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令和6年度 障がい者サポートカンパニーの集い(障がい者雇用フォーラム)
「障がい者サポートカンパニーの集い」を開催しました
令和6年9月24日に國民會館(大阪市中央区)にて「障がい者サポートカンパニーの集い」を開催しました。
今回は、「2024年障がい者雇用フォーラムin大阪」のプログラムとして実施し、令和5年度の「大阪府ハートフル企業顕彰」の受賞企業の皆様から、障がい者雇用の取り組みや職場定着のための工夫、職場環境づくりなどについて発表いただきました。
【ハートフル企業 大賞】 株式会社ショーエイコーポレーション
- 障がい者雇用を進めるにあたり、全てが順調だったわけではなく、当初は社内で反発もあったが、正しい知識と情報を習得すれば、必ず理解が進み受け入れられると信じて進めた。支援機関と連携し、社内での研修等を行い、理解促進に努めた。
- 泉大津の出荷センターでは、障がい者スタッフ中心の体制に変更し、障がい者が主体となって出荷作業を行うことで、各自の自立心が醸成された。これにより、半数以上のスタッフが親元を離れて生活するようになった。また、社内で障害者職業生活相談員の資格を有する9名のうち、2名は障がい者スタッフである。これからの後輩育成等を担いたいと考え、資格を取得してくれた。
- 今後は、障がい者だけでなく、様々な制限や制約がある人が活躍できる組織を創造する企業こそが、発展・成長していくと考えており、これからの当社の目指すべき姿だと思っている。
ダイバーシティ推進室 室長 田中 良幸 氏
【ハートフル企業 チャレンジ応援賞】 リゾートトラスト株式会社
- 障がいの有無を区別せず、同じ職場で共に働くことを大事にしている。障がい者を戦力化することで、雇用を促進している。
- 各部署の業務を代行し、各部署と障がいのある社員双方にとって良い効果を生み、会社全体としても高い総合力を発揮できるよう努めている。
- 定着のための工夫として、有給休暇とは別に定期通院休暇制度を設け、有給休暇は心身共にリフレッシュする機会として使ってもらう仕組みにしている。障がいのある社員1人1人に、担当のサポートスタッフを設定し、相談しやすい環境作りを心掛けている。また、モチベーションアップの工夫としては、感謝の気持ちを伝えるサンキューカードの仕組みや、障がいのある社員をリーダーとして登用する制度等を設けている。
人事企画部 ダイバーシティ推進室 名古屋・大阪事務支援課 主事 平尾 梓 氏
【ハートフル企業 チャレンジ応援賞】 株式会社スタッフサービス・クラウドワーク
- 完全テレワークを活用した在宅就労を行っているため、幅広い疾患の方を受入できている。現在、在籍している従業員は、全員が重度身体障がい者である。
- 雇用環境の工夫として、シフト制を導入し、介護や通院の時間を確保しながらの勤務を実現。また、採用後2か月間は、ウェブコミュニケーションに慣れる研修を実施。チーム制を導入し、1日3回のミーティングでは必ず雑談も行うなど、仲間と共に働いていることを実感できる仕組み作り等を行っている。
- テレワークは一人で黙々と、淡々と働く印象を持ちがちだが、実は住み慣れた自宅で、最も安心安全な環境だからこそ自分の持っている力を発揮しやすく、仕事を通して人や社会と繋がれるものと考える。これからもテレワークの可能性を追求して、雇用の質を高めながら、完全テレワークの障がい者雇用を推進していく。
エリア統括部 ゼネラルマネージャー 酒本 速男 氏
【ハートフル企業 教育貢献賞】 株式会社廣野鐵工所
- 2010年に、ドイツ・フランス・スペインの中小企業の視察を行った際に、障がい者雇用がごく当たり前であるという環境を目の当たりにし、感銘を受けたことをきっかけに、社内でプロジェクトチームを発足。理解促進のための研修受講や、課題の洗い出し等を進め、問題が起きても全責任は自分が取る決意で始めた。
- 高等支援学校のものづくり科を見学した際に、生徒が目を輝かせて椅子の制作をし、笑顔で先生とコミュニケーションしている様子が心に響き、職場実習の受入を決めた。そこから毎年職場実習の受入を行い、採用にも繋がっている。
- 障がい者雇用により、社内に良い変化が多々あった。皆が元気な挨拶をする、お互いに優しくなった、お互い様の風土が定着した、責任者が部下の意見や感性をきちんと受け入れられるようになった、新入社員にも丁重に指導できるようになった。
代表取締役 廣野 幸誠 氏
【ハートフル企業 教育貢献賞】 クボタワークス株式会社
- コロナ禍をきっかけに、リモート見学会を始めた。一度に多くの方が参加でき、複数の拠点を見学できる等のメリットがあり、今も実地見学と併用して行っている。会社で働くイメージを持ってもらえるよう、質疑応答の時間を設けている。キャリアや将来を、より具体的に考えるきっかけにしてほしいと考え開催している。
- 社員のモチベーションアップ・定着の工夫として、社内表彰制度を設けたり、誕生日に社長のメッセージを添えたプレゼントを贈っている。アビリンピック出場に向けての活動や、日々の業務を通じて、資格取得に向けての挑戦も行っている。
- 実習時には心掛けてほしいこととして、7つの基本方針を伝えている。規律「ルールを守る」、誠実「正直に取り組む」、謙虚「相手を思いやる」、協調「協力を申し出る」、理解力「メモを取り、質問ができる」、実行力「練習を繰り返し、仕事を覚える」、自己管理「体調・体力に応じた対応・休憩」。
業務部 人事企画課 課長 藤本 貴博 氏