トップページ > 府政運営・統計 > 広聴 > パブリックコメント > 大阪府パブリックコメント手続実施要綱(考え方)

印刷

更新日:2009年8月1日

ページID:55713

ここから本文です。

大阪府パブリックコメント手続実施要綱(考え方)

(目的)

第1条 この要綱は、パブリックコメント手続について必要な事項を定め、府の政策形成過程における透明性及び公正性の向上を図ることを目的とする。

(定義)

第2条 この要綱において「パブリックコメント手続」とは、府の基本的な施策に関する計画等を立案する過程において、その計画等の案の趣旨、内容その他必要な事項を府民等に公表し、これらについて提出された府民等の意見、情報及び専門的な知識を考慮して意思決定を行う手続をいう。

2 この要綱において「実施機関」とは、知事、教育委員会、選挙管理委員会、人事委員会、監査委員、労働委員会、収用委員会、海区漁業調整委員会及び内水面漁場管理委員会をいう。

【考え方】

  • 「府民等」の「等」とは、有識者、利害関係人、その他意見及び情報を提出する意思を有する者・団体等のことをいいます。
  • 公安委員会・警察本部については、別途「大阪府警察パブリックコメント手続実施要綱」が制定され、平成15年1月1日から実施されています。

(対象)

第3条 パブリックコメント手続の対象は、次に掲げるものとする。但し、迅速性又は緊急性を要するもの及び軽易なもの等を除く。

(1)府の基本的な施策に関する計画、指針等の策定及びこれらの重要な改定

(2)府政に関する基本方針を定めることを内容とする条例又は府民に義務を課し、若しくは権利を制限することを内容とする条例若しくは規則(処分の要件を定める告示を含む。)(地方税の賦課徴収並びに分担金、使用料及び手数料の徴収に関するものを除く。)の制定又は改廃に係る案の策定

(3)審査基準、処分基準又は行政指導指針(公にされるものに限る。)の制定又は改廃に係る案の策定

【考え方】

  • 具体的な案件が、この要綱の対象であるか否かは、意思表示を行う行政機関がこの要綱の趣旨に基づいて判断し、又その判断の説明責任を負うこととします。
  • 「迅速性又は緊急性を要するもの」とは、本手続に係る所要時間の経過等により、その効果が損なわれるなどの理由で本手続を経るいとまがない場合をいい、「軽易なもの等」とは、大幅な改正又は基本的な事項の改定を伴わないもの、上位法令等にその内容が詳細に規定されていて行政機関の裁量の余地がないものなど、その内容面において最低限の例外規定を設けます。
  • 「府の基本的な施策に関する計画、指針等」とは、「総合計画」のほか各分野における将来の府の施策展開の基本方針や進むべき方向、その他基本的な事項を定める計画等のことをいい、構想、計画、指針など名称を問いません。なお、国の計画等との整合性を図るため策定に関して府の裁量の余地がないもの、特定地域を対象としたものや個別の事業実施計画、行政機関内部の方針などは除きます。
  • 「府政に関する基本方針を定めることを内容とする条例」とは、「行政手続条例」「情報公開条例」のように府政全般についての基本理念や基本方針などを定めるものをいいます。
  • 「府民に義務を課し、若しくは権利を制限することを内容とする条例若しくは規則」とは、府民に義務を課し、又は権利を制限する一般的な規範としての性質を有するものをいい、次のようなものは本手続の対象とはなりません。
    • 行政内部にのみ適用されるもの
    • 補助金交付など行政サービスに係るもの
    • 施行期日規則など事務的なもの
    • 法令(条例を含む)の規定に基づき施設や地域などを個別具体に指定するもの
  • 「地方税の賦課徴収並びに分担金、使用料及び手数料の徴収」については、地方自治法第74条においても直接請求の対象とされていないことから、同法規定の趣旨に準じて、この要綱においても対象としないこととします。
  • 「審査基準、処分基準又は行政指導指針」とは、次のものをいいます。
    • 審査基準:申請により求められた許認可等をするかどうかをその法令又は条例等の定めに従って判断するために必要とされる基準
    • 処分基準:不利益処分をするかどうか又はどのような不利益処分とするかについてその法令又は条例等の定めに従って判断するために必要とされる基準
    • 行政指導指針:同一の行政目的を実現するため一定の条件に該当する複数の者に対し行政指導をしようとするときにこれらの行政指導に共通してその内容となるべき事項
  • この要綱の定める手続を経て策定されるべき計画等について、公聴会付議や事前の告示等の手続が法令や条例で定められている場合、当該法令・条例等に則った手続を経ることとなりますが、この要綱の趣旨を尊重して、その運用において可能な限り本手続に沿うよう努めることとします。

(公表の時期等)

第4条 実施機関は、前条各号に掲げるもの(以下「計画等」という。)の立案をしようとするときは、最終的な意思決定を行う前に、その計画等の案を公表しなければならない。

2 実施機関は、前項の規定により計画等の案を公表するときは、併せて次に掲げる資料を公表するよう努めるものとする。
(1)当該計画等の案を作成した趣旨、目的及び背景
(2)当該計画等の案の概要
(3)当該計画等の案に関連する資料
ア.根拠法令
イ.計画の策定及び改定にあっては、上位計画の概要
ウ.当該計画案等の実現によって生じることが予測される影響の程度及び範囲
エ.当該計画等の案を立案するに際して整理した論点等
(4)当該計画等の案を附属機関又はこれに準ずる機関(以下「附属機関等」という。)における審議又は検討に付した場合にあっては、当該審議又は検討の概要が分かる書類

【考え方】

  • 公表される「案」は、計画等の案そのものに限らず、その内容を明確に示すもので差し支えないこととします。また、事案に応じ、いくつかの代替案を同時に示すことが有効であるときは、そのような方法でも差し支えないものとします。
  • 附属機関等の審議概要については別途会議録が公にされるので、この制度においては意見及び情報を提出するのに参考となる関連部分を添付します。

(公表方法)

第5条 前条の規定による公表は、公表しようとする計画等の案及び同条第2項各号に掲げる資料(以下「案等」という。)を原則として実施機関の担当室・課(所)、府政情報センターに備え付け、かつホームページに掲載することにより行うものとする。

2 前項に定めるもののほか、実施機関は、必要に応じて府民等へ計画等の案等が周知されるよう努める。

3 なお、複数の方法を活用する場合であって、公表する内容が相当量に及ぶときには、案等の概要及び公表資料全体の入手方法を明確にしておけば、活用する公表方法の全てにおいて公表資料全体を公表する必要はないものとする。

【考え方】

  • 公表の方法は、計画等の内容に応じ第1項に定める方法のほか、関係出先機関への資料の備え付け、報道機関への資料提供など効果的な方法をとるよう努めます。
  • 案等については、府庁担当課や府政情報センターに設置するとともに、府のホームページにおいてその閲覧・入手方法を掲載しますので、これらのいずれかに注意していただければ、案等を必ず入手できるようにします。

(意見及び情報の提出)

第6条 実施機関は、府民等が計画等の案についての意見及び情報を提出するために必要と判断される時間等を勘案し、原則として30日以上の意見及び情報の提出期間、提出方法及び提出言語の種類、氏名・連絡先等を意見受付の条件とする旨を定め、当該計画等の案等を公表する時に明示しなければならない。

2 前項の提出方法は、大阪府電子申請システムによる提出を標準とする。また、デジタルデバイドに配慮し、郵便、ファクシミリ等インターネットを用いない方法を確保する。

3 障がいのある方等から実施機関が事前に定める方法による意見提出が困難である旨の意思表示があった場合には、障害者差別解消法の趣旨等を踏まえ、事前に定める方法以外の方法による意見提出機会の確保を図るべく対応するものとする。

4 実施機関は、当該計画等の案等についての意見及び情報を提出した個人又は法人の氏名、名称その他個人又は法人の属性に関する情報を公表する場合には、当該計画案等を公表する時に明示しなければならない。

【考え方】

  • あらかじめ大量の意見及び情報の提出が見込まれる場合などは、意見及び情報の提出時にその趣旨を求めることができることとします。なお、趣旨の添付を求める場合は、案等を公表する時に明示することとします。
  • 第1項の提出言語は、日本語を前提とします。提出言語の種類を日本語以外とした場合には、意見及び情報にあわせて日本語訳の添付を求めることとします。
  • 提出方法については意見が書面又は電子データ等で正確に記録されていることが必要であるため、要綱第6条第2項では、電話・口頭等による提出方法を具体的に列挙記載していませんが、障がいのある方や高齢者等で実施機関が事前に定める方法による意見提出が困難であると申し出があった場合には、申出者が希望する他の方法(電話・口頭や点字等)による意見提出が可能かどうかを検討し、その実施に伴う負担が過重でない範囲において実施機関で柔軟に対応することとします。なお、電話・口頭による意見聴取においては、聴取した意見の内容を書面に記録し、読み上げ等の方法で当該府民に記録内容を確認するものとします。
  • 提出された意見の内容を確認させていただく場合があるため、意見提出の際には、原則、氏名・連絡先等を記入していただくこととしています。なお、収集した個人情報は他の目的に利用・提供しないとともに適正に管理いたします。
    また、公表の予告をした場合でも、意見提出者が氏名等の公表を希望しない場合には、意見及び情報の提出に際してその旨を付記できることとします。

(意見・情報の処理)

第7条 実施機関は、前条の規定により提出された意見及び情報を考慮して、計画等について意思決定を行うものとする。

2 実施機関は、前項の規定により計画等について意思決定を行った場合は、提出された意見及び情報の概要、これらに対する府の考え方並びに当該計画等の案を修正したときにあっては、当該修正の内容を公表しなければならない。但し、大阪府情報公開条例第8条又は第9条の規定に該当するものを除く。

3 前項の規定による公表は、第5条第1項及び第2項に掲げる方法により行う。

【考え方】

  • 本手続は、府の情報収集源の拡大と多様化を目的としたものであり、いわゆる住民投票ではないので案の賛否を問う性格のものではありません。従って、賛否の結論だけを示した意見などに対しては、府の考え方を示すことを必ずしも要しないものとします。
  • 「提出された意見及び情報」の数が多い場合などは、類似の意見及び情報をまとめて公表できるものとします。
  • 「提出された意見及び情報、これらに対する府の考え方」は、第3項に規定する方法により、一定期間公表します。

(意思決定過程の特例)

第8条 附属機関等において、この要綱に定める手続に準じた手続を経て策定された報告、答申等に基づき実施機関が計画等を立案する場合、その他計画等の立案に関し、この要綱に規定する事項について他に特別な定めがある場合は、この要綱の規定は、適用しない。

【考え方】

  • 府では、附属機関等(いわゆる審議会等をいう。)の答申を受けて意思決定をすることがありますが、附属機関等が、この要綱に定める手続に準じた手続を経て策定した答申を受けて府が意思決定を行う場合には、同様の案について手続を繰り返すことは、費用対効果の観点から好ましくないと考えられることから、府では改めてこの要綱に定める手続を経ないこととします。

(一覧表の作成)

第9条 知事は、この要綱による手続を行っている案件の一覧を作成するとともに、府政情報センターに備え付け、かつ、府のホームページに掲載して公表するものとする。

2 前項の案件の一覧は、第3条各号の区分ごとに作成し、次に掲げる事項を記載するものとする。
(1)案件名
(2)公表日
(3)意見及び情報の提出期限
(4)計画等の案等の入手方法及び問い合わせ先

附則

1.この要綱は、平成13年4月1日から適用する。

2.この要綱の施行の際、現に立案過程にある計画等で府民の意見及び情報を反映させる機会を確保する手続を経たものについては、この要綱の規定は適用しない。

附則

1.この要綱は、平成20年4月1日から実施する。

2.この要綱の施行の日から60日以内に制定し、又は改廃する規則、審査基準、処分基準及び行政指導指針については、改正後の大阪府パブリックコメント手続実施要綱の規定は適用しない。

附則

1.この要綱は、平成23年4月1日から実施する。

附則

1.この要綱は、平成28年7月1日から実施する。

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?