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更新日:2014年4月28日

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人権学習シリーズ ぶつかる力 ひきあう力 発刊にあたって

発刊にあたって

人にはさまざまな違い、多様性があります。人はそれにともなう立場を持ちながら、多くの人や社会と関わり暮らしています。“違いを認めあいましょう” “それぞれの立場を尊重しましょう”ということは、人権を大切にする行動です。

しかし、お互いの立場の違いによって、考え方や感情を相容れず意見がぶつかりあったり、時には激しい口論やけんか、そして最悪の場合には、暴力や戦争にまで発展することさえあります。違いがあるもとでは、何らかの形で対立が起こってくるのです。

その反面“対立はいけない” “対立は避けなければならない”という日本社会の風潮の中では、対立を避けるために“こうするのがあたり前だ”とか“これはみんなの総意だ”などと一方的に決めつけることで、その人を差別したり、排除したりしてしまうことにもなりかねません。これが、社会的になされると、重大な人権問題になっていきます。

多様性を尊重すれば、対立は避けては通れません。対立することが悪いのではなく、対立を、暴力や排除ではなく、平和的に解決する方法を身につけることが大切です。そのためには、「対立はあたりまえに起こることだから、それと向き合う」という姿勢をもつこと、それぞれの立場を理解するという姿勢、そして、もし対立が激化した場合、どのようにして人権問題に向き合っていけばよいのかを学びながら、対立を解決するための方法やルールを考えていくことが必要になるのではないでしょうか。これを実践するためには、対立と具体的に向き合うための学習を積み重ねることが大切です。

人権学習シリーズVol.5『ぶつかる力 ひきあう力 ―対立と解決―』は、対立と向き合い、どう対応していくかを学ぶことをねらいとして、その学習を進めるための考え方と、地域や職場、学校などで活用できる学習プログラムを紹介することで、学習を進めるファシリテーター(促進役)のためのハンドブックとなるように作成しています。

対立と向き合う人権学習によって、対立を平和的に解決しようという関係づくりや社会づくりにつながることを願っています。

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