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大阪国際空港周辺緑地(利用緑地)
事業の目的・経緯
大阪国際空港周辺では、昭和39年のジェット機就航や昭和45年のB滑走路供用等に伴い航空機騒音問題が顕著となりました。
このため、国は昭和42年8月に「公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律(航空機騒音障害防止
法)」を制定し、必要な環境対策を進めるため、騒音区域の設定(第1種区域から第3種区域 下記参照)や、第2種区域から移転す
る場合の補償(移転補償)、第1種区域内の住宅所有者への防音工事への補助(民家防音対策事業)に取り組みました。
また、昭和49年3月には「航空機騒音障害防止法」が改正され、運輸大臣の機関委任事務(当時)として大阪府知事、兵庫県知事
が共同で、国が第3種区域を出来るかぎり緑地帯等として整備することを内容とする「大阪国際空港周辺整備計画」を策定しました。
ただ、第2種区域や第3種区域での移転補償の進捗に伴い、点在する移転跡地(空地)が増加し、地域コミュニティとしてのまとまり
が失われる恐れが出てきました。このため、計画的、一体的な緑地整備を進めるため、第2種区域、第3種区域とその隣接地域を都
市計画法上の緑地として整備していくことになりました。
そこで、運輸省(現国土交通省)と大阪府で覚書を交わし、第3種区域とその隣接地は緩衝緑地として国が整備し、第2種区域とそ
の隣接地は周辺住民の方に利用してもらう利用緑地として、国が用地取得を行ったうえで、大阪府が地元の意見も聞きながらスポー
ツ・レクリエーション広場等の施設などとして整備をすることとしました。また、平成14年には国土交通省・大阪府・豊中市の三者で、
利用緑地に関して、整備が完了した後は、順次、豊中市が維持管理を行うこととなりました。
利用緑地は、平成25年度に整備完成し、現在、全ての街区が開設され、府民にご利用いただいています。
※第1種区域 :航空機の騒音により生ずる障害が著しい区域
- 第2種区域 :第1種区域のうち、騒音が特に著しい区域
- 第3種区域 :第2種区域のうち、できる限り緑地帯その他の緩衝地帯として整備する区域
- 緩衝緑地 :高木植栽等で一般に利用出来ない緑地区域
- 利用緑地 :広場等で周辺住民の方に利用してもらう緑地区域
整備面積
- 約50ヘクタール
- 利用緑地:13.5ヘクタール(国交省・大阪府が整備)
- 緩衝緑地:36.5ヘクタール(国交省・豊中市が整備)
都市計画図
(平成21年4月現在の都市計画図)
事業経緯(利用緑地)
年月 |
内容 |
---|---|
昭和62年2月 |
都市計画決定(大阪国際空港周辺緑地50ヘクタール) |
昭和63年1月 |
都市計画事業承認及び認可(7.4ヘクタール) |
平成6年9月 |
都市計画事業変更承認及び認可(6.1ヘクタール区域拡大) |
平成26年3月 |
完了 |
整備内容(利用緑地)
利用緑地の整備概要図と、芝生広場、遊戯広場、ビオトープなどの写真を掲載しています。
【3-2街区(芝生広場)】
【3-2街区(芝生広場)】
【9街区(遊戯広場)】
【3-1街区(豊中市立豊島温水プール)】
〔豊中市で整備〕
【1街区(ビオトープ)】
【2街区(球技場)】
整備にあたっての方針(利用緑地)
環境に優しく、災害に強い緑地の整備
緑のリサイクル
遊具やベンチ、チップ舗装は大阪府内産の間伐材を使っています。
樹木はそのまま残したり、チップ化してマルチング材に利用しています。
【間伐材利用遊具(9街区)】
【間伐材利用チップ舗装(6街区)】
環境への配慮
緑は地表を冷やしヒートアイランド現象の緩和に役立ちます。
公園内は駐車スペースや屋上にも緑化を取り入れています。
【緑化駐車場イメージ写真】
【屋上緑化と太陽光発電(8街区管理棟)】
安全・安心な街づくり
4,6,9街区の広場には、大雨を一時的に貯め込み、
徐々に排水して下流の浸水被害を防ぐ機能があります。
【大雨を一時的に貯め込むイメージ図】
建設事業評価(事後評価)
大阪府では、建設事業の効率性及び実施過程の透明性の一層の向上を図るため、建設事業評価を実施しています。
大阪国際空港周辺緑地(利用緑地)整備事業の事後評価の結果
- 事後評価点検表(ワード版)(ワード:68KB) 点検表添付図面(エクセル版)(エクセル:7,838KB)
- 事後評価点検表(PDF版)(PDF:154KB) 点検表添付図面(PDF版)(PDF:308KB)
大阪府建設事業評価実施要綱については、こちらをご覧ください。