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大阪浪華錫器、なにわ錫器
大阪浪華錫器(経済産業大臣指定伝統的工芸品)
おおさかなにわすずき
Osaka Naniwa Pewterware
(Traditional Craft Products Designated by the Minister of Economy, Trade and Industry)
なにわ錫器(大阪府知事指定伝統工芸品)
なにわすずき
Naniwa Pewterware
(Traditional Craft Products Certified by the Governor of Osaka Prefecture)
【沿革・特徴】
江戸時代初期に刊行された「難波雀」及び「日本国花萬葉記」に大阪で錫器の製造販売が行われていたことが記されており、「商人買物独案内」(江戸時代末期刊行)には、錫器製造所の名が記されているとともに、鋳込みやロクロで錫器を挽いている職人の姿が描かれている。これらの技術が現在に継承され、酒器、茶器、花器等が製造されている。
また、生活様式の変化に伴い、近年はタンブラーやジョッキなど時代に合わせた製品も多く作られるようになっている。
【History】
Two books written in the late 17th century state that tinware was manufactured and sold in Osaka at the time. A shopping guide for merchants written in 1867 mentions the names of tinware manufacturers, with illustrations of casting and of craftsmen shaping tinware.
Such traditional techniques, passed on to the present day, are employed in producing tea and sake utensils.
Also, in late years, as life style changes, many products which fit with the times have been made such as tumblers and beer mugs.
【指定年月日】
- 昭和58年4月27日(大阪浪華錫器)
- 昭和62年2月6日(なにわ錫器)
【問い合わせ先】
錫器事業協同組合
〒546-0031 大阪市東住吉区田辺6-7-8 エクセレント駒川301
電話 06-6628-6731(大阪錫器株式会社)
FAX 06-6628-6735(大阪錫器株式会社)
【主な産地】
大阪市、東大阪市
【主な製品】
大阪浪華錫器:茶器、酒器、花瓶、神仏具 等
なにわ錫器:茶器、神仏具 等
【製造工程(ろくろ挽き)】
- 錫インゴット
- 溶解
錫97%以上の割合の合金にする - 鋳型
石、土、セメント、金属の型があり外型、中型に分かれている - 鋳込
鋳型に砥の粉を塗り融解させた錫を注ぐ
固化してから抜き取る - 荒削り
ろくろに鋳儘を据え、鋳肌を削り、製品の概要を整える - 刻印打ち
裏底に銘を打刻する - 仕上げ削り
製品を最終型に整える - 磨き
ろくろを用い木賊、椋の葉などで磨く