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2.1 手引きのねらい
第2章 手引き作成の基本的考え方
2.1 手引きのねらい
(1)建築物の条件に応じた対策の促進
条例では、地球温暖化やヒートアイランド現象の防止等を目的に、建築主は環境配慮の措置を講ずるよう努めなければならないとしているが、環境配慮の手法は多種多様であり、対策の実効性を高めるためには、それぞれの建築物の立地や用途、形態、予算などに応じて、より効果的な環境配慮の手法を選択し、適切に運用することが重要となる。
この手引きは、建築物の実状に即した効果的な環境配慮の取り組みを促進することをねらいとしており、建築主が具体の建築条件に応じた環境配慮の手法を検討できるよう、設計や施工、維持管理上の留意点やコストにも言及するとともに、それぞれの要素技術を有効活用した建築事例を広く紹介することとした。
(2)建築主、設計者等の共通のガイダンス
建築物の環境配慮の取り組みにあたっては、建築主や事業主は設計者等の専門家の提案に基づいて判断をすることになるが、設計者等がいくら良い提案をしても、建築主や事業主に、環境配慮の意図や採用した設備等の運用・管理への十分な理解がなければ効果は半減する。
建築主や事業主が建築物への環境配慮に関心をもつとともに、設計者等の専門家も建築主や事業主に理解を求める努力を行い、共通の目的・認識に立って相互に連携を図りながら環境配慮に取り組むことが重要である。
この手引きは、建築主や事業主あるいは設計者等の共通のガイダンスとなることをねらいとしており、建築計画や運用・管理等における環境配慮の検討にあたって積極的に活用されることを期待している。