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公立学校(きょういくハンドブック)
幼稚園等
幼稚園は、義務教育及びその後の教育の基礎を培う場として、幼児を保育し、幼児の健やかな成長のために適当な環境を与えて、その心身の発達を助長することを目的として設置されています。
大阪府では、幼児教育を一層推進していくための方向性と方策を示した「幼児教育推進指針」にもとづき、幼稚園・保育所・認定こども園の教育機能の充実について、市町村の理解と協力を得ながら、推進しています。
(担当:小中学校課)
小学校・中学校(義務教育学校含む)
大阪府は、大阪の子どもたちの「学び」と「はぐくみ」を支えるため、市町村との連携のもと、子どもたちの学力向上をはじめとした様々な教育課題に積極的に取り組み、すべての子どもたちが互いに理解しあい、共に高めあえる学校づくりを進めています。また、平成29年4月には大阪府立初の併設型中高一貫校が設立されました。
- (1)学力向上への取組み
- 「少人数・習熟度別指導」「少人数学級編制」等により個に応じた指導方法の工夫改善を図っています。
- 学力向上に取り組む小中学校に対し、取組みの中心となる教員を配置し、大阪府と市町村が連携した支援を行います。
- (2)豊かな人間性をはぐくむ取組み
- 「豊かな心をはぐくむ」「責任を持って行動できる大人になるように育てる」ことを基本に、子どもたちの「夢」や「志」をはぐくむとともに、自らが責任感や規範意識を高める教育の推進に取り組んでいます。
- (3)いじめ、暴力行為、不登校対策
- 一人ひとりのよさや可能性の伸長に向けて、すべての児童・生徒の自発的・主体的な発達を支えることにより、問題行動や不登校の未然防止に取り組むとともに、児童・生徒の個々の状況に応じた的確な指導・支援を行うため、関係機関との連携や専門家(臨床心理士、社会福祉士や弁護士など)の配置や派遣などを行って、学校の問題解決機能の充実を図っていきます。
- 深刻な(あるいは深刻化する可能性のある)事案については、多職種の専門家からなる緊急支援チームを派遣し、学校支援を行います。
- (4)府立中学校(併設型中高一貫校)
- 府立初の併設型中高一貫校として、平成29年4月から、富田林高等学校に併設する府立富田林中学校を開校しました。また、令和4年度に咲くやこの花中学校及び水都国際中学校が大阪市から府に移管されました。
- 中学校、高等学校の6年間を通して、一貫性や系統性を持たせた教育を行います。
※令和6年度の入学者選抜の日程
適性検査等 |
合格者発表 |
---|---|
1月20日(土曜日) |
1月28日(日曜日) |
高等学校
大阪府の公立高校は、生徒が興味や関心、進路希望等に応じて学習できるように、特色ある学校・学科を設置しています。また、平成26年度にすべての公立高校の通学区域が府内全域となりました。
(以下の校名は、令和5年度入学者選抜で生徒募集を行った学科等で分類しています。ただし、()の学校は、令和5年度入学者選抜で生徒募集を行っていないため、最後に生徒募集を行った学科等で分類しています。)
(1)全日制の課程
1 普通科
普通科は主として共通教科(国語、数学、外国語、保健体育など)を学ぶ普通教育を行います。単位制を導入したり、情報、体育、英語など特色あるコースを設置している学校もあります。
普通科 |
大阪市 |
東淀川、旭、桜宮、東、(茨田)、汎愛、清水谷、夕陽丘、港、阿倍野、東住吉、平野、阪南 |
---|---|---|
豊能 | 池田、渋谷、桜塚、豊島、刀根山、箕面 | |
三島 | 春日丘、茨木西、北摂つばさ、吹田、吹田東、北千里、山田、三島、高槻北、芥川、阿武野、大冠、摂津、(島本) | |
北河内 | 寝屋川、西寝屋川、北かわち皐が丘、枚方、長尾、牧野、香里丘、枚方津田、いちりつ、守口東、門真西、野崎、緑風冠、交野 | |
中河内 | 布施、花園、かわち野、みどり清朋、山本、八尾、八尾翠翔、東大阪市立日新 | |
南河内 | 大塚、河南、富田林、金剛、懐風館、長野、藤井寺、狭山 | |
堺市 | 登美丘、泉陽、金岡、東百舌鳥、堺西、福泉、堺上、美原 | |
泉北 | 泉大津、信太、高石 | |
泉南 | 和泉、久米田、佐野、日根野、貝塚南、りんくう翔南、(泉鳥取) | |
普通科 |
市岡、大阪府教育センター附属、槻の木、鳳 |
※緑字は併設型中高一貫校
2 専門学科
専門学科は主として専門科目を学ぶ専門教育を行います。全クラス専門学科の学校や、専門学科と普通科の両方がある学校もあります。専門分野に関する基礎知識を学び、資格取得をめざす学習や探究的な学習を行います。
農業に関する学科 | 園芸、農芸 |
---|---|
工業に関する学科 | 東淀工業、淀川工科、都島工業、西野田工科、泉尾工業、生野工業、今宮工科、工芸、茨木工科、城東工科、布施工科、藤井寺工科、堺工科、佐野工科、堺市立堺、岸和田市立産業 |
商業に関する学科 | 淀商業、鶴見商業、住吉商業、堺市立堺、東大阪市立日新、岸和田市立産業 |
グローバルビジネス科 |
大阪ビジネスフロンティア |
食物文化科、演劇科 | 咲くやこの花 |
福祉ボランティア科 | 淀商業 |
理数科 | 東、いちりつ |
総合科学科 | 住吉、千里、泉北 |
サイエンス創造科 | 堺市立堺 |
総合造形科 | 港南造形 |
美術科 | 工芸 |
音楽科 | 夕陽丘 |
体育に関する学科 | 桜宮、汎愛、摂津、大塚 |
英語科 | 東、いちりつ、東大阪市立日新 |
国際文化科 | 旭、枚方、花園、長野、佐野、住吉、千里、泉北 |
グローバル科 | 箕面、和泉 |
グローバル探究科 | 水都国際 |
英語探究科 | (南) |
芸能文化科 | 東住吉 |
文理学科 | 北野、大手前、高津、天王寺、豊中、茨木、四條畷、生野、三国丘、岸和田 |
教育情報科 | (西) |
教育文理学科 | 桜和 |
※緑字は併設型中高一貫校
3 総合学科
総合学科では、共通教科と多くの専門教科から、自らの興味・関心や進路希望に応じて科目を選択し学びます。専門性によって、関連する科目ごとに「系列」を設けており、複数の「系列」から科目を選択して学習することができます。「系列」の具体例として、「国際」「文化」「理数」「福祉」「スポーツ」などがあります。
エンパワメントスクールは、社会人として必要な「基礎学力」「考える力」「生き抜く力」をすべての生徒が身に付けることをめざしています。30分授業や習熟度別授業でつまずいたところを学び直すとともに、グループ学習や参加体験学習で、コミュニケーション力や互いを思いやる気持ちなど、人間関係力を育成します。
クリエイティブスクールは、学ぶ時間帯が選べ、魅力ある多様な選択科目がある学校です。
総合学科 | 豊中高校能勢分校、柴島、(扇町総合)、咲くやこの花、大正白稜、今宮、千里青雲、福井、枚方なぎさ、芦間、門真なみはや、枚岡樟風、八尾北、松原、堺東、成美、伯太、貝塚 |
---|---|
総合学科 (エンパワメントスクール) |
淀川清流、成城、西成、長吉、箕面東、布施北、和泉総合、岬 |
総合学科 (クリエイティブスクール) |
東住吉総合 |
※緑字は併設型中高一貫校
(2)昼夜間単位制
昼間から夜間まで、各自が学習内容を選び、卒業をめざすことができます。
普通科・ビジネス科 中央
(3)定時制の課程
夜間に授業を行い、4年で卒業します。科目の選択や通信制の課程の授業を併修することにより、3年で卒業できる制度を設けています。
普通科 | 大手前、桃谷、桜塚、春日丘、寝屋川、布施、三国丘、(都島第二工業) |
---|---|
工業に関する学科 | (都島第二工業)、(第二工芸)、堺市立堺 |
商業に関する学科 | 堺市立堺、岸和田市立産業 |
総合学科 | 都島工業、西野田工科、今宮工科、工芸、茨木工科、藤井寺工科、堺工科、佐野工科、成城、和泉総合 |
(4)多部制単位制1・2・3部(クリエイティブスクール)、通信制の課程
多部制単位制の1部は午前4時間の授業を、2部は午後4時間の授業を行い、3年または4年間で卒業します。
多部制単位制の3部は、単位制の夜間定時制高校です。1部・2部や通信制の課程の授業を併修することにより、3年で卒業できる制度を設けています。
通信制の課程では、週2から3回登校して受けるスクーリング(面接指導)やレポートの添削指導を受けながら学習します。
※表記中、多部制単位制1・2・3部については算用数字を用いていますが、本来はローマ数字で表記するものです。
普通 | 1・2部 |
大阪わかば、(桃谷) |
---|---|---|
3部 |
(桃谷) | |
通信制の課程 | 桃谷 |
転居等により府立高等学校への転入学を希望される方は、希望する高等学校又は大阪府教育庁教育振興室高等学校課学事グループまでお問い合わせください。
※令和6年度の主な入学者選抜の日程
主な選抜の種類 |
学力検査 |
合格者発表 |
---|---|---|
特別入学者選抜等 |
2月20日(火曜日) |
2月29日(木曜日) |
一般入学者選抜 |
3月11日(月曜日) |
3月19日(火曜日) |
(5)授業料等
課程 |
入学検定料 |
入学料 |
授業料 |
---|---|---|---|
全日制 |
2,200円 |
5,650円 |
118,800円(月額9,900円) |
定時制 |
950円 |
2,100円 |
32,400円(月額2,700円) |
通信制 |
800円 |
500円 |
1単位あたり年額330円 |
※学校諸費用等は、学校・課程等で異なります。
(6)高等学校等就学支援金
就学支援金は、親権者(保護者等)の課税標準額×6%-市町村民税の調整控除の額(政令指定都市に市民税を納税している場合は調整控除の額に3月4日を乗じた額)が304,200円未満の生徒の授業料を、国が生徒に代わって負担する制度です。保護者等に現金が支給されるものではありません。また、返済の必要はありません。なお、就学支援金制度の対象は授業料のみです。
(7)高等学校等奨学のための給付金
府内に在住する低所得世帯の保護者に対し、授業料以外の教育費の経済的負担を軽減するために、奨学のための給付金を支給します。(返済の必要はありません。)
【給付内容】
対象生徒の区分 |
給付金額 |
|
---|---|---|
生活保護(生業扶助)受給世帯に扶養されている生徒 |
32,300円 |
|
申請年度の |
全日制または定時制に在学する生徒 |
117,100円 |
全日制または定時制の生徒で、生徒と同じ世帯に扶養されている兄弟姉妹がa.・bのいずれかに該当する場合 a 兄または姉が高校等に在学する場合 b 15歳以上23歳未満で、中学校や高校等(全日制・定時制)に在学していない場合(働いていないこと) |
143,700円 |
|
通信制に在学する生徒 |
50,500円 |
障がいのある幼児児童生徒の教育
大阪府では「ともに学び、ともに育つ」を基本として、障がいのある幼児児童生徒に対して、幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、支援学校などで、一人ひとりの障がいの状況に応じた教育を行っています。
障がいのある幼児児童生徒の幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、支援学校(小・中学部)への就園・就学については、お住まいの市町村教育委員会にご相談ください。
(1)小・中・義務教育学校の支援学級・通級指導教室
小・中・義務教育学校では、弱視、難聴、知的障がい、肢体不自由、病弱・身体虚弱、自閉症・情緒障がいの6種別の支援学級を設置し、一人ひとりの障がいの状況に応じた教育を行っています。令和4年度は、小学校956校、中学校444校、義務教育学校9校、計1,409校に支援学級が設置されています。
また、小・中・義務教育学校の通常の学級に在籍する障がいのある児童生徒が、大部分の授業を通常の学級で受けながら、一部の授業について、障がいの特性に応じた特別の指導を特別な場で受けることができる通級指導教室もあります。
小・中・義務教育学校の支援学級設置数(障がい種別)(令和4年5月1日現在)
弱視 | 難聴 | 知的障がい | 肢体不自由 | 病弱・身体虚弱 | 自閉症・情緒障がい | 計(学級) | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
小学校・義務教育学校前期課程 |
63 |
105 |
1,994 |
396 |
488 |
2,687 |
5,733 |
中学校・義務教育学校後期課程 |
31 |
47 |
832 |
134 |
223 |
1,004 |
2,282 |
計 |
94 |
152 |
2,826 |
530 |
722 |
3,691 |
8,015 |
通級指導教室数 小学校・義務教育学校前期課程352、中学校112 計464教室
(2)支援学校
視覚障がい、聴覚障がい、知的障がい、肢体不自由、病弱の5つの障がい種別の支援学校を設置し、幼児児童生徒一人ひとりの障がいの状況に応じた教育を行っています。肢体不自由支援学校及び病弱支援学校においては、通学して教育を受けることが困難な児童生徒に対して訪問教育も行っています。
令和2年9月からは、通学中に医療的ケアが必要なため、通学が困難な児童生徒等の学習機会を保障することを目的に、介護タクシー等に看護師等が同乗し児童生徒等の医療的ケアを実施することにより通学を支援しています。
また、職業学科を設置する知的障がい高等支援学校においては、知的障がいのある生徒が就労を通じて自立することを支援するため、生徒の障がいの状況や希望等に基づいて職業に関する実習を行い、知識と技術を身にけ働く意欲を培います。なお、この学校は、府内に5校あり、入学者選抜を実施しています。
支援学校のセンター的機能を担うリーディングスタッフが、市町村教育委員会や医療・保健・福祉・労働等の関係機関や専門人材等と連携し、幼稚園・小学校・中学校・高等学校等の支援教育に関するニーズに応じた支援をしています。
大阪の支援学校一覧(国立・市立以外はすべて府立)(令和和5年4月1日現在)
種別 |
学校名 |
設置部 |
学校名 |
設置部 |
---|---|---|---|---|
視覚障がい | 大阪南視覚支援学校 | 幼小中高 | 大阪北視覚支援学校 | 幼小中高 |
聴覚障がい |
生野聴覚支援学校 |
幼小中 幼小中 |
だいせん聴覚高等支援学校 中央聴覚支援学校 |
高 幼小中高 |
知的障がい | 高槻支援学校 八尾支援学校 富田林支援学校 佐野支援学校 豊中支援学校 寝屋川支援学校 和泉支援学校 守口支援学校 吹田支援学校 泉北高等支援学校 摂津支援学校 泉南支援学校 枚方支援学校 西浦支援学校 思斉支援学校 難波支援学校 生野支援学校 |
小中高 |
住之江支援学校 |
小中高 小中高 小中高* 高◎ 高◎ 高◎ 高◎ 高◎ 高※ 高※ 高※ 中高 高※ 小中高 小中 小中 |
肢体不自由 | 堺支援学校 堺支援学校 大手前分校 茨木支援学校 東大阪支援学校 岸和田支援学校 藤井寺支援学校 交野支援学校 |
小中高 小中 小中高 小中高 小中高 小中高 小中高 |
箕面支援学校 |
小中高 小中高 小中高 小中高 小中高 小中高 小中 |
病弱 | 刀根山支援学校 羽曳野支援学校 |
小中高 小中 |
光陽支援学校 | 小中★ |
*は、肢体不自由支援学校に知的障がい児童生徒を対象とする小学部・中学部・高等部を併設
◎は、入学者選抜を実施する職業学科設置の知的障がい高等支援学校
※は、肢体不自由支援学校高等部に設置した知的障がい生徒を対象とする生活課程
★は、肢体不自由支援学校に設置した病弱の児童生徒を対象とする病弱教育の課程
(注)支援学校(幼稚部)への入学については大阪府教育庁へ、支援学校(高等部)への入学については、大阪府教育庁、市町村教育委員会、在籍する中学校等にお問い合わせください。国立の特別支援学校については、当該校にお問い合わせください。
(3)高等学校における「ともに学び、ともに育つ」教育
障がいのある生徒の公立高等学校への就学については、入学者選抜において受験上の様々な配慮をしており、現在、府立高等学校には、障がい等により修学上配慮を要する生徒が約3,500人(令和4年度)在籍しています。
また、府立高等学校に「知的障がい生徒自立支援コース」を設置するとともに、職業学科を設置する知的障がい高等支援学校(本校)の「共生推進教室」を設置しています。
知的障がい生徒自立支援コース
高等学校のカリキュラムや授業内容を工夫し、知的障がいのある生徒がいきいきと学び、障がいのある生徒と障がいのない生徒が、ともに高校生活を送り交友を深めていくことをめざしています。
設置校 桜宮高等学校、阿武野高等学校、八尾翠翔高等学校、園芸高等学校、東淀工業高等学校、柴島高等学校、西成高等学校、枚方なぎさ高等学校、松原高等学校、堺東高等学校、貝塚高等学校
共生推進教室
職業学科を設置する知的障がい高等支援学校の共生推進教室を府立高校に設置し、両校の連携協力のもと、就労支援の充実を図るとともに、高等支援学校の生徒が、高等学校の生徒とともに学び、交友を深めています。
設置校 |
本校 |
---|---|
金剛高等学校、枚岡樟風高等学校 | たまがわ高等支援学校 |
北摂つばさ高等学校、千里青雲高等学校 | とりかい高等支援学校 |
信太高等学校、久米田高等学校 | すながわ高等支援学校 |
緑風冠高等学校、芦間高等学校 | むらの高等支援学校 |
東住吉高等学校、今宮高等学校 | なにわ高等支援学校 |
(4)府立高等学校における通級による指導
通級指導教室を設置する府立高等学校では、発達障がいやその特性のある生徒が大部分の授業を通常の学級で受けながら、一部の授業について、障がいの特性に応じた特別の指導を特別な場で受けることができます。
設置校 教育センター附属高等学校、野崎高等学校、布施高等学校(全日制)、富田林高等学校、大手前高等学校(全日制)、柴島高等学校、箕面東高等学校、松原高等学校、和泉総合高等学校(全日制)、岬高等学校、中央高等学校