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更新日:2015年4月21日

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第7回 大阪府放課後子どもプラン推進委員会 記録

い第7回大阪府放課後子どもプラン推進委員会概要

平成27年2月6日(金曜日)14時30分から16時30分 大阪府公館 大サロン

第7回放課後子どもプラン推進委員会が開催されました。

大阪府のおおさか元気広場、放課後児童クラブの現状及び委員会による訪問取材について報告し、「放課後等の居場所づくりの現状と今後に向けて-『放課後子ども総合プラン』を見すえて-」のテーマに添って、協議を行いました。

会議のポイント

  • 放課後子ども総合プランが進める「一体型」の居場所づくりとは、放課後児童クラブと放課後子ども教室をつなぐ共通プログラムづくりを進め、両方の児童が参加・交流できるようすることをめざすものであり、両事業を一本化するものではない。
  • 共通プログラムを考えるにあたっては、学年に応じた内容や配慮の必要な子どもの参加などの観点を含め、地域の力を生かして子どもたちの活動の充実が図れるものでありたい。また、両事業のスタッフがしっかり打合せすることが大切である。
  • 今後、互いの目的や役割を尊重しながら「大阪の一体型」を考えていきたい。

委員会の様子
地域教育振興課長より開会挨拶

アドバイザーの皆さん
委員会の様子

事務局より報告の様子
アドバイザーの皆さん

会議の概要

開催日時

平成27年2月6日(金曜日)14時30分から16時30分

場所

大阪府公館 大サロン

内容
  1. 事務局からの報告
    • これまでの放課後子どもプラン推進委員会の活動について
    • 今年度の大阪府における「放課後子どもプラン」の取組み状況について
    • 今年度実施した訪問取材について
    • 「放課後子ども総合プラン」について
  2. 協議
    • 「一体的または連携した取組みの推進」について
    • 「両方の児童が参加する共通プログラムの充実」について
    • 「障がいのある子ども等、配慮の必要な子どもの参加」について

協議の内容について

1.「一体的または連携した取組みの推進」について

  • (守口市への訪問取材の報告を受けて)守口市では以前から国で言うところの放課後子ども教室を実施していたが、平成18年度からもりぐち児童クラブ事業を創設し、その中に放課後児童クラブと放課後子ども教室の二つの機能を有する形態で取り組んでいる。当初は放課後児童クラブと放課後子ども教室で連携がとれていなかったが、現在は一定落ち着いてきている。しかしながら、人材の確保が難しくなっていることや学校とどう連携していくか、障がいのある子ども達が安全で安心して過ごせる環境づくりに課題があるように思う。国が策定したこの計画は、市町村の実態から考えるとその実現については中々難しいところがあるように思う。
  • (箕面市への訪問取材の報告を受けて)箕面市の「新放課後モデル事業」については、平成25年度は(株)小学館集英社プロダクションに委託していたが、1年間の契約であったため、あらためて、平成26・27年度の2か年契約の業者選定を行った結果、社会福祉協議会となった。社会福祉協議会は、これまで市内の放課後児童クラブと放課後子ども教室を運営している実績があり、障がいのある子どもへの関わり、引き継ぎについて業者選定の評価項目に入れたところ、当該協議会に決まったものである。
    年間150回のプログラムにした結果、人気のプログラムは抽選になるので当たらないという声は聞く。いつまでに何校増やすかは決めていないが、最終的には全小学校(14校)に拡大する予定である。
    広場と放課後児童クラブを同日数でやっている守口市の取組みは素晴らしいと思う。
  • 守口市では、放課後児童クラブを利用する保護者の勤務条件等を踏まえ、大阪の中心街に交通アクセスが良く、他地域と比較して通勤時間が比較的短いのではないかと考え、概ね6時が妥当であるとしてきたが、今後とも保護者の就労状況やニーズ等に意を配し、調査研究していく必要があると考えている。
  • 一体化とは両者が有機的な連携を進めることではないか。もともと出発点の違う放課後児童クラブと放課後子ども教室を融合させるのは難しい。放課後子ども教室は地域の大人の中で子どもの成長をはぐくむことが根幹で放課後児童クラブとは異なると思う。
  • 放課後児童クラブと放課後子ども教室ではニーズが違う。放課後児童クラブは生活の場。子どもたちに必要な放課後対策はどんなものか、互いの目的や役割を尊重しながら、どう進めていけばいいのか、大阪の一体型を考えていかなくてはならない。
  • これまでの放課後プランでは、一体的あるいは連携と言われてきた。今回のプランでは、一体化ではなく、一体型としているということ。
    府の説明のとおり、同じ施設で、共通プログラムをつくって、放課後児童クラブの子も参加、交流できるようにつくりたい。これまで、なぜ推進できなかったのか、広まらなかったのかについては、計画がなかったからと考えられており、今回は、行動計画、数値目標がうたわれている。共通プログラムをどういうふうに充実していくのか、放課後児童クラブの人の意見をしっかり聞く事が必要である。
  • 一体型という言葉に府も統一した方がいい。一体型であって、一本化とは言わない。
    体は一つだが、エンジンは2つある。これまでは連携といってきたが、これからは、「連携以上、一本化未満」。放課後児童クラブは生活の場、子ども教室は経験・体験の場。プログラムを重ねていったら子どもに利益となる。
    2つの事業が、たとえ水と油だとしても、黄身を投じたらマヨネーズができるように、ある媒体を放り込んだら新たなものができる。それがここでいう共通プログラムではないか。

2.「両方の児童が参加する共通のプログラムの充実」について

  • 吹田市で実施している土曜スクールは子どもたちの社会教育活動として実施してきた。課題はスタッフ確保の関係で参加希望児童すべてを受け入れられないこと。
  • 放課後こども教室の活動メニューはいろいろあるが、地域の人が有するスキルと子どもの求めているものが合致しないことがある。本市では平成24年度から放課後児童クラブに高学年も参加しているが、高学年向けの活動メニューがむずかしい。子どもはあきてしまいやすく、地域のスキルのある人の生かし方がむずかしい。他市の事例を参考に考えていきたい。
  • 1年生から6年生まで全員が同じように活動できるプログラムはむずかしい。指導者側にも勉強が必要。一体型のプログラムは今までにない発想が大切。子どもたちにとっていかに充実した活動をさせられるかが今後の課題である。
  • 子どものニーズに応えるプログラムは、両方の共通項で認識しなければならない。前提は両事業が同じ小学校内で実施していることなので、本市のように放課後子ども教室を公民館で実施していると、他の利用者もあり相当むずかしい。
  • 吹田市立山田第二小学校では、子どもがクラブのように自分でやりたいことを継続的に実施されていたことが印象的。ここでは地域教育協議会が活躍されている。共通プログラムづくりはシステムづくりのようなもの。校区ごとの運営会で、両者のスタッフが地域の子どもの居場所をきちんとつくるために話し合っていくのが大切。システムをつくって、両方で共有して進めていくこと。

3.「障がいのある子ども等、配慮の必要な子どもの参加」について

  • 放課後児童クラブには指導員が加配されているので、放課後子ども教室まで連れていって見守ることもできる。また、日頃から子どもたちの集団づくりがなされており、リーダーとなる子が引っ張ってくれる。放課後子ども教室の場合は、保護者の付き添いが必要となり、市内の全ての小学校が、山田第二小学校のようになるのはむずかしい。
  • 放課後子ども教室への支援の必要な児童の参加については、保護者から参加希望があったが、スタッフの配置が難しいため、学校と協議を行い、保護者が付き添うことで参加可能となった事例がある。放課後子ども教室において、学校での支援と同等のものはむずかしい。たとえば医療ケアを受けている子どもは、校時内と放課後で介助員さんが変わると保護者は不安になる。
  • 豊中市の放課後子ども教室は、活動内容によっては保護者も参加される。放課後児童クラブに在籍する障がいのある子どもや支援学校・私立学校の子どもも参加できている。放課後児童クラブでは障がいのある子どもは6年生まで受け入れている。普段から一緒に学校生活を送っていると、周りの子どもたちが自然に受け入れて一緒に活動しており、「ともに育ち、ともに学ぶ」は生きている。また、豊中市では「にこにこデー」を月1回開催し、放課後子ども教室と放課後児童クラブとの交流を行っている。
    ただ、学校では低学年でさえ、授業が午前中だけで終わることがなくなってきており、平日に放課後子ども教室に参加できる余裕がなくなってきている。

全体を通して

  • 放課後児童クラブと放課後子ども教室では、予算面や指導者など、性格の違う部分がある。子ども教室は、地域のいろいろな人が関わってくださる貴重な機会で、子どもだけでなく大人の生きがいにもなることに教育コミュニティづくりの意義がある。統合ではなく、「連携以上、一本化未満」で進めたい。子どものよりよい居場所づくりのために、共通でやれることをやればいいのではないかというヒントをいただいた。それに応じた新たなしくみづくりが必要である。
  • すべての子どもたちの居場所をつくる中で、保育に欠ける子ども、厳しい生活環境におかれている子どもの居場所づくりという視点を忘れないようにしたい。
    また、2つのエンジンに太いパイプを通すのが「共通プログラム」。まずはシステム(両事業のスタッフが話し合えるテーブルづくり)を誰が用意するか。その時大阪に期待したいことは、「子どもの参加」ということ。たとえば児童会など、子どもから出てくる意見に引っ張られていくこともよいと思う。

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