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平成23年度「教育コミュニティづくり」実践交流会
平成23年度 大阪府「教育コミュニティづくり」実践交流会を実施いたしました。
大阪市、堺市との共催で、大阪府立男女共同参画・青少年センター(ドーンセンター)にて開催しました。土曜日の午後にもかかわらず大阪府内全域より、地域でボランティア活動をされている方々をはじめ、学校や行政関係の方々に多数参加いただきました。
1. 日時
平成24年2月25日土曜日 13時30分から16時30分 (受付 12時45分から)(実演ブース展示;12時45分から13時30分)
2. 会場
大阪府立男女共同参画・青少年センター(ドーンセンター)
3. 対象
- 「すこやかネット」関係、地域コーディネーター、学校関係者
- 教育コミュニティづくり(学校支援地域本部・おおさか元気広場・家庭教育支援)に係るコーディネーター・関係者
- 「学校元気アップ地域本部」関係者・「はぐくみネット」関係者(大阪市)
- 「堺・地域コミュニティ学校推進事業」等関係者
- 教育コミュニティづくりに関心のある方 等.
4. 研修内容
実演ブース
開会前には、初めての試みとして、ホール前に展示ブースを設置し、地域人材による「匠の技」の実演発表(絵本の読み聞かせ、子ども科学教室、門松づくり、伝承遊び等)や展示(親学習講座の紹介、大阪市の学校支援の紹介等)が行われました。多くの来場者が、日頃から活動に参加する子どもたちを引きつける技に触れ、大いに刺激を受けた様子でした。
子ども科学教室(豊中市東丘子ども教室) 実演;カルメ焼きをつくろう・マイギリ火お越しで火をつくろう、松ぼっくり君どこから入ったの?
門松作り教室(柏原市旭ヶ丘小学校放課後子ども教室 竹・造花・土・バケツ等を使っての門松づくりの実演
読み聞かせ(高石市立高石小学校区元気広場 放課後読書クラブ) 読み聞かせの実演と子どもたちを引きつける工作の展示
親学習講座の紹介(OYA・REN 大阪親学習リーダー連絡協議会) 講座内容の質問に答えます
大阪市の学校支援の情報提供の展示(中学校区元気アップ地域本部・小学校区教育協議会はぐくみネット)
大阪レクリエーション協会 伝承遊びの実演と、歩育(子どもから高齢者まで、老若男女問わずに楽しむことのできる「歩く」+「五感体験」)の情報提供の展示
イザ!カエルキャラバン!(楽しみながら学ぶ防災教育プログラム)などの情報提供の展示(笑働OSAKA)
(1)パフォーマンス 1 和太鼓演奏
豊中市立第十八中学校区太鼓サークル“蛍”
オープニングは、豊中市立第十八中学校区太鼓サークル“蛍”のみなさんによる太鼓演奏「地天囃子(ちてんばやし)魁(さきがけ)」でした。中学生から社会人の13名のみなさんの迫力のある心に迫る演奏は、とてもすばらしいものでした。日頃の仲間づくりと鍛錬の様子がよく伝わってくる発表でした。
(2)あいさつ 大阪府教育委員会
(3)講演 「防災の観点から考えるコミュニティづくり」
文部科学省スポーツ・青少年局 青少年課
勝山 浩司課長兼参事官(青少年健全育成担当)
文部科学省からは「防災の観点から考えるコミュニティづくり」のテーマで、全国で取組みはじめられている地域・学校・保護者が一体となった、地域コミュニティにおける防災の取組みを知る機会となりました。
(4)パフォーマンス 2 フラダンス
忠岡町放課後子ども教室 フラ教室
パフォーマンス2は、忠岡町放課後子ども教室、フラ教室の児童のみなさんによる「ハナレイ ムーン」と「アロハ エ コモ マエ」でした。優雅なダンス、そして、元気いっぱいのダンスは、会場のみなさんを温かい気持ちにしてくれました。日頃の熱心な練習の様子も伝わってきました。
(5)実践報告(電子ポスターセッション)学校支援地域本部事業等の報告
実践報告では、学校支援・放課後等の居場所づくり・家庭教育支援のテーマで府内各地と府立支援学校、大阪市、堺市から7つの実践報告がありました。
それぞれの特色ある活動内容がよく伝わるものでした。
「様々な実践報告が聞けてよかった。こどもが支援を受けるだでなく地域に還元するとの視点が新しかった。」「様々な形の地域と学校のつながりの実例を見て、良い勉強、気づきになりました。各地で多くの地域の大人が学校を支えているのは嬉しいことです」などの声が寄せられました。
A 学校支援 ペインティング大作戦!
吹田市立第六中学校区地域教育協議会(すこやかネット)
報告のポイント
- 学校・地域で取り組んだ、校舎美化イベント
- 校舎の壁をペンキで塗りきれいにする
- 先生・地域の意識が変われば、生徒の意識もかわる→落書きする生徒0(ゼロ)へ
- 地域教育協議会(すこやかネット)による学校支援活動
A 学校支援 地域のつながりで子どもに花を咲かせ隊!顔の見える地域づくりをめざして
和泉市立富秋中学校区学校支援地域本部(ITS咲かせ隊)
報告のポイント
- 子どもとのつながり(巡回・清掃活動)
- 大人どうしのつながり(懇話会)
- つながりの輪を広げよう(チーム富秋;花植活動)
A 学校支援 みまもり・かかわり・つながり・ひろがり
大阪市立住吉中学校元気アップ地域本部
報告のポイント
- 学習支援活動
- 地域交流
- 小中連携
- その他
A 学校支援 「堺・地域コミュニティ学校の取組み」聞かせ亭&鍛冶屋クラブの取組みから
堺市立錦西小学校 堺・地域コミュニティ学校推進事業モデル校
報告のポイント
- 聞かせ亭の活動
- 鍛冶屋クラブ
- サポーターズクラブ
B 放課後等の居場所づくり 放課後読書クラブの活動について
高石市立高石小学校区元気広場
報告のポイント
- 子どもたちを本好きにしたい
- 学校との連携
- 土台にある学校図書ボランティア
B 放課後等の居場所づくり 放課後・週末等の居場所づくりと学校支援活動について
大阪府立生野聴覚支援学校
報告のポイント
- IKUNO ネイチャークラブ(学校支援)
- 放課後の居場所づくり(IKUNO ネイチャークラブの放課後の活動を含む)
- その他の地域活動
C 家庭教育支援 親学習 出前講座
OYA・REN 大阪親学習リーダー連絡協議会
報告のポイント
- 親学習ってなーに?
- オリジナルプログラムとロールプレイ
- 子どもたちの気づき
(6)パネルディスカッション
テーマ「これまでの活動の成果を活かし、今後の活動の深まりを考える」
コーディネーター 大阪教育大学教育学部教養学科 発達人間福祉学講座 新崎 国広 准教授
パネリスト 寺本英樹さん、奥野茂寿さん、林憲治郎さん、筒井寿夫さん、藤岡真佐子さん、渡邊幸彦さん、大谷裕美子さん
電子ポスターセッションでの報告を深めることを目的に、実践報告の取組みにつき、お1人ずつパネリストととしてご登壇いただき、パネルディスカッションを行いました。
パネリストからはそれぞれの立場から、大人のどんな背中(姿)を見せることが、子どもの変容につながるか。子どもの主体性を引き出すコツについて、あえて子どもに親学習をするねらいなど、日頃の実践を踏まえた具体的なお話を頂きました。
参加者からは、「「教育コミュニティづくり」について様々な立場からの思いや意見が聞けて、大変参考になった」、という感想を多くいただきました。
パネリストの方が、ディスカッションの終わりにあたり示された「教育コミュニティづくりの今後の活動をさらに深める」ためのキーワード(一言)を紹介します。
- 「地域の力」 「お互いに顔の見える関係を作る」 「学校力」 「人との出会い」
- 「自ら楽しむ」 「障がいのあるなしにかかわらず、笑顔で挨拶を絶やさない」
- 「しゃべる・気づく・共に学ぶ」
子どもたちのために、学校のためにということで始まった大阪府の教育コミュニティづくりは、10年以上の取組みを経て、深まりの時期を迎えています。この実践交流会では、今後の活動をさらに深めるためのヒントが多く示され、これからの教育コミュニティづくりの方向性を参加者のみなさんと共に考えることができた一日でした。
5. 実践交流会アンケートより
実践交流会について参加者から多数の感想をいただきました。主な感想を紹介します。
- パフォーマンス1 太鼓演奏について
- 太鼓サークル「蛍」の和太鼓演奏がすばらしかった。感動した。あそこまでの演奏ができることに、大変驚いた。
- 講演について
- 防災の視点からの講演は新しく、参考になるものだった。もう少し詳しい内容を聞かせていただけたらもっと良かったと思う。
- パフォーマンス2 フラダンスについて
- フラダンスは、放課後子ども教室での取組みとのことだが、子どもたちにとって充実した時間を過ごしていると感じた。
- 電子ポスターセッションおよびパネルディスカッションについて
- 本日、実践報告をしていただいた団体、発表者、本当にすばらしいものだった。その中で私は、家庭教育支援「親楽習」の取組みは一番大事なことをよくぞここまで実践活動を続けられてきたものと敬意を表したい。
- 新崎先生のまとめはあたたかく、よく理解できた。
- 様々な実践の報告がとても勉強になった。これからの活動に少しでも役立つように努力したいと思う。
- 家庭教育支援、親学習は、初めて知り、とても興味を持った。
- 元気アップ支援員という立場で、「学校」を外からではなく、内から見、学んでいることに感謝している。この「学び」を地域で活かして行きたいと思う。子どもたちの笑顔のために!!それが、地域の元気につながっていくことを信じている。そのための努力は惜しまない。
- 交流会全体について
- 大阪府教育コミュニティづくりへの理解や活動が深まり、府全体に地盤ができているように感じた。
- それぞれが地域の課題に対して前向きにとりくんでいることがわかった。日頃の関係が何かあった時に大きな力となると思う。何もないときからの関係を大切にし、いずれ地域の人になる子どもたちをいっしょに育てたいと思う。又、自分たちの地域でも他の地域でのとりくみを参考にしたい。
- 盛りだくさんの内容であり、しかもそれぞれに得るところが大きくとても良かった。太鼓やフラもよかった。地域がよく頑張っていることがとてもよくわかった。