まちづくり部】
法制度だけの議論ではすまない。現実的には難しい。
<以上>
※聞き取りにくい箇所があったため、発言内容は一部不正確なところもありますが、ご了承下さい。