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外国人との共生をめざす関西キリスト教代表者会議 要望書
| 要望受理日 |
令和7年12月12日(金曜日) |
|---|---|
| 団体名 | 外国人との共生をめざす関西キリスト教代表者会議 |
| 取りまとめ担当課 |
府民文化部府政情報室広報広聴課 |
| 表題 | 要望書 |
要望書
要望書
大阪府知事 吉村洋文 様
大阪府知事におかれましては、平素より市民の生活を守り、福祉の増進と人権擁護のためにご尽力いただいていますことを心から敬意を表します。
私たちは在日外国人の人権状況が抜本的に向上することを願い、1985年に関西のキリスト教諸教派が集まって結成された団体です。最近の在日外国人の人権状況はヘイトの動きが活発化し差別、排外を助長する勢力が増加していることを懸念しております。「大阪府人権尊重の社会づくり条例」において「全ての人間が固有の尊厳を有し、かつ、基本的人権を享有することは、人類普遍の原理であり、世界人権宣言及び日本国憲法の理念とするところである。」との大切な宣言をされており、この社会実現のためにも、私たちの下記要望を真摯に受け止めていただき取り組むべき項目を本要望書に列挙いたしました。特別なご配慮をもって対応していただきたく要望いたします。
- 川崎市条例をモデルとする罰則規定付き人権条例を作ってください。
2019年12月16日、川崎市は「川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例」を決議しました。この条例は、2016年に施行された「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取り組みの推進に関する法律(ヘイトスピーチ解消法)」より一歩前に進んだ画期的なものです。
ヘイトスピーチ解消法は理念法であり、罰則規定が存在しなかったために、実質的にヘイトスピーチ阻止のための実効性に乏しいものでありました。これに対し、川崎市の条例は第5章23条において「第14条第1項の規定による市長の命令(ヘイトスピーチをしてはならないという命令)に違反したものは500,000円の罰金に処する」と定め、明確な罰則規定を示すことで、ヘイトスピーチへの強力な抑止効果を持つものとなっています。この点は大きく評価されるべきです。
一方、大阪府においても2019年11月から「大阪府人種又は民族を理由とする不当な差別的言動の解消の推進に関する条例(大阪府ヘイトスピーチ解消推進条例)」が施行されています。しかしながら、この条例には罰則規定が設けられていないため実効性に乏しく、ヘイトスピーチの抑止力として十分ではありません。
したがって、川崎市の「差別のない人権尊重のまちづくり条例」をモデルにし、大阪府条例にもヘイトスピーチを行った者に対して罰金を科すなどの罰則規定を盛り込み、実効性を確保することを強く求めます。川崎市にできたことは、大阪府においても必ず実現できるはずです。府として早急に条例改正案を策定し、府議会に上程することを求めます。 - 法務省から住民票消除の通知があった場合、当該外国人の居住実態を調査の上対応してください。
高齢者などで在留期間更新が遅れたため、入管局の通知によりその外国人の住民票を消除する際、うつかり失念している場合もあると思われるので、消除する前に居住実態を調査してください。あるいは事前に、住民票を消除する旨を本人宛に通知してください。 - 外国人住民の「生活権保護」を優先してください。
2024年の入管法改定によって永住資格の取り消し事由の一つに「公租公課の未納」が定められましたが、とくに外国人住民の地方税や社会保険料の未納に対しては、府で徴収等を行う場合は次のように対応を、各市町村で徴収等を行う場合は府として各市町村に対して次のように助言をしてください。
(1)未納通知について、その外国人が理解できる言語で通知すること。
(2)その外国人が失職や大病で窮地に陥っている場合は、日本人と同様に、生活状況などの聞き取りをおこない、地方税や保険料の減免措置など救済措置を講ずること。
(3)住居地の変更届け出の遅延や、地方税や社会保険料未納に対しては、入管局に通報するのではなく、その外国人の「生活権保護」を優先してください。 - すべての子どもの教育権を保障するために
外国ルーツの子どもの保護者には多言語による入学案内を出してください。また不登校の児童・生徒の調査においては、外国籍の子どももその調査対象としてください。朝鮮学校やブラジル人学校など外国人学校の保護者の経費負担を支援してください。日本語を母語としない子どもへの日本語教育態勢を充実させてください。外国にルーツをもつ子どもの母語(継承語)教育を保障する制度を整えてください。 - 外国人職員の採用を積極的に進めてください。また、大阪府に在職する外国籍常勤職員と外国籍教員の数を教えてください。
大阪は外国人住民や来訪者が多い国際都市です。行政に外国人職員が加わることで、多言語・多文化対応が進み、誰にとっても利用しやすい行政サービスが実現します。また、多様な視点が行政のイノベーションや地域の国際競争力向上にもつながります。ぜひ、外国人職員の採用を積極的に進めていただきたいと思います。
外国籍地方公務員、とくに一般事務職の採用を進めると共に、任用制限を撤廃してください。また、外国籍住民の公立学校教論の採用を広げてください。 - 住民登録のない外国人住民(未登録外国人)に対し次の対応を実施してください。
総務省通知(令和6年8月23日付)に基づき、記録の適正な管理方法及び必要な措置について改めて確認するよう、市町村に周知すること。在留資格がないというだけで安易に入管局に通報することをやめてください。 - 医療、保健など専門用語を必要とする外国人住民のための通訳派遣制度を設けてください。
私たち代表者会議は過去3回の「外国人の意見を聴く会」を実施し、参加された皆さんから「通訳」の必要性を聞いており、医療、保健などの場面での派遣制度を設けてください。
2025年12月12日
外国人との共生をめざす関西キリスト教代表者会議議長