ここから本文です。
「大阪ものづくり優良企業賞2021」受賞企業一覧
大阪中小企業顕彰事業実行委員会では、「高度な技術力」や「高品質・低コスト・短納期」などを誇る府内の優れた「ものづくり中小企業」を「大阪ものづくり優良企業賞」として顕彰しています。(「大阪ものづくり優良企業賞」についての詳細は【中小企業顕彰制度「大阪ものづくり優良企業賞」(別ウィンドウで開きます)】をご覧ください。)
13回目となる本年は、審査委員会の厳正な審査の結果、「大阪ものづくり優良企業賞2021」受賞企業61社が決定しました。
最優秀企業賞:1社
株式会社若林精機工業(代表取締役社長:若林 繁正/豊中市/医療機器の部材供給に特化した樹脂加工で60年の経験と技術 若林精機工業(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます))
1957年(昭和32年)に工具商として創業した同社は、その後加工業への進出を目指し1985年にNC旋盤の導入を契機に加工業への事業転換を果たした。
現在は樹脂・非鉄金属の切削加工及び射出成形を得意とし、医療機器部品に特化したものづくりを行っている。同社製品は血液検査装置等の部品として採用されており、大手医療機器メーカーを中心に厚い信頼を獲得している。
射出成形から切削加工までを自社で一貫生産できる強みを生かし、成形段階から後工程を考慮した製造方法の提案を行うことで顧客のコストメリットにも貢献している。
他社が敬遠する難加工や実現できなかった加工であっても、治具・工具の開発、加工方法の検討等、創意工夫を繰り返しながら顧客が抱える課題に向き合い、非常に微細で精密な加工を高度なレベルで実現している。
ロボット導入による自動化・生産性向上にも早くから取り組み、ISO認証に基づいた品質管理、職員の女性比率の高さや人材育成・活躍の取組みなど総合力の高さが評価され、今回の受賞となった。
技術力部門賞:1社
カンメタエンジニアリング株式会社(代表取締役:植野 修一/富田林市/http://www.kanmeta.co.jp/カンメタエンジニアリング|工業機器の腐食・減肉・割れ対策、機能性付与(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます))
1953年(昭和28年)に防食処理の溶射施工会社として創業し、製油所・石油化学プラントへの防食溶射では12,000基を超える実績を持つ。
同社は「金属の表面処理」を軸に、プラントメンテナンス分野でステンレス機器の割れを防止するショットピーニングや粉体付着防止処理PFPを主力事業として展開する一方、高級材であるジルコニアの無公害洗浄方法を独自で考案し、洗浄機を開発した。これによりジルコニアの再利用を可能とし、高額だったジルコニアショットピーニングの実用化の道を切り拓いた。
紙おむつ・粘着テープ分野では、世界中の製造ラインで標準技術とされるプラズマコーティング技術(米国プラズマコーティング社が開発)の国内独占施工・販売ライセンスを取得。自社特許となる「プラズマペーパー」は、対象物への溶射被膜の容易な施工を可能にし、移送コストの削減や工期短縮も実現した。
防食溶射で培った技術を応用し、積極的な技術開発・活用により新たな分野に進出する姿勢が高く評価され、今回の受賞となった。
審査委員特別賞:2社(会社名の五十音順)
- 株式会社ユタニ(代表取締役:油谷 喜光/八尾市/株式会社ユニタ(大阪府八尾市)(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます))
1937年(昭和12年)に機械部品等の製造業として創業した同社は、その後、自動搬送装置の製造に進出し、顧客からの要望に応えて事業を拡大してきた。
現在では、コイルラインを中心にプレスと自動搬送装置を結合したトランスファーライン等、自動化装置の製造を手掛けており、同社が製作した自動化装置は自動車、建材、家電、モーター・トランス等幅広い分野の製造ラインの自動化・省力化に大きく貢献している。
コイルシャーラインでは、トランス等の製造に使用される主要部品の製造ラインにおいて、複合加工、搬送、積載等を高速で完全自動化することができる日本唯一のメーカーであり、その技術力を支える人材育成にも注力している。
標準機能に留まらず、顧客が求める付加価値を持った自動化装置の開発を行い、自社競争力の向上に努める姿勢を高く評価した。 - 株式会社Ring(代表取締役:籾山 典保/八尾市/株式会社Ring|精密な電子、防災、医療部品の試作・金型設計から量産まで対応(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます))
1989年(平成元年)にプレス金型製造・販売を事業として創業した同社は、成型金型の内製化など積極的な多角化に取組み、現在では、金属プレス品とプラスチック成型品という異なる素材の金型製作から試作・量産・アセンブリ―まで対応する。
同社の金型製作、金属プレス加工、プラスチック成形、インサート成形、組立までの一貫生産は、グループ企業とのネットワークにより力強く支えられ、製品の設計段階から顧客のニーズに添った提案を可能としている。
同社製品は、自動車やスマートフォン・デジタルカメラ等の電子部品、アミューズメント分野における精密部品として広く一般に普及し、医療分野においても採用されるなど、その品質は高く評価されている。
こうした高いQCDの取組みに裏付けされた顧客目線に立ったものづくりを行う姿勢を高く評価し、今回の受賞となった。
夢・未来・ORIST賞(地方独立行政法人大阪産業技術研究所理事長賞):1社
ユニオンケミカー株式会社(代表取締役社長:木村 栄一/枚方市/ユニオンケミカー株式会社(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます))
1905年(昭和38年)にカーボン紙の製造からスタートした同社は、タイプライター用リボン、サーマルリボン(熱転写リボン)、修正テープ、インクジェットインクなど社会の発展と調和しながらものづくりを続けてきた。
現在は、インク開発で培ったブレンド技術、フィルム等の表面に特殊インクを薄く均一に塗るコーティング技術、数μ単位で特殊インクが塗られたフィルムを切りながら巻き取るスリッティング技術をコアに事業を展開している。
ブレンド技術を応用し開発した「可食性インクジェットインク」は、食品・医薬品など各種法規制に則った原材料のみで、耐湿性、速乾性など要求品質に対応。鮮明な印字が可能で、大手医薬品会社の錠剤印刷にも採用されており、医療過誤の防止に大きく貢献している。また独自にUVライトで光る可食性インクを開発し、大手製菓メーカーで採用された実績も持つ。
こうした社会ニーズ・顧客ニーズを機敏に捉え、自社製品の新たな可能性を探求し続けるその姿勢が高く評価され、今回の受賞となった。
知的財産部門賞:11社(会社名の五十音順)
優良企業賞に選考された企業の中から、特許権を事業化・活用する企業で、高い評価を獲得した企業として、11社受賞しました。
※受賞企業のホームページのリンクは「優良企業賞」をご覧ください。
- カンメタエンジニアリング株式会社(富田林市)
- 協和株式会社(高槻市)
- クロバー株式会社(大阪市東成区)
- 精密工業株式会社(大阪市住之江区)
- 大和化成商事株式会社(東大阪市)
- タカラ産業株式会社(東大阪市)
- 常磐精工株式会社(堺市北区)
- 株式会社日研工業所(大阪市生野区)
- 山本窯業化工株式会社(吹田市)
- ユニオンケミカー株式会社(枚方市)
- 株式会社Ring(八尾市)