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カラスでお困りの方へ
カラスってどんな鳥?
カラスの特徴
都市部には、ハシブトガラスとハシボソガラスがいます。ハシブトガラスは、少し大きくて、オデコが出っ張って、くちばしが太く、澄んだ声で「カアカア」と鳴きます。
ハシボソガラスは、オデコが低く、くちばしは細くて、濁った声で「ガアガア」と鳴きます。
この2種類は習性や鳴き声がほとんど同じなので、以下では単に「カラス」と表記します。
カラスの習性
どちらも大変賢くて用心深い鳥です。雑食性で、人が食べるものはなんでも食べます。小動物を捕まえて食べたりもします。4月から5月に大きな木の横枝に巣を作って3羽から4羽のヒナを育てます。秋から冬には、郊外の林や藪に集団でねぐらを作ります。
カラスは功労者
本来は里山に住んで畑などを荒らす反面、農林業に有害な昆虫やネズミを駆除するなど、目立たない功労者でもあります。
しかし、近年は食料の豊富な都市へ進出するものが増えて、思いがけない害を起こすようになりました。
カラスによる被害
よく耳にします。こんな苦情!
生ゴミの袋を破って食べ散らかす。
鳴き声がうるさい。気持ちが悪い。
巣の近くを通る人(特に女性や子供)を攻撃することがある。
カラスが増えた原因
都市部でカラスが増える大きな原因は、食べ物となる生ゴミが豊富にあることによると考えられます。栄養価の高い生ゴミを食べることにより、繁殖率が高まり、雛をたくさん巣立たせることができます。
カラスの個体数は主に環境容量(食物、営巣場所、巣材等)により決まります。捕獲しても食物の量が多ければ他の場所から流入してしまうので、捕獲により個体数を減らすことは非常に困難です。
※参照 自治体担当者のためのカラス対策マニュアル(環境省)(外部サイトへリンク) [2 対策編 3 捕獲について 43ページから47ページ]
被害を受けないために!
一部地域で対策を行っても、他の地域で行わなければそこでカラスの被害が発生し、結果的に被害が移動しただけになってしまいます。被害を減らすためには、地域で協力し合うことが大切です。
ゴミの出し方を工夫する
ゴミの出し方を工夫することは、ゴミの散乱を防止するだけでなく、長期的にはカラスの増加を抑えることができると考えられます。
生ゴミは決まった場所に、決まった時間に出す
カラスは、日の出の30分ほど前から活動を始めます。そのため、ゴミ集積所にゴミが置かれている時間が長いほど、カラスによる被害を受けやすくなります。
生ゴミを見えないように出す
カラスは主に視覚により餌を探すので、生ゴミは新聞紙で包むなど外から見えないようにすると被害を減らせます。
ネットなどでゴミを覆う
カラス除けネットを掛けることやポリバケツのような蓋のある容器でゴミ出しが徹底されれば、簡便かつ低コストでカラスによるゴミの散乱を最小限に食い止めることができます。
ネットの端に鎖などで錘をつけると、カラスがめくるのを防止することができます。
巣のある木に近づかない
過度に巣に近づくと威嚇・攻撃される恐れがあります。巣がある木には近づかないようにしましょう。通らなければならないときには、素知らぬふりをして素早く通り過ぎましょう。
あまりにもひどい時は、帽子をかぶるか傘をさしてください。攻撃の方法は、通常は、頭の上をかすめて飛ぶだけですが、時には頭を狙って攻撃されることもあります。攻撃行動は子どもを守るための必死の行動です。人が棒などで追い払いをするといっそう攻撃性が増すことがあります。
どうしても困ったときは?
カラスが寄り付かないようにしましょう。(にせわな法)
カラスはとても賢く用心深い鳥で、釣糸(テグス)のように光沢のある細いものを怖がります。その性質を利用して、あたかもワナを仕掛けてあるかのように見せて脅します。この「にせわな」を生ゴミ置場などに設置してください。
(図)カラス撃退用ループにせわな
無色透明な3号から5号のナイロンテグス(釣用糸)で※ループ(輪にくくる)を作り、カラスが行動する場所に横に張るか、縄のれん状に垂らします。
やむをえず捕獲が必要となった場合
カラス(野鳥)は法律により捕獲が禁止されています。やむを得ず捕獲が必要となった場合は、捕獲場所の市町村長の許可を受けて実施してください。
エサやり防止普及啓発用チラシ
エサやり防止の普及啓発用のチラシを公開しています。地域の状況に合わせて、内容を変更するなどしてご利用ください。