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更新日:2026年3月25日

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部落解放大阪府民共闘会議、同教育部会 要望書(2)

(1) (2) (3) ※3ページに分割して掲載しています。

要望書

2.インクルーシブ教育

  1. 【合理的配慮】「バリアフリー法」、「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」をふまえ、支援を必要とする子どもへの合理的配慮の提供が教育現場ですすむよう施策を講じ、市町村教育委員会に指導・助言するとともに、以下のことにとりくむこと。
    • (1)合理的配慮の基礎となる教育環境の整備・充実を早急かつ適切におこなうよう、市町村教育委員会に指導・助言すること。
    • (2)財政負担を理由に必要な支援・配慮がなされないことのないよう、施設整備について市町村教育委員会に指導・助言すること。
    • (3)合理的配慮についての研修や環境整備の現状を明らかにすること。
    • (4)当事者や関係者の意見を反映させるためのしくみをつくること。
  2. 【インクルーシブ教育基本方針】「障害者基本法」、「第5次大阪府障がい者計画(後期計画)」、「障害者差別解消法」をふまえ、大阪府の「支援教育」を、すべての子どもたちが「ともに生き、ともに学び、ともに育つ」ことを基本とした、「インクルーシブ教育」へとすすめていくために、以下のことにとりくむこと。
    • (1)大阪府として「インクルーシブ教育基本方針」を策定すること。
    • (2)「インクルーシブ教育」推進のための人的配置を基本とした支援事業をさらに拡充すること。
    • (3)すべての子どもたちが地域の学校に通うことを前提に、施策を充実すること。
  3. 【自立支援コース・共生推進教室】すべての子どもが高校への進学をめざせるよう、自立支援コース・共生推進教室の充実等について、施策を講ずるとともに、以下のことにとりくむこと。
    • (1)入学希望の多い「自立支援コース」の募集人数の増や、大阪府内各地域に新たに設置するなど拡充にむけた具体的な年次計画を早急に示すこと。
    • (2)「共生推進教室」でおこなう職業に関する専門教育については、子ども、保護者の希望を優先し、本校での学習を強制しないとともに、選考の条件としないこと。また、「共生推進教室」設置校の本校を近隣の支援学校とすること。
    • (3)就労支援については、地域の自立支援施設との交流や社会体験学習を保障する地域支援組織の創設、就労支援組織との連携をはかること。
  4. 【高校教育のあり方】「ともに生き、ともに学び、ともに育つ」インクルーシブ教育の理念のもとで、公立高校が子どもや保護者の多様なニーズに対応するための学びを保障するにあたり、以下のことにとりくむこと。
    • (1)しょうがいのある子どもたちの実態に対し、必要な人的保障や物的保障を最大限おこなうこと。
    • (2)01年9月「府立高等学校における障害のある子どもたちに対する学習指導及び評価について(通知)」の周知徹底をはかり、しょうがいや特性に応じた学習指導・評価がおこなわれるよう努めること。
    • (3)高校の通級指導教室について、成果や課題を分析して、今後の運用に生かすこと。指導体制がとれないために通級指導をおこなえないことがないよう、今後の設置計画を策定すること。
  5. 【高校進学】高校進学を希望するすべての子どもたちに入学を保障するよう求める観点から、以下のことにとりくむこと。
    • (1)すべての高校を受験することが可能であることを保護者等に周知すること。
    • (2)高校受験に際して、引き続き受験上の配慮をすすめること。私学に対しても同様の指導をおこなうこと。なお、入試制度の変更によって、しょうがいのある子どもたちに不利益がないよう、ていねいな対応をおこなうこと。
    • (3)高校で学ぶすべてのしょうがいのある子どもたちのニーズに応じた条件整備をおこなうこと。
    • (4)「高校生活支援カード」については、子どもたちをとりまく状況に応じた支援をおこなうために活用するような施策を講ずること。また、市町村教育委員会にも「高校生活支援カード」の有効的な活用の好事例を周知すること。
    • (5)定員内不合格を出さないように高校への指導を強めること。
  6. 【手話言語条例】「大阪府言語としての手話の認識の普及及び習得の機会の確保に関する条例」が、教育現場で活用できるよう施策を講ずること。
  7. 【障害者雇用を促進する条例(ハートフル条例)】大阪府における高等支援学校等卒業生を含め、しょうがい者雇用の現状と課題を明らかにし、雇用率改善にむけたとりくみをすすめること。とくに、大阪府教育庁は法定雇用率の達成にむけて、知的しょうがいのある府立学校卒業生を雇用する「教育庁ハートフルオフィス推進事業」等の現状と課題を明らかにすること。
  8. 【就学】
    • (1)就学時健康診断については、93年の確認(ア.受診義務はない。イ.就学時健康診断をもとに振り分けをおこなわない。ウ.保護者の意向を尊重する。エ.精密検査の受診についても強制はしない。オ.前記事項を市町村教育委員会に指導する。)を周知徹底すること。
    • (2)「障害者基本法」や「学校教育法施行令」をふまえ、まずは地域の学校への就学をすすめるべきであることについて大阪府の認識を示し、以下の点について市町村教育委員会を指導すること。
      • (ア)「就学指導委員会」や就学時の相談での「振り分け」がおこなわれないよう、委員会の名称も含め、市町村教育委員会を指導すること。
      • (イ)就学通知は、地域の学校名を就学先としたものを「就学指導委員会」よりも先に送付するよう指導すること。
      • (ウ)就学相談については、必要に応じて適切におこない、就学先については保護者、本人の意向を最大限尊重するよう市町村教育委員会を指導すること。
  9. 【支援学級・通級】
    • (1)支援学級の学級編制基準を引きさげるよう、国へ要望すること。
    • (2)支援学級については、しょうがい種別による学級設置とすること。
    • (3)通級指導教室の設置が困難な場合に、府単独での人的措置など、対策を講じること。また、教員の配置について、定数を引き下げるよう、国へ要望すること。
    • (4)支援教育に必要な加配などの人的措置をおこなうこと。
    • (5)通常学級に在籍するさまざまな支援を必要とする子どもの指導について人的配置をおこなうこと。
  10. 【ダブルカウント】小中学校等に在籍するしょうがいのある子どもの学籍については、通常学級・支援学級の両方に置くという、ダブルカウントを復活すること。その際、「原」(げん)学級とは、通常学級であることを確認すること。また、支援学校等に在籍する子どもたちについても「ともに生き、ともに学び、ともに育つ」理念から居住地の小中学校等に同時に在籍する二重学籍制度(副学籍制度など)とし、交流促進に努めること。
  11. 【医療的ケア】「医ケア法」の施行に伴い、医療的ケアの必要な子どもの就学がすすみ、ニーズも高まっている。子どもが安心して学校に通うための措置を講ずるとともに、以下のことにとりくむこと。
    • (1)看護師が安定的に配置されるよう、勤務労働条件の改善などの措置を講じること。
    • (2)重度重複のしょうがいのある子どもたちが小中学校等に多数在籍する実態等をふまえ、理学療法士(PT)・言語療法士(ST)等を小中学校等に新たに配置・派遣できるようにすること。
    • (3)学校看護職の普及、啓発をおこなうこと。また、学校看護師の勤務実態を把握し、配慮あるとりくみをおこなうよう市町村教育委員会を指導すること。
    • (4)医療的ケアの必要な子どもや保護者が転入学時に安心して就学できるよう施設設備等条件整備や、通学支援をおこなうこと。
    • (5)子どもや保護者のニーズを捉え、事業の拡充をおこなうこと。
  12. 【院内学級】院内学級の整備をはかるとともに、学級設置を弾力的におこなうこと。また、私立学校へ通う子どもたちの在籍問題、転出入する子どもの学籍簿の取り扱い、退院した後のケアも含め、学校と院内学級との連携の必要性を認識し、配慮あるとりくみをするよう求めること。
  13. 【研修計画・研修内容】教職員の研修にあたっては、大阪府におけるしょうがい児教育の経過を十分に認識し、地域で「ともに生き、ともに学び、ともに育つ」ことをめざした「インクルーシブ教育」を推進し、しょうがいのある子どもたちの人権を尊重した教育活動をすすめる研修計画や研修内容を策定すること。
  14. 【教育相談】支援学校で実施する教育相談は、しょうがいのある子ども本人の意思、保護者の意見を尊重すること。教育相談については、本人が通学している学校と連携をとり、すすめること。また、支援学校には大阪府立支援学校における就学にかかる教育相談等のガイドライン(21年4月1日改正)を周知すること。支援学校の通学校区変更については、子ども、保護者、当該地域・学校への充分な周知期間を設けること。
  15. 【就学前】幼年期から「ともに生き、ともに学び、ともに育つ」機会を充実するとともに、小学校等につなぐとりくみをすすめること。
  16. 【精神疾患】精神疾患についての理解がすすみ、早期に対応できるとりくみをすすめること。
  17. 【地域の社会教育施設】子どもの在学中はもちろん、卒業後も地域の社会教育施設(図書館・公民館など)で学ぶことができるよう、環境整備や支援体制などを整えること。
  18. 【人権啓発】保護者・大阪府民に対して、地域で「ともに生き、ともに学び、ともに育つ」ことをめざした「インクルーシブ教育」の啓発をおこなうこと。

3.夜間中学校教育

  1. 【大阪府の役割】2016年12月に公布された「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律」(以下、「教育機会確保法」という)にあるように、公立夜間中学校の必要性の認識と増設・充実にむけた動きが国段階で明らかにされている。以下、大阪府としての責務と役割をどのように認識しているのかを明らかにすること。
    • (1)「2020年国勢調査」の基本集計によると、少なくとも全国の義務教育未修了の人数が89万8748人であることが明らかになった。大阪府教育庁として、大阪府内全市町村別の「未就学者」と「最終卒業学校が小学校」の人数を十分にふまえたうえで、基本的人権としての「学ぶ権利」や「学ぶ機会」を保障する観点から、重要な役割を担っている「夜間中学校」の空白区域解消にむけて、国や各市町村と連携した大阪府のとりくみを明らかにすること。
    • (2)大阪府内の夜間中学校の50年以上にわたる歴史と基本的人権としての「学ぶ権利」の保障という意義をふまえ、「だれ一人取り残されない教育」の観点から、その歴史的経緯や必要性を「教育振興基本計画」や『きょういくハンドブック』、大阪府人権白書『ゆまにてなにわ』などに明記し、夜間中学校教育の推進のための施策を具体化すること。
    • (3)大阪府内の現8市11校は府内全域から受け入れているという、いわば「府立」夜間中学校としての位置づけでなければならない。そのため、大阪府内の夜間中学校のさらなる教育充実にむけて、大阪府として設置市および生徒居住市町村への支援を具体的におこなうこと。
    • (4)全国的に夜間中学校増設が推進されているなか、大阪市において交通の便がよい天王寺夜間と文の里夜間が廃校となった。廃校に伴って、通学する生徒の除籍者数が増加するなど、その与える影響は大きい。また、大阪市南部や東南部のみならず、南河内地区など大阪市以外の広範囲から通学が困難になったことをふまえ、大阪府として、夜間中学校での学びを希望する人々の学習機会を保障する支援策を講ずること。
    • (5)徳島県・高知県など都道府県立の夜間中学校が設置されている。近辺に夜間中学校が設置されていない地域(南河内地区・三島地区)には、義務教育未修了者にたいする大阪府のとりくみとして、府立の夜間中学校設置もふくめて、早急に検討すること。
  2. 【就学保障】教育機会確保法では、義務教育未修了者に「義務教育段階における普通教育」の提供を求めている。府内の義務教育未就学者や未修了者の実態もふまえ、夜間中学校在籍期間中の就学援助を保障すること。なお、現在在籍している生徒のなかで、居住市町村の違いによって在籍期間中に保障されていないことがある場合は、改善をはかること。
  3. 【教育条件整備】夜間中学校で学ぶ生徒の学力を保障するため、夜間中学校独自の加配等をはじめ、教職員配置や学級編制の改善、教育活動を充実させるための予算措置を国に要望するとともに、大阪府として予算措置をおこなうこと。
    • (1)継続して教頭と養護教諭を配置すること。
    • (2)教科調整時間講師を従来どおり確保すること。
    • (3)専任の事務職員を配置すること。
    • (4)日本語指導の必要な生徒の指導・支援のための人的措置をおこなうこと。
    • (5)SCやSSWの配置を拡充させること。
    • (6)夜間中学校に関連する研修を計画的におこない、広く周知すること。
    • (7)夜間中学校に対する旅費配当を継続・拡充すること。
  4. 【識字に関する施策】「国連識字の10年 すべての人々に教育を」の、「すべての人々に教育を」やSDGsの「誰一人取り残さない」という理念にたった、大阪府・大阪府教育庁としての識字教室の成果と直面した課題をふまえ、夜間中学校識字教室や日本語教室などの学びの場の保障、識字施策の充実のため支援すること。また、「大阪府識字施策推進指針(改訂版)」に示されている「関係市教育委員会および関係部局と連携をはかりながら、中学校夜間学級としてのあり方もふくめた検討をおこない、その学校教育活動の充実につとめる」ことに関わる、大阪府としての課題解決にむけて今後の具体的なとりくみを継続すること。加えて、国と連携して非識字者の学習の場を保障するよう強く要請すること。
  5. 【設置市との連携・支援】夜間中学校の新増設にむけて、94年2月22日の確認を遵守し、設置市教育委員会より申請があれば、「文科省手引」をはじめ「大阪府人権教育推進計画」にもとづいて引き続きとりくむとともに、大阪府教育庁の「人権教育基本方針」「人権教育推進プラン」をふまえ、誠実に対処すること。また、夜間中学校の教育条件の充実にむけ、関係部局にはたらきかけるとともに、政令市を含む設置市教育委員会のとりくみの把握と支援につとめること。
  6. 【合理的配慮】しょうがいを理由に就学を「免除」「猶予」された人々やしょうがいのある生徒が学ぶ夜間中学校に対して、義務教育の完全保障の観点にたち、「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律の一部を改正する法律」や、「第5次大阪府障がい者計画」(合理的配慮の実践や支援の拡充等)をふまえ、しょうがいのある生徒が修学旅行などの宿泊を伴う行事や校外での学習に参加できるよう、人的支援などをおこなうこと。また、しょうがいのある生徒の通学介助に関わり、生徒が日々通学できるように、地域支援事業の活用などを含めて、人的支援などをおこなうこと。
  7. 【給食】教育機会確保法により、地方公共団体には教育機会の確保等に関する施策を実施するための必要な財政上の措置を講じることが求められている。とりわけ、大阪府内の昼間の中学校で無償化も視野に入れた給食実施がすすんでいる実態をふまえ、夜間中学校においては就学援助制度同様に居住市町村負担を導入することも含め、設置市教育委員会に補食給食の維持・復活にむけて、フードバンクの活用などを含め具体的支援や働きかけをおこなうこと。
  8. 【広報活動の強化】夜間中学校を必要としているすべての人の学習権を保障する観点にたち、夜間中学校についての広報活動を強化すること。
    • (1)大阪府内の夜間中学生が参加する連合運動会や作品展、新入生歓迎会など、大阪府全体の学校行事で使用する会場の確保等を大阪府教育庁としておこなうこと。また、ポスター等については、今後も継続して作成・配布ができるよう予算措置をおこなうこと。あわせて夜間中学や生徒募集に関する府ホームページや府内すべての市町村広報への掲載を拡充し、多言語対応も含め有効に活用していくこと。
    • (2)夜間中学生への情報提供者になりうる支援者(教職員・福祉関係者・自治会関係者・国際交流関係者など)への研修や周知をおこなうこと。
  9. 【卒業後の進路保障】夜間中学校卒業生の進路保障をすすめること。支援学校高等部既卒者が夜間中学校で学び直した後、定時制高校等へ入学できるようにするなど、すべての夜間中学生の進路保障につながる制度改善をおこなうこと。また、夜間中学校卒業生の進路保障として、夜間定時制高校・多部制単位制高校などにおける展開授業や日本語指導等に対する人的保障をおこなうこと。
  10. 【生徒の健康】
    • (1)夜間中学校に高齢の生徒やさまざまな国籍の生徒が多く在籍している実態をふまえ、現行健康診断および保健室の実態を点検するとともに、大阪府内の全夜間中学校に保健室が設置されるよう、設置市教育委員会に指導すること。
    • (2)夜間中学校で学ぶ生徒の実態に見合った健康診断・相談活動がおこなわれるよう、設置市教育委員会に指導すること。とくに、年齢にあわせて健康診断の受診項目を増やすこと。
    • (3)健康診断やスポーツ振興センターなどに関連する説明文書や資料について在籍生徒の母語での翻訳をおこなうこと。
  11. 【夜間中学校への受け入れ】学齢超過者(若年)に対して安易に夜間中学校への就学をすすめるのではなく、対象者の教育を受ける権利を尊重し、本人や家族の希望、意向を十分に配慮した丁寧な対応がおこなわれるよう、市町村教育委員会にはたらきかけること。また、学びの多様化学校(いわゆる不登校特例校)等に関わり、学齢期の子どもの夜間中学校への受け入れについては、懸念される課題もあることから、慎重を期すよう、市町村教育委員会にはたらきかけること。
  12. 【外国籍生徒の受け入れについて】国籍を問わず、夜間中学校への入学条件を満たしている入学希望者に、受け入れ校の人的配置や施設面の実情が要因となり、入学保留や待機を強いることはあってはならない。義務教育の「学習権」保障の観点からも府内全体の課題として受け入れに不備がないよう早急に対処すること。

4.ジェンダー平等教育

  1. 【差別的な構造に対する課題解決】いまなお、女性に対する差別的な構造が根強く残っている。働き方・暮らし方の根底にある、幼少の頃から長年にわたり形成された固定的な性別役割分担意識やアンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み)等を性別に関わらずなくしていくとりくみを大阪府として具体的にすすめること。
  2. 【ジェンダー平等教育の推進】女性差別撤廃条約の基本理念をふまえ、ジェンダー平等教育を推進するために、以下のことにとりくむこと。
    • (1)ジェンダー平等教育の推進状況を把握するための具体的な調査をおこなうこと。
    • (2)ジェンダー平等教育推進のために大阪府ジェンダー平等教育基本方針を策定すること。
    • (3)「小・中学校及び府立学校における男女平等教育指導事例集」(03年7月)に記載した「男女平等教育の推進についての基本的な考え方」の周知徹底及びジェンダー平等教育啓発教材等の活用が進むよう方策を講じること。
  3. 【包括的性教育】人権、ジェンダー平等の視点にたち、SOGIの観点を含む個人の自己決定権を尊重する包括的な性の教育をすすめるために、以下のことにとりくむこと。
    • (1)性教育指導事例集「わたしを生きる」が学校現場で活用されるようてだてを講ずること。さらに、「性に関する指導」における指導者養成研修での成果にもとづき性の教育をひろげるためのてだてを講ずること。
    • (2)しょうがいのある子どもたちに対する性の教育の必要性についての認識を深め、とりくみをすすめること。
    • (3)「生命(いのち)の安全教育」について、とりくみが交流できるように研修を実施するなど、具体的てだてを講ずること。
    • (4)現代のネット環境下において、性に関する情報を適切に判断し対応できるよう、性情報に関するリテラシー教育をすすめるてだてを講じること。
  4. 【隠れたカリキュラムの点検】就学前の幼稚園等も含めすべての学校園での「隠れたカリキュラム」の点検をおこなうこと。また、学校園における隠れたカリキュラム解消のための方策を講じること。
  5. 【男女別調査の見直し】不必要な男女別調査・統計を廃止すること。国、市町村に対して不要な性別欄を廃止するよう求めること。性別が必要な調査等をおこなう場合には、調査における男女別統計の意義や必要性について子どもたちへの説明をおこなうこと。
  6. 【保健体育】保健体育の授業で、性別で分けることなく共学・共修をすすめるよう、好事例の発信や実践交流など、具体的てだてを講じること。また、学習内容がジェンダー平等の視点でとりくまれるよう市町村教育委員会に指導・助言すること。
  7. 【あらゆる暴力を許さない社会づくり】配偶者・恋人等からの暴力、セクシュアル・ハラスメント、痴漢等の性犯罪、買売春、ストーカー行為等の暴力は、人権侵害であるという認識を深めるための教育をすすめ、あらゆる暴力を許さない社会づくりにむけてとりくむこと。
  8. 【セクシュアル・ハラスメント根絶】教育現場におけるセクシュアル・ハラスメントを根絶するために、以下のことにとりくむこと。
    • (1)実態調査をおこなうこと。
    • (2)防止するための施策を講じること。
    • (3)生起した場合、被害者の人権を最大限尊重した対応をおこなうよう指導すること。
    • (4)根絶にむけた対策を大阪府・大阪府教育庁として講じること。
  9. 【被害者救済システム】「子どもを守る被害者救済システム」の子どもたちへの広報と、さらなる充実に努めること。また、それに関する研修について充実させること。
  10. 【DV根絶】DVを根絶するために具体的とりくみをすすめること。
    • (1)DV防止に関する啓発や資料の活用をすすめること。
    • (2)暴力の未然防止の観点からの若年層への啓発として、性の教育を充実させること。
    • (3)加害防止にむけた教育・教材の構築にとりくむこと。
  11. 【労働者教育】大阪府の実態に合わせ、人権尊重・ジェンダー平等・労働者の権利の視点にたった労働者教育としての「キャリア教育」を推進すること。また、子どもたちの就労を支援するための外部人材の活用等をおこなうこと。
  12. 【性の多様性】「大阪府性的指向及び性自認の多様性に関わる府民の理解の増進に関わる条例」などをふまえ、以下のことにとりくむこと。
    • (1)大阪府教育庁「性の多様性を理解するために」の冊子等の活用をすすめ、性の多様性についての理解を深めるとともに、差別解消にむけての具体的とりくみをすすめること。
    • (2)教育実践の推進・教材開発等、また、基準服・体操服の着衣や並び方等、教育のあらゆる場面で「性的指向・性自認」(SOGI)の考え方をひろめ、子どもたちの人権が守られるてだてを講じること。
    • (3)部活動においてもSOGIの考え方で子どもたちの人権が守られるよう、関連団体にはたらきかけること。
  13. 【プライバシーを守るための施設の充実】府立学校において、子どもたちのプライバシーを守る視点にたった更衣室や多目的トイレ等の設置をすすめること。また、市町村教育委員会に対しても設置がすすむよう指導・助言すること。
  14. 【若年層の性的搾取】若年層を性的搾取から守るために、以下のとりくみをすすめること。
    • (1)子どもを性的な対象として搾取する実態や写真・動画の扱われ方等を把握し、対策を講ずること。対策については、単に補導や生徒指導の視点ではなく、人権的な視点で実施すること。
    • (2)「AV出演被害防止・救済法」の周知及び啓発をおこなうこと。
    • (3)性犯罪・性暴力被害者救済に関する相談窓口の周知をおこなうこと。
  15. 【妊娠を理由とした退学等】妊娠を理由として高等学校を中退することがないよう対策を講じること。また、妊娠をした子どもへ相談窓口の周知などケアをおこなうこと。
  16. 【私立学校の課題】ジェンダー平等教育が私立学校においても適切におこなわれるよう指導すること。
  17. 【研修の充実】ジェンダー平等教育(性の教育を含む)の啓発、管理職はじめ教職員がジェンダーに敏感な視点を養うため、以下のことにとりくむこと。
    • (1)管理職や指導主事を対象にセクシュアル・ハラスメント防止やジェンダーに敏感な視点を養うための研修をおこなうこと。
    • (2)教育センターにおけるジェンダー平等教育の研修の充実をはかるとともに、各市町村教育委員会でのジェンダー平等教育に関する研修について支援すること。
    • (3)学校園でのジェンダー平等教育の実践について、とりくみが交流できるように研修を実施するなど、具体的てだてを講ずること。
    • (4)学校園で、教職員対象に実効性のある校内研修が実施されるようはたらきかけること。
  18. 【メディア】メディア等における性の商品化や暴力的表現及び性別役割分担をみなおし、女性の人権を尊重した表現をおこなうよう各方面に大阪府としてはたらきかけること。特に、学校園で配布されるリーフレット等については、ジェンダー平等の視点で点検をおこなうこと。
  19. 【教員養成課程・管理職任用】教員養成課程のカリキュラムにジェンダーに敏感な視点にたった項目をとり入れるようはたらきかけるとともに、管理職選考や教員採用選考にジェンダー平等教育の観点を盛り込むこと。
  20. 【男女共同参画社会】女性管理職比率を50%にするための施策を講じること。

5.進路保障と高校改革の推進

  1. 【高校入試】入学者選抜におけるこの間の制度改変が、学校現場に大きな影響を与えている。有識者も含めた幅広い層による議論や現場の意見をふまえ、大阪府教育庁としての課題認識と今後の方向性を明らかにし、中学校での進路指導をはじめ中学校・高校現場の教育活動に混乱をきたさないよう、現場に即した指導・支援をおこなうこと。
  2. 【高校教育のあり方】地域とのつながりや中高連携を大切にした学校づくりをすすめること。また、高校進学希望者全入の実現をめざしたすべての子どもの進路保障として、公立高校が子どもや保護者の多様なニーズに対応する役割を果たす長期計画を策定すること。そして、「高校適格者主義」の見直しなど、すべての子どもの学習機会、学習環境の整備を第一義とした、今後の高校教育のあり方について、方向性を示すこと。
  3. 【府立高校の再編整備】「大阪府立学校条例」第2条2項で規定する再編整備については、現に通学している子どもたちの学習環境、学習意欲が低下することがないよう配慮すること。また、子どもたちの幅広い進路選択を可能とする観点にたち、「地域に根ざす」という理念の実現にむけ、とりわけ人権教育の拠点となる学校の発展や学校ごとに培ってきた特色ある教育の継承など、子どもたちや教職員、地域に不安や混乱が生じないよう努めること。また通学距離や時間が極端に長くならないように配慮した学校設置となるように努めること。
  4. 【受験上の配慮】日本語指導が必要な子どもや知的障がい自立支援コースなどを希望する子どもたちにとっての入学者選抜の機会を保障すること。また、感染症への感染などにより、入学者選抜の機会をうばわれることのないよう適切に対応すること。
  5. 【チャレンジテスト】調査書の「評定」にかかわって、公平性を担保するための方策として活用している「チャレンジテスト」により、点数学力に特化され、各教科の評価や授業内容、年間指導計画等に大きな影響を及ぼしている。テストの結果をもとに、目標に準拠した評価(絶対評価)を学校間で相対的に比較する制度には、子どもたちの排除につながる等の問題点がある。チャレンジテストに関わる問題点や課題を総括的に検証するとともに、廃止も含めた制度の見直しをはかること。
  6. 【入試における課題】公立高校入学者選抜における合格者の決定手順について、さまざまな課題や問題点が表面化している。とりわけ外部検定の導入により、経済格差が教育格差につながらないよう、廃止等検討すること。
  7. 【ステップスクール・エンパワメントスクール】子どもたちの多様な学びに応える高校となるよう、引き続き地域バランス等を考慮するとともに、設置校のこれまでのとりくみを十分に活かしたものとすること。とりわけ、ステップスクールについては、各校のとりくみが発展・継承されるよう支援するとともに、柔軟なカリキュラムや少人数学級などを継続しておこなえるよう、定数を改善するなどの人的配置をおこなうこと。
  8. 【学びの多様化学校】学びの多様化学校設置にむけて次のことについて努めること。
    • (1)学びの多様化学校が安易な転学先とならないように、転学元の高校での適切な不登校支援がなされるよう、大阪府教育委員会として支援をおこなうこと。
    • (2)学びの多様化学校での学びが包摂的な学びとなるよう、必要な人的配置に努めること。
    • (3)今後、不登校支援、弾力的な学びや支援のノウハウについて検証し、すべての府立高校に活かされるように努めること。
  9. 【グローバルリーダーズハイスクール】「グローバルリーダーズハイスクール」のとりくみが、受験競争の激化や受験指導に偏重することが危惧される。人権問題が生起している現状をふまえ、部落問題学習や国際理解教育など人権尊重の教育を計画的に実施するよう指導すること。
  10. 【私立高校の無償化の検証】家庭の経済格差が教育格差につながらないよう高校授業料支援制度を継続するとともに、費用の一時負担や一定の負担が生じることについて、保護者や子どもに正しく周知すること。また、さまざまな生活実態や課題に直面する子どもたちの学びを保障する観点から、私立高校の中退や転学率、生徒支援体制等を検証すること。
  11. 【公立高校の充実】過度な受験競争の影響を受けて、公立高校入学者が減少している。子どもたちにとって公立高校が魅力ある進路先となるよう学校設備や教育内容の充実にむけた予算措置や、公立高校が培ってきた特色ある教育内容を広く周知できるよう情報発信を強化すること。
  12. 【学校現場への支援】府立高校の教育内容が多様化する中、中学校現場においては、これまで以上に子ども・保護者への精確かつ迅速な情報提供や対応等、よりきめ細かな進路指導が求められる。真に子どもたちのためとなる進路保障・進路指導の充実をはかるため、加配を活用して専任教員を配置するなど、中学校現場への支援をおこなうこと。
  13. 【高校見学・体験入学・進学フェア】高校見学・体験入学、進学フェアを実施するにあたっては、次のことをふまえ実施すること。
    • (1)中学生の参加に際して、中学校教職員などの引率を要しない旨を高校に周知・徹底すること。
    • (2)計画一覧や公立高校ガイドが1学期の進路懇談等、進路指導に適切に活用できるよう、早期作成や迅速な配布をおこなうこと。
    • (3)進学フェアにおいては、子どもたちが高校の特色を理解し自らのニーズに応じた学校選択ができるよう、発信する情報に充分に留意すること。
    • (4)やむを得ない事情で見学会や進学フェア等に参加することができなかった子どもに対して、情報を発信できるよう工夫をすること。
  14. 【出願に関わる課題】公立高校入試における出願期間について、配慮を要する子どもたちなどの実情に鑑み、充分な出願期間が確保できるよう努めること。また、オンライン出願の実施にあたっては、子どもや保護者の負担増加や不利益が生じないよう十分に配慮し、市町村教育委員会や中学校現場に対してていねいに周知すること。
  15. 【入試に関わるジェンダー課題】「大阪府性的指向及び性自認の多様性に関する府民の理解の増進に関する条例」をふまえ、私立を含む高校入試において不必要な性による区別等がないよう、子どもたちの人権を尊重することを第一義とした環境整備に努めること。
  16. 【教育保障】同和地区出身の子どもたちをはじめとする、すべての子どもたちの教育保障をおこなうこと。 
    • (1)独立行政法人「日本学生支援機構」に対し、以下の要望をおこなうこと。
      • ア.給付型の奨学金制度を拡大すること。
      • イ.引き続き、給付額・貸与額増額、募集枠拡大、学力基準の廃止を求めること。
      • ウ.当面、無利子奨学金(第1種)だけでなく有利子奨学金(第2種)についても所得連動型の返還とするよう求めること。とりわけ、経済的により厳しい状況に置かれている第1種・第2種の併用者を支援するものとなるよう強く求めること。
    • (2)大阪府育英会奨学金制度について、以下のとおり改善すること。
      • ア.給付型の奨学金制度を拡大すること。
      • イ.給付額・貸与額を増額すること。
      • ウ.サービサー(債権回収会社)の活用をおこなわないこと。
    • (3)府立高校の入学料等の未納指導にあたっては、「教育的配慮」の観点にたち、現に通学している子どもたちの教育を受ける権利を奪わないよう、慎重に対応すること。
  17. 【高校生活支援カード】「高校生活支援カード」については、子どもたちをとりまく状況に応じた支援をおこなうために活用するような施策を講ずること。また、市町村教育委員会にも「高校生活支援カード」の有効的な活用の好事例を周知すること。
  18. 【私学の入試日程】私学の入試制度・日程などについては、受験者の負担増とならないよう、公立中学校の教育課程などに十分配慮するよう調整すること。
  19. 【高等職業技術専門校】公的職業教育機関「高等職業技術専門校」の中卒枠の維持に努めること。また、次年度の定員枠については、早期に周知をおこなうこと。
  20. 【夜間定時制高校】現在の夜間定時制高校が、事実上、後期中等教育の「最後の担い手」として役割を果たしていることをふまえ、夜間定時制高校で不合格者を出さないよう、志願状況に応じて募集学級数や募集人員の増など、希望者全入にむけ必要な措置をおこなうこと。また、支援学校高等部既卒者が夜間中学校で学び直した後、定時制高校等へ入学できるようにするなど、夜間中学生の進路保障につながる制度改善をおこなうこと。
  21. 【高校中退に関わる課題】高校中退者を減らす対策を講じること。
    • (1)単位制や進級規定の弾力的運用などをすすめること。
    • (2)中高連携のとりくみの充実など、子どもたち一人ひとりを丁寧に指導できるよう大阪府教育庁として支援策を講ずること。
    • (3)「公私間の転入学制度」が、子どもたちの進路保障の一環としてよりよいものとなるよう努めること。
    • (4)高校中退、不登校の子どもたちを支援する各種事業を継続すること。
    • (5)さまざまな課題が集中する高校への具体的な支援・施策をさらに強化すること。
    • (6)妊娠した子どもが学び続けることができるよう支援すること。
  22. 【高校就職】就職を希望する高校卒業予定者の就職決定を促進するため、大阪府教育庁、商工労働部、職業安定所が連携し、各種施策を充実すること。高校生の就職支援の充実にむけて、新たなとりくみなど検証し、拡充するとともに、就職慣行の変更については、子どもたちに不利益が生じないよう、実態を把握・検証し各関係機関と連携すること。
  23. 【求人票】精確な求人情報が就職希望者に明示されるよう、大阪府・大阪府教育庁として対策を講ずること。また、民間企業による求人票の電子化については、子どもたちの主体的な進路選択が阻害されないよう留意すること。
  24. 【働く前に知っておくべき13項目】中・高校生を対象とした「働く前に知っておくべき13項目」「同7項目」の発行を継続するとともに、全府立学校生・中学3年生全員に配布すること。また、総合学習や進路指導での活用をはたらきかけること。さらに、厚生労働省作成「知って役立つ労働法(働くときに必要な基礎知識)」の周知をはかること。

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