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堺2区人工干潟
事業概要
かつて存在した豊かな自然環境を再生するため、干潟を整備しています。
昭和初期には大和川河口に三角州、同河口から堺旧港にかけて豊かな砂浜が広がり、海は人々にとって身近にあり、豊かな自然環境を形成していました。
しかし、埋立等の開発事業に伴い、浅海域が失われ、水辺空間が本来もっていた生活や憩いの場、生物の生息・生産の場としての機能が損なわれたため、かつての自然を再生する手段として干潟を整備しています。
干潟構造物の整備後は自然に学びながら、時間をかけてゆっくりと干潟を育んでいきます。
位置図
イメージ図
目的
大和川河口部の汽水域において『野鳥や海生生物の水域環境形成の場』及び『生物による水質浄化を行う場』を形成するために人工干潟を整備しています。
内容
面積 約10ヘクタール
地盤改良を行った後、盛砂・捨石を投入し、石積堤を築造、次に石積堤で囲まれた区域に大和川の浚渫土を投入し、干潟造成を完成させます。
干潟に期待する効果
干潟
- ゴカイ、貝類、カニの仲間などのいろいろな生き物が生活し、水とともに流れてくる有機物をエサとして食べ、水をきれいにします。
- 鳥(シギ・チドリ類など)が訪れ、ゴカイやカニなどをエサにしたり、休息したりします。
石積堤
- 石積堤は、干潟を波浪等の外力から守るとともに、貝類やフジツボの仲間などのいろいろな生き物が生活し、水とともに流れてくる有機物をエサとして食べ、水をきれいにします。
- 周辺海域から魚が集まり、住処となります。
干潟の整備状況
平成17年度より大和川の浚渫砂の投入が始まり、平成25年度末までに約31万立法メートルの砂が投入されました。
現在、事業は継続中です。
※干潟区域内は生物の良好な生息環境を創造するため、許可なく立ち入ることを禁止しています。
また、足場のゆるい場所もあり危険ですので決して立ち入らないでください。
(平成30年2月撮影)
干潟整備スケジュール
砂の搬入が完了してから、生物が定着し、干潟としての機能が十分に発現されるまでには、時間を要します。
環境調査結果
人工干潟の環境の変化の推移を調べるため、環境調査を実施しています。
令和元年度調査結果(抜粋)
学習・学術のための活用
環境学習への活用
対岸の緑地の護岸上から野鳥観察を行なうことができます。
研究の場としての活用
人工干潟の環境変化のデータを蓄積して学術機関等への情報提供を行うほか、研究の場として提供します。
【活用事例】