ここから本文です。
生活保護法における患者への明細書無償交付の義務化
生活保護法における患者への明細書無償交付の義務化(平成30年10月1日施行)
平成30年厚生労働省告示第344号により、生活保護法における医療扶助に係る「指定医療機関医療担当規程」(昭和25年厚生省告示第222号。以下「担当規程」という。)の一部が改正されました。
上記の改正により、平成30年10月1日から、保険医療機関等における明細書の取扱いと同様に生活保護においても、正当な理由がない限り、患者からの求めがない場合でも「明細書」(医療に関する費用の請求に係る計算の基礎となった項目ごとに記載した明細書)を無償で交付することが義務化されたところです。
生活保護法指定医療機関・指定薬局の皆様におかれましては、本取扱いにより、明細書の発行にご協力いただくようお願いします。
指定医療機関医療担当規定第7条第2項(新設)
「指定医療機関は、患者の医療を担当した場合において、正当な理由がない限り、当該医療に関する費用の請求に係る計算の基礎となった項目ごとに記載した明細書を無償で交付しなければならない。」
- 「指定医療機関医療担当規程の一部改正について(通知)」(PDF:916KB)
詳細については、上記厚生労働省社会・援護局長通知を御確認ください。 - 【別添】「医療の内容の分かる領収証及び個別の診療報酬の算定項目の分かる明細書の交付について」(PDF:2,808KB)
なお、具体的な取扱いについては、上記【別添】「医療の内容の分かる領収証及び個別の診療報酬の算定項目の分かる明細書の交付について」(平成30年3月5日付保発0305第2号厚生労働省保険局長通知。以下「保険局通知」という。)の3から12までの内容に準じるため併せて御参照ください。
正当な理由
- 「正当な理由」とは、保険医療機関等における明細書の取扱いと同様に、保険局長通知4・6・8に該当するものに限ります。
- 指定医療機関である診療所において、明細書を常に交付することが困難であることについて正当な理由がある場合は、今回の改正にかわらず、当分の間、患者から求められたときに明細書を交付することで足りるものとされています(平成30年厚生労働省告示第344号)。
- 明細書の交付を無償で行うことが困難であることについて正当な理由がある場合は、今回の改正にかかわらず、当分の間、明細書の交付を有償で行うことができることとされています(平成30年厚生労働省告示第344号)。
- 他の公費負担医療制度により保険局長通知「別紙様式7」、「別紙様式8」及び「別紙様式9」を参考として院内掲示等を行っている場合は、改めて掲示し直す必要はありません。
- 「正当な理由」があることにより、患者から明細書の発行を求められなければ明細書を交付しなくてもよいこととされている診療所は、保険局長通知に基づき地方厚生(支)局長に既に届出を行っているので、今回改めて届出を行う必要はありません。
留意事項
- 領収証の発行は、生活保護の被保護者に対しては義務とされていません。
- 今回の改正は、指定助産機関・指定施術機関への準用の対象外であるため、指定助産機関・指定施術機関における特段の対応は不要です(担当規程第13条)。