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更新日:2017年11月24日

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関西大学での講義(家庭教育支援と教育コミュニティづくり)

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11月9日(木曜日)に関西大学(堺キャンパス)で大阪府の取組(家庭教育支援と教育コミュニティづくり)について講義をしました。「大阪府と府内大学との連携」の一環として、人間健康学部の福田准教授(研究分野:子ども家庭福祉論等)が担当されている講座「当事者福祉論」での講義でした。

全景「当事者福祉論」は、「社会と福祉コース」「スポーツと健康コース」の1回生から4回生の学生が受講する講座で、特に、「スポーツと健康コース」は教員を志望する学生も多いそうです。当日は、約80名の学生が受講し、親学習のワークショップや、教育コミュニティづくりに係る大阪府の取組について講義しました。

講義の様子1まず、家庭教育支援の1つである「親学習」を体験することから始めました。「親学習」は講義型ではなく、参加型のワークショップです。ワークショップを進めるにあたり、4つの約束「参加」「尊重」「守秘」「時間」を最初に説明しています。

講義の様子2「親学習」のワークショップを始める際には、場の雰囲気を和らげるためにアイスブレイキングを行います。今回は「後出しジャンケン(ルールは、後から出す人は必ず負けること)」を行いました。普段とは異なる「負ける」というルールに戸惑う場面もありましたが、皆さんすぐに順応していました。

講義の様子3今回の「親学習」の教材は「知る」です。内容は、帰宅時間に関する母娘の会話という、参加者の中にも似た経験をしたことのあるエピソードです。母娘のそれぞれのコメントについて、まず個人で考え、その後ペアで意見交流しました。「親」という立場で考えることが初めてという参加者も多く、自身の過去を振り返りながら話す参加者もいました。

講義の様子4ワークショップの最後は、グループで「親に求められる条件」について考えました。個人で考えた「親に求められる条件」をグループ内で出し合う中で、「理解する」「思いやる」といった共通点を見つけ、その重要性を再認識するグループや、別の参加者のさまざまな意見から、自身の考えをさらに深めるグループがありました。

講義の様子5後半は、親学習のまとめと大阪府の教育コミュニティづくりについて、さまざまなデータや事例を基に説明をしました。「教習所」を例に、親が不安を抱えながらも子育てしていることを説明したことで、参加者自身の親を振り返り、「不安を持っているとは思わなかった」「(不安を持っているとは)全く感じなかった」という感想もありました。

【受講者の感想】《一部抜粋》

  • 今日の授業まで親学習というものを聞いたことがありませんでした。しかし、今日、親学習の必要性をとても感じました。子どもは親を信じているからこそ、親は子どもに不安を見せることができないと思いました。だからこそ、親学習で不安を共有することも大切だとわかりました。
  • 講師の方が「車の運転は教習所で習うけど、親になるのは何も習わずになるから、子育ての悩みがどうしても多くなる」と話されているのを聞いて、今まで、そんなことを考えもしなかったので驚かされました。親になった人たちを対象にした講演会などを積極的に行っていくことで、子育ての悩みは改善されるのではないかと考えました。
  • 今日の授業で一番印象に残っていることが、門限を破った時の子どもとお母さんとのやりとりです。私も昔、何度もこのやりとりでケンカをしたことがありました。その時は、「絶対自分は悪くない」と思っていましたが、今となっては「どっちもどっち」だったような気がします。また、その内容について他の人とグループワークをしたことで、色々な意見を聞くことができたのでとても面白かったです。
  • 親学習のワークで思ったことがあった。私の親は非常にルールに厳しい家だった。親は子どもの安全を一番大切にしていた。その分、子どもの理解や共感が少なかった記憶がある。私が質問の答えで一番に書いたのも安全だった。それでは自分の親と同じだと思う。安全が一番なのは変わらないかもしれないが、それと同じだけ理解・共感・自由が大切だと思う。私は親の人生を詳しく知らない。そんなのおかしいし、親と心を割って話をすることが少ない。私は子どもと本音で話せる親になりたい。

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