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大阪府労働委員会の活動概況
令和7年大阪府労働委員会の活動概況(令和7年大阪労委年報より)
調整事件の概説
令和7年の調整事件の申請件数は29件で前年より10件増加した。内訳は、すべてあっせんであった。
申請件数が各都道府県労働委員会の総申請件数187件(前年比27件、16.9%増)に占める割合は、15.5%であった。
また、同年中の取扱件数は、前年からの繰越5件とあわせて34件であり、そのうち26件が終結し、8件が翌年に繰越しとなった。なお、調整員を指名して調整活動を開始し、終結した17件において開催した調整回数は、44回であった。(統計表1-1表)
「調整」とは、労働関係調整法に基づき、当委員会における労働争議の調整活動(あっせん・調停・仲裁)を通じて、労働争議の円満な解決の援助を行うことをいう。
1 申請状況
(1)月別
月別の申請件数は、7月が7件(24.1%)で最も多かった。 (統計表1-2表)
(2)申請者別・組合系統別
申請者の内訳は、組合が28件(96.6%)、使用者が1件(3.4%)であり、双方申請と職権はなかった。 (統計表1-3表)
組合の加盟系統別にみると、「上部団体なし」が13件(40.6%)で最も多く、次いで、「その他の上部団体」が9件(28.1%)であり、「全労連系」は6件(18.8%)、「連合系」は4件(12.5%)であった。 (統計表1-4表)
(3)企業規模別
企業規模別にみると、従業員数49人以下が12件(41.4%)で最も多く、300人未満の企業が20件(69.0%)であった。(統計表1-5表)
(4)産業分類別
産業分類別にみると、「製造業」が6件(20.7%)で最も多く、次いで、「運輸業,郵便業」、「サービス業」が各4件(13.8%)であった。 (統計表1-6表)
(5)調整事項別
調整事項別にみると、「経営・人事」が17件(30.4%)で最も多く、次いで、「賃金等」、「団交促進」が各12件(21.4%)であった。
また、申請1件当たりの平均調整事項数は1.9項目であった。 (統計表1-7表)
(6)その他
組合員が個人加入している合同労組からの申請は23件(79.3%)であり、前年(78.9%)とほぼ同じ比率であった。
また、駆け込み訴えによる申請は、17件(58.6%)であり、前年(21.1%)より37.5%増加した。同一企業内に併存する複数組合がある申請は7件(24.1%)であった。 (統計表1-8表)
※「合同労組」とは、中小企業の労働者などが、所属する企業や産業にとらわれず、同一地域等において個人で加入することができる労働組合をいう。
2 終結状況(態様等)
年内に26件が終結した。その内訳は、「調整による解決」、「調整開始前取下げ」が各9件、「不調・打切り」が8件であった。 (統計表1-9表)
申請から終結までの平均係属日数は、87.8日、調整員の指名から終結までの平均所要日数は、98.4日であり、ともに前年より短くなった。
(統計表1-10表・1-11表)
不当労働行為事件の概説
令和7年の不当労働行為の救済申立件数は47件で、前年より10件の減少となった。申立件数が各都道府県労働委員会の総申立件数188件(前年200件)に占める割合は、25.0%であった。
また、同年中の取扱件数は、前年からの繰越件数70件とあわせて117件であり、終結件数は55件で、62件が翌年に繰越しとなった。終結率は、47.0%となり、前年の51.7%を下回った。
なお、審査の過程において実施した調査、審問、和解の回数は、調査197回、審問61回、和解3回の合計261回であった。 (統計表2-1表・2-16表)。
※「不当労働行為の救済」とは、労働者の団結権を保障するべく、簡易、迅速な審査手続によって、労働組合法第7条の不当労働行為の事実の存否を判断し、使用者による不当労働行為があった場合は、原状回復のための救済措置を行うことをいう。
1 申立状況
(1)申立人別・組合系統別
新規申立事件47件を申立人別にみると、組合申立てが44件(93.6%)、個人申立ては1件(2.1%)、組合・個人連名申立てが2件(4.3%)である。 (統計表2-3表)
組合申立事件(組合・個人連名申立てを含む)46件について、組合系統別にみると連合系が9件(19.6%)、全労連系が7件(15.2%)、その他の上部団体が17件(37.0%)、上部団体なしが13件(28.3%)であった。前年と比べて、連合系、その他の上部団体は、件数及び比率ともに減少し、全労連系は、件数及び比率ともに増加し、上部団体なしは、件数は同じで比率は増加した。 (統計表2-4表)。
(2)企業規模別
企業規模別にみると、例年と同様に、従業員299人以下の中小企業を被申立人とするものが23件(60.6%)と過半数を占めており、従業員1,000人以上の大企業を被申立人とするものは、11件(28.9%)となっている。 (統計表2-5表)
(3)産業分類別
産業分類別内訳は、多いものから「医療、福祉」が13件(27.7%)、「製造業」が11件(23.4%)、「運輸業、郵便業」「教育、学習支援業」が5件(10.6%)であった。(統計表2-6表)
(4)申立内容別
労働組合法第7条各号ごとに、これを申立事項として含む事件数でみると、1号事件が22件(28.6%)、2号事件が34件(44.2%)、3号事件が20件(26.0%)、4号事件が1件(1.3%)である。 (統計表2-7表)
具体的内訳をみると、1号事件では、組合員であることによる不利益取扱い(解雇を除く)が17件(21.8%)と最も多く、次いで、組合員であることによる解雇、組合加入による不利益取扱い(解雇を除く)が2件(2.6%)であり、解雇事件は3件(3.9%)と前年の5件(5.6%)に比べ、件数、比率ともに減少している。3号事件では、組合運営に対する支配介入が20件(25.6%)であった。 (統計表2-9表)
また、第7条内容別にみると、2号だけの事件が17件(36.2%)と最も多く、続いて、1・3号事件、1・2・3号事件が6件(12.8%)となっている (統計表2-8表)
労働組合法第7条の不当労働行為の種別
- 1号:労働組合員であること等を理由とする不利益取扱い
- 2号:正当な理由のない団体交渉の拒否
- 3号:労働組合の運営等に対する支配介入等
- 4号:不当労働行為救済の申立て等を理由とする不利益取扱い
(5)その他
新規申立事件のうち、合同労組の申立件数は39件(83.0%)、このうち駆込み訴えは11件(23.4%)である。 (統計表2-10表)
2 終結状況(態様、命令・決定内容、命令・決定書交付後の状況)
取扱件数117件のうち終結した55件を終結態様別にみると、命令40件(72.7%)、決定(却下)1件(1.8%)、関与和解7件(12.7%)、無関与和解3件(5.5%)、取下げ4件(7.3%)である。(統計表2-13表)
令和7年中に命令・決定により終結した事件数は41件であるが、併合事件を含むため、命令・決定書の交付は35件(全部救済9件、一部救済14件、棄却11件、却下1件)であった。(統計表2-15表)
命令・決定書交付数35件については、令和7年中に再審査のみが申し立てられたものが20件、行政訴訟のみが提起されたものが2件であり、再審査申立て及び行政訴訟提起がなされず当委員会の命令が確定したもの(再審査申立て及び行政訴訟提起の期間中のものを含む)が13件であった。 (統計表2-19表)
3 審査の期間の目標達成状況等
当委員会は、労働組合法第27条の18に規定する不当労働行為事件の審査期間の目標を550日と設定している。
令和7年中に終結した事件(55件)のうち、命令・決定事件が41件、和解・取下事件が14件である。その平均処理日数は、全終結事件で450日であった。終結態様別にみると、命令・決定事件では501日、関与和解事件では379日、無関与和解事件では79日、取下事件では326日となっている。(統計表2-13表・2-14表)
4 労働組合資格審査
令和7年の労働組合の資格審査申請件数は47件であり、これを申請事由別にみると、不当労働行為の救済申立てに係るもの41件、法人登記を目的とするもの4件、委員推薦を目的とするもの2件である。(統計表3-2表)
個別労使紛争事件の概説
令和7年に知事から依頼のあった個別労使紛争のあっせんは5件であった。また、前年からの繰越しは1件で、4件が終結し、翌年への繰越しは2件であった。(統計表5-1表)
※「個別労使紛争解決支援制度」とは、労働者個人と使用者との話合いによる自主解決が困難な個別労使紛争について、知事部局の労働環境課と当委員会の連携による「調整」及び「あっせん」制度を設けることにより、実情に即した迅速かつ適正な解決を図るための紛争解決システムをいう(申請の受付は労働環境課)。
1 取扱状況
申請者は、労働者側が5件であった。
産業分類別では、「卸売業,小売業」が2件、「製造業」、「医療、福祉」、「サービス業」が各1件であった。 (統計表5-2表)
あっせん事項は、「パワハラ・嫌がらせ」に関するものが3件、「退職」、「解雇」など「経営又は人事」に関するものが5件、「賃金未払い」に関するものが1件であった。(統計表5-3表)
終結状況は、前年からの繰越し1件を含め解決が4件、翌年への繰越しは2件となった。
なお、終結した4件において開催したあっせん回数は1回が2件、2回が1件、3回が1件であった。
また、知事からのあっせん開始にかかる依頼日から終結日までの平均係属日数は77.3日であった。